
フィレンツェのサンタクローチェ教会。
ここにはガリレオやらミケランジェロやら
フィレンツェを代表する著名人が眠ることでも有名。
教会内のCappella Maggiore(マッジョーレ礼拝堂)には
Agnolo Gaddi(アーニョロ・ガッディ)作の
1300年代のフレスコ画「聖十字架伝説」が残されていますが
このフレスコ画、実はこれまで
十分な修復というものを受けたことがなかったのです。
幅約8メートル、高さ約21メートルの大作。
キリストがかけられた十字架に使われた
木の由来を描く8枚の連作。
この修復が始まるのです。
予定修復期間は約5年。
2004年9月からフレスコ画の状態確認と分析などが始まり
2005年には高さ30メートルの足場が組まれて
本格的に修復が開始になります。
修復期間中はこの足場に上って
至近距離から作品を観ることもできそうで、
そういうイベント好きな私はいまからワクワク。
で、この修復費用(1,130,000ユーロ)を負担したのが日本人。
黒田哲也氏(70歳)。
フィレンツェの新聞では
「芸術を愛し、奥様と共にその感動を分かち、
自らも絵心があり、何より裕福であるということ以外は
何も詳細がわからない」と
謎の日本人のような書かれ方。
共同通信の記事によると
元々黒田氏はNHKの番組で
宮下孝晴金沢大学教授がフィレンツェの壁画を紹介したのに感動し
金沢大学へ2億円の寄付金を申し出たのだそうです。
そこで金沢大学が黒田氏の意向を汲んで
この度の修復に宛てられることになったそうです。
粋だな。
お金は大事だよぉ♪という感じです。