今日は職人の話。
まずは九戸村から、ほうき職人の話。
70を過ぎて現役のほうき職人がつくるほうきはいっぱいある。実はこの職人のほうきは縮れている。
「南部ほうきは縮れがあってこそ。電気掃除機で取れないものを取れないとダメ」
ほうき草だけで完璧な縮れを出すほうき、それこそ芸術品です。できたらマルチにプレゼントしてくださいね。
次は金物屋。
時代に合わせていろいろな金網をつくる職人、針金とか板金を学び、かごや焼肉・焼き魚の焼き網などをつくっています。
針金はいろいろな種類を組み合わせるとか。それこそ職人芸です。
代表作は豆腐すくい、筆立て(箸立て)、こたつ網(掘りこたつの炭を入れる網)など。岩手らしい一品ばかりです。
続いて雫石町の亀甲織。
昔南部藩の侍が愛用したものですが、一旦断絶。昭和40年代に復活した亀甲織はいろいろなものになっています。
実は断絶の理由であるのがこれが麻を使ったものだから。麻の栽培が許可制になったためなんですね。
麻を糸にしてやっと織ると言うのもかなりの重労働。そして織り上げた一品はお財布、ポーチ、フェルトのペンケース(このネタ知っている人はいるかな?)など。
次は安代から漆器の話。荒沢の漆器のことですが、かつては東北有数の規模を誇っていました。現在安比塗りとして若い職人が伝統を継いでいます。
お椀やお盆ができるまでには2ヶ月はかかる。それだけ根気の要る作業なのだ。
隣町の名産・浄法寺塗りにも勝るとも劣らない一品。弁当箱もあって、遠征のときとか使えるかも…なんて。
最後は羊毛を紡いでつくるホームスパン。家で紡ぐから「ホームスパン」というんですね。
盛岡は新庄(浄水場の上)にある工房では足踏み式の糸車で紡ぎ、織機で織ってという作業をしています。実は現在の女主人の父が長年の経験から工程の大切さを教えたと言うもの。
ホームスパンは温かみのあるものです。皆さんも一度袖を通してみてください!ちなみに現在は紳士服の生地とかもつくっているようですね。
ということで、岩手の手仕事をいろいろと紹介しました。が、岩手にはまだまだすごい職人がいますよ!