こんにちは。朝には降っていた雨がすっかりやんで雨音がしなくなった部屋にいる雨音(あまね)です。
今朝は起きて喪失感が結構ありました。
何か小さなおもちゃのような家をおもちゃの道路を歩いて転々としながら行き当ったおもちゃの家の問題について考えているような夢を見た気がします。
昨日に観たRadioheadの新作の曲「Daydreaming」のPVをまだ引き摺っています。
新作「A Moon Shaped Pool 」を通しで6回聴いたと思いますが
やっぱりこれは聴くほど癖になるアルバムのようです。
いいと思える曲が少しずつ増えて来ています。
とっても、嬉しい。
そういう意味で奥深いアルバムであるのは間違いない。
思い返せば一回目聴いた時から全体的にこれは良い!と思ったのはOkコンピュータくらいじゃなかったのか
と思い出しています。
それ以外の作品はどれも聴くほどに良さのわかる作品だったのではないか。
そうするとOKコンピュータがまるで奥深くないアルバムみたいではないか、なわきゃァない。
ただその時の自分の心情にぴったしだったのだろうと思う。
しかしそれでほっとするのはまだ早く、このアルバムはそれでも軽いということが自分には信じ難いというより、受け入れ難い作品だからです。
いわゆるカタルシス、昇華と言われる突き抜けた感、超えた感はこの作品にあるのか、ないのか。
実は昨晩にはカタルシスすごくあるやんけ!と思ったが、今はまた「あるのか?」と思っています。
昨晩の自分の状態は、脳髄状態はどうだったのかと申しますとお酒をたしなんで
「深い悲しみ」という言葉をネット上に見かけただけでツイーンと目頭が痛くなり涙が出てくるような状態だった。
明らかに異常な状態だった。
今聴くと、やっぱり全体を通しては寂しい作品のように思う。
全体的にカタルシスのあるアルバムとはとても思えない。
「ヘイル・トゥ・ザ・シーフ」の最後の曲「A Wolf at the Door」のような深い悲しみや恐怖を突き抜けてやけっぱちで手に入れられた何かを感じるような終わり方もしていない。
ただふわふわと飛んでいく綿毛を見送るようなさびしい終わり方になっています。
だから余計に、気になって仕方がない。
このアルバムが気になって気になって夜も眠れない、と思ったら昨日すぐにぐっすり眠って今日も二度寝してました。
しかし約5時間半後には目が覚めたので浅い眠りを引き起こすようなアルバムかもしれない。
とにかく異様に軽いのに、異様に聴くのに身構えて慎重に聴いてしまう作品です。
軽いのに気軽な気持ちで聴けないというレディオヘッドの中で一番不思議なアルバムです。
もしかしたらそれはとんでもない重さを隠しているからなのだろうか。
わかるのは、トム・ヨークの孤独と悲しみが今までで一番深く重いものであることです。
「Daydreaming」の最後の歌詞は呪文のような言葉で、それの意味を解読した人がいらしたので
ちょっとその記事をシェアしようと思います。
“Daydreaming” [Radiohead]に込められた思いと歌詞和訳
最後のところ「Efil ym fo flaH」は逆から読むと”Half of my life”(私の人生の半分)という意味が隠されていたようです。
去年にトムは23年間付き添った妻と離婚してしまって、二人の子供ともはなればなれになってしまいました。
トムが46歳の時ですから、本当にちょうど半分の時間を共に過ごしてきた家族との別れだったわけですね。
私が最愛の父を喪ったのが私が22歳の時だったので、私と父が共に過ごした時間よりも一年多いのだなと思いました。
自分は子供を持ったことがないから子供と離れることがどれほどつらいのかわかりませんが、自分の分身であるまだ幼いとも言える子供たちと離れて暮らすことは想像してみただけでも相当つらいものがある。
5thアルバム『Hail To The Thief』の3曲目『Sail to the Moon(セイル・トゥ・ザ・ムーン)』はトムが息子のノア君のために書いた曲だった
子供のために曲を作るなど、相当子供を愛していたんだと思うと、それ思いながらDaydreamingなんて曲を聴かされたらどうもこっちまで腑抜け状態のようになってしまいますね。
その上あんなPVまで観てしまうと、悲しくてしょうがない。
今作のタイトルに「Moon(月)」が入ってるのもトムの子供たちや家族と月に深い関係があることがわかります。
月の作用で子供は生まれてきますし、月がなければすべての子供は生まれてこないのかもしれません。
Daydreaming(白昼夢)という題名の曲で、もう一度PVを載せようと思います。
Radiohead - Daydreaming
まるで生霊か亡霊のように託児所、病院、コインランドリー、スーパー、他人の家、海、駐車場などをトムが歩いて、
いくつものドアを開け、誰もいない白い部屋に行ったりして、最後は雪山の洞窟の冷たい雪の上に焚き火があって、その前に寝そべって(私の人生の半分)という言葉を何度も逆から呟きながら眠りにつこうとするところで終わっています。
さっきシェアした方のブログに書いているのを読んで気づきましたが、トムが歩いていた場所は家族との思い出があるような場所ばかりです。
でも最後にやっと居場所を見つけて安心して眠るというよりは、私はあの焚き火がもとから焚かれているのを見て、たぶんあの洞窟の中の寝床というのはトムがもともと暮らしている寝床で、トムはずっとあの冷たく暗い雪の上でひとりで生活しているんだと思ったのです。
そしてその場所から白昼夢のようにぼんやりと過去の思い出のある場所をひとり彷徨い、そこに家族はもういないことを毎回確認してはまた寒く凍えそうな洞窟へと戻り、そこで独りで眠るトムの姿を思うと、涙がちょちょぎれそうになりますけれども、今はちょっと「Ful Stop」が流れていて心が乗ってる感じなのでぐっと耐えて涙は出てこないようです。
昨夜、Radiohead - Daydreaming (Reverse video)というのをyoutubeで観て、ものすごくドキドキしました。
これは音楽とフィルムを同時に逆戻しで撮っているビデオで、トムがビデオの巻き戻しのように後戻りしていくわけですけれども
時間をさかのぼっても、トムは独りなんですよね。言いようのない悲しみを感じました。
自分は最近、婚活サイトで知り合った46歳の人に向かって、呪詛を吐き続けて相手を退会させてしまいましたが
あの人も離婚して子供と会えないことを嘆いているとてつもなく孤独な人でした。
でもって変人だったから惹かれたんだろなと思うのですが、自分はそんな人をさらに苦しめる言葉を吐きました。
たぶん彼は致命傷を負ったろうなと思います。
可哀想に、私という狂人に出会ったばっかりに。
呪詛は吐きましたが私は人を三日以上呪うということは滅多にないので三日後にはすっきりさっぱりと忘れています。
彼は致命傷を負ったままでしょう。
恐ろしいものだ、ほんとうに。
私はひどく悲しんでいるんですが、ひどく嬉しいんですよね。
流れる涙は、悲しみの涙であり、喜びの涙です。
トムが腑抜けになるほどの悲しみと孤独を経験している。
それに一緒に悲しむことができるということが私はとても嬉しい。
多くの人間が一緒に泣いているだろう。本当に多くの人間たちが。
だから最高傑作だとも言われているのだろう。
このアルバムには今までで一番深い悲しみと孤独が詰まっている。
それを高く評価する人たちが多くいる、この事実に自分は感動してしまった。
今までで一番地に足を着けないようなこの生霊的なアルバムを一番高く評価する人々もまた
深い悲しみと孤独の中生きている人が多いのかもしれまい。
自分も聴くほどにこのアルバムが自分にとって特別なアルバムのように感じてきています。
ふわふわふわふわふわふわ、ゆらゆらゆらゆらゆらゆらと飛んでいるレディオヘッドを
ただ目で追っている、耳で追っている。
あんまり遠くへ飛んで行っちゃやだよと心配しながら、ただ一緒にふわふわ飛びながら追っています。
久しぶりに「Daydreaming」のPVを観ましたが、すこし血の気が引いてしまうほどの悲しみを感じました。
レイチェルさんが18日に亡くなっていたことは知りませんでした…。
うちの母は44歳で乳がんで他界したのですが見つかったときは既に末期の状態でしたがそれでも闘病は二年間ほどの期間でした。
トムはレイチェルさんの病の苦しみを知った中でアルバムを制作していたのかと思うと、どんな悲しみのなか耐えて曲を書いていたのだろうかと胸が苦しくなります。
トムの支えは二人の子供も勿論ですが、それと作品を作ることができることだと思います。
彼が表現者で、彼の作品がたくさんの人に評価され、一緒に悲しむ人がたくさんいることはほんとうによかったと思います。
今naoさんはとてもつらいときを過ごしておられるのですね。
わたしもこの時期は、明日が最愛の父の命日で、一年の中でいちばんつらい時期で毎年つらいものだから、変な話そのおかげで打ち勝とうとするエネルギーを出して耐えようとするのか、いつもより気力が出て、元気が出たりもするのです笑
naoさんもとってもレディオヘッドを愛してるのですね。
わたしにとってもレディオヘッドはいちばん最初にのめり込んだ音楽であり、特別な存在です。
お好きな曲をたくさん教えてくださりどうもありがとう。
わたしはアムニージアックでは特にI Might Be WrongとDollars and Cents、ヘイル・トゥ・ザ・シーフではWhere I End and You BeginとScatterbrainとA Wolf at the Door、キング・オブ・リムスではBloomなどが好きです。
音楽というのはとても想い出を蘇らせますので聴いていたときを想い出してつらくなったり、嬉しくなったりしますよね。
わたしも音楽に命さえ救われてきた人間だと思います。
クラシックはそこまで詳しくありませんが確かに孤独なときに聴くと慰められるものがありますね。
初めてのインフルエンザと気管支炎の併発にかかってほんとうに死ぬかもしれないと思ったときに寝床でフォーレのレクイエムを聴いたとき嗚咽をもらしてむせび泣いた想い出があります笑
The EraserのHarrowdown Hillはわたしも特に好きな曲です。
慣れない新幹線の中で窓際から雪景色を眺めながら聴いた想い出があります。
つらい時間も大好きな音楽に集中しているとあっという間に過ぎていってくれることはとてもありがたいものです。
たった一人で音楽を聴きながら神社などを散歩した記憶も良い想い出として喜びのうちに想いだせる日がきっと来ると思います。
長くてもまったく構いませんよ。
また何かあればいつでも気軽にコメントしてください。