黒猫は何匹?

 家の庭には、近所の猫が遊びに来ます。よく来るのは、サバ白の「まるもどき」(まるに似ているから)、茶トラにちょっと白が入った「トラオ」、オッドアイの白猫「しろちゃん」、そして黒猫「くろちゃん」の4匹、だと思っていました。少し前までは。
 ある日、出かけようと外に出たら、家の前の道にくろちゃんがいました。でもどこか風景がおかしいのです。同じ視野の中の向かいの公園の入り口に、くろちゃんがもうひとりいました。
 なんと、黒猫は二匹いた!その日の大ニュースでした。家にくる猫たちは、たぶんみんな野良猫で、あまり人になれていなくて、もちろん触らせてくれませんし、1メートルも近寄ると逃げてしまいます。とくにくろちゃんは一番怖がりで遠くからしか見えない上に、一匹だという先入観もあって、お顔の違いなど全然気づいていなかったのでした。
 数日たって、ご近所の野良猫事情に詳しい方に通りで会ったので、このへんには黒猫が二匹いるんですね、私は一匹だと思っていたのでびっくりしました、と話しかけると、彼女は「いやいや、黒猫は五匹いるのよ」と答えたので、これまたびっくり仰天しました。五匹のうちの四匹か三匹かは親子だそうです。
 その後、注意してみていると、うちに来ているのは少なくとものはそのうちの三匹らしいのがわかりました。緑色の目がきれいでかわいらしい感じのしなやかなくろちゃん、小柄で細身のくろちゃん、ふてぶてしいくろちゃんです。
 今思えば、引っ越してきて初めて公園で見た子猫のくろちゃんは、上の絵の左か真ん中のくろちゃんで、それが大きくなってすっかり貫禄がついたなあと思っていたのは、右のくろちゃんを勘違いしていたようです。
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