gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

習近平・中国は自滅するか

2024-05-27 19:25:53 | 戦争
習近平・中国は自滅するか
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」296/通算727 2024(令和6)年5/27/月】夕べ、メルマガ「頂門の一針」主宰者であり小生の師匠でもある渡部亮次郎氏(ryochan@polka.plala.or.jp)から電話があって、「心配してくれてありがとう、88歳になったよ!」と元気そうだった。昨秋あたりから「頂門の一針」はお弟子さん(?)の久保田康文氏が編集しているようで、久保田氏に問い合わせたものの亮次郎氏の近況は分からないようだったので、とても安堵した。88歳と言えば「米寿」・・・奥様が甲斐甲斐しくケアしているようだから90歳の「卒寿」もOK! 老人の星になって凡夫凡婦を導きたまえ! 骨粗鬆症による腰痛でヨタヨタの小生(73歳)も頑張らにゃならんなあ・・・

さて、今日も元気に諸悪の根源「中露北」殲滅戦へ!(腰痛には敵への罵倒や憎悪が効く?) 10年ほど前の産経2015/10/31「iRONNA発:坂東忠信・外国人犯罪対策講師  メンツと意地で爆買いする中国人観光客のマナーより深刻な犯罪」は刺激的だった。
当時は中国人が大挙して日本に押し寄せてきた頃で、今の訪日観光旅行規制から見れば懐かしい時代だが、当時は中国人旅行者による犯罪も随分増えていたようだ。この記事で初めて「坂東忠信」氏を知ったが、産経によると氏は――
《宮城県出身。警視庁に入庁し、交番勤務員、機動隊員を経て北京語通訳捜査官に。警視庁本部、新宿、池袋署などで中国人犯罪者や参考人を扱う。平成15/2003年、勤続18年で退職。その後も地方司法通訳、作家として活動し、外国人犯罪の実態をわかりやすくタブーに切り込みながら、さまざまな角度で分析、問題提起している。主な著書に『日本が中国の「自治区」になる』(産経新聞出版)、『怖ろしすぎる中国に優しすぎる日本人』(徳間書店)など多数。近著に「中韓に食い物にされるニッポン」(文芸社)》。とてもユニークな方のようである。以下、記事を転載する。

<iRONNAによるサマリー:一時は日本を抜いた経済大国の国民による「爆買い」は、そのGDP指標に疑いが持たれていても実在する、中国経済を計り知る一つの目安です。しかしながら彼らのタガが外れた購買意欲の強さは経済のみによるものではないため、その社会背景となる中国人のメンツや意地を抜きに語れば片手落ちとなるでしょう。(以下本文)
・・・・・・・・・・・・・
中国では信頼と安全性から高値となる日本製品を日本に買いに行くということ自体がまずステイタス。さらにその人柄より財力や権力に繋がる人脈が評価される中華社会においては、人物評価の噂が更なるビジネスや人脈拡張に直結するため、日本に行って手ぶらで帰ってきました!というわけには行かず、親戚知人や同僚にも、侮りを招くことのない程度のおみやげを準備しなくてはいけません。
日本人ならこれをプレッシャーと思うでしょうが、それはそうしたメンツにかける意地を理解しない日本人ならではの疑問。中国人の場合は負担の大きいおみやげも財力をしめすチャンスと捉えますし、メンツのためにはなりふり構わない、そこにこそ日本人をうならせる「爆買い」の底力があるのです。
また相手の喜ぶものよりも自分の成功ぶりを示すことを第一としていたおみやげも、最近はiPhoneなど端末の普及により、事前に商品を確認し、おみやげを期待する地元の友人に画像で確認し購入するなど、変化が出てきた模様。自分がどれくらいの財力と人脈でどれほど役に立つ人間かを誇示したがる中国人の思考回路は、爆買いの目的をおみやげ購入からプチ個人輸入代行業重視に変質させつつあります。
その結果手に入れたものがMade in Chinaであったとしても「日本で購入した日本メーカー品」ということに付加価値があるので問題ないといいます。
どのような理由であれ、メンツを賭けて多数お買い上げになる中国人旅行者にはお店もホクホクなのですが、だからこそ語ることのできない裏面も存在します。それは、「おみやげ万引」です。
財力はなくてもメンツを示したいと考えるのは当たり前だとしても、このおみやげ万引問題が存在していることは、警視庁で北京語を使い刑事や通訳捜査官をしていた私の経歴から、皆さんにお伝えせざるを得ません。特に中国人の日本出入国が多くなる国慶節(10月1日)連休終盤と、親戚一同が郷里に集まるため出国が多くなる春節(旧暦の正月)は、みな、手ぶらで帰るわけには行かないことから、空港への道すがら、おみやげ万引きが多発します。
警察官が臨場した時には犯人はすでに空の上となる計画的犯行なのですが、必ず複数で実行し、肘から指先までを使って陳列品をかき集め、持参したバックに落とし込んだり、陳列してあるペンなどの筆記具を鷲づかみで次々とバッグにつっこむなどして一斉に逃げるという荒っぽい手口。しかし店員を脅していないので「強盗」でもなく、店員の目を盗んで行われる「かっぱらい」でもなく、人がいない時間に侵入する「出店荒らし」でもなく、忍び込んでいるわけでもないので「侵入盗」にも該当しないという、日本人の概念にない荒業故に、警察でも「万引」のカテゴリーに分類し統計されていますが、被害金額は桁違いなのです。
犯人側もここで捕まると帰国できなくなって、実家や親戚にメンツを示すどころか、ともに来日していた同郷の噂にのぼってしまうので、その抵抗が半端ではありません。このため、逮捕に暴力で抵抗して一気に凶悪犯罪の一種である「事後強盗」にランクアップすることもあり、押さえつければ暴れるだけでなく、相手を殴る蹴る、噛みつく、路上で無実を訴えて泣きさけぶなど、その展開は日本人の予想を超えています。
当然一人や二人の店員で手に負えるものではありませんし、たとえ警察官が逮捕して取調室に連れて行ってもまた大変。無実を訴え椅子から転げて泣きわめいたかと思うと逃走しようとするし、目撃者の供述や被害届を完全否定し続け、予約の飛行機が離陸してもメンツのために罪を認めず泣き叫び、誤認逮捕であることをしきりに訴え釈放を積極的に勝ち取りに来ます。
検事への新件書類送致が終わった3日後の落ち着いた頃、犯人に「これまでまじめにやってきたのになんで帰国寸前でこんなことをするのか」と聞けば、「私にもメンツがある。親戚知人に認めてもらうため、多数のおみやげが必要だ。でも私はやっていない、もうどうでもいい」と、ちょっと落ち着きながらも投げやりな会話が成り立つようになります(笑)
特にこの時期に万引が多発することは、成田や羽田など中国便が発着する空港沿線のファンシーグッズ販売店や商店街ではすでに知られているため、特に警戒されていますし、実際警察の取り扱いもぐっと増えて通訳捜査官が足りなくなるのですが、万引などニュース性もありませんし、そんなことを報道すると局が中国進出企業のスポンサーを失いかねないなどの理由から、せいぜい報道されるのはマナーの悪さ程度。マナーの悪さを超えた深刻な問題は爆買いの影に確実に存在し、その被害はこの上客集団を前に決して公に語られることはないのです>(以上)

警察官プラス北京語通訳捜査官ならではの経験を活かした冷静な分析・・・いやはや「スゴイ論客」がいるものだ。その一方で「ヒドイ論客」もいる。色々な言論があってこその自由民主主義国家ではあるが、瀬口清之氏は「恋は盲目 中国命」の様相で、北京と心中するつもりのよう。キヤノングローバル戦略研究所2024/2/22、瀬口清之研究主幹の「おもてなしに魅かれて急増する訪日客、中国人観光客も急回復 だが日本人の劣化が加速中 ルール強化でも実現できない抜本解決、仁義礼智信の五常教育徹底を」から。

<1)日中間の相互理解促す中国人旅行客数回復: 春節(旧正月)の休暇中ということで、中国人旅行客が東京の街中にあふれている。昨年(2023)1年間に海外から日本を訪問したインバウンド旅行客数は全体で2507万人(前年比6.5倍)に達し、コロナ禍前の2019年の3188万人に近づいた。通年ではまだ2019年の水準に達していないが、昨年10月以降は単月ベースで比較すると、2019年とほぼ同レベルから若干上回るところまで回復した。
この間、中国からの旅行客数は昨年通年で242.5万人と依然2019年の959.4万人の4分の1にとどまっている。しかし、こちらも10月以降の旅行客数を見ると、10月25.6万人(2019年比-4.9%)、11月25.8万人(同-65.6%)、12月31.2万人(同-56.0%)とマイナス幅が徐々に減少傾向を辿っており、足許は2019年の約半分にまで回復している。
この中国人旅行客はほとんどが個人旅行客である。他国に比べて中国からの旅行客数の回復が鈍いのは、中国政府が日本観光ツアーの全面解禁を制限していることによるものと言われている。
これは中国政府が厳しく批判した福島の処理水問題が主な原因であると見られている。しかし、中国国内メディアではすでに処理水の問題がほとんど報じられなくなっており、一般国民の関心は薄れている。この状況を容認している中国政府の姿勢を考慮すれば、そう遠くない将来に日本観光ツアーの解禁も認められる可能性があるのではないかと期待したい。
東京で目につく中国人観光客の多くは若いカップルと家族連れである。したがって、年齢層としては40歳前後またはそれ以下の若い世代が中心だ。この世代の人々は、中国でも日本でも相手国に対して反感をもつ人の比率が相対的に低く、親近感を持つ人の比率が相対的に高い。その背景には、旅行やビジネスで相手国を訪問する人が多いこと、ネット上で相互にコミュニケーションをとる人の比率が高いことが影響していると考えられる。すなわち、相手国に対する理解度の高さが原因である。

2)直接交流経験は報道のバイアスを修正: 相手国の人々との直接的な交流経験がなく、相手国の人のことを何も知らずに自国のメディア情報だけを通じて相手国に対する感情を抱く場合には、ネガティブな報道の影響を受けやすい。例えば、中国現地に駐在する日本企業の社員の間では、福島の処理水の問題も、当局による拘束リスクの問題も最近はほとんど話題にならない。主な話題は中国経済の減速、ドナルド・トランプ大統領誕生のリスク、台湾の総統選挙、自民党の裏金問題などである。
それは中国現地に行けばすぐに分かるが、こうした事実が日本のメディアで報じられることはほとんどない。このため、多くの日本人は今も処理水と当局による拘束リスクの2つの問題が日中関係の改善を妨げている主要課題であると信じている。ただし、若い世代は直接的コミュニケーションを通じて相手国の実際の姿を理解している人の比率が高いため、ネガティブなバイアスのかかった報道に惑わされにくく、中立的な視点から判断するケースが比較的多い。

高い年齢層の世代でも中国を訪問した人々は、実際の中国の現状を自分の目で見た後、対中観が大きく変わるのが常である。つい最近、中国を訪問した日本の主要経済団体のミッションの中にもそうした感想を抱いた人がいたと聞く。しかし、一般的にはそうした高い年齢層の人々が中国を訪問したり、ネット上で中国人とコミュニケーションをしたりする機会が少ない。そのため、ネガティブなバイアスのかかったメディア情報をそのまま信じている人の比率が高い、云々>(以上)

瀬口清之氏は「無知蒙昧の日本人が偏向したメディアに騙されて中国を嫌っている、中国に来て生の姿を見て欲しい、誤解を解いて欲しい」と言っているようだ。日本人も在日中国人も訪中して拘束されるケース、即ちリスクが非常に高いことを瀬口氏が知らないわけがないから、要は中共広報宣伝マンなのだろう。

JBpress 2023/7/10、横山恭三氏(元空将補、情報本部情報官、作戦情報隊司令などを経てディフェンス リサーチ センター研究委員)の「あなたも中国に狙われる、スパイ容疑で逮捕されないための心得 ホテル室内の会話も盗聴、他人の噂話も逮捕口実に」から一部転載する。
<中国で2014年に制定された「反スパイ法」(中国名:反間諜法)は、今年(2023)4月に法改正が行われ、7月1日施行された。「反スパイ法」をめぐっては、スパイ行為の定義について曖昧だと指摘され、国際社会からは法律が恣意的に運用されるおそれがあると懸念が示されていた。今回、改正された法律ではスパイ行為の定義が拡大された。
これまでの「国家の秘密や情報」に加えて「国家の安全と利益に関わる文書やデータ、資料や物品」、すなわち産業秘密(営業秘密)を盗み取ったり提供したりする行為およびサイバースパイ行為が新たに取締りの対象になった・・・>

要は習近平は、絶対的な独裁体制構築にとって不都合な、あるいは怪しい、もしかしたら楯突くかも知れない奴らは容赦なく刑務所にぶち込むという、古代中国の代表的な暴君であるの桀王と紂王、二人合わせて「桀紂(けっちゅう)」の再来みたいなことを始めているわけだ。今や「習の夢」であった外交も経済もパワーダウンし始めたため、「建国の父・毛沢東」と並ぶ「発展の父・習近平」という夢はかなり怪しくなってきた。
こういう時には晩年の毛の「文化大革命」のように徹底的な強権独裁で政敵を叩き潰すのが毛沢東流であり、文革で農村に下放された習は小5から二十歳過ぎまで、つまり文革を通じて精神形成の基礎を固めていったため「第2次文革で危機を突破する」つもりなのだろう。毛を師と仰ぐ習もまた「自分の幸福、名誉が第一」であり、国民の幸せなんぞほ毫も考えていないだろう。
中国はこれからどうなっていくのか。“建国の父”毛の文革は10年で崩れた。“毛の真似っ乞食”かつ暴君「桀紂」の再来のような習の文革2.0は5年持つかどうか・・・軍によるクーデターもあり得るかもしれない。
・・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
必殺クロスカウンター まぐまぐID 0001690154
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14


世界は「国益最優先」で動く

2024-05-24 11:12:34 | 戦争
世界は「国益最優先」で動く
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」295/通算726 2024(令和6)年5/24/金】パソコンであれこれ検索すると「Bing」という邪魔者がしゃしゃり出てきて大変迷惑している。クソの役にも立たないどころか足を引っ張っている。堪忍袋の緒が切れて調べたら――
<Bingとは、マイクロソフト社が提供する検索エンジンです。検索エンジンというとGoogleやYahoo!などが有名ですが、Bingは、Microsoft Edgeにおけるデフォルトの検索エンジンで国内でも一定のシェアがあります>
多くの人がウンザリしているのだろう、「【Bing完全削除】2度とBingを表示させない方法」というサイトまであったが、小生には難し過ぎてどうすることもできなかった。しかし、読売、産経、時事通信あたりで検索するとそこそこ情報を得ることができるので救われたが、まったくいい迷惑。「Bing、地獄に落ちろ!」と願う毎日だ。

「地獄」と言えば・・・一神教同士の戦争は憎悪が激しく「妥協」がなく、勝つか負けるか、決着がつくまで戦うのが初期設定のよう。長期戦になると疲れ果てて妥協するが、問題を先送りしているだけで、いささか軟弱だ。
イスラエル vs ハマス(パレスチナ自治区ガザ拠点)の戦争はイスラエルが圧勝して短期戦で終わるだろうと小生は思っていたが、両者とも「共に天を頂かず」、今のところはとことん戦い抜く覚悟のよう。2024/5/19産経日曜コラム「国益はイスラエルにあり」の谷口智彦・元内閣官房参与の論稿は衝撃的だった。氏は昭和32(1957)年生まれ、安倍晋三元首相のスピーチライターでもあったという。以下転載する。

<日本が追い求めるべき国益はイスラエルとの交際にある。パレスチナとの間には、ない。ガザ地区にはさらにない。ガザで今後必要となる民生の復興に、日本は手を貸せばよい。惻隠の情をもってする人道協力が必要だ。
ただし前提がある。ユダヤ人の殺戮・陵辱を喜ぶイスラム原理主義組織ハマスは、麻薬売買を続ける犯罪集団より、よほどたちが悪い。徹底的非軍事化を要す対象ではあっても、日本が協力すべき相手ではない。
ガザの学校はパレスチナの子供たちに、反ユダヤの感情を刷り込んだ疑いがある。運営主体は国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)であり、そんな組織にガザ復興を委ねてよしとするわけにいかない。乗り遅れるなとばかり、間違った路線のバスに日本は乗るべきでない。
イスラエルとの間にこそ追求すべき国益があると確信し、揺るぎない国は例えばインドだ。イスラエルは独自に発展させた最先端の灌漑技術をインドへ移すことに余念がなく、両国関係を強くしてきたからだ。
イスラエルには、同国だけが提供できる、代替のきかない知と財がある。日本の国益に資すもので、同国との関係を太くし強くすることがわが国国益にかなうゆえんだ。中東に限らず世界を見回して、これと同様に言える国など多くない。
今年4月13~14日に起きたことを思い出してみたい。イランは約170の無人機、約120の弾道ミサイル、約30の巡航ミサイルをイスラエルに撃ち込んだ。集中の度合いたるや記録的だった。
ところがイスラエルは、弾道ミサイル数発を除きすべて領空外で破壊したという。とくに米国との協力で開発し配備した迎撃システム「アロー3」は評判通りの能力を発揮し、イランの弾道ミサイルに大気圏外で体当たりし、破壊した。日本の弾道弾防衛システムをはるかに上回る性能だ。
すさまじい軍事技術をもつ国を準同盟相手にしておく、言い換えれば、目下その可能性は低いとはいえ北京に近づかせないことが、日本の国益である。この際の迎撃にはヨルダン、サウジアラビアが、イスラエルとの盟約に基づき加勢し、かつそのことを両国とも公にした。事態が収まると穏健アラブ諸国とイスラエルの接近に再び勢いがつくだろう。日本が乗り遅れるべきでないのは、こちらのバスだ。
欧米の大学や街頭でユダヤ人がその出自のみを理由に敵視されるいま、日本はイスラエルを国益上重視するのだと明言するなら、世界のユダヤ人社会から好意的注目を集めよう。
世界の同胞から集めるイスラエルの情報や知識を、不断に利用したい。それも日本の国益にかなう>(以上)

好き嫌いや正義不正義ではなく徹底した「国益最優先」で世界は動いている・・・宗教や人種の違いなんぞ二の次三の次、「銭ずら、銭がすべてずら!」。政治家や大企業のお偉いさんは表向きは偉そうなことを言っているが、一皮むけば「狡猾な銭ゲバ」。考えてみれば孔子様やお釈迦様、マキアヴェッリ先生などの識者、哲学者は、国家、為政者に対して理想とか夢を語るのではなく、現実を前にして「君主はどうあるべきか、治政はどうあるべきか」を説いている。マキアヴェッリ先生は「君子豹変で国家、国民のためにエゲツナイことでもやるべきことはやれ」と煽っていた。塩野七生著「マキアヴェッリ語録」から引用すると――
<君主(指導者)たらんとするものは、種々の良き性質をすべて持ち合わせる必要はない。しかし「持ち合わせている」と人々に思わせることは必要である。はっきり言うと、実際に持ち合わせていては「有害」なので、「持ち合わせている」と思わせるほうが「有益」なのである。
「我が君主は思いやりに満ちており、信義を重んじ、人間性にあふれ、公明正大で信心も厚い」と国民に「思わせる」ことの方が重要なのだ。
それでいて君主は、もしこのような「徳(ヴィルトウ)」を捨て去らねばならないような場合には、全く反対のこともできるような「能力(ヴィルトウ)」を備えていなければならない。国を守りきるために「徳(ヴィルトウ)」を全うできないことも往々にしてある、と頭に叩き込んでおく必要がある。
国を守るためには、信義に外れる行為でもやらざるを得ない場合もあるし、慈悲の心も捨てねばならない時もある。人間性を脇に寄せ、信心深さも忘れる必要に迫られる場合が多いものだ。
だからこそ君主には、運命の風向きと事態の変化に応じて、それに適した対応の仕方が求められるのである。できれば良き徳から外れないようにしながらも、必要とあれば悪徳をも行うことを避けてはならないのである。
君主の最も心すべきことは、良き状態での国家の維持である。それに成功しさえすれば、彼のとった手段は誰からも立派なものとされ、称賛されることになるであろう>(以上)

小生は国益のためにリーダーに従う単細胞の猪突猛進型だが、中国の総人口の92%、圧倒的多数を占める漢民族、中でもエリートや識者の処世訓は「上に政策あれば、下に対策あり」だ。彼らは長く苛烈な歴史の中で、国益ではなく「私益」「私利私欲」を最優先にしてきたのだろう。そうしなければ為政者から収奪されるばかりだからだ。庶民は国内外で自助組織を組んで支え合ってもいる。結果的に中国人に限らず、欧米諸国も日本も世界各地からの移民流入問題に苦しんでいる。
マキアヴェッリ曰く「君主の最も心すべきことは、良き状態での国家の維持である」。小生のような猪突猛進系愛国者も役に立てる時代が来たようだ。今は腰痛(骨粗鬆症)で歩くのも怪しいが、治療でそこそこ動けるようになったら神風特攻隊や人間魚雷回天でお役に立ちたいものである。「出発は遂に訪れず」 になったりして・・・
・・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
必殺クロスカウンター まぐまぐID 0001690154
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14


勇武の日本を取り戻せ

2024-05-18 18:07:17 | 戦争
勇武の日本を取り戻せ
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」294/通算725 2024(令和6)年5/18/土】大日本帝国は1945年の敗戦で潰されてしまったが、その前後に生まれた人は「焼け跡闇市派」などと言われる。彼らの両親、祖父母は明治・大正生まれがほとんどで、焼け跡闇市派と言っても、少数ながら「故国再興・愛国派」と多数の「占領軍=米国派」に分かれた。第2次大戦で事実上の唯一の勝者である米国は、ボロボロになって敗者同然の欧州列強の憧れでもあった。この手の米国派、親米派を「コラボレーショニスト」(強者になびく事大主義者)と愛国派の伊藤貫氏(国際政治アナリスト、在米)は憎悪している。

音楽家のGigi氏による以下の「気づきメモブログ」2012/7/16は興味深かった。
<戦争に負けた途端占領軍に協力をし始める人たちをコラボレーショニストと言います。良い言葉で言えば「協力者」ということになりますが、本当のところは「祖国を裏切った奴」と訳されるらしい。キッシンジャーも「これ(日本)ほどコラボレーショニズムが成功した国は他に無い」と言っているようです。
当然のことながらこれを選択した国は独自の文化は捨て去ります。押し付けられた法律や制度、モラルもありがたく受け入れる訳なんですね。ここで提案ですが、いつまでも属国(植民地)でいるよりも、思い切ってアメリカの「州」になって日本という国を捨てるのも一つの方法かもと思います。51番目の州になるわけですが、1億3千万の人口を持つ州の力も凄いと思います。
数の論理でアメリカを実質支配できるかもしれません。中国も朝鮮も接し方が180度変わるでしょうね、なんてたって核兵器をもつアメリカになるんですから。全ての不条理が解決した後「日本国を再建」なんてのはどうかな?>(以上)
2代目、3代目になると「米国は我が祖国」になるから完全に日本は消滅することになりそうだけれど・・・閑話休題。

伊藤貫氏ら多くの先達に学んだ小生も今やすっかり「アカ」の垢がぬけて「故国再興・愛国派」になったが、高坂正堯氏(国際政治学者)については「国際政治 恐怖と希望」(1966年初版、中公新書)を3年ほど前に読んだものの、小生のような単細胞的猪突猛進ヂヂイには難しくて往生した。
塩野七生先生が2018年に著書「誰が国家を殺すのか」で高坂氏の「世界地図の中で考える」を紹介していたが、分かりやすそうので近く取り寄せるつもりだ。
この「世界地図の中で考える」は今でも読み継がれているようで、新潮社の「波」2016年6月に細谷雄一・慶應義塾大学教授が「なぜ『悪』を取り込む必要があるのか」で同書をこう紹介している。

<高坂正堯元京都大学教授がその設立に深く関わったサントリー文化財団が刊行する雑誌『アステイオン』。「追悼・高坂正堯氏」と銘打った一九九六年の第四二号では、北岡伸一立教大学教授(当時、以下同)、坂元一哉大阪大学助教授、そして中西寛京都大学助教授が、座談会で高坂の巨大な足跡とその功績を回顧している。坂元と中西は高坂の門下生であり、北岡も高坂とは政治的立場が近い位置にいた。
その座談会の末尾で「最後に後学のため、先生のご本でお勧めのものを紹介して終わりにしましょう」と北岡教授が述べている。数々の名著を残した高坂の著作の中で、北岡教授と坂元助教授がそろって、新潮選書から高坂が一九六八年に刊行した『世界地図の中で考える』をあげているのは興味深い。

一九六〇年代後半は、政治学者高坂にとって、人生で最も豊穣な成果を生み出した時期であった。一九六六年の『国際政治』、そして一九六八年の『宰相吉田茂』は高坂の評価を決定的なものとし、現在でも広く読まれ続ける国際政治学の古典的名著である。
『国際政治』と『宰相吉田茂』というこの二つの著作では、政治学者として明確な主張を展開しているのに対して、同じ時期に書かれた『世界地図の中で考える』は対照的な印象を読者に与える。それもそのはずで、「あとがき」のなかで高坂は「私はこの書物で、かなり自由な書き方をした」と断り書きをしている。というのも、「私が旅行で見、感じ、そして考えたこと、旅行から考えて本を読み、論じ合ったことを、そのまま書く方がよいと思った」からだ。そのような肩の力が抜けた自由奔放な思考と記述が、本書の魅力をよりいっそう大きなものとしている。

それでは、この著書にはどのようなことが書かれているのか。まず高坂は本書の叙述を、自らのタスマニア(*豪州の島)での滞在についてから始める。高坂がタスマニアに関心を持ったのは、自らが子供の時代に知った、タスマニア島原住民の滅亡の理由への知的好奇心がきっかけであった。なぜタスマニア人は滅びなければならなかったのか。
それを調べていくうちに、高坂は興味深い事実に突き当たる。すなわち、「タスマニア土人を滅亡させる上でもっとも効果があったのは、イギリス人の鉄砲でも大砲でもなかった。皮肉なことに、そうした文明の利器よりも、イギリス人が彼らの身体のなかに携えて来た微生物が、はるかに有効だったのである」。というのも、タスマニア島の原住民は、外部との接触がなかったために、このような細菌への免疫がなかったのだ。

たとえ細菌が悪であったとしても、その「悪」を体内に取り込むことでむしろ免疫を高めて、われわれはより強くなれる。高坂は語る。「ごく簡単に言えば、より多くの種類の病原菌を体内に持っている人間がより多くの病気に耐えうるのである」。高坂は、社会のなかからひとつずつ悪を摘まみ取って排除するよりも、その悪を内側に取り込み強くなる必要に目を向ける。これこそが高坂の文明論の真骨頂である。
政治の世界でも、権力、軍事力、戦争、帝国主義、独裁といった、数々の悪徳が見られる。そして、それらの悪徳を排除することを政治の目的に掲げる理想主義者はあとを絶たない。しかし、そのような悪をむしろ内側に取り込むことで免疫を高め、われわれはより強くなれるのだ。

高坂が社会に求めるのは、均衡である。「社会のなかには、さまざまな要因が微妙な釣り合いを保っている。人びとはそのなかのあるものを善とし、あるものを悪とするけれども、その相互の関係は複雑に入り組んでいて、どれが善であり、どれが悪であるかを言うことが難かしいのが真実なのである」。
「あとがき」でもまた、次のように書いている。「実際には、文明そのものが光の面と闇の面を持っている。そしてその二つは離れ難く結びついているのである」。そのような高坂の文明論は本書の全体に貫かれ、そのような視座からアメリカ、イギリス、フランス、日本の文明を自由に描き、その光と闇に目を向ける。

なんと成熟した思考だろうか。戦後の日本社会はあまりにも稚拙に、「光の面」に執着し「闇の面」を否定することに懸命となってきた。われわれに必要なのは、そのような社会の「闇の面」あるいは「悪徳」を、人間社会が生み出す不可欠な全体の一部として捉えて、その均衡を生み出すことではないか。高坂の古典的な文明論を読むことで、読者は見失いがちな価値のある視点を得ることができるのであろう。

高坂正堯プロフィール:コウサカ・マサタカ(1934-1996)。1934年、京都市生まれ。京都大学法学部卒業。1963年、「中央公論」に掲載された「現実主義者の平和論」で鮮烈な論壇デビューを飾る。1971年、京都大学教授に就任。『古典外交の成熟と崩壊』で吉野作造賞受賞。佐藤栄作内閣以降は外交ブレーンとしても活躍。新潮選書から刊行した『世界史の中から考える』『現代史の中で考える』『文明が衰亡するとき』『世界地図の中で考える』がいずれもベストセラーとなる。1996年没>(以上)

*)豪州の島タスマニア:小生の理解では、先住民族であるタスマニア・アボリジニは英国から島流しされた犯罪者などの狩猟(駆除)により、あっという間に絶滅したと思っていたが、ナショナルジオグラフィック日本版2013年6月号によると――
<アボリジニは、5万年も前からオーストラリア大陸に暮らしてきた先住民だ。しかし、今ではこの国の全人口に占める割合は、3%にも満たない。
200年ほど前まではずっと、オーストラリア大陸は、彼らだけのものだった。少人数で狩猟・採集をしながら広大な大陸を移動する暮らしを営んできたが、1770年4月29日に英国の探検家ジェームズ・クックが南東部の海岸に上陸してから生活が一変する。その後2世紀にわたり、虐殺、病気の流行、アルコール依存、強制同化、土地の収奪といった文化抹消の嵐が吹き荒れた>(以上)

恐ろしいことだ、先住民はあっという間にたったの3%に激減! キリスト教などの一神教は「我こそ正義」病だから手に負えない。宗派が違うと平気で殺すのだから、まるで「狂気の蛮族」そのもの。彼らは今でも多神教の日本人など異教徒を「狂気の蛮族、殲滅すべし」と本音では思っているだろう。特にキリスト教信者の多い欧米諸国はアボリジニなど世界各地の先住民を「駆除」した実績があるから警戒したほうが良い。

そう、平時にあっても油断大敵!である。日本民族の国家をズタズタにしようとする動きが近年内外で目立っている。愛国者は常に緊張感をもって警戒すべし。塩野七生先生が高坂正堯著「世界地図の中で考える」のあとがきを紹介していたので転載する。

<われわれ(日本)は二重の意味で、前例のない漂流のなかに置かれている。ひとつには、通信・運輸の発達のおかげで世界がひとつになり、世界のどの隅で起こったことでも、われわれに大きな影響を与えるようになった・・・そして、歴史の歩みは異常なまでに早められた。
次々に技術革新がおこり、少し前までは考えられもしなかったことが可能になる。われわれの生活はそれによって影響を受けるから、われわれは新しい技術に適応するための苦しい努力をつづけなくてはならないのである。ややもすると、我々は激流に足をとられそうになる。
皮肉なことに、こうした状況はかつて多くの人々の夢であった。人々は世界のどこにでも手軽に行け、世界中のできごとを早く知りたいと思ったし、文明ができるだけ早く進歩することを願った。そうした願望は大体のところ実現したのである。そして、実現した願望が今やわれわれに問題を与えている。
そのような状況を捉えるためには、なによりも事実を見つめなくてはならない。とくに、文明について早急な価値判断を避けて、その恩恵と共に害悪を見つめることが必要であると、私は考えた…
私はこの書物で、文明をそのようなものとして捉え、そのような文明の波が地球の上でどのような模様を作り出しているかを描こうとした。現代の世界を捉えるひとつの試みとして世に問いたいと思う>

そして塩野先生は「読者はぜひ考えてほしい」と、こう説いている。
<まず第一は、この一冊は1968年、今から五〇年以上も前に書かれたものあることを。前例のない激流の中に置かれているのは、半世紀が過ぎた現在でもいっこうに変わっていないではないか。ならば「文明の波」と言ってもよい歴史にまで視界を広げることは現代の世界を捉える試みになり得るのではないか。
またこの一冊が三十四歳によって書かれたものであることも考えてほしい。作品全体を支配するトーンは冷静でかつバランスがとれているのに、老成という感じはまったくしない。三十代だからこそ「世に問いたいと思う」なんて昂然たる口調で言えたのである。
では、高坂正堯のその後は、つまり彼はどのような形で「日本回帰」をしていったのだろう。私の見るところでは、それは日本の国政への、とくに「安全保障問題への積極的な関与」であった。首相諮問機関である「総合安全保障研究グループ」には長くかかわっていたし、ほとんど二十年以上にわたってこの問題には関係していた。私までが引っ張り出され、西欧古代のシーレーンについて話したことがある。この時期の高坂さんへの非難はすさまじく、「学者らしくない」との同僚たちからの批判に始まって「政府寄りの保守反動だ」と、彼が教えていた京都大学には「打倒 高坂」と書かれた立て看板まであったという。
しかし、政府べったりの保守反動と非難された当時の高坂さんの頭を占めていたのは、日本が再び敗戦国にならないためには何をすべきか、二度と戦争をしないためにはどうすべきか、であった。とはいえ、これを言語のみ武器に進めていくのは実に困難な作業だった。敗戦から二十年しか過ぎて居ず、未だ観念的な平和論が支配的だったあの時代、国家にとっての安全保障を現実的に論ずることすらが難事であったのだから。
それでも続けたのは当事者が若かったからだろう。書かせる側だった粕谷一希(かずき、編集者、文筆家、都市出版社長)も三十代、書く側の高坂さんも三十代だった。まわりにいた執筆陣も編集者たちも、全員が三十代だった。
その全員が高坂の言う「安全保障とは軍事に留まらず、文明にも視野を広げてこそ明確に見えてくるもの」という考えに共鳴していたのである。
五十年後の今の三十代は、この一書をどう読むだろうか、と考えてしまう>(以上)

今の30代、40代はスマホ中毒だから・・・1980~84年生まれの小生の子供3人も大卒ながら教養・学問系の本、天下国家を論じるような政治・哲学系の本などはまず読まない。考えてみれば市井の圧倒的多数の“健康”な善男善女は大昔からそういうもので、山本夏彦翁が嘆いて曰く「健康は嫌なものである」。

結局、国家は戦争と平和を永遠に繰り返すだけである。ただ、EUやNATOなど、戦争に備えて軍事力強化、同盟関係強化など安全保障に一所懸命に努める諸国は比較的長い平和を得られるのかも知れない。しかし敗戦以来「米国のオンリーさん」になった日本は80年間経っても「脳内お花畑」のままで、通常兵器も不十分、核兵器も持っていないという体たらく。今や「日本を命懸けで守る」若者は少数派で、「命懸けで日本から逃げる」のが圧倒的多数派だ。完全に米国(GHQ)に洗脳され、骨抜きになってしまった。

勇武の日本、独立した日本を取り戻すのは大変な作業だが、一歩前進、半歩後退でも地道にやっていくしかない。5年、10年、20年・・・諦めずに踏ん張っていくべし。
・・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
必殺クロスカウンター まぐまぐID 0001690154
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14

愛国烈士 屋山太郎先生に続け

2024-05-14 11:29:06 | 戦争
愛国烈士 屋山太郎先生に続け
“シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」293/通算724 2024(令和6)年5/14/火】このところ経年劣化でパワーダウン、加齢とはこういうことかとウンザリする日々が続いている。
5月4日から腰痛で難儀し始めて、このままでは寝たきりになりかねない、と5/10の午前中はカミサンに同行してもらって(小生は難聴)地元のK整形外科で治療を開始した。Kは晩年の母も90歳あたりで世話になった医院で、縁があるのかも知れない。
今どきの整形外科は最新の医療機器だらけで、生まれて初めて「ウォーターベッド」治療も体験した。これはゆらゆらしたベッドに寝転んでいるだけで「もみ、たたき、ほぐし、さすり、のばし、おし」、要は按摩さんのようなマッサージをしてくれるもので、実に気分が良い。
家にあってもよさそうだ・・・と調べたら5社ほどのメーカーが競争しており、700~800万円ほど。しかし、買ったところで使うのはヂイサンだけで、それもせいぜい1か月で飽きるし、ヂイサン自体が1年、2年であの世に行くのだから購入したところで粗大ゴミになりかねない。無理、無駄、無謀な買い物は避けるべし! 気分ではなく冷静に考えるのは良いことである。
新患なので初診料やエックス検査を含めて高額になったが、73歳の小生は「2割負担」のようで腰痛緩和の薬(カロナール、ノイロトロピン)を含めて自己負担は6000円ほど。有難いことだが安過ぎないか? 選挙票目当てのようなバラマキ福祉はいかがなものか? 自助努力こそが大事であり、それを棄損することにならないかと心配になるが・・・

腰痛に加えて5/9からは強烈な便秘。夜中に尿意で起きるのが嫌なので水分を控えたのが良くなかったようだ。便秘の経験がないので大いに困惑したが、カミサンが薬を出してくれたので、カチカチになった便を少しづつ引き出せるようになった。しかし、肛門への負荷が大きいため肛門自体がかなり傷んできたよう。5/12の就寝前に、カミサンが「これは効き過ぎるから勧めない」と言っていたタケダ漢方便秘薬3錠を服用したら13日の早朝には凄まじい下痢でビックリ! たまたま小さなマットを汚すだけで済んだが、排泄物とマットの掃除をするのも大変だった。排便が正常に戻っているかどうかはまだ確定できないが、カミサンが買ってきてくれたヨーグルトなどヨサゲなサプリも食すようにした。油断大敵!

以下は「朗報」だが、5/12には地元の歯医者で虫歯治療。日曜日なのに営業! 大したものである。歯科衛生士の次女がアテンドしてくれる予定だったが、高校生になったばかりの娘のPTAの会合のために同行できなくなり、再びカミサンが同行してくれた。虫歯部分を削ったところを上塗りする治療で、次女に聞くと「コンポジットレジン修復」というそうだ。ネットで調べたら「さくら歯科」のサイトが分かりやすく、一部を紹介すると――
<虫歯治療で用いられる詰め物として代表的なのが「コンポジットレジン」です。白色のプラスチックでできた詰め物で、金属アレルギーの方でも不安なく使っていただけるはずです。使い勝手が良い詰め物ですが、口腔内の清掃状態が良くなければ詰められないこともあります。保険適応対象で治療費が安価になり、歯への負担も少なくなるため、詰められれば優れた詰め物でしょう。
【メリット】白色で目立ちにくい、治療期間が短い、歯を削る量が少なくて済む、金属アレルギーの不安がない 【デメリット】耐久性が低く摩耗しやすい、変色が現れやすい、水分に弱い、悪化した虫歯には適さないことがある、段差や隙間ができやすい> 5/27にはもう一か所も治療することになっているが、2年ももてば御の字だ。

いずれにしても「華麗なる加齢」はとても難しい。天から幸運が降ってくるわけではなく、油断していると「苛烈なる加齢」になりかねない。ちょっと前まで小生は「短命も長寿も天次第、従容として受け止めよう」などと偉そうに言っていたが、体調が悪くなるや「痛いのはこりごり、どうか無病息災を」と泣きが入ってしまった。哲学者は昔から「存在が意識を決定する」と唱えていたが、「体調も意識を決定する」よう。意識≒気分は都合により変わり、だからこそ「昨日の敵は今日の友」「試合(競争や戦争)が終わればノーサイド」といった言葉も生まれたのだろう。

自分を「軟弱でいい加減な奴、根性なし!」と軽侮する一方で、「命あっての物種、痛い目に遭えば安きに流れるのが自然」とも思う。加齢とはそういうことかもしれない。尻に青さが残っていたのが消えてきて「穏やかな好々爺」になりつつある・・・自然と言えば自然だが、哲学者を目指したいのなら最後まで毅然としていたいものである、「日本戦略研究フォーラム」(JFSS)の屋山太郎会長(今春4月9日没、享年91)のように。丹羽文生JFSS理事・拓殖大学政経学部教授の「追悼 屋山太郎先生」から。

<屋山太郎先生との交流が始まったのはJFSSを通じてである。何とも言えない威厳と壮麗さが漂い、些か近寄り難かったが、会長就任以降は、同じ役員として頻繁に顔を合わせるようになり、徐々に距離を縮めていった。
先生からは度々、昔の政治家評を聞かせていただいた。「喧嘩太郎」の異名を持ち、長年に亘りジャーナリズムの世界で数多くの大物政治家たちと対峙してきただけに、その姿は戦後日本政治史そのもの。
「当時はカネ、カネ、カネ。角福戦争真っ只中の頃だった。(元首相の)田中角栄の側近だった早坂茂三がテーブルの上にドンと分厚い封筒を置いて、俺の方にグイッと差し出すんだ。『おい、こりゃ何だ』と聞くと、『飲み代にでも使ってくれ』と言うわけ。札束だよ。『ふざけるな』と怒鳴って、指先でピンと封筒を弾き返してやった。そうしたら指先が痛くてね。煉瓦でも入ってたんじゃねぇか」
「あれは高輪の韓国料理屋だったな。(元外務大臣の)園田直さんとメシを食ってたんだ。そうしたら『やめて下さい!』という女将の金切り声が聞こえたんだ。何事かと思って襖を開けたら(衆議院議員の)中村弘海が縁側から庭園に向かってジャーっと立ち小便をしているんだ。非常識な男だよ。頭に血が登って中村の尻を蹴飛ばしてやった。そうしたら下にストーンと落っこちてな。背の高さくらいはあった小便でズブ濡れ。『痛てぇ、痛てぇ。誰だ!』と泣き叫んでた。ソノチョク(園直)さんが『あいつとだけは揉めないでくれ』と言うので、『俺は、ああいう蛮行は嫌いなんだ』と答えると、『尻で蹴飛ばすことだって立派な蛮行じゃないか』と諫められて、2人で大笑いしたよ。ソノチョクさんって人は、なかなかの男だったねぇ」
「(元文部大臣の)田中龍夫なんて詰まらない男だよ。一緒にラーメンを啜っていたら、『お前ら記者なんて中共からカネ貰ってるんだろ』って言いながら、蔑むような目で俺の顔を見るんだ。彼は台湾派の重鎮だったんだが、さすがに腹が立ったよ。透かさず『俺は貰ってねぇよ!』と声を荒らげて田中の頭に丼(どんぶり)ごとラーメンをぶっかけてやった」

終始、笑いっ放しである。一方、時事通信社退社後、土光臨調(第二次臨時行政調査会)のメンバーとなったのを皮切りに、行政改革に深く携わるようになり、これをライフワークとしていただけに、官僚支配の構造が話題に上がると途端に表情が厳しくなり、ある時、筆者が農林水産省高級官僚のJAグループへの天下り問題に触れた際は、思わずこちらが謝ってしまいそうなくらいの火を吐くような舌鋒を展開された。

屋山先生には何度も褒めていただいた。それが筆者にとって大きな励みとなった。「会長があなたに聞きたいことがあるんだって。連絡してみて」、ある日の早朝、JFSSの長野禮子理事兼事務局長からメールが入った。早速、ご自宅に電話をしたところ、「この間あなたが言ってたことを、もう少し詳しく教えてくれ」とのことだった。何の件かは記憶にない。説明の途中で、繰り返し「ちょっと待って」とストップが入り、そして「うんうん、それで」と続く。メモを取っておられたのだろう。
一通りの説明が終わって電話を切ろうとしたところ、先生は「禮子さんは、あなたのことを『坊や』なんて言うけれど、やっぱり『教授』だなぁ。勉強になったよ。またメシでも食おう。これからも頼むよ」と仰って下さった。嬉しかった。このことを屋山先生が時事通信社時代の部下だった拓殖大学海外事情研究所客員教授の名越健郎先生(時事通信社外信部長)に伝えたところ、次のような反応が返ってきた。「屋山さんが人を褒めるなんて考えられませんよ。僕なんか叱られた記憶しかありません」

屋山先生は2017年4月に会長にご就任、爾来、約7年間に亘ってJFSSを率いて下さった。「いくら年寄りでも『名前だけ会長』っていうのは嫌なんだよ」と言いながら、大規模なシンポジウムから小規模の研究会に至るまで小まめに顔を出しては歯に衣着せぬ屋山節を披露、『季報』やホームページを通じて輪郭鮮明で小気味良い政治評論を展開された。そこには常に揺るぎない国家観があった。
屋山先生、本当に有難うございました。これからも日本戦略研究フォーラムをしっかり支えていきます。天界では葛西副会長、安倍総理、田久保先生たちとの時事放談を楽しまれることでしょう>(以上)
そう言えばブログ「頂門の一針」主宰者の渡部亮次郎氏(NHK記者上がり)は園田直(すなお)議員の秘書を務めていた。渡部氏は癌でフラフラしていた小生を導いてくれた恩人。屋山太郎氏は小生にとって“遠い親戚”のようである。

丹羽文生先生の論稿によって、屋山太郎氏は男、リーダー、哲人、哲学者、論客、ジャーナリスト、愛国者として立派な最期だったと知った。その一方で小生は「体調が悪い」と泣きが入った。恥ずかしいことである。リベラルを装う≒地球市民屋≒アカ≒亡国派を命懸けで駆除する、日本を守るという天命を全うしなければならない。「命惜しむな、名こそ惜しめ」自分にカツ!
・・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
必殺クロスカウンター まぐまぐID 0001690154
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14

「媚中」から「脱中」へ舵を切れ

2024-05-10 07:03:43 | 戦争
「媚中」から「脱中」へ舵を切れ
 “シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」292/通算723 2024(令和6)年5/10/金】このところ1ドル150円当たりの円安が続いておりマスコミは大騒ぎしている。大東亜戦争敗戦後は米国の属国になり1ドル=360円の固定レートが続いていたが、米国の懐事情が怪しくなって1973年2月にドル円レートが完全変動相場制に移行。徐々に円高になっていったが、1985年9月の「プラザ合意」で円が1ドル=200円になった時には小生を含めて日本人はびっくりした。「強い円を持って海外で散財しよう、ショッピング、グルメを楽しもう!」と一気に海外旅行ブームになった。多分、女、奥さん連中、旅行業界が煽ったのではないか。イケイケドンドン、起業したばかりの小生の小さな会社も勢いづいた。後に人はそれを「バブル経済」と名付けたが、小生も含めて多くの人が「好景気は永遠に続く」と思っていたものだ。

その当時、政府=大蔵省はバブル経済を「国力の実態を離れて加熱しすぎ、ソフトランディングしなければ倒産が増える」と危機感を強めていたよう。もしかしたらそれも“宗主国”米国の圧力を受けたためかも知れない。結果的にはハードランディング、「角を矯めて牛を殺す」ような政策ミスで日本経済を大きく棄損してしまった。
産経2024/5/7「田村秀男の経済正解:債権大国・日本の超円安は異様である」も「プラザ合意」をこう非難している。
<1985年9月のプラザ合意こそ日本没落の元凶と言っていい。「国際通貨協調」という建前のもと、急激な円高を導いた。日銀は超金融緩和継続を強いられた結果、資産バブルが膨張し、90年代初めに破裂した。以降、慢性デフレに悩まされ、日本の国内総生産(GDP)ドル建て額は昨年でも1994年より少ない>(以上)
日本は米国発のIT化などで1995年まではバブルの余韻でどうにかしのいだが、それ以降は覇気が薄くなり、特に内需が衰え、「世界の工場&市場」である中共への経済依存が高まっていった。諸悪の根源プラザ合意に振り回されてきたと言える。国際メディアの「WeXpats」というサイトはこう分析している。

<バブル崩壊が起きたのは1991年とされています。日本は、1986年ごろから好景気に入り、資産価値や株価が勢い良く上昇していました。ところが、日経平均株価は1989年末にピークを迎えたあと、急激に下がります。1990年10月には株価は半分まで落ち込み、日本は不況に入りました。この景気の下落を、泡が急激に膨らんではじける様子にたとえて「バブル崩壊」と呼んでいます。
バブル崩壊は、政府が行った総量規制や公定歩合の引き上げ、地価税の導入などの政策によって起きました。「総量規制」は銀行が貸せる金銭の上限を定めた政策です。公定歩合は日本銀行が企業に貸す金銭の利息のことで、引き上げると借り入れをしにくくなります。
また、地価税の導入により日本の土地を所有すると税金が課せられるようになりました。政府が以上の政策を行った目的は、過剰な地価の高騰を抑えるためです。しかし、政策により土地を購入する人が減り、土地の需要が下がります。その結果、株価が下落し、予想を大きく超える急激な景気の後退が起きました>(以上)

「総量規制」・・・懐かしい言葉だが、要はプロレス技のヘッドロックで企業を締め上げるようなものだ。WIKIにはこうある。
<総量規制とは、第2次海部内閣の1990/平成2年3月27日に当時の大蔵省から金融機関に対して行われた行政指導。1991/平成3年12月に解除されるまで、約1年9ヶ月続いた。
大蔵省銀行局長通達「土地関連融資の抑制について」のうちの、不動産向け融資の伸び率を貸し出し全体の伸び率を下回るよう求めたものである。行き過ぎた不動産価格の高騰を沈静化させることを目的とする政策であった。
ところが予想をはるかに超えた急激な景気後退の打撃を日本経済にもたらすこととなり、いわゆるバブル崩壊の一因とされるほどの影響をもたらしてしまい、さらにはその後の「失われた10年(20年・30年)」を日本に招来する要因の一つとなったことから、結果的にこの政策は失敗に終わる>

ファイナンシャルスター「ドル円レート長期推移1971年~ チャートと変動要因の解説で歴史を確認」によると、1991年の湾岸戦争以降 、1995年4月:1ドル=79.75円、2011年10月:1ドル=75.32円と円が過去最高値をつけた。そして今、2024年4月:2022年から続く米金利上昇の影響により、1ドル=160円台と34年ぶりの水準まで円安が進んだ・・・(以上)

湾岸戦争で日本は米国主導の多国籍軍に130億ドルを提供したが人的貢献は消極的だった。「全体としては湾岸戦争の経験は日本外交に深い敗北感を残した。クウェートが謝意を表明した中に日本の国名がなかったことはどの程度意図的だったかどうか分からない。しかし日本の湾岸戦争での『貢献』が世界的には評価が低く、日本外交の威信が低下したことは否めない」(nippon.com 2011/12/6 中西 寛氏の「湾岸戦争と日本外交」)

銭ゲバ日本・・・武士道の「命惜しむな、名こそ惜しめ」と真逆の「カネは惜しむな、くれてやれ、命惜しめばカネ儲けはまたできる」という拝金主義は未だに続いているよう。産経によると「日本の財界合同訪中団が1月25日、李強首相と会談し、日本企業の事業環境改善などを求める提言書を提示した。反スパイ法に対する懸念を示したほか、日本人への短期滞在の査証(ビザ)免除措置の再開などを求めた」という。要はイジメないでください、商売をやらせてくださいと中共・習近平にお願いし行ったわけだ。14億市場というエサはさぞかし美味しいだろうが、卑屈に媚びてまでしてするのは日本精神の放棄でしかない。
習近平は「建国の父・毛沢東」に並ぶ「発展の父・習近平」を目指しているが、独裁的共産主義経済は絶対に維持する。しかしソ連の末期を見ても「上意下達」で硬直化する共産主義経済は、「創意工夫」の資本主義自由民主経済には絶対勝てない、と歴史は教えている。日本に限らず自由世界の政財界は「媚中」から「脱中」にこそ舵を切っていくべきである。グズグズしているとズブズブの中共依存症になり、国家も阿片中毒のように廃人、属国、亡国になってしまうだろう。君死にたまふことなかれ。
・・・・・・・・・
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
必殺クロスカウンター まぐまぐID 0001690154
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14