茶トラの子猫

 秋の初め頃、幼稚園近くの駐車場にいた茶トラの子猫は、その後しばらく姿を見なかったので、どうしたのだろうと思っていた。もっと居心地のいい別の場所を見つけたか、あるいは誰かがもらっていったのだったらいいのだけれど、いつもうろうろしていたのが駐車場だけに、もしかして事故にでもあったのだったらと思うと、落ち着かない感じがした。
 その茶トラに、やっぱり同じ駐車場で、久しぶりにまた会えた。今朝はかなり冷え込んだけど、元気なようだった。痩せてもおらず、しばらく見ないあいだに、ひとまわりかふたまわりくらい大きくなっていて、最後に見たときの、子猫の華奢な、ひ弱な感じはなくなっていて、立派なトラ猫への成長段階にあるようだった。オスの猫なのかもしれない。首周りの毛がふさふさとして、堂々として来た。目やにももう出ていなくて、すっきりとした目を、差している日にまぶしく細めて、こっちを見ていた。
 子猫の無事な成長を知って、ほっとした。
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