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-日々余話- このところ酷使がつづく
徹夜した朝の2時間ほどを仮眠したあと、茫とした心身で、それでもパソコン相手になんとか残務をこなし了えた夕刻から、こんどは車に乗って、上六の都ホテルに向かった。
21階でバイキング料理に舌鼓しながら、とある打ち合わせに3時間。身体は重い感覚なのに、それでいて浮遊しているような‥、そんな感じでちょっとフラフラしながらkeyboardを叩いている。
その打ち合わせのタネは、下のチラシ画像
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―山頭火の一句― 行乞記再び -06-
12月28日、晴、汽車で4里、酒壺洞居。
9時の汽車で博多へ、すぐ市役所に酒君を訪ねたが、忙しいので、後刻を約して市街を行乞する。今夜はよく飲んだ、自分でも呆れるほどだつた、しかし酔つたいきほひで書きまくつた、酒君はよく飲ませてもくれるけれど、よく書かせもする。
市は市のようにハジキが多い、十軒に一軒、十人に一人ぐらゐしか戴けない、ありがたかったのは、途上で、中年婦人から5銭白銅貨を一つ、田舎者らしい人から1銭銅貨を3枚喜捨せられた事だつた。
この矛盾をどうしよう、どうしようもないといつてはもう生きてゐられなくなつた、この旅で、私は身心共に一切を清算しなければならない、そして老慈師の垂誨のやうに、正直と横着とが自由自在に使へるやうにならなければならない。
ああ酒、酒、酒、酒ゆえに生きても来たが、こんなにもなつた、酒は悪魔か仏か、毒か薬か。
※表題句は、同前、12月31日付記載の句
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