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戦争の時代に備えよ

2022-12-31 10:33:13 | 戦争
戦争の時代に備えよ
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」118/通算550 2022/12/31/土】カミサンが奄美大島へ帰省したから彼女の縄張りである2Fの家事・雑事あれこれが増えて結構忙しい。花卉の水遣り、正月のお飾りは大したことはないが、墓参り、40年近く愛用してきたソファーの修繕、金魚の水槽の掃除など、慣れないことをするから結構シンドイ。

加齢とともに脳ミソも体力も劣化するのは自然だが、小生は普通の人よりも劣化スピードが速いみたいだ。どうもこのところ思うように言葉が出てこないので来年の春までもたずに「絶筆」になるかも知れない。まあ、誰でも遅かれ早かれそうなるのが自然で、呆けが顕著になる前に書きたいことは書いておこうと思うのだが・・・

うっ? 今思い出したが、もしかしたら小生は持病の躁鬱病の「鬱期」に入ったのかも知れない。それなら1か月ほど死に神と対峙し、「中露北を潰すまで俺は死なんぜ」と思っていれば、いつものように死に神は去っていくだろう。そうだ、ただの「鬱」に違いない! なんとなく脳みそが晴れてきた。同志諸君、中露北とそのエピゴーネンを叩くべし! ♪いざ征け つわもの 日本男児!

で、いつもの舌戦というか罵倒だが、共産主義国など独裁国家では言論統制、政敵抹殺は「正義・正当」として常態化しており、国民の大多数は情報過疎どころか、ほとんど怪しい宗教団体の洗脳、マインドコントロール下にあるような状態だ。

その上に警察など治安部門の役人は、独裁者の想いを忖度して手柄を上げれば出世できるし、怪しそうな人物をそのままに放置しておくと失態を非難されかねないから積極的に摘発して犯罪者に仕立て上げたり、刑務所や強制収容所に送り込んだり、時には暗殺したりするのが常態化している。人質として収監されているケースもある。「邪魔者は殺せ!」、特にプーチン一家、習近平一家は暴力団そのものだ。

そうしたリスクを知ってか知らずか、ハイリスク=ハイリターンの餌に引かれてか、共産圏とWinWinする、商売する、滞在する、往来する人は実に多い。外務省の「在留邦人総数推計」にはこうある。

<令和4年(2022年)10月1日現在の推計で、わが国の領土外に在留する邦人(日本人)の総数は130万8515人で、前年より3万6385人(2.7%)の減少となり、引き続き新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響を受けた結果となりました。成人数は105万5864人で、在留邦人全体の80.7%を占めます。

在留邦人のうち「長期滞在者」は75万1481人(5万5757人、6.9%の減少)で在留邦人全体の約57.4%を占め、「永住者」は55万7034人(1万9372人、3.6%の増加)となっています。アフガニスタン、イラク及びシリアについては、在留邦人の安全上の理由から邦人数等の公表を差し控えており、本推計には含まれていません。

2)地域別:「北米」が在留邦人全体の37.7%(49万3209人)を占め、昭和60年以降一貫して首位を維持しています。次いで「アジア」28.4%(37万1219人)、「西欧」16.3%(21万3370人)の順となっています。これら3地域で全体の82.4%を占めています。

3)国別:「米国」に在留邦人全体の32.0%(41万8842人)、「中国」に7.8%(10万2066人)がそれぞれ在留していて、両国で在留邦人の39.8%を占めています。

3位以降は、「オーストラリア」7.3%(9万4942人)、「タイ」6.0%(7万8431人)、「カナダ」5.7%(7万4362人)、「英国」5.0%(6万5023人)、「ブラジル」3.6%(4万7472人)、「ドイツ」3.2%(4万2266人)、「韓国」3.2%(4万1717人)、「フランス」2.8%(3万6104人)の順となっています。これら10か国で全体の約76.5%を占めます>

敵性国家の中共に10.2万の日本人が在留している(台湾在留日本人2万人を含むかどうかは不明)。カネのためなら社員に「習近平独裁の“中獄”勤務」の辞令を出すわけだ。まるで人質候補。「業務命令」を拒否すれば出世に支障をきたすから、女房子供、親兄弟姉妹と水盃を交わすのか。10.2万人の「人質候補」・・・

<習近平は2013年3月、第12期全人代第1回会議において国家主席・国家中央軍事委員会主席に選出され、党・国家・軍の三権を正式に掌握した。

2014年1月に開催された党中央政治局会議において、中国共産党中央国家安全委員会の設置と習近平の同委員会主席就任が決定された。この組織は国家安全に関する党の政策決定と調整を行い、国内の治安対策も掌握する。そのため、同安全委員会は外交・安全保障・警察・情報部門を統合する巨大組織となり、同委員会主席を兼任した習近平に権力が一層集中することとなる>(WIKI)

習近平のための、習近平による、習近平の赤色独裁恐怖政治が始まったのだ。

当時の中国庶民は、「改革開放」をスローガンに資本主義経済化を進めたトウ小平路線を引き継いだ江沢民系の上海閥、胡錦涛系の共青団派という2大勢力の推薦によって党主席に昇った習近平を「習大大(オジサン)」「プーさん」と歓迎し、自由と経済がさらに進むと期待していたのだ。

国際社会も同様だった。NHK2020/9/2、佐橋亮・東京大学東洋文化研究所准教授「米中対立をどうみるべきか」(視点・論点)から。

<アメリカと中国の関係が構築されてからのこの40年、アメリカには中国が政治、経済において「改革」を進めていく、国際社会にも先進国とともに協力をしていくとの期待がありました。しかし、この10年ほどの間、中国は全く異なる方向に向かっているのではないか、そのような疑問がアメリカの政界、専門家の間で広がりました>

世界の覇者、米国は敏感に習近平・中共の危険性に気づき、警戒心を強めていったが、日本やEU諸国はWinWin思考で、ほとんどが「話せば分かる」式の脳内お花畑、要は交易重視のままだった。

<2012年12月16日の第46回衆議院議員総選挙で自民党が圧勝し、政権与党に復帰。同年12月26日、安倍晋三が第96代内閣総理大臣に選出され、第2次安倍内閣が発足した。1度辞任した内閣総理大臣の再就任は日本国憲法下では安倍が初となる。

首相再登板後は、デフレ経済を克服するためにインフレターゲットを設定した上で、日本銀行法改正も視野に入れた大胆な金融緩和措置を講じ、多年に渡って続くデフレからの脱却に強い意欲を示した。大胆な金融緩和、機動的な財政出動、民間投資を喚起する成長戦略を三本の矢と称した一連の経済対策は、アベノミクスと称される。「アベノミクス」は2013年新語・流行語大賞のトップテンに入賞し、安倍が受賞した>(WIKI)

今から振り返ればG7など政経で自由主義を基本とする国は習近平・共産主義独裁政権に甘かった、甘過ぎた、「世界革命を目指す危険な中共もやがては良い子になる、良きパートナーになる」と思っていた。ところが習近平は一歩一歩、着実に世界革命、世界制覇への極道を歩み始め、在中外国人は人質としての価値があるから収監されるケースが増えていった。狙われるのは進出企業やJICA海外協力隊(中国へは1986年から800名以上の協力隊員が派遣されたが2022年3月で終了、遅すぎ!)などの組織の人ではなく、無防備な個人が多いようだ。本物の諜報員なら大使館員や会社員を装うから手出しがしにくいのだろう。

中央公論編集部2022/12/23「鈴木英司:元日中青年交流協会理事長 日中友好の士が中国の獄中で過ごした6年」から。

<【逮捕前に7ヵ月の取り調べ】私の拘束生活は3段階でした。まず2016年7月15日に北京の空港で連行され、「居住監視」という名の下に7ヵ月間にわたって監禁され、北京市国家安全局から取り調べを受けました。17年2月16日に正式逮捕され、その後3年9ヵ月間は拘置所での生活。そして20年11月9日にスパイ罪で懲役6年の有罪判決が確定し、未決勾留日数を差し引いて今年(2022)10月11日に刑期満了となるまでの1年11ヵ月間を監獄(刑務所)で過ごしたのです。

なんと言っても辛かったのは、(2016年からの)最初の居住監視でした。あの日は北京市内で知人と食事をした後、帰国するためタクシーで北京首都国際空港に向かいました。国際線のある第3ターミナルで降りて歩き始めると、5人の男に取り囲まれました。「おまえは鈴木か」と聞かれて「そうだ」と答えると、いきなり停めてあった白い車の中に押し込まれました。男たちは「北京市国家安全局の職員」と言うだけで、身分証の提示を求めても応じません。抗議すると「スパイ容疑で拘束を許可する」と書かれた北京市国家安全局長名の書類を見せられました。

車内ではアイマスクで目隠しされ、携帯電話、腕時計などを取り上げられました。「日本大使館に連絡してほしい」と訴えても、「我々の仕事ではない」と聞き入れてくれません。1時間ほど走り、目隠しされたまま車から降ろされました。後でわかったことですが、北京市南部の豊台区にある市国家安全局の施設でした。エレベーターを降りると、体を何回かぐるぐると回転させられた後、部屋に入れられ、ベッドのような場所に座らされた後、ようやくアイマスクが外されました。

中国の一般的な宿泊施設「招待所」のツインルームのような一室で、腰掛けたベッドの先にはソファが置かれ、分厚いカーテンは閉め切ったままでした。そこが502号室で、廊下の斜め向かいの504号室で取り調べを受けました。男3人と通訳の女性が私の向かいに座っており、責任者とみられる40歳くらいの恰幅の良い男が、自分のことは「先生(老師)」と呼べとだけ言い、氏名は明かしませんでした。

502号室に戻ると、男2人がソファに座り、時々交代しながら24時間態勢で監視を続けます。私がベッドに腰掛けたまま食事するのも、寝るのも、黙って見ているのです。何が辛かったかと言えば、カーテンが閉め切られた室内では電灯以外の光が感じられないことと、まったく会話がないことでした。

時計も取り上げられ、筆記用具もなく、テレビも見られなければ本も読めない。そんな状態の中で続く取り調べでは毎回、最後に「次回はこれについて聞く」という「宿題」が出されました。ほかにやることもないので、「どう答えるべきか」ということばかりを考えてしまう。そして、誰ともしゃべらないので、続きの取り調べで言葉をかけられると、つい余計なことまでしゃべってしまうのです。

私は人の経歴や学歴をよく覚えている方です。もちろん自分や相手に不利になりそうな話は「覚えていない」と回答を避けますが、中国で付き合いのあった人について尋ねられると思わず「彼はどの大学を出た」などと話してしまう。すると「おまえは記憶力が良い。過去のことを覚えていないはずはない」と追及されることもありました。

うまいやり方だと思いました。こうして相手を極限の状態に追い込んで、思うままに供述させていくというノウハウなのでしょう。

居住監視が始まってから約1ヵ月後、どうしても太陽が見たくなって、「先生」に頼み込みました。その翌日、取り調べの際に廊下の窓から約1メートル離れたところに椅子が置かれ、座るよう促されました。窓越しに太陽が見えました。もう少し窓に近寄りたいと訴えましたが、それは許されませんでした。15分ほどが過ぎると、「終わりだ」と告げられました。居住監視下で太陽を目にしたのは、この1回きりだったのです。

居住監視下では弁護人を依頼することも許されませんでした。日本大使館に連絡を取るよう求め続け、拘束から5日後にようやく認められました。大使館員との「領事面会」は施設内の広い応接室のような場所で行われ、取調室にいた男たちがおり、ビデオカメラで撮影もされていた。「ここで面会するんですか」と尋ねると、「これが中国のやり方です」と大使館員は言う。話題が容疑内容に及ぶと、中国側の日本語のわかる男が「先生」に報告する。「そういう話はするな」と妨害され、「あと2回話題にしたら、今日の面会は中止にする」と警告されました。

【雑談が「機密情報」に】私が問われた「スパイ罪」とは何だったのでしょうか。手元に判決文があります。

それには私が2010年から2016年にかけ、中国政府に「スパイ機関」と認定されている日本のある政府機関の代理人の任務を受け、長期的に国家情報を収集、報告したという罪状が示されています。具体的には、元在日本中国大使館公使参事官の湯本淵氏と2013年12月4日に北京市のレストランで会食した際、中朝関係の情報を尋ね、それを日本政府機関に提供したとしています。

確かに、友人だった湯本淵氏にお粥を出す店でごちそうになりました。湯氏が自ら電話で席を予約してくれましたが、この時の会話が問題にされたのです。

会食の直前、北朝鮮の氏の叔父が処刑された疑いがあるというニュースが流れていました。「どうなんですか」と私が何の気なしに尋ねると、湯氏は「知りません」と答えました。

これが、重要度が高い順に「極秘」「機密」「秘密」「情報」の4段階に分類される中国の国家機密のうち、最も低い「情報」だと認定されたのです。取り調べでも「北朝鮮に関する敏感な話題であり、違法だ」と繰り返し指摘されました。しかし、そもそも湯氏は「知らない」と答えている。明らかなでっち上げです。

日本政府機関との付き合いがあったのは事実です。ただ、あくまで情報交換というレベルでした。「任務」というのであれば、報酬や経費などが支給されるはずですが、何ももらったことはありません。私は「スパイ行為」との指摘を否定し続けました。1審では、裁判長宛てに私の主張を訴える手紙を中国語で7通書きました。2審でも6通書きました。

ある日の取り調べで、取調官の一人が突然、「実は君と会ったことがある」と言い出しました。30歳前後の目のぎょろりとした浅黒い顔・・・。「あ!」と思わず声が出ました。2010年、日中友好事業の一環である植林活動のために訪問した遼寧省錦州市で、訪問団長だった私の荷物持ちをした人物でした。彼が「北京から来たボランティア」と自己紹介していたことも思い出しました。

取調官は長期にわたって私の行動を詳細に把握していました。何月何日何時の飛行機に乗ったとか、「山東省に3回も4回も行った」とか。とんでもないと思いました。

取り調べには抵抗を続けましたが、最終的に正式に逮捕されました。監禁場所は「招待所」から、政治犯やテロ容疑者向けとみられる同じ敷地内の拘置所に変わりました。その約3ヵ月後の2017年5月25日に起訴となります。容疑を認める供述調書を示され、「拒否はできない」と強要されて、やむを得ず署名しました。

領事面会は、施設内ではなく裁判所で行われるようになりました。ある日、裁判所へ向かう護送車に乗り込むと、すでに男が一人乗っている。新型コロナウイルス禍の最中で、その男がマスクを外し、私もマスクを外して見つめ合った瞬間、「湯先生!」「鈴木さん!」。ほぼ同時に叫んでいました。そう、あの湯本淵氏でした。それぞれ手錠のかけられた手を取り合い、「いつ来たんだ?」「囚人番号は何番だ?」。まるで映画のワンシーンのようでした。

裁判所では、我々はまるで動物の檻のような別々の待機スペースに座らされましたが、湯氏は持参していたビスケットを警官経由で私に届けさせ、「日本語で話しましょう」と囁きかけてきました。例の日本政府機関について「内部に相当なスパイがいます。大変なことです。日本に帰ったら必ず公表してください」と、声を潜めて訴えてきました。

実際、心当たりがありました。取り調べの際、日本政府機関の職員の顔写真付き身分証の写しを何枚も見せられ、「この人物は知っているか」と一人ひとり、確認を求められたのです。中国の当局があれだけの個人データをなぜ入手できているのか。日本政府機関の情報が筒抜けになっているとしか思えません。

湯氏が訴追されていたことは全く知りませんでした。判決文を見る限り、私を売るような供述はしていない。しかも、彼の訴追事案は私とは別件でした。ただ、彼は国家公務員であり、スパイとなれば死刑もあり得るかもしれない。中国で一番仲が良かった人でした。今もって悲しくなります。

判決文では、湯氏とともに、元在名古屋総領事館総領事の名も挙がっています。私のことを「いつも色々質問してくるため(日本政府機関の)協力者だと感じられた」と供述したそうです。この供述にも矛盾を感じます。そんなふうに警戒していたのなら、東京に出張で来るたび、私と閉店間際まで酒を酌み交わすでしょうか。私は彼の奥さんとも古い友人です>(続きは『中央公論』2023年1月号で)

この記事の中で「日本政府機関の情報が筒抜けになっている」とあるが、JICA海外協力隊なども含まれているだろう。日本はスパイ天国と言われてきたが、在日の中国人や朝鮮人は母国政府の監視下にあり、母国の命令に従う義務があるという。逆らえば同胞による制裁を受けるから従わざるを得ないのだ。

日本には常在戦場の中露北の敵性国民やその応援団のアカ&ピンクがウジャウジャいる。反日勢力が日本敗戦以来の80年ものさばっているという異常事態を終わらせるのは大変だが、諦めずに言論戦でシコシコ駆逐していく他はない。銭ゲバ的な宗教団体や“スポーツ命”的駅前大学への税金優遇策の撤廃、既得権益で潤う学術会議の解体的出直しなど、反発を恐れずに贅肉を落していくべきだ。

2023年も世界は波乱にとんだ1年になる。日本の課題は山積しているが、徴兵制や核シェルターについての議論も必要だろう。課題から逃げずに前進していこう。
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経済・歴史・戦争考

2022-12-28 21:02:56 | 戦争
経済・歴史・戦争考
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」117/通算549 2022/12/28/水】12/26(月)早朝、カミサンは長女と孫3人を引き連れて奄美に帰省した。小生は一人暮らし。3日間ほどはストレスがなくていいが、10か間ほども続くとどうなのだろう、何となく嫌な予感がする。独身とか奥さんに先立たれて独り暮らしになった男・・・若い時ならともかく老いてからはかなりの孤独感に苛まれるのではないか。

人間やサルなど群をなす動物は孤独になると早死にするそうだ。サル山のボスは地位を奪われると追放されるそうだが、善政を敷いたボスは群の中で穏やかな晩年を過ごすことができるという。ご先祖様のサルからも学ぶことは多い。古人曰く、学ばざれば昏し。

人の世の歴史では善政はあまりないようで、悪政が目立つ印象を受ける。多分、悪政は恨みを買うから半永久的に憎まれるからだろう。善政は穏やかだから目立たないのだ。平和、平穏の記憶はソフトだが、殺し合いの戦争の記憶は長く残るのと一緒だろう。

【善政】民意に添う穏やかな政治。イメージは慈愛、希望、賢明、平和、寛大、節制。
【悪政】民意に添わない苛烈な政治。イメージは苛斂誅求、権力者による独裁、虐政、苛政、暴政、圧政、軍政。

子曰く「苛政は虎よりも猛(たけ)し」。さわさりながら独裁統治や苛斂誅求の圧政はそれなりに秩序をもたらすから「絶対悪」とは言えないが、よほど上手くやらないと経年劣化で長続きしない。幕藩体制が揺らいできた江戸時代末期に為政者は秩序を維持するために民の監視を強め“不逞の輩”を取り締まったが、お江戸では随分乱暴、強引な捜査、摘発をしたようだ。

湯屋で「このところ夜盗や追い剥ぎがずいぶん増えているようです、御政道はどうなっているのやら・・・まったく困ったものですなあ」と庶民がぼやいただけで、「町人の分際で身分をわきまえぬ御政道批判、不届きせんばん」としょっ引かれ、拷問にあってひどい目に遭ったとか。あな恐ろしや。

先人の努力で今の日本は天国に一番近い島のような気がする。日本に生まれて良かったなあ、と思うのだが、年金暮らしでノンビリできているからなのか・・・閑話休題。

一般に治安が怪しくなり、食糧事情も悪くなると、先々への不安から民のストレス、不満が高まり、それにつれて圧政はさらに強引になるから、庶民の反発、抗議も次第に過激になる。いわゆる「負の連鎖」。

幕末にはコメの高騰で儲ける米問屋が襲撃されたり、たとえ不作でも百姓への米での納税を厳しく強いる藩政に対する農民一揆や集団逃亡・離村が増えていく。世直しを求める「ええじゃないか」の発狂的な民衆運動(?)も起きた。「♪ヨイジャナイカ、エイジャナイカ、エイジャナカト、今年ハ世直シエエジャナイカ・・・」。大デモの迫力は凄まじかったろう。

「歴史は繰り返す」と言われる。人類は戦争→終戦→平和→不和→戦争を大昔から繰り返してきた。内政も同様で、良い国を創ろうと圧政を排除して新国家を興すのだが、志半ばにして内戦状態になって再び圧政に戻るのは日常茶飯事だ。アフリカや中東、南米は悲しくなるほど安定とは程遠い。

何故に性懲りもなく不安定を繰り返すのか。民度が低いからなのか? 「豊かで美しく平和の国」を目指すのは理想だが、そのためには夢に向かって皆が心を一つにして、できる人もできない人も努力しなければならない。「10年20年あるいは30年とか清貧に甘んじるかも知れないが、次の世代の幸福のため皆でガンバロウ」・・・これは理想だが、現実はこうだ。

「逃げ水のような当てにならない夢よりも、実力に応じた報酬を得て今を面白おかしく暮らしたい。それを批判する人に私は問いたい、目先の利益を求めるのは罪なんですか? あなた達も他人の財布、国の福祉を当てにせず、寸暇を惜しんで勉強し、腕を磨き、良い仕事をすればどうですか。コレという能力を身につければ暮らし向きが良くなる、それなりに報われます。私達を妬んだり憎んだりしても、あなた達の暮らしは改善されません。怠惰を改め、人一倍の努力を重ねて行けば必ず道は開けます。嫉妬や憎しみからは何も生まれません」 

しかし聞く耳を持つ人はそれなりの教育を受けた人で、福翁の「学問のすゝめ」が明治の大ベストセラーになったのも、国民の多くが読み書き算盤ができたからこそである。中東やアフリカから命懸けで欧州を目指す不法移民の中には、「欧州はこの世の天国、移民したら家を持ち商売を始めたい」「生活保護で暮らしたい」と思っている人が随分多いようだ。

祖国では余程食いはぐれているか、夢を持てない人たち・・・多くは無学だろうが、カネを貯め、移民ブローカーに大金を払い、異国を目指す。まるでギャンブルのよう。日経2022/12/1「欧州で『移民危機』再燃 ウクライナ発の混乱波及」から。

<世界的な食料危機や物価高で困窮した中東やアフリカの人々が相次いで国境を越え、欧州が再び移民の大量流入に直面している。新型コロナウイルスの影響緩和もあって、欧州連合(EU)の不法越境者は前年の約1.8倍に膨らんだ。一時保護とはいえ、欧州はすでに500万人のウクライナ難民を抱え込んでおり、受け入れ負担は重い。ガス不足やインフレに加えての移民流入に欧州の冬は厳しさを増している>

物欲を捨てよ、清貧に甘んじよとは言わないが、経済がそれなりに上手くいかないと民は困窮したり将来を憂いて国を捨て、やがては亡国になる。大帝国のソ連でさえあれよあれよという間に消滅した。

アダム・スミス。経済学者として「国富論」を著し「経済学の父」と呼ばれるが、哲学者でもあり「道徳感情論」の著作もある。哲学は「いかに生きるべきか」という人間研究の学問で、だからこそ一般的な数字分析の経済学研究がGDPや通貨・商品相場、貿易など目先のことしか見ないのに対して、スミスの研究は本質をつき、分かりやすく、今なお新鮮だ。スミスはこんな言葉を遺している。

<我々が食事をできるのは、肉屋や酒屋やパン屋の主人が博愛心を発揮するからではなく、自分の利益を追求するからである。利己心の発揮は見えざる手を通じて社会の利益を増大させる。

最小の努力をもって最大の欲望を満たすことが人間の経済行為の基礎原理である。社会の利益を増進しようと思うなら、自分自身の利益を追求する方が遥かに有効ではないか。

最大の使用価値を持つものでも、ほとんど交換価値を持たないことも多く、反対に最高の交換価値を持つものでもほとんど使用価値のないものもある。水ほど役に立つものはないが、水では何も買えない。反対にダイヤモンドそれ自体は何の使用価値も持たないが、交換すると相当の量のものを手に入れることができる。

大財産があれば、必ず大不幸がある。ひとりの富者があるためには、五百名の貧者がなくてはならない。しかし、ひなたぼっこをしている乞食の有する安心感は、もろもろの王様が欲しても得られないものである>

識者は「資本主義市場経済は悩ましいが、今のところそれ以上の経済システムがないからしようがない」と言う。スミスもそれを問題視していた。彼の主著は実は「道徳感情論」らしい。「道徳感情論 新訳」(日経BP) の解説によるとスミスも資本主義の負の面を危惧していたようだ。

<「人間を利己的とみなすとしても、なおその生まれ持った性質の中には他の人のことを心に懸けずにはいられない何らかの働きがあり、他人の幸福を目にする快さ以外に何も得るものがなくとも、その人たちの幸福を自分にとってなくてはならないと感じさせる」

スミスといえば、利己心が市場経済を動かすという『国富論』の記述が有名だが、それに先立つ主著『道徳感情論』では、他者への「共感」が人間行動の根底に置かれる。本書序文を書いているノーベル経済学賞受賞者アマルティア・センは、こう述べている。

「スミスは、広くは経済のシステム、狭くは市場の機能が利己心以外の動機にいかに大きく依存するかを論じている・・・スミスは『思慮』を『自分にとって最も役立つ徳』とみなす一方で、『他人にとってたいへん有用なのは、慈悲、正義、寛容、公共心といった資質』だと述べている。これら二点をはっきりと主張しているにもかかわらず、残念ながら現代の経済学の大半は、スミスの解釈においてどちらも正しく理解していない」――新しい資本主義を考える際の必読書といえる>

思慮、慈悲、正義、寛容、公共心・・・それはあった方がいいが、神ならぬ人はそれぞれの解釈、価値観、思想、生き方があるからなかなか難しい。1930年前後の世界不況もあって主要国は第2次世界大戦に突入したが、唯一の戦勝国である米国以外はほとんどが「国破れて山河在り」、日本同様に都市住民は食うにも困る有様だった。

廃墟の跡から立ち上がった戦後の資本主義は、自由民主主義経済と平等共産主義的な「福祉政策」のイイトコ取りが主流になった。戦後の1945年に国際通貨基金と国際復興開発銀行総裁に就任したケインズの経済学が一気に普及したことが大きいだろう。

<ケインズの経済学は、自由放任の経済にかわって、政府の経済への積極的介入を支持し、修正資本主義の理論的根拠を与えるとともに、租税による所得平等化政策と完全雇用政策は、福祉国家を指向するものでもあった>(日本大百科全書)

この「ケインズ革命」は戦後から80年近く経った今は「バラマキ福祉」などと批判される面もあり、「ハングリー精神」や「上昇志向」、「モーレツ社員」や「石の上にも3年」といった「努力したものが報われる」という言葉までが非難されるようになってしまった。

行き過ぎた平等主義はまるで“平等教”のよう。結果的に国家、国民の野武士的なパワーが衰え、軟弱なお坊ちゃま、お嬢さまや、汗水流すことを嫌う頭デッカチ、親の財産を食いつぶす無為徒食の輩(俺もそうか?)などなど、「人間劣化」のような問題は山積している。平等教信者は伝統的なモラルや価値観を否定する一方で、それに代わる理念を確立できないから国家、国民がふらついている感じだ。もっとも平等教はカネ儲けだけは異常に上手いが・・・

企業間競争が熾烈な資本主義国はまだマシかも知れないが、プーチン、習近平などのトンデモ独裁共産主義国家は「座していれば我が国の経済は後退する、やがては人民の反発により亡国になりかねない」と危惧しているに違いない。彼らの思考には「資本主義導入・拡大」はない。それは自由・民主・人権・法治主義を伴うもので、それをすれば独裁体制が崩壊するからだ。

崖っぷちの危機にある独裁者の常套手段は、人民の反政府ベクトルを外戦に向けることである、「領土領海を拡大すべし」と。プーチンがウクライナ侵略に成功すれば習近平もそれに続いてアジア侵略を開始する。これは間違いない。

米国など西側諸国がウクライナ支援とロシア制裁をし続ければ、ロシア国民はやがてはウクライナからの軍の撤収を求めるようになるかも知れない。しかし、それはプーチンの自滅であり、プーチンは絶対に引かない。と、なればロシア軍による軍事クーデターでプーチンを処刑するしかないのではないか。ルーマニア軍が独裁者チャウシェスクを処刑したように。

プーチンを排除すれば、習近平も「秋(とき)は今にあらず」とアジア侵略を先延ばするだろうが、戦勝経験のない、経済も弱体化させ、息苦しいほど人民を抑圧する独裁者に、人民はもとより共産党内外から批判の声が顕在化するのではないか。コロナ対策で大失敗し、経済も下り坂、足元が怪しくなった習近平は、人民が望んでもいないし緊急性の全くない台湾・日本・アジア侵略に踏み切れるのか・・・人民は一時的には高揚するかも知れないが、さらなる経済制裁を受ければ幻滅し、結局は亡国の危機を招き寄せるようなものだろう。

プーチン&習近平の21世紀版ダーティーペア・・・我々はその末路を見ることになるだろう。我らが勝てば立派、勝てないまでも負けなければ御の字、「日本騎兵の父」と言われる秋山好古・陸軍大将曰く「苦しくても引かない、勝てないまでも負けない」。李登輝・台湾総統曰く「武士道は日本人にとって最高の道徳」。

我らの曽祖父、祖父、父が死にもの狂いで戦ったから今がある。「身はたとい 武蔵の野辺に 朽ちるとも 留めおかまし 大和魂」(松陰先生)。常在戦場、我らも後に続くべし。
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経済・歴史・戦争考

2022-12-26 15:53:52 | 戦争
経済・歴史・戦争考
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」117/通算549 2022/12/26/月】早朝、カミサンは長女と孫3人を引き連れて奄美に帰省した。小生は一人暮らし。3日間はストレスがなくていいが、2週間ほども続くとどうなるのだろう。何となく嫌な予感がする。独身とか奥さんに先立たれて独り暮らしになった男・・・若い時ならともかく老いてからはかなりの孤独感に苛まれるのではないか。

人間やサルなど群をなす動物は孤独になると早死にしそうだ。サル山のボスは地位を奪われると駆逐されるそうだが、善政をしたボスは群の中で穏やかな晩年を過ごすことができるという。ご先祖様のサルからも学ぶことは多い。古人曰く、学ばざれば昏し。

苛斂誅求の圧政はそれなりに秩序をもたらすが長続きしない。幕藩体制が揺らいできた江戸時代末期に為政者は秩序を維持するために民の監視を強め、不逞の輩を取り締まった。江戸では随分乱暴、強引な捜査、摘発をしたようだ。

湯屋で「このところ夜盗や追い剥ぎがずいぶん増えているようです、御政道はどうなっているのやら・・・まったく困ったものですなあ」と庶民がぼやいただけで、「町人の分際で身分をわきまえぬ御政道批判、不届きせんばん」としょっ引かれ、拷問にあってひどい目に遭ったとか。あな恐ろしや。先人の努力で今の日本は天国に一番近い島のような気がする。日本に生まれて良かったなあ、同志諸君。

一般に治安が怪しくなり、食糧事情も悪くなると、先々への不安から民のストレス、不満が高まり、それにつれて圧政はさらに強引になるから、庶民の反発、抗議も次第に過激になる。いわゆる「負の連鎖」。

幕末にはコメの高騰で儲ける米問屋が襲撃されたり、たとえ不作でも百姓への米での納税を厳しく強いる藩政に対する農民一揆や集団逃亡・離村が増えていく。世直しを求める「ええじゃないか」の発狂的な民衆運動(?)も起きた。「♪ヨイジャナイカ、エイジャナイカ、エイジャナカト、今年ハ世直シエエジャナイカ・・・」。大デモの迫力は凄まじかったろう。

「歴史は繰り返す」と言われる。人類は戦争→終戦→平和→不和→戦争を大昔から繰り返してきた。内政も同様で、良い国を創ろうと圧政を排除して新国家を興すのだが、志半ばにして内戦状態になって再び圧政に戻るのは日常茶飯事だ。アフリカや南米は悲しくなるほど安定とは程遠い。

何故に性懲りもなく不安定を繰り返すのか。将来の「豊かで美しく平和の国」を目指すのは理想だが、そのためには夢に向かって皆が心を一つにして、できる人もできない人も努力しなければならない。「10年20年あるいは30年とか清貧に甘んじるかも知れないが、次の世代の幸福のため皆でガンバロウ」・・・これは理想だが、現実はこうだ。

「逃げ水のような当てにならない夢よりも、実力に応じた報酬を得て今を面白おかしく暮らしたい。それを批判する人に私は問いたい、目先の利益を求めるのは罪なんですか? あなた達も他人の財布、国の福祉を当てにせず、寸暇を惜しんで勉強し、腕を磨き、良い仕事をすればどうですか。コレという能力を身につければ暮らし向きが良くなる、それなりに報われます。私達を妬んだり憎んだりしても、あなた達の暮らしは改善されません。怠惰を改め、人一倍の努力を重ねて行けば必ず道は開けます。嫉妬や憎しみからは何も生まれません」 

しかし聞く耳を持つ人はそれなりの教育を受けた人で、福翁の「学問のすゝめ」が明治の大ベストセラーになったのも、国民の多くが読み書き算盤ができたからこそである。中東やアフリカから命懸けで欧州を目指す不法移民の中には、「欧州はこの世の天国、移民したら家を持ち商売を始めたい」「生活保護で暮らしたい」と思っている人が随分多いようだ。

祖国では余程食いはぐれているか、夢を持てない人たち・・・多くは無学だろうが、カネを貯め、移民ブローカーに大金を払い、異国を目指す。まるでギャンブルのよう。日経2022/12/1「欧州で『移民危機』再燃 ウクライナ発の混乱波及」から。

<世界的な食料危機や物価高で困窮した中東やアフリカの人々が相次いで国境を越え、欧州が再び移民の大量流入に直面している。新型コロナウイルスの影響緩和もあって、欧州連合(EU)の不法越境者は前年の約1.8倍に膨らんだ。一時保護とはいえ、欧州はすでに500万人のウクライナ難民を抱え込んでおり、受け入れ負担は重い。ガス不足やインフレに加えての移民流入に欧州の冬は厳しさを増している>

物欲を捨てよ、清貧に甘んじよとは言わないが、経済がそれなりに上手くいかないと民は困窮したり将来を憂いて国を捨て、やがては亡国になる。大帝国のソ連でさえ消滅した。

哲学者アダム・スミス。経済学者として「国富論」を著し「経済学の父」と呼ばれるが、倫理学者でもあり「道徳感情論」の著作もある。哲学は「いかに生きるべきか」という人間研究の学問で、だからこそ一般的な数字分析の経済学研究がGDPや通貨相場、貿易など目先のことしか見ないのに対して、スミスの研究は本質をつき、分かりやすく、今なお新鮮だ。スミスはこんな言葉を遺している。

<我々が食事をできるのは、肉屋や酒屋やパン屋の主人が博愛心を発揮するからではなく、自分の利益を追求するからである。利己心の発揮は見えざる手を通じて社会の利益を増大させる。

最小の努力をもって最大の欲望を満たすことが人間の経済行為の基礎原理である。社会の利益を増進しようと思うなら、自分自身の利益を追求する方が遥かに有効ではないか。

最大の使用価値を持つものでも、ほとんど交換価値を持たないことも多く、反対に最高の交換価値を持つものでもほとんど使用価値のないものもある。水ほど役に立つものはないが、水では何も買えない。反対にダイヤモンドそれ自体は何の使用価値も持たないが、交換すると相当の量のものを手に入れることができる。

大財産があれば、必ず大不幸がある。ひとりの富者があるためには、五百名の貧者がなくてはならない。しかし、ひなたぼっこをしている乞食の有する安心感は、もろもろの王様が欲しても得られないものである>

識者は「資本主義市場経済は悩ましいが、今のところそれ以上の経済システムがないからしようがない」と言う。スミスもそれを問題視していた。彼の主著は実は「道徳感情論」らしい。「道徳感情論 新訳」(日経BP) の解説によるとスミスも資本主義の負の面を危惧していたようだ。

<「人間を利己的とみなすとしても、なおその生まれ持った性質の中には他の人のことを心に懸けずにはいられない何らかの働きがあり、他人の幸福を目にする快さ以外に何も得るものがなくとも、その人たちの幸福を自分にとってなくてはならないと感じさせる」

スミスといえば、利己心が市場経済を動かすという『国富論』の記述が有名だが、それに先立つ主著『道徳感情論』では、他者への「共感」が人間行動の根底に置かれる。本書序文を書いているノーベル経済学賞受賞者アマルティア・センは、こう述べている。

「スミスは、広くは経済のシステム、狭くは市場の機能が利己心以外の動機にいかに大きく依存するかを論じている・・・スミスは『思慮』を『自分にとって最も役立つ徳』とみなす一方で、『他人にとってたいへん有用なのは、慈悲、正義、寛容、公共心といった資質』だと述べている。これら二点をはっきりと主張しているにもかかわらず、残念ながら現代の経済学の大半は、スミスの解釈においてどちらも正しく理解していない」

新しい資本主義を考える際の必読書といえる>

思慮、慈悲、正義、寛容、公共心・・・それはあった方がいいが、神ならぬ人はそれぞれの解釈、価値観、思想、生き方があるからなかなか難しい。1930年前後の世界不況を経て主要国は第2次世界大戦に突入したが、唯一の戦勝国である米国以外はほとんどが「国破れて山河在り」、日本同様に都市住民は食うにも困る有様だった。

廃墟の跡から立ち上がった戦後の資本主義は、自由民主主義経済と平等共産主義的な「福祉政策」のイイトコ取りが主流になった。1945年に国際通貨基金と国際復興開発銀行総裁に就任したケインズの経済学が一気に普及したことが大きいだろう。

<ケインズの経済学は、自由放任の経済にかわって、政府の経済への積極的介入を支持し、修正資本主義の理論的根拠を与えるとともに、租税による所得平等化政策と完全雇用政策は、福祉国家を指向するものでもあった>(日本大百科全書)

この「ケインズ革命」は戦後から80年近く経った今は「バラマキ福祉」などと批判される面もあり、「ハングリー精神」や「上昇志向」、「モーレツ社員」や「石の上にも3年」といった「努力したものが報われる」という言葉までが非難されるようになってしまった。

国家、国民の野武士的なパワーが衰え、軟弱なお坊ちゃま、お嬢さまや、汗水流すことを嫌う頭デッカチ、親の財産を食いつぶす無為徒食の輩(俺もそうか?)などなど、「人間劣化」のような問題は山積している。

企業間競争が熾烈な資本主義国はまだマシかも知れないが、プーチン、習近平などのトンデモ独裁共産主義国家は「座していれば経済は後退する、やがては人民の反発により亡国になりかねない」と危惧しているに違いない。彼らの思考には「資本主義導入・拡大」はない。それは民主主義を伴うもので、それをすれば独裁体制が崩壊するからだ。

崖っぷちの危機にある独裁者の常套手段は、人民の反政府ベクトルを外戦に向けることである。「領土領海を拡大すべし」。プーチンがウクライナ侵略に成功すれば習近平もそれに続いてアジア侵略を開始する。これは間違いない。

西側諸国がウクライナ支援とロシア制裁をし続ければ、ロシア国民はやがてはウクライナからの軍の撤収を求めるようになるかも知れない。しかし、それはプーチンの自滅であり、プーチンは絶対に引かない。と、なればロシア軍による軍事クーデターでプーチンを処刑するしかないのではないか。ルーマニア軍が独裁者チャウシェスクを処刑したように。

プーチンを排除すれば、習近平も「秋(とき)は今にあらず」とアジア侵略を先延ばするだろうが、戦勝経験のない、経済も弱体化させ、息苦しいほど人民を抑圧する独裁者に、人民はもとより共産党内外から批判の声が顕在化するのではないか。コロナ対策で大失敗し、経済も下り坂、足元が怪しくなった習近平は、人民が望んでもいないし緊急性の全くない台湾・日本・アジア侵略に踏み切れるのか・・・人民は一時的には高揚するかも知れないが、さらなる経済制裁を受ければ幻滅し、結局は亡国の危機を招き寄せるようなものだろう。

プーチン&習近平の21世紀版ダーティーペア・・・我々はその末路を見ることになるだろう。我らが勝てば立派、勝てないまでも負けなければ御の字、「日本騎兵の父」と言われる秋山好古(陸軍大将)曰く「苦しくても引かないで踏ん張る」。李登輝曰く「武士道は日本人にとって最高の道徳」。我らの曽祖父、祖父、父が死にもの狂いで戦ったから今がある、我らも後に続くべし。
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日本も世界も氷雨の時代に

2022-12-22 11:27:32 | 戦争
日本も世界も氷雨の時代に
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」116/通算548 2022/12/22/木】今朝は深夜からの氷雨。昨日はスズメの水飲み場が凍らないように保温性の高い蓋を作って楽しんだが、今朝見ると合格点。空が明るくなったので午後からチャリ散歩に出掛けよう。

多摩丘陵の一帯には縄文時代の遺跡が多い。散歩コースの東高根森林公園も縄文遺跡で、一番高いところの150m四方の広場で、縄文時代のような服装をしてキャンプできたら随分愉快だろうと思う。夏休みなどの子供向け体験学習「みんなで一日縄文人」とかで開放したらとても楽しそうだ。

小生は3年ほど前に三内丸山遺跡(青森県)を見学し、考古学者の岡村道雄著「縄文の生活誌」などを読んでから狩猟採集の縄文人のファンになった。しかし、古代史では縄文人は消えて弥生人に取って代わられたようになっており、縄文DNAの小生は不満だ。「日本史事典.com」にはこうある。

<縄文時代は今からおよそ1万5000年から2300年前の約1万年の間を指します。しかし縄文時代の時期についての説は多くあり、地域差もあって定かではありません。

旧石器時代から縄文時代へ時代が替わると、環境の変化(氷河期が終わり温暖化へ)のため、人々の生活は大きく変わりました。新しい道具や狩猟・採集の仕方など、縄文時代の人々は地球の目まぐるしい環境の変化と一緒に、自分たちの生活も変化させたのです。

弥生時代は、およそ紀元前300年頃から紀元後300年頃の、約600年の間を指します。しかし、始まりは紀元前800〜900年頃という説も出てきています。

主に採集をして生活をしていた縄文時代から弥生時代へ時代が変わると、水稲耕作が生活の中心になったことで、人々の生活は大きく変わりました。新たな文化が定着した弥生時代では、集落のなかでリーダーが生まれ、人々に身分の差が生まれました>

「身分の差」はダメ!? まるで共産主義の政治宣伝みたいだが、WIKIでは「縄文VS弥生」はせめぎ合っているよう。学術界でも派閥抗争はあるのだろう。

<紀元前10世紀または紀元前5世紀、紀元前4世紀頃に、大陸から北部九州へと伝来した水稲耕作技術を中心とした生活体系は、やがて九州・四国・本州に広がった。

縄文時代と弥生時代の差を何に求めるべきかという本質的な論争が研究者の間で展開され、集落の形態や墓の形態、水田の有無、土器・石器など物質文化の変化など様々な指標が提案された。

現在ではおおよそ、水稲農耕技術を安定的に受容した段階以降を弥生時代とするという考えが定着している。従って、弥生時代前期前半より以前に水稲農耕技術を伴う社会が成立していたとされ、従来、縄文時代晩期後半とされてきたこの段階について、近年ではこれを弥生時代早期と呼ぶようになりつつある>

ややこしいなあ。「縄文時代後期には水稲農耕も始まり、定住化も進んでいった」とすれば良いのであって、何も「弥生時代」という区分けをする必要はないと思うのだが、まあ、学術界にもいろいろな都合があるのだろう・・・

古人曰く「歴史は勝者が創る」「歴史は書き換えられる」。支那王朝の公式な正史は「二十四史(にじゅうしし)」と呼ばれているが、その「第一史」は司馬遷の『史記』で、それだけで130巻に及ぶという。20年前に小生は「イザッ、読破せん!」とチャレンジしたが、ややこしくて撃破されてしまった。支那人でも「二十四史すべて読みました」という人は非常に少ないのではないか。

小生は「古事記」にもチャレンジしたが挫折し、久松文雄氏の「まんがで読む古事記」で学んだ。それでも難しくて全7巻読破するのに1か月ほどかかり、それでも「何となく分かった」レベルで、5回くらい読まないと脳みそに浸み込まないようだ。再読、三読・・・考えただけで頭がくらくらする。閑話休題。

「二十四史」は基本的に新しい王朝が前王朝について書くそうで、「○○王朝は最初は立派だったがだんだん悪政になって民の反発を買い、天の意を受けた我が☆☆王朝の初代皇帝によって消滅した」という易姓革命流がパターンのようだ。

WIKIによると――<司馬遷『史記』によって紀伝体(歴史記述の一形式。各人物ごとの事績を中心に歴史記述を行う)の「史書」という形式が生まれ、続編として班固『漢書』が書かれることによって断代史(王朝ごとなどに時代を区切って扱う歴史書)という概念が生まれた・・・

中華人民共和国では1959年から1965年までかけて前四史(史記・漢書・後漢書・三国志)の校点本(新史料を加えたもの)が中華書局から出版された。その後、文化大革命のために二十四史の出版事業はいったん停止するが、1977年までかけて二十四史と『清史稿』校点本の出版が完了した。2007年から修訂事業が開始され2013年の完成を予定していたが・・・何度か先送りされている>

中共としては以下のようなストーリーで『清史稿』を終えたいのだろう。

「満州民族である女真族の支配する大清帝国(清朝)の末期は列強諸国の軍事的圧力・侵略を受けて不平等条約を結び、領土を蚕食され、民は貧困と屈辱に苦しんだ。

義憤に駆られた孫文(孫中山)らは、この危機を突破するために異民族支配から脱却し支那人を結集して富国強兵を図るしかないと同志を募り、辛亥革命(1911年10月10日~)で清朝を打倒、ここに「中華民国」を建国した。

しかし、孫文亡き後、権力を強奪した蒋介石一派は人民の期待を裏切り、残虐非道な日本帝国主義との戦いよりも、人民を代表する中国共産党を天敵として内戦を起こし、人民を再び苦境に追い込んだ。

毛沢東率いる中国共産党はソ連などの友好国の支援を受けて、清朝的王朝復活を狙う蒋介石一派を本土から追放し、1949年に「中華人民共和国」を建国、ここに清朝は名実ともに亡びたのであった」

「中共ご都合主義史観」ならそれでいいが、『清史稿』を創るのは社会科学院のインテリである。独裁者の習近平が圧力をかけても「ご説ごもっとも」と史実を捏造はできないから、あーでもない、こーでもない、と苦しんでいるのではないか。

習近平は絶対的な権力を確保するため共産党の無謬神話を必要としており、結局は『清史稿』は国内版と国際版の二つを創ることになるかも知れない。

清朝(1644~1912年)が権力を孫文の中華民国に禅譲した「辛亥革命」翌年の1913年、マルクス&エンゲルス共著の「共産党宣言」(初版1872年)が支那に初めて日本経由でもたらされたが、これを1年前倒しして1912年にすれば「孫文は共産主義であり、中華民国建国の原動力になった」というレトリックはできる。さすれば『清史稿』で「共産主義思想が清朝打倒をもたらした」と書き上げることができるわけだ。

1912年当時、毛沢東は19歳の高等中学校生で日本の明治維新に感銘を受けていたというから、「辛亥革命に同調し、孫文を師と仰ぎ、革命の前進を決意した」というストーリーも可能である。

習近平は国内版『清史稿』ではそのように歴史を改竄・脚色して毛沢東と中国共産党の存在感をアピールしたいだろう。露骨な毛沢東・中共のプロパガンダ、捏造、似非神話だが、言論統制下の中国では「嘘も方便、嘘も百回言えば真実となる」からノー・プロブレム。

これでは人民は思考停止の暗愚か面従腹背の姑息な守銭奴が増えるばかりではないか? 忠実な共産党員と言っても、ソ連末期のように餌が枯渇すると「サナダムシ」のように宿主(寄主)から離れるものだ。現在のプーチン・ロシアも習近平・中国でも、それなりに蓄財した良き人材から守銭奴までが祖国から逃げ出しているとか。

「国民は民度以上の国家を持てない」と言う。中露とも「明日は晴れるだろう」という見通しが全くない。日本は・・・「晴たり曇ったり、ところによって雨、お出かけには傘をお持ちください」。日本は秋の長雨になりそうだ。
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戦争できる国へ変身せよ

2022-12-21 08:19:54 | 戦争
戦争できる国へ変身せよ
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」115/通算547 2022/12/21/水】12/19は初氷、雀の水飲み場に1センチほどの氷ができていた。いよいよ冬本番か。

地球温暖化だ、大変だ!とかまびすしいが、一方でメディアは「わずか3時間で30センチ降雪 除雪困難な積雪も」「水曜と木曜は広く雨の予想 積雪エリアは雪崩や落雪に要注意」などと騒いでいる。手足の霜焼けとひび割れが普通だった1960年頃のように寒くなるのは地球にとって結構なことではないか?

19日は4週に1回の1F排水パイプの掃除をしたが、早朝で手がかじかんで往生した。近衛兵だった父は「寒いとか暑いとか泣き言を言うな」と訓示していたが、歳をとると寒さに弱くなるのは仕方がない。カミサンは節電のためか暖房を控えて、まるでドテラ(褞袍、西日本では丹前)のように着ぶくれしている。白い服だから大きな雪ダルマみたいだ。

冬のアラスカを取材したときにマイナス15度を経験したが、両手で顔を塞がないと目玉が凍るようだった。しかしマイナス30度に慣れている住民にとっては穏やかな陽気のようで、バギーの幼児が平然としていたのにはびっくりした。耐寒性があり、さらに冷えればすぐに温かい車内とか屋内に入るから問題はないようだ。

ウクライナは11月から2月まで氷点下の日々が続く。ロシアの攻撃で暖房もままならないことを考えると、-1度や0度の冷え込みでヒーヒー言うのは何となく軟弱であり、勇武とは言い難い。老いたりと言えど「我は大和男児なり、撃ちてし止まん」の気持ち、気概を忘れたら・・・まあ、その時点で成仏したようなものだろう。

できれば格好よく死にたい、憤死より戦死、散華がいいと小生は思うが、七十老にはそのチャンスはないかもしれない。残念だが、老兵は足手まとい、ただ去るのみ・・・舌戦、一種のプロパガンダで戦意高揚を煽るしかないようだ。

扇動家、アジテーター、口舌の徒は温故知新、歴史から多くを学ぶが、「歴史の真実」は難しい。事件の渦中にいた人々でも解釈は色々で、何が真実かは断定できない。群盲象を撫でるで、「色々な面があり、色々な解釈がある」というのが歴史学の落としどころのよう。

学者ではない小生は日本と自由民主の価値観を共有する友好国が、敵性国家である中露北との戦いに勝つために役立つ情報を流していくのが晩年の仕事だと思っている。

小生は子供の頃から多動児(祖母曰く「豆ったい子」)で、野山を歩き回るのが好きだった。長じて記者になってあっちこっち取材で動き回るのを苦にしなかったのは「三つ子の魂百までも」、多動児の血が流れていたせいだろう。小学生の頃、東名高速建設工事で多摩丘陵が削られていた際、断崖の上の亀裂に足を突っ込んで崖崩れを起こし「コラッ!」と怒られたものだ。

それは60年も前のことだが、東名高速のその崖下をチャリ散歩で通るたびに「まったくいたずら小僧だったなあ」と可笑しくなる。そこは今、金網フェンスで覆われているのだが、「危ないので入ってはいけません」の看板があり、今でも元気な小僧はその急斜面に冒険心を刺激され登っているのだろう。男のDNAには「チャレンジ」とか「勇武」の指向があるようだ。

振り返ればいたずら小僧はアカに染まって収監→保釈→退学(除籍)→鳶職→資金を貯めて建築士を目指す→天命なのか編集者・記者に→プロダクション創業・・・今は反共ヂヂイ。波乱万丈というほどではないが、まあチョロQのような「豆ったい」人生ではある。何となく単純単細胞のよう。

立憲民主党の事実上のボスだった枝野幸男。彼は表の顔と裏の顔があるようで、小生は「こいつ革マル臭い」と思っているが、産経2022/11/22は「枝野新党結成の臆測」という記事でこう報じている。

<枝野氏を筆頭とする立民結党メンバーで党を割って出るのではないか、との憶測も飛び交っている。昨年10月の衆院選で大敗し代表を辞任して以降、表舞台から遠ざかっている枝野氏。狙うは党内での主導権奪還か、新党結成か>

革マル派の教祖、黒田寛一は「サナダムシ戦略」で組織に侵入し、やがて組織を乗っ取るという手法を考案し、かなり成功した。枝野も立民を乗っ取るつもりだったろう。

枝野的な怪しいリベラル≒アカモドキや日共、新左翼などのロートル連中が日本で赤色革命を起こすときは、中露北の全面的な支援がなければ絶対成功しない。だから彼らにとって共産主義独裁の中露北は「我が祖国」である。

枝野は立民の革命政党化に失敗したのか、今は新党を起こして右でも左でも「反自民」の一点で団結するというレーニン式「人民戦線戦術」を目指しているのかも知れない。毛沢東はそれを倣って「小異を捨てて大同につく」と言っていたが、要は「野合」である。今のドイツ政権なども野合臭いが、長続きしないのではないか。

憎まれっ子世に憚る、左巻きは世界でも日本でもまだまだ生き永らえている。小生の大目標「中露北の共産主義独裁殲滅」は来年から熱戦になるかどうかは分からないが、コロナ対策でドジを踏んだ習近平にとって戦争は名誉挽回の機会にはなる。台湾を侵略し、返す刀で尖閣など日本の島嶼を襲うなら、日本の軍事力が脆弱な来年がチャンスだろう。

しかし習近平が短期決戦で勝たなければ求心力が低下し、中国の少数民族や自由民主を求める人々により「反中共独裁」の運動を招きかねないから、事は容易ではない。習近平はプーチン・ロシアがウクライナ侵略という暴発で孤立しているのを見ているから、習は「開戦か、それとも延期か」で悩んでいるかもしれない。一方で開戦し勝利しなければ「建国の父・毛沢東と並ぶ興国の父・習近平」という栄誉は得られない。どうする、どうする習近平!?

習の嫌うトウ小平は「中越戦争」(1979年)によって箔を付け、毛沢東後の権力闘争に勝利し最高指導者への地盤を固めた。習は共産主義経済を否定したトウ小平を乗り越えるためにも戦争を必要としている。

彼の側近は今やイエスマンだらけになったから台湾と日本への侵略を止めるはずはなく、「米軍が本格参戦するまでの短期決戦で行きましょう」と作戦を練っているのではないか。いきなり核ミサイル2、3発で屈服させる手もあるが、これでは一気に“人類の敵”と烙印を押されるから、さすがの習近平もためらうかも知れない。

中露の民が決起して独裁者を叩き潰さない限り、来年も今年以上に激動の1年になるだろうが、とにもかくにも日豪を含めた西側諸国が結束し、踏ん張って、対中露経済制裁を続けて行くことが大事だ。もともとアカ好きのドイツは中露傾斜が目立ち、EUの不安要因だが、ドイツのお守りは仏のマクロンに頑張ってもらうしかない。

中露北に狙われているのに日本は長らく平和ボケのままで惰眠を貪ってきたが、最近はようやく危機意識を持ち始めたようだ。核兵器を含めた軍事力の整備・向上、核シェルター建設、アイアンドーム的防空システムの開発、国民皆兵・徴兵制導入、食糧・燃料の備蓄などなど課題は山積している。

「憲法残って国亡ぶ」というバカなことにならないよう、全力を挙げて「戦える国」「手を出すと痛い目に遭う国」に変身しなければならない。
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