勝負師っていうのは勝てる勝負で勝つから勝負師であり、勝ち目の無い勝負でも勝負するのが博打打ち
誰も勝てない人の事を勝負師とは呼ばないし、連勝続きの博打打ちというのも存在しない。
であれば、もしなるならどっち?
私は博打打ち
こう思っていた。
勝負師は勝ち戦を選んで勝負に勝ち続け、博打打ちは負け戦にも挑んでいくチャレンジャーであると。
そう考えると、勝負師が勝てる勝負に勝つのは当たり前のことであり、挑んでいくという姿勢が博打打ちの方が一見格好よくみえる。
でもそれがちょっと違うのではないかと思い始めたのはつい最近のことである。
勝負師だって初めから勝ち続けていたわけでは無い筈だ。
勝負師が勝負師になるまでには、必ず負け戦を繰り返した時代があった筈なのだ。
ということは、勝負師も勝負師と呼ばれる前は、博打打ちだった時があったということになる。
つまり勝負師は、勝ち戦を選んで勝負して勝つのではなく、
博打を繰り返し、チャレンジャーとして勝負を繰り返すうち、
戦を選ばなくても勝てるまでになったのだ。
そこにはきっと想像も出来ないほどの苦労の道のりがある。
そして勝負師が勝負師である為には、更なる険しい道のりがある筈だ。
今の私は勝負師になりたいと思うようになった。
でも決してなる事の出来ない勝負師の世界。
なぜなら勝負師が勝負師と呼ばれ続ける為には、
常にチャレンジャーであることが必要なのだから。