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気概のある政治家出でよ

2024-04-28 20:18:14 | 戦争
気概のある政治家出でよ
 “シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」289/通算720  2024(令和6)年4/28/日】25日は終日とても暖かく、夕方でも室温28℃、まるで初夏のよう。で「風呂に浸かるまでもないな」とシャワーで済ませ、裸のままのんびり爪切りなどをしたが、これが大間違いだった。26日は早朝から今季初めて風邪をひいてしまい、手元にあった「パイロンPL顆粒」でも恢復せずに終日ベッドでうつらうつら。足はフラフラ、腰痛もひどいし、さらに左右の腕もパワーダウン・・・
気力もなえて「もう力仕事の営繕は無理かもしれない、やるべき仕事ができないということは、天から見放されたということだ、屋上の見晴らし台で得意の“シーチン”流で眠るように縊死すべし、高所恐怖症のカミサンは見晴らし台に登れないので、気づいた時には小生はあの世である、なんてすっかりマイナス思考になってしまった。

夕方、カミサンに苦痛を訴えるとナースの血が騒ぐのだろう、目が生き生きとなって東和薬品の「フェキソフェナジン塩酸塩錠」を出してくれた。服用すると2時間ほどで気力体力が改善し始めたのにはびっくり。日経メディカルの「処方薬事典」によると、この薬は「抗ヒスタミン作用(体内物質ヒスタミンの働きを抑える作用)によりアレルギー反応を抑えることで蕁麻疹(じんましん)、花粉症、喘息などによる、皮膚の腫れや痒み、鼻炎(くしゃみや鼻みずなど)、咳などの症状を改善する薬」とあった。
腰痛の痛みを訴えると湿布薬「ロキソニン」を2枚貼ってくれ、随分緩和された。有難いことで、もう「クソババア」なんて二度と思いません、と誓ったものだが・・・ちょっと自信がないけれど。なお「パイロンPL顆粒」は軽い風邪には効くそうだ。

古人曰く「油断大敵」。戦老ヂヂイはそれなりに物識りかもしれないが、気力はあっても体力は確実に劣化していることを思い知らされた。誰でも失敗はするが、若い時はそれが教訓、バネになって上昇するのだろうが、歳をとると上昇するどころか下降、下手をするとあの世行きになりかねない。この当たり前のことを元気な時はすっかり忘れてしまい、体調が悪くなると思い出す・・・多分それが普通なのだろうが、とりあえず「油断大敵、無理が通れば寿命が縮む」を毎朝の仏壇でのお祈りに加えることにした。

「油断大敵、無理が通れば寿命が縮む」・・・考えてみれば、これは大昔から多くの識者が唱えていることだ。油断すると国家も消滅するのである。小生の尊敬する孔子、釈迦、ソクラテス、マキアヴェッリから塩野七生、加地伸行、高坂正堯、加瀬英明、古森義久、高山正之、伊藤貫、峯村健司、中村逸郎、山本皓一、渡辺利夫、岡部伸などなど先輩たちも懸命になって警鐘を鳴らしている。
最近ではカナダ在住の「やまたつ」氏のブログ「カナダ人ニュース」がとても興味深い。W. Cleon Skousen著「裸の共産主義者」(The Naked Communist、1958年初版)という書籍を紹介し、現在の国際情勢と絡めて解説している。面白そうなので同書を購入したいと思いアマゾンなどで調べたが、どういうわけか日本語訳はなかった。

同書初版の2年前の1956年は「(日本は)もはや戦後ではない」(経済白書)と戦後復興景気が終わり、さらなる高度成長時代へのターニングポイントになった年だ。経済はイケイケドンドンの時代へ向かうが、その一方で「60年安保」騒動に象徴されるように共産主義信奉者がウジャウジャいた時代でもある。
日本の“宗主国”である米国でも「マッカーシズム」(レッドパージ、アカ狩り)の時代が終わったとはいえ、共産主義者は「リベラル」に衣替えして勢力を維持していた。WIKIにはこうある。
<マッカーシズムは、第二次世界大戦後の冷戦初期、1948年頃より1950年代前半にかけて行われたアメリカにおける共産党員、および共産党シンパと見られる人々の排除の動きを指す。1953年より上院、下院で率先して「赤狩り」を進めた共和党右派のジョセフ・マッカーシー上院議員の名を取って「マッカーシズム」」と名づけられた。マッカーシーに協力した代表的な政治家は、リチャード・ニクソンとロナルド・レーガンである>

「裸の共産主義者」英語版は著者のW. Cleon Skousenをこう紹介している。
<W. クレオン・スクーセンは、北米のすべての州と地方、そして世界60か国以上で講義を行った人気作家、講演者、教師としてよく知られている。 彼は歴史研究家であり法学者でもあり、自由の原則、合衆国憲法、経済学、古代史と経典を専門としていた。彼は米国のため、カナダとラテンアメリカの新憲法を書くように依頼され、あらゆる国で採用できる「モデル憲法」を出版。 また、FBIに16年間勤務し、ソルトレークシティ警察署長として4年間、大学教授として10年間勤務した。 彼は多作の作家であり、『裸の共産主義者』、『裸の資本家』、『五千年の飛躍』という3つの全米ベストセラーを生み出した。 そのうち8冊は大学の教科書として使用され、数冊は翻訳されて他国でも出版された。

スコウセン博士はカナダで生まれ、10歳のときに家族とともに米国に帰化。 彼はメキシコで2年間、イギリスで2年間過ごし、カリフォルニアのサンバーナーディーノ大学を卒業し、ジョージ ワシントン大学ロースクールで法学博士号を取得した。 彼はコロンビア特別区、地方控訴裁判所および米国最高裁判所で弁護士を務めることが認められた。
彼の憲法に関するセミナーは全米で数百万人が聴講し、生徒の中には数十人の米国上院議員と下院議員、2人の最高裁判事、および複数の大統領候補者が含まれている。 彼は「知識と理解は自由な国を維持するための鍵である」と信じ、生涯を通じ、世界中の学生や聴衆が複雑な問題を深く理解できるように尽力した>(以上)

主著の「裸の共産主義者」はロングセラーで、最近では2017年にも再版されている。「やまたつ」氏のブログ「カナダ人ニュース」4/19から以下、引用する。
・・・・・・・
共産主義とは資本主義と対になる経済構造用語・概念と思われていますが、自由がない、一握りの人々による管理体制、つまり、全体主義体制が伴います。「裸の共産主義者」が発刊された冷戦期と現代の違いは、(冷戦期の共産主義は)国家単位(の動き)だったのが、(現在の共産主義は)世界規模で同じ方向を向こうとしていることです。この背後にいるのがグローバリストと呼ばれる人々です。まずは「共産主義者の45の目標」と、それぞれの項目に対するコメント・補足をしていきます(→で示した部分)。
【共産主義者の45の目標】
1)■共産主義国家との共存が、核戦争回避の唯一の道であると受け入れさせる
→2023年G7広島サミットのコミュニケに「中国と“デカップリング”(切り離し)ではなく“デリスキング”(リスク低減)」とありました。

2)■核戦争ではなく、降伏を選ぶようにさせる 3)■非武装化は道徳の高さという幻想を創り上げる
→2と3は「憲法9条」として日本国憲法に組み込まれているように思えます。防衛力強化に反対する「頭の中お花畑」状態の人や「憲法9条で侵略されることがない無敵論者」の人々にすでに浸透しています。

4)■共産主義国家か、軍事転用可能かに関係なく、世界中で自由貿易をさせる
→世界は中国と切っても切れない関係になっていますし、(共産主義国家ではありませんが)欧州はロシアと手を切ることが不可能になっています。

5)■ロシアとソ連衛星国に対するローンの延長をさせる 6)■共産主義国家かどうかに関係なく、アメリカの支援を世界にさせる 7)■共産主義国中国を認め、国連に加盟させる 8)■1955年のフルシチョフと合意した、国連監視下の自由選挙でドイツ問題を解決することをせず、東西で分断したままにさせる 9)■アメリカの核実験中止を長引かせる 10)■全てのソ連衛星国を国連加盟させる

11)■国連を世界で唯一の希望と宣伝する。国連憲章の改定をすることがあれば、世界唯一の武装した世界政府と認めさせる。
→国連を「WHO(世界保健機関)」に置き換えるとどうでしょうか? パンデミックを口実に、WHOは肥大化していき、人々の行動を制限し、国家の仕組みをつくり変えようとしています。いまはWHOのIHR(国際保健規則)改定で大騒ぎになっていますが、「公衆衛生」を隠れ蓑にした浸透が進んでいます。

12)■如何なる共産党の非合法化に対しても抵抗する 13)■忠誠の誓いを廃止する
→「忠誠の誓い」とは、アメリカの政府職員になる際に行う宣誓のこと。民主党議員で拒否している人がいますし、アメリカだけでなく、世界で起きています。
14)■ロシアのアメリカ特許庁へのアクセスを維持させる

15)■アメリカの政党の一方、又は両方を乗っ取る →民主党は完全にやられていますね。共和党のRINO(Republican In Name Only。「名ばかりの共和党員」と訳されることが多い)勢力はグローバリスト系で、民主党と同質です。

16)■ 裁判所の法解釈により、市民の権利を侵害していると主張することで、アメリカの基本的な慣習を弱体化する
→バイデン民主党により、活動家のような判事が大量に送り込まれています。象徴的なのが、バイデンが指名したケタンジ・ジャクソンという連邦最高裁判事でしょう。他にもバイデン民主党が送り込もうとしたとんでもない判事がいますが、具体例は第3弾書籍『謀略と戦争を仕掛け、敗北するアメリカ』(ビジネス社)の224ページ~227ページを参照してください。構図としては、左翼活動家を判事にする→左翼団体が提訴(例:マイノリティの権利ガー)→憲法解釈・法解釈により、議会を通して法律を変えるというハードルの高いことを避けつつ、アメリカの社会の仕組みを変えていきます。ジョージ・ソロスらによる極左地方検察官の支援も同じで、議会・州知事を迂回して、司法システムの改革(という名の破壊)をしています。

17)■ 学校を支配下に置く。社会主義と共産主義の洗脳の場にし、カリキュラムの緩和により学力を低下させる。教職員協会を支配する。共産党の方針を教科書に入れる
→過激LGBT教育、批判的人種理論(自虐史観:アメリカはレイシスト国家/白人は差別してもよい)などを推し進める一方、マイノリティ差別として、卒業基準を満たさなくてもよいとする学校区がブルーステート(民主党支持者が多い)を中心に存在する。
18)■ すべての学生新聞を支配する →現代はSNSでしょうか。
19)■ 共産主義を標的にする政策・団体に対して、学生暴動を起こさせ、大衆の抗議活動を煽動する →保守系団体が大学で講演をするとき、過激左翼集団が大暴れしています。最近ですと、保守活動家のチャーリー・カークや、ウィスコンシン州BLM(Black Lives Matter)暴動で正当防衛が認められ有名になったカイル・リッテンハウスくんの講演中止をするように求める左翼活動家が大騒ぎをしました。

20)■ 報道機関に浸透する。書籍のレビュー、社説の内容、方針決定のポストを支配する  →完了しています。
21)■ ラジオ・テレビ・映画の重要なポストを支配下に置く →ネット、SNSも含めて完了しています。ただし、イーロン・マスクによってTwitter(現X)は救われました。
22)■ あらゆる芸術表現を貶めることで、アメリカ文化の信用を失墜させ続ける。アメリカの共産党主義者は「全ての良い彫像を公園や建物から消し去って、抽象的で無様で無意味なものに置き換えるように」と言われている →BLM暴動で正当化されました。

23)■ 芸術評論家や美術館の責任者を支配下に置く。「我々の計画は、醜く、不快感を与え、無意味な芸術を促進することだ」 →芸術ではありませんが、左翼活動家が、過激LGBT政策の一環でエロ本レベルの本を学校の図書館や授業で使用しています。
24)■ わいせつなことを取り締まる法を「検閲」「言論の自由や報道の自由の侵害」として撤廃する →法ではありませんが、LGBTの権利だの、多様性だの、包括性だのという口実によるモラルの破壊がすでに起きています。詳しくは後述します。
25)■ 出版物、映画、ラジオ、テレビでポルノを奨励し、道徳的な文化水準を破壊する →24と同じ。
26)■ 同性愛、異常性愛、フリーセックスを「正常で、自然で、健全なもの」と見なさせる →過激LGBT政策に一致しています。詳細は後述。

27)■ 宗教界に浸透し、神の啓示に基いた宗教を「社会的」な宗教に置き換える。聖書の信頼性を喪失させ、宗教的な支えを必要としない知的成熟の必要性を強調する →キリスト教、ユダヤ教を中心に(宗教を)左翼が潰そうとしています。宗教は伝統・歴史と繋がっていて、既存の体制を壊したい左翼勢力にとっては、社会変革の障害でしかありません。
28)■ 「政教分離の原則」に反しているとし、学校での祈りの時間や、宗教的な表現を排除する →政教分離ではありませんが、「多様性・公正性・平等性・包括性」を口実に、マイノリティを尊重するという建前でキリスト教の迫害をバイデン民主党はしています。
29)■ 合衆国憲法を、不十分で、古臭く、現代のニーズに合わない、世界中の国家間の協調を妨げるモノであると傷つける →自国ファーストは世界との協調性を壊すとして、トランプ大統領のMAGA(Make America Great Again、アメリカを再び偉大な国にする)は敵視されています。
30)■ アメリカ建国の父たちをけなす。一般人(の福祉など)には無関心な利己的な支配階級と思わせる →批判的人種理論として、アメリカに浸透させようとする動きがあります。詳しくは第1弾書籍『左翼リベラルに破壊され続けるアメリカの現実』(徳間書店)の190~194ページを参照してください。祖先の犠牲者とされているのが、アメリカは黒人、カナダはファーストネーションズ(先住民族)、日本はアイヌ民族でしょうか。
31)■ あらゆる種類のアメリカ文化を貶し、世界の歴史のごく一部に過ぎないとして、アメリカの歴史教育に反対する。共産党による政権奪取以降のロシアの歴史を重視させる →トランプ大統領の自国ファースト、MAGAムーブメントが嫌われる所以でしょう。
32)■ 文化の隅々にまで中央管理体制を敷くために、教育、社会福祉機関、社会福祉プログラム、精神科クリニックなど、あらゆる社会主義的な活動を支援する 
33)■ 共産党を妨害する、あらゆる法律や手続きをなくす 34)■ アメリカ連邦下院議会の「非アメリカ活動委員会」を廃止する
35)■ FBIの信用を貶め、最終的に解体する →残念ながら、スコーセンのいた(当時の反共の)FBIは存在しません。この記事を作成するにあたってスコーセンの息子さんから聞いたのですが、スコーセンは初代FBI長官に共産主義者の脅威に関する助言をすることができた2人のうちの一人だったとのことで、FBIが共産主義との戦いの最前線だと自負していたようです。しかし、現在はバイデン民主党の秘密警察化していますので、スコーセンが誇りを持っていたFBIは存在しません。

36)■ より多くの労働組合に浸透し、支配する →成功しています。37)■ 大企業に浸透し、支配する →成功しています。38)■ 逮捕権限の一部を警察から社会機関に移す。全ての異常行為(犯罪)を、精神科医以外は理解も治療もできない精神疾患と思わせる →ジョージ・ソロスのような極左活動家が推進している考えです。(第1弾書籍の99ページ~119ページを参照)。日本も「犯罪は病気」理論を基にして、懲役と禁錮を組み合わせた「拘禁刑」を導入しています。
39)■ 精神医学の専門家を支配し、精神健康法を共産主義の目標に反対する人々を強制的に管理する方法として使う。40)■ 家族制度の信用を落とす。乱交(フリーセックス)や容易な離婚を推奨する →LGBTです。41)■ 親の悪影響から子どもを遠ざける必要性を強調する。偏見・メンタルブロック・知的障害は親による抑圧が原因と思わせる →LGBTです。
42)■ 暴力や暴動は、アメリカの伝統では正当な手段であるという印象をつくる。学生や特別な利害関係集団は「団結力」を使い、経済、政治、社会の問題を解決すべきと思わせる →BLM暴動はメディア・民主党が正当化しました。
43)■ 先住民が自治統治を行う準備が整う前に、すべての植民地政府を転覆させる。44)■パナマ運河を国際管理にする。45)■コナリー留保を撤廃し、国際司法機関によるアメリカの国内問題への介入を阻止できない様にする。国際司法機関の権限が、国家にも個人にも同様に及ぶ様にする →国際司法機関がアメリカに介入し、アメリカ国民に影響を及ばせるようにするとありますが、この「国際司法機関」を、目標11と同様に「WHO(世界保健機関)」に置き換えるとどうでしょうか? まさにいま世界規模で起きていることです。(以上)
・・・・・・・・・・
小生は共産主義に洗脳され、中核派の三里塚戦士として拘束された。共産主義は宗教と同様で、一度洗脳されると除染するのは非常に大変である。「思想信条の自由」と言うが、オウム真理教(無差別殺人)や米国の人民寺院事件(ジョーンズタウン集団自殺)など非常に危険なケースが多い。イスラム過激派も同様だ。総じてほとんど狂気のよう。
愛する「美しい日本」を戦狼邪教の核兵器保有国、中露北から守り抜くためには「思想信条の自由」などとノンビリしていていいのだろうか? 韓国が最貧国から脱したのは朴正熙大統領の徹底した反共政策が日本や欧米の支持を得ることにつながったからである。北からの脅威を受けて朴正熙は核兵器開発を進めようとしたが、“宗主国”の米国は朴正熙を危険視して暗殺したという説がある。
米国にとって今なお世界で一番恐ろしいのは大日本帝国である。核爆弾で米国に屈服した日本が再起したら核武装を進めて米国に対抗するのではないかと疑心暗鬼になっているに違いない。日本が核兵器装備に舵を切れば首相は排除されるのか? 米国からの独立を目指しただけで田中角栄は排除された。一服盛られたのか? たとえ暗殺されようが核武装を進める気概のある政治家は居るや無しや? 
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渡部亮次郎 「頂門の一針」<ryochan@polka.plala.or.jp>
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戦争は忘れた頃にやってくる

2024-04-25 11:42:08 | 戦争
戦争は忘れた頃にやってくる
 “シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」288/通算719  2024(令和6)年4/25/木】21日早朝にカミサンは札幌に出かけた。世話になった先輩が病気快癒したので、そのお祝いのよう。男同士ではこうしたリタイア後の付き合いはあり得ないのではないか? と無口の小生は思うが・・・女は男にとって永遠に不思議な存在である。
近年、街を見渡すと不細工な男と美女のカップルをよく見かける。女にとって「素敵な男」とは「できる」男、即ち「高給取り」のようである。見た目が格好良くても稼ぎの怪しい「できない」男は伴侶にしないのが賢い女のルールか。昔は「三高」、即ち「高学歴、高収入、高身長」の男がもてはやされた。
WIKIによると《1980年代末のバブル景気全盛期に、女性の主流層が結婚相手の条件に「三高」を求め、流行語にもなった。2019年や2023年のマッチングアプリの調査では、現在でも三高男性が人気》とある。近年では3番目の「高身長」は「ま、チビでも稼ぎが良ければいいか」となったのか? 新婚時代(1979年)にカミサンに聞くと「狭い家で大男にゴロゴロされると邪魔、チビでも稼ぎがあれば問題なし」と言っていたっけ。

そう言えばチャリ散歩でよく見かける「測量」の仕事では近年、小柄な若い男が目立つようになったのはどういうわけだろう。昔は高校や大学を卒業していれば大男でも小男でも就職先はいっぱいあり、仕事のイロハは3か月ほどの新入社員研修などで教育されたものだが、1990年あたりからパソコン(PC)が徐々に普及し始め、やがて急速にすべての業種でIT化が進んでいったので、入社前にPCを駆使できるのは「当たり前」になってきた。日本経済が低迷し始めた、つまり就職難が始まった1995年あたりにはPCに加えて何らかの「資格」が就職に有利になっていったようである。

「文系」と「理系」、就職に有利なのはどちらか? 低成長経済が常態化していた14年前の2011年3月の経済産業研究所(RIETI)の「理系出身者と文系出身者の年収比較」によると――
<調査の結果、男性の場合、文系出身者の平均値が559.02万円(平均年齢46歳)で、
理系出身者は600.99 万円(平均年齢 46 歳)となっており、理系出身者の方が高くなっている。理系出身者の方が、文系出身者よりも生産している付加価値額が高いことを示唆している。このような傾向は、新しい価値を生み出す創造性が競争力の源泉となるこれからの社会においては、さらに強まることが予想される。その意味において、理系的能力の養成を、教育課程の中で重点化して進めていく必要があろう>

要は「(上記の論稿によると)文系出身者よりも理系出身者の方が41.97万円年収が高く、年収の差は年齢の上昇とともに広がっている。文系出身者よりも理系出身者の方が生産している付加価値が高く、この傾向は新しい価値を生み出す創造性が競争力の源泉となるこれらの社会において、さらに強まると予想している。理系の方が職業の選択幅も広く、研究職や生産技術・管理、建築系などといった専門的な知識が必要な職業は、理系ならではと言える」(「個別指導塾マナビバ」の解説)。文系の小生としてはナンカナー、それはちょっと違うだろうと反発したくなる。

「文系」は何を学ぶか。文学、哲学、歴史、政治、法律、経済、教育などだろう。「カネを稼ぐ」という面では確かに「生産性は低い」が、国家を導く「国政」は文系の知性・良識によるだろう。総理大臣とか大統領、首相などのリーダーは、例えば艦橋に立って前後左右上下を観察し、航路や速度、前進や後退、面舵・取り舵を決定する船長みたいなものだろう。エンジンを動かしたりミサイルや艦載機を操縦するなどは、部下であるそれぞれのテクノクラート(将校や専門家、技術官僚)に指令するだけである。

「理系」は何を学ぶか。様々な産業振興に有効な新しいモノ、便利なモノなどを創ることだろう。要は学者やテクノクラート、技術者、発明者になって社会、国家、世界に広めたい、役に立ちたい、それで名声や利益を得られれば良し、という人が多いようだ。高校の同級生に東大、東工大などの理工学部教授になった秀才がいたが、とても明るい性格だったのに「静かな環境で研究に没頭したい、煩わしい世事に邪魔されたくない」という暗い性格になってしまった。「研究費を稼ぐために企業などに行かざるを得ない・・・カネを集めないと異端児扱いだ、何のために学者になったのかと情けなくなる」と嘆いていた。研究に没頭したい理系の人は国家に研究費をおねだりをしながら国家の安全保障に「敵意」を抱いている人もいる。「現実を見ない、世事に疎い利巧バカ」と近年では評判が悪いが、要は理系の人は国家経営などとてもできないだろう、と小生は思っている。彼らは報酬や研究費がたっぷり得られるなら中露北に移住しかねない人々ではないか。国境を越えちゃった人々・・・祖国を捨てたよう。

経済学者の河上肇(1879~1946年)著「祖国を顧みて」を読んだが、凄まじいほどに博学、インテリ、哲学者、リベラルである。ところが「私は善人、識者」という思いが強過ぎるのか、リベラル派は「戦争のない世界」を求めるためにマルクス流「世界革命=最終戦争」を信奉してしまう。ヒトが好過ぎて騙されやすいのだろう。結局、河上肇は日共党員になり、治安維持法違反で1933年から4年近く収監され、保釈後はマルクス主義と縁を切ったという。日本の敗戦後、「活動への復帰を予定」(WIKI)していたらしいが病死・・・祖国からも、天からも見捨てた捨てられたよう。

今、世界は「第3次世界大戦」になるかどうかの瀬戸際にある、と小生は思っている。圧倒的多数の人はそんなことは思わないで、日々を楽しく過ごしている。1941年12月の日米開戦の際、ラジオニュースで第一報を知った大学生が寮の友に「おい、戦争が始まったぞ」と伝えると友曰く「え? 戦争? どことどこが?」と聞き返したという話を司馬遼太郎が書いていたが、庶民にとっては寝耳に水だった。18歳の父は「大変なことになった」とびっくりしたといい、職業軍人を目指すようになった。一方で軍事を専門とする識者は「予想が当たってしまった、休戦協定は1~2年後か」と思ったようだ。まさか4年も続くなど当時は誰も思っていなかった。戦争は忘れた頃にやってくる。

「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎著、1937年初版)。コペル君のように逃げるか? 安西先生曰く「投げたらそこで終わり」。日本に今、必要な政治家、リーダーは中露北の侵略に勝てる or 負けない人材であるべきだ。最悪の戦争に備えることは抑止にもなる。命惜しむな、名こそ惜しめ、日本男児の勇武の覚醒を信じている。
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イスラエルを断固支持する

2024-04-19 08:53:54 | 戦争
イスラエルを断固支持する
 “シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」287/通算718  2024(令和6)年4/19/金】毎晩夢を見る。穏やかな夢、他愛のない夢が多いが、16日の夢は「チャリ散歩して帰宅するはずがどんどん山奥に入ってしまい『どうしよう』と呆然する」・・・そこで尿意を催して目覚めた。スリル満点で怖かったが、夢で良かった! 忘れないうちに、とメモしておいた。

なぜ、そんな夢を見たのか? カミサンに中東情勢について聞かれ、最後に「ユダヤ人は祖国を失って2000年間も世界各地に散らばっていた。日露戦争で捕虜となって日本に連行されたロシア兵の中にはユダヤ人も少なくなかった。彼らは、小さな国の日本が世界最強と言われていたロシア帝国に勝ったことで、自分たちも祖国を再建できるのではないかと勇気を得たという。その話は以前は在日イスラエル大使館のサイトにあったが今はないようだ・・・」と話したことによるだろう。

祖国を失った“放浪の民”ユダヤ人に貢献した樋口季一郎、東条英機、松岡洋右、杉原千畝、近衛文麿・・・調べたら産経2022/3/1、岡部伸・論説委員の「4万のユダヤ人救った日本」が詳しかった。以下引用。
<「(先の)大戦中に日本が4万人以上のユダヤ人を救った」。イスラエル・ヘブライ大学の日本近代史研究者、メロン・メッツィーニ名誉教授は『日章旗のもとでユダヤ人はいかに生き延びたか』(勉誠出版)でこう主張し、「多くのユダヤ人を助けてくれた日本に対してユダヤ人が恩義に感じている」と述べている。

日本はナチス・ドイツ、イタリアと三国枢軸同盟を組んでいたが、ドイツによるユダヤ人を根絶せよとの再三の要求を拒絶し、1931年から45年まで日本が統治していた地域に逃れてきたユダヤ人を保護した。
満州国ハルビン特務機関長だった樋口季一郎中将の英断で旧ソ連と旧満州国境オトポールで立ち往生していたユダヤ人を救った。リトアニアのカウナスでは杉原千畝領事代理がユダヤ人難民に「命のビザ」を発給した。メッツィーニ氏は満州、上海を拠点とした東アジアで、「約2万人が助け出された」と記す。
戦時下で日本が統治した東南アジア、オセアニアにも2万人のユダヤ人が住んでいた。度重なるナチスの干渉にもかかわらず、大半の人が生き延び、東アジアと合わせると、「4万人のユダヤ人が日本に救われた」と強調する。

日本人として最初にユダヤ人を救ったのは樋口中将だ。37年12月、満州・ハルビンで開催を許可した極東ユダヤ人大会で、ユダヤ人の平等を保障し、パレスチナでのユダヤ人国家建設も認めた。メッツィーニ氏は「これらのことが終戦に至るまでの間、満州および中国北部におけるユダヤ人の独立性を保障した」と評す。また、「この大会のおかげで、立ち往生していた数千人のユダヤ人が満州国への入国許可をもらえた」とし、オトポールで慎重な姿勢を取っていた外務省と違い、「ドイツの反ユダヤ主義に盲従しない」ことを旨とし、是々非々の判断で現実的な解決を求めた日本陸軍の功績を評価した。

樋口中将の「困っている人を助けるのは当然」という「日本精神」による「個人的な判断」から決断したユダヤ人難民の救済は、近衛文麿首相ら五相会議が制定した「ユダヤ人対策要綱」につながった。極東ユダヤ人大会の翌38年12月のことだ。要綱は国策としてユダヤ人差別をしないことを決めた。メッツィーニ氏は「この決定こそが、何千人ものユダヤ人の命を救う上で極めて有益だった」と賛辞を贈る。実際、39年に第二次世界大戦が勃発したが、ベルリン、プラハ、ウィーンの日本領事館は日本への通過ビザを発給し続け、「多くのユダヤ人がナチス迫害から救われた」のである。

米英加豪をはじめ、パレスチナにまで反ユダヤ主義が広がり、世界がユダヤ人に扉を閉ざす中で、日本だけが難民を受け入れたことは銘記したい。そもそも日本は19年の第一次大戦後のパリ講和会議で世界で最初に人種差別撤廃を提案した「人権先進国」でもある。メッツィーニ氏は「迫害されたユダヤ人に対する日本政府および、多くの日本人の態度は、公平で人道的であった。当時この事実は極めて重要であった。それが今日でも、ユダヤの人々が簡単に忘れることができぬことなのだ」と語る。「日本精神」で4万人を救った日本をユダヤ人が感謝してくれていることを誇りに思う>(以上)

日本人は迫害されているユダヤ人を助けたが、祖国再建云々以前に「弱きを助け強きを挫く」という武士道精神が大きく影響しているだろう。この言葉の出典は教えて!gooによると「1876年3月上演の歌舞伎の台詞にあるよう。『総じて武道の極意と申すは、弱きを助けその強きを挫き、今目前の利を得ずとも』(河竹黙阿弥「川中島東都錦絵」)」とか。武士道+多神教・・・日本は良い国だ、守り抜かなければならないとつくづく思う。

で、冒頭の「チャリ散歩して帰宅するはずがどんどん山奥に入ってしまい『どうしよう』と呆然する」夢について。八百万の神々を良しとする小生は一神教を好まないが、艱難辛苦の2000年を経て復興したイスラエル国のユダヤ人=聖典タナハ(紀元前16世紀または紀元前13世紀に成立、俗にいう旧約聖書)の信徒を「大したもの、良い根性をしている」と評価している。
しかし、イスラエルvsイスラム過激派ハマス(ガザを支配)の戦争について最近の報道では「ハマスは停戦したがっているのにイスラエルは停戦する気がない、イスラエルが悪い!」となってしまったようだ。イスラエル=ユダヤ教からキリスト教が生まれ、キリスト教からさらにイスラム教が生まれたくせに、老舗・元祖・本家のイスラエルが反転攻勢に出るやアーメン欧米やアッラー中近東諸国は「イスラエルが悪い」と非難ごうごう。

小生は「義を見てせざるは勇無きなり、連帯を求めるも孤立を恐れず、一転突破、全面展開」を良しとしているが、「イスラエル=ユダヤ人支持を続けると孤立するのではないか」という不安が「山奥で呆然自失」という悪夢になったわけだ。意外に小生は臆病、弱気、軟弱になったようで、情けないことだが多分、加齢とはそういうことなのだろう。恐いもの知らずから臆病へ? GW明けには歯科衛生士の次女に連れられて5年振りに歯医者に行くことになっている。華麗なる加齢の道遥かなり・・・ナンカナーの気分である。

17日に久し振りに多摩丘陵の緑ヶ丘霊園をチャリ散歩したが、その手前の広場で新品の高校生の制服(上着)を見つけた。落とし物だろうが、チェックすると小生の散歩コースにある向の岡工業高等学校の制服だったので、散歩を中断して事務室に届けたら感謝された。「山奥で孤立して呆然自失」する夢を見たために、良き市民でありたい、社会に貢献したいという思いが働いたのだろう。戦老ヂヂイから好々爺へ天は我を導くか? しかし喉元過ぎれば熱さ忘れるで、2、3日もすれば戦老に戻るかもしれない。「穏やかな好々爺」よりも、やはり「攻撃的な怪しいヂヂイ」の方が面白そうだとは思うが・・・どうなるか楽しみである。
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憂国ヂヂイの悩みは尽きない

2024-04-15 19:34:52 | 戦争
憂国ヂヂイの悩みは尽きない
 “シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」286/通算717  2024(令和6)年4/15/月】右の手首が痛むので11日と12日は営繕作業はお休みにし、多摩川上流の上川原堰から流れる大川(本川)二か領用水のハイライト「お堀」沿いの染井吉野、ヤマザクラ、枝垂桜などを満喫。ずっと下流ではメゾンドール多摩川のド派手な牡丹桜(八重桜)を愛でたりして過ごした。
帰宅後は腱鞘炎にならないよう右手首にバンテリンを塗ったり、経皮鎮痛消炎剤で湿布したり、ロキソニンを服用したり。効き目があればいいが・・・本来は医者に行くべきなのだが、せっかちで待つのが嫌い、耳が遠いのでカミサンの同行も必要だし、下手をすると新たな病気を発見されたりしかねないから「君子危うきに近寄らず」。男はそういうタイプが多いのではないか。臆病なのか、面倒くさいのか、諦観か? ま、凡人は70過ぎたら、痛みがないのであれば「従容として死に就く」のが“ヨサゲ”のよう。結構、難しいのかもしれないが・・・イサギヨサという面ではソクラテスは大したものである。武士道的だ。

幸いにも右手首の痛みは改善してきたので、13日からは営繕作業を無理しないように再開し、15日には1F入り口から2F踊り場まではずいぶん綺麗になった。できるだけ悔いないように成仏するためには一所懸命に働き、勉強もするという「晴耕雨読」がヨサゲだと小生は思っている。しかし今の日本は「無理せずに働き、オフの時は楽しく過ごす」のが称賛されているようだが・・・そんな軟弱で、これという天然資源のない日本は大丈夫なのだろうか?

物質文明(技術)は基本的に継承・発展するが、人間それ自身は有史以来、「生まれて、人がましくなり、やがて親になり、子が育てば成仏する」の繰り返しで、ちっとも発展していないないのは凄い。人間は「万物の霊長で最も優れているのだ」などと自画自賛しているが、縄張り争いの戦争も有史以来200万年もずっと続いているのだから、ただのウヌボレ。人間は、自然を破壊し天罰を受けた恐竜同様、ろくでもない動物でしかない、と神様は思っているのではないか。

NHKは「難しいテーマでも中2が分かるレベルの表現にしている」そうだから、大方の人は洋の東西を問わず、せいぜい小学5、6年生レベルのオツムなのだろう。イスラム原理主義のテロリストを見ると宗教にすっかり洗脳された小学3、4年生あたりのような感じがする。なぜこんな風に200万年も成長しないままなのか?
人口の10%ほどの“統治者階級”、エリートは、国民を「法令・命令・指示に忠実に従う暗愚」にしておきたいというのが本音ではないか。技術者・科学者・将校などのテクノクラートは大事にするが、「国家、国民、社会、人間はどうあるべきか」を説くソクラテスや孔子のような哲学者を育てるなんぞ、まったく思いもしないよう。為政者という者は、自分の指示に異議を唱えず大人しく従う国民を良しとし、むしろ「正論、正道、倫理」を唱えるような哲学人種を苦々しく思っているのではないか。

自由民主をうたう現在の国、例えば日本でも山本夏彦翁曰く「教育の普及は浮薄の普及」、高卒や大卒でも読書の習慣さえない人が年々増えているようだ。読んでも精々ベストセラー、ほとんどが寿命の短い娯楽系の本で、教養・学問系の本や著名な古典を読む人は年々減っている。かつては難しい本でも「初版3000部」が当たり前だったが、今はたったの1000部、それでも売り切れるまでに3000部時代と同様に3年もかかるという。学問の著しい後退だ。今はTVやスマホで「とりあえず情報を得る」人が増えているから、出版界はすっかり斜陽産業になってしまった。悪貨は良貨を駆逐する、悪書は良書を駆逐する・・・情けない話だ。

2011年の「3.11東日本大震災」以来、小生はほとんどTVを見ない。それ以前はニュースを少しばかり見たが、国際ニュースが貧弱なのでウンザリさせられた。TVはソフト(番組)を創ったり、ハード(機械)を作ってカネを稼ぐもので、まともなインテリ、識者はTVをまず見ないだろうと思う。見てもせいぜい1時間ではないか。NHKの有能な司会者&プロデューサーの鈴木健二氏が最近95歳で大往生したが、「番組を創るもののTVは見ない、一本創ったら次の仕事に取り掛かるからTVを見る暇はない」と言っていた。世の中を引っ張っていくようなエリート、デキル人はTVをほとんど見ないし、大体忙しくてそんな暇はないだろう。
TVは圧倒的多数の庶民の娯楽であり、情報源でもある。「もっともっと上を目指したい」という政治家や経営者、学者、哲学者など「志」を持っている人は「世相を知る」ためにTVを見ることはあるだろうが、一所懸命に勉強したり人一倍働くので、概ねTVを見ることはあまりないだろう。大体、そんな時間はないと思う。

小生は「TVはハード、ソフトを創って(作って)儲けるもので、見るものじゃない」と思っている。作る・創る人は大変な激務だが、高給取りが多い。イケイケドンドンのバブル経済の1988年頃だが、小生が世話になった「TV朝日映像」の30歳のディレクターは年収1300万円ほどという高給取りだった。いっぱい稼いで休日は何をしているかというと、都心にマンションを買ってフェラーリに乗って面白おかしく暮らしていた。その上司のプロデューサーは35歳ほどで、とても疲れ果てているようだった。不規則で激務の仕事だから「健康で長生き」は難しそうな仕事だと思ったものである。もっとも当時は「死ぬほど頑張る」のが当然であり称賛されていた。昨今流行りの「過労死」という言葉はなかったし、当時は激務で死んでも「健康管理もできない奴」と言われるのが落ちだった。皆必死で働いていた。

今は社員が「過労死」ともなれば大事件で、企業は徹底的にマスコミに叩かれる。過労死は今や「銭ゲバ企業に殺された被害者」に格上げされたのだ。「仕事ぐらい、好きなだけやらせてくれ、戦死しても悔いはない」という小生のような人はついこの間まで結構いて、土日に出社するとシコシコ仕事をしている人が数人はいたものだ。もっとも「出版社=編集者=締め切り厳守」の世界の話だが、他の産業でも似たようなものではなかったか。
TVの普及、特に録画が普及すると出版社でもTVファンが増えていった。今では戦後生まれの団塊世代の高齢化=リタイアもあってTV視聴者は増えているようである。ビデオリサーチが運営する「VR Digest +」2022/2/8「BS視聴者層の特長を探る」によると――

<昨今、テレビ離れが進んでいると言われていますが、調査結果からは全体(男女12−69歳)の7割が「今のTVは自分にとって楽しめる」、6割以上が「毎週見るのを楽しみにしている番組がある」とテレビに好意的な人が多いのが現状です。中でも無料BS民放局視聴者層の8割以上が、「今のTVは自分にとって楽しめる」「毎週見るのを楽しみにしている番組がある」人たちであり、 さらに、7割前後の人が「録画して見ることがよくある」「家に帰ってくるとテレビをつける」とテレビ関与度が高いことが分かります。

また、無料BS民放局視聴者層はテレビCMの評価として《認知》「商品名が印象に残る」「新製品の名前を覚えやすい」「新しい商品やサービスが発売された事を知る」、《興味》「商品・サービスに興味がわく」「広告を見聞きして、商品やサービスが目につくようになる」「欲しくなったり、利用したくなることがある」など、購買ファネル(行動)の各段階において、全体(男女12−69歳)よりも(無料BS民放局視聴者層は)テレビCMの影響を受けていることが分かります。

【無料BS民放局視聴者層のテレビ意識】◎今のテレビは自分にとって楽しめるものである:84.9%  ◎毎週見るのを楽しみにしている番組がある:84.1%  ◎テレビ番組を録画して見ることがよくある:72.2%  ◎家に帰ってくると何となくテレビのスイッチを入れてしまう:66.3%  ◎見たい番組があるとき、その時間が来るのが待ち遠しい:58.8%  ◎自分が占有して見られるテレビがある:53.5%  ◎見たい番組がある時は、時間をやりくりする:52.85%

【無料BS民放局視聴者層のテレビCMイメージ】 ◎商品名が印象に残る:69.1%  ◎商品やサービスに興味がわく:65.7%  ◎新製品の名前を憶えやすい:65.1%  ◎新しい商品やサービスが発売されたことを知る:62.9%  ◎企業や商品に親しみがわく:53.8%  ◎広告を見聞きして、商品やサービスが目につくようになることがある:51.4%  ◎タイムリーな情報を知るきっかけになる:46.7%  ◎広告を見聞きして、商品やサービスを欲しくなったり、利用したくなることがある:41.2%

【無料BS民放局視聴者層の金融資産の平均金額】商品・サービスの購買力と購入決定関与をみていきます。まず、購買力を表す個人年収、1か月のおこづかい、金融資産の平均金額をみると、全体(男女12−69歳)よりすべて無料BS民放局視聴者層が高く、経済的に余裕のある層だということが分かります。◎平均個人年収:722万円  ◎1か月のお小遣い平均:26,715円  ◎平均金融資産:1,620万円
無料BS民放局にはテレビ意識やテレビCM関与が高く、購買力、購入関与の高い視聴者が多くを占めているので、広告メディアとして大きな効果が期待できることが分かります>(以上)

平均個人年収が722万円・・・小生の年収(可処分所得)はその半分にも満たないが、上場大企業に幹部として勤めていた先輩はリタイア後の年収(複数の年金)は500万円で、その他に退職金で同社の株を買い増しして配当所得があるから悠々自適だった。上記の「年収722万円」は上から下までの「平均個人年収」だが、一般的に高齢夫婦無職世帯の月間の生活費は平均24万円、年間で288万円あたりである。共稼ぎだったWインカム世帯でも生活の質を維持するとなれば年間400万円あたりは必要だろう。老後に備えていた預貯金を取り崩している人や、住宅ローン返済や家賃を払っている人もいるだろうから、皆が余裕があるわけではないだろう。

同居する子供や跡継ぎのいない老人世帯の人々は、リタイア後の初期は「定年バンザイ!」とゴルフや旅行を楽しんだりしているが、そのうち気力体力が落ちてきて、結果的にカネがかからないTV視聴を不可欠の娯楽とするようになるのだろう。教養・学問系書籍の読書は「気力・体力・知力・好奇心・根性」が必要だから、それが浅い老人には無理である。そもそも「知的好奇心」が薄く、新聞も取っていない人が多いだろう。周囲を見渡すと「新聞要らない、スマホで十分」という人はウジャウジャいる。家事を挟んで終日TVを見て、CMに刺激され、散歩がてらにチマチマ買い物をして、楽しく過ごしている・・・今の多くの日本人の晩年はそのようなものではないか。晩年どころか今や若者も「努力せずに楽しく過ごす」を良しとする人々が増えているようだ。有事になれば「やむにやまれぬ大和魂」が覚醒すると信じたいが・・・憂国多動ヂヂイの悩みは尽きない。いつもの鬱か?
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米国製憲法を廃棄し日本を取り戻せ

2024-04-10 17:16:26 | 戦争
米国製憲法を廃棄し日本を取り戻せ
 “シーチン”修一
【雀庵の「大戦序章」285/通算716  2024(令和6)年4/10/水】1F入り口から2Fの玄関までの営繕ペンキ塗り工事は終了した。遅ればせながら、ペンキには室内用の「ツヤ消しタイプ」と屋外用の「ツヤありタイプ」の2種類があるのだと知ったのは収穫だった。子曰く、学びて時に之を習う、また説(よろこ)ばしからずや。老いてもなお“多動爺”が学ぶべきことは多い。

産経の田辺裕晶記者は「メニエール病」だと言う。先日、産経の連載で「ダイソー」創業者の天命&努力を知り大いに感動した話を書いたが、担当記者の経済部・田辺裕晶氏が以下の「『100円の男』に教えられたこと」を書いている(2024/4/7)。
<100円ショップ「ダイソー」を創業した矢野博丈さんが2月12日に急逝した。弊紙で昨年4月から連載した「『100円の男』の哲学」の担当者として毎月お話をうかがっていただけに、死去の知らせを受けて言葉が出なかった・・・
一昨年末に「メニエール病」という三半規管の病におかされた私にとって、この連載は、気を抜けばすぐにめまいで動けなくなるダメな身体をいかに制御して生きていけばいいかという試行錯誤と背中合わせだった。日々の食生活はもちろん天候や気圧、月の満ち欠けすら影響するやっかいな病に落ち込む私に対し、矢野さんは「焦らなくていい。誰しも我慢しなきゃならんときがある。ゆっくりと、できることをすればいい」と、常に気にかけて、励ましてくれた・・・>

産経論説副委員長の坂井広志氏は「ステージ4の小腸がん」で、闘病体験も記事化してきた。田辺氏も坂井氏も病気を抱えながら一所懸命に仕事をしている。立派だなあ、小生も加齢や腰痛で泣きが入り「営繕は一日おきにしよう」と思っていたが、モーレツは無理としても、たとえ短時間、一歩でも二歩でも前進することにした。軟弱に流れると気力、体力がズルズル劣化しそうだ。

小生が現役バリバリ時代の1970~1995年頃は、日本人はモーレツに働くのが普通だった。「○○が体調崩して死んじゃったってさあ。自分で健康管理もできないのはどうかしてるよ。ま、今日は奴が天国でノンビリできるよう追善供養しようぜ」。こんな具合。今の価値観、労働観からすると凄いというか酷い時代だったかもしれないが、皆必死だったのだ。「過労死」なんていう言葉はなかったのではないか。

振り返れば1960年から1990年あたりまでの高度成長期、モーレツ社員は始発で出勤、最終で帰宅なんていうのが珍しくなかった。小生も「海外旅行業便覧」という大書の年鑑を創刊したときは70日間休日なしというのをやったが、〆切商売の出版界では大して珍しいことではなかったと思う。上述の○○は「儲かりそうなら何でもやる」というミニ商社みたいな企業の営業マンで、「ストレスで足の裏の皮が剝がれちゃった」なんて笑っていたものだ。歩けなくなってアパートで倒れているのを父親が発見して入院したが間に合わなかった。戦士である。

敗戦後の1950年から1960年あたりはもっとすさまじかった。とにもかくにも日本再興のために外貨を稼がなければと必死で、三八式歩兵銃の代わりに見本とカタログを担いだ企業戦士たちが御用聞きで世界各地を巡ったのである。売り物といっても敗戦した貧乏国の日本が売るものは大したものではない。アフリカあたりでは「蚊帳」の注文が多かったとか。皇国の勇猛果敢な戦士だった人でも「もうやってられねえ」とヤケノヤンパチ、酒におぼれ、うっぷん晴らしで暴れまわる人も少なくなかったという。

「先人たちの苦労があったから日本は復興した、我々も一所懸命に努力して世界有数の立派な国を維持しなければならない」、そう思うのが正しい、まっとうな日本人である。正道を維持し、発展させていくのは大変な仕事であり、余程の覚悟、努力、根性が必要だ。しかし、世の中は「売り家と唐様で書く三代目」が普通なのだ。爺さんが努力し、それを見て育った親父も頑張るが、生まれた時から蝶よ花よとチヤホヤされながら育った三代目のお坊ちゃまは努力も踏ん張りもなく資産を切り売りして、やがては家を没落させる、ということ。我が家では親父が家を興し、小生がそれを引き継ぎ、そして息子が・・・考えただけで「売り家」のような感じである。

敗戦後の日本は今や「唐様で書く三代目」ばかりではないか。秀でた能力なし、学問に興味もなし、読書の習慣なし、現代史もほとんど知らない。食うに困っても福祉があるから、今や乞食、ホームレスなんていやしない、所帯を持っても「二十歳になったらみんな出ていっちゃうのだから子供要らない、ワンコで十分、よろよろし始めたら施設に入る」。敗戦で米国により一子相続が否定され、かくして日本は「100年で日本を二度と戦争できない国」へひたすら向かっているよう。

老人大国、長寿大国・・・長生きはしたいだろうが、国家に貢献するのが筋で、国家に「おんぶにだっこ」してもらう晩年に意味があるのか? 足を引っ張るだけのお荷物ではないか。不道徳ではないのか。仕事や子育てでバリバリ働く時期に難病の人が働ける環境を作り、暮らしと生き甲斐の場を提供する産経などの企業はとても立派だし、難病の人が一所懸命に仕事をすることは多くの人々を勇気づけることにもなり、頭が下がる思いだ。
為せば成る、為さねば成らぬ、何事も、成らぬは人の為さぬなりけり。母はよく言っていた。父は寡黙の人だったが、一所懸命に働くことで人間の規範を示してくれた。良き日本、優しい日本、強い日本・・・米国製憲法を廃棄し、日本を取り戻し、世界有数の国家にしていこう。時間はない。拙速を恐れずに前進すべし。
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