雀庵の「常在戦場/104 「文明の衝突 世界は開戦前夜」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/384(2021/10/31/日】1か月に1回警戒視察、2か月に1回は掃討戦・・・油断大敵、安全保障は大変である。今朝は夜明けとともに我が家の排水パイプ大掃除作戦を実行した。
夕べは数年前に急性期精神科閉鎖病棟の病床で読んだ「ラバウル」(現在は第204海軍航空隊編集「ラバウル空戦記 (戦記文庫) 」の小生の“読書日記”を読みながら眠りについたので、今朝は戦意が高揚していたのだ。♪いざ征け (ゆけ) つわもの日本男児! インド頑張れ、ブータン踏ん張れ、中共に負けるな!
常在戦場とは思うけれど、今はいつ熱戦になってもおかしくない「危機の局面」になってきた。一寸先は吉か凶か・・・不安な怖い時代だ。Sputnik 日本2021/10/27「ロシア軍と中国軍の艦艇は日本の沖合で何をしていたのか?」から。
《ロシアと中国の海軍艦隊が戦略的に重要な津軽海峡と大隅海峡を初めて合同で通過し、日本列島をほぼ半周した。その後、ロシア艦艇は対馬海峡を通ってウラジオストクへと進路をとった。両国海軍のこの異常な動きをどう理解すべきなのだろうか。
この急襲は海軍合同演習「海上連携2021」の修了後に行われたものである。演習の第1段階では、ロシア太平洋艦隊の掃海艇が両国の艦艇を日本海の訓練海域まで掃海先導した。第2段階では、艦艇群が展開され、それらが戦術合同訓練を行った。その後、参加艦艇は掃海訓練、仮想敵の潜水艦を探知・ブロックする訓練、射撃訓練などを実施した。
ロシア側の参加艦艇は大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、コルベット2隻、基地掃海艇2隻、877型潜水艦、ロケット艇、救助用タグボート、中国側は、052型駆逐艦2隻、コルベット2隻、ディーゼル潜水艦1隻、補給艦、救助艇である。艦艇のほか、ロシア太平洋艦隊海軍航空隊と人民解放軍海軍の航空機およびヘリコプター12機が演習に参加した。
その後、10月17日から23日にかけて、水上艦艇群(ロケット艇とタグボートは除く)に大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」とミサイル追跡艦「マーシャル・クリロフ」が加わり、ヘリコプター6機とあわせて、西太平洋で1700海里以上にわたる共同パトロールを実施した。
まさにこの段階で、ロシア太平洋艦隊の艦船が、ウラジオストクの基地から太平洋に至る最短ルートである戦略的海峡を通過したのである。
岸信夫防衛大臣は火曜日(10/19)の記者会見で、このように大規模かつ長期間にわたる行動は初めてだと語った。日本の茂木敏充外務大臣は、中露艦艇による同時航行について、日本政府は外交ルートを通じてモスクワと北京に懸念を表明したと述べた。
発表されたパトロールの任務は、ロシアと中国の国旗掲揚、アジア太平洋地域の平和と安定の維持、両国の経済活動の対象や輸送回廊の警護である。
しかし、日本近海の外にも目を向けるべきだ。例えば、中露の合同演習「ザーパド・連携2021」が初めて中国国内で実施された。また、合同演習「平和ミッション2021」では、人民解放軍の陸軍部隊がオレンブルク地方(南ウラル)の訓練実施地域に初めて鉄道で移動した。
一昨年には、ロシアと中国が日本海上空で初めて共同で戦略パトロールを実施した。
ミサイル防衛の共同演習はすでに珍しいものではなくなっており、2018年にはプーチン大統領が、ロシアは中国の早期警戒システム開発を支援していると発言した。これらはすべて、中露が軍事分野で関係を深めている大きな流れの一コマである。
しかし、西側諸国がインド太平洋で行っていることに比べれば、かなり控えめな印象を受ける。ロシア大統領府のウェブサイトに掲載されたCNBCのインタビューの中で、プーチン大統領は次のように述べている。
「米英豪のブロック(AUKUS)を含め、何らかのブロックを作ることは、当然、地域の安定性を損ないます。なぜなら、お互いに仲良くすることは良いことですが、誰かに対抗するために仲良くすることは悪いことだと思うからです。これは、私たちが常々言及し、気にかけている安定性を損なうものです」
一方、イギリスの空母「クイーン・エリザベス」とその随伴艦は、10月初旬にシンガポール軍と、戦闘機F-35BとF-16による模擬戦闘行動を含む演習を実施した。アメリカは、最新の遠征海上基地「ミゲルキース」(*)を日本の沖縄沖に配備し、アジア太平洋地域におけるアメリカの軍事力を大幅に強化した。
日米豪印戦略対話(QUAD)のメンバーである4か国は、毎年実施している合同訓練マラバールの第2フェーズを10月11日〜14日に実施した。第1フェーズは8月に実施した。
インド洋のベンガル湾で行われた訓練には、日本のヘリコプター搭載護衛艦「かが」と護衛艦「むらさめ」、インドのミサイル駆逐艦「ランヴィジャイ」とフリゲート「サツプラ」、オーストラリアのフリゲート「バララット」と補給艦「シリウス」、そして米海軍の空母「カール・ビンソン」を中心とする空母打撃群が参加した。
アメリカは、最新の遠征海上基地「ミゲルキース」を日本の沖縄沖に配備し、アジア太平洋地域における米国の軍事力を大幅に強化した。そうでなくても、日本には世界最大の4万7000人の米軍兵士が駐留している。
どうやら、これらの行動に対応する必要性が、ロシアでも中国でも明確になったようだ。しかし、この場合、中露艦艇による日本沖でのデモンストレーション・パトロールは、AUKUSとQUADの枠内でこうした活動を提唱した張本人、すなわちアメリカに向けられたものということになる。日本は渦中にありながら、明らかに傍観者の役回りだ。
中国のマスコミはこの中露共同パトロールを中露の軍事協力の大きな変化の始まりと見なした。複数の専門家が、次のステップはインド太平洋海域での定期的なパトロールの実施であり、最終目的は同海域で空と海の共同覇権を確立することだと考えている。もちろん、これは大胆な予測ではあるが、この地域の軍事的緊張が高まることは目に見えている》
*)NHK2021/10/10『米海軍の基地がある長崎県の佐世保港の沿岸で10日午後、停泊していた「ミゲルキース」は、米海軍が世界で3隻保有する「遠征洋上基地」と呼ばれる艦船で、全長はおよそ240m、ヘリコプターが発着できる航空基地の機能を持ち、軍事作戦の後方支援を担う。今年5月に就役したばかりで、米海軍は今月7日の声明で「自由で開かれたインド太平洋地域のために横須賀を拠点とする米第7艦隊に初めて派遣し作戦能力の向上を図っている」としていて、海洋進出を強める中国を念頭に置いた対応とみられている』
・・・・・・・・・・
この記事を書いたロシア人ジャーナリストはアンドレイ・イルヤシェンコ。経歴は「1958年生まれ。モスクワ国際関係大学卒。RIAノーボスチの日本特派員として11年勤務。政治学博士」。
WIKIによると、2013年12月、プーチンは「RIAノーボスチ通信」とラジオ局「ロシアの声」を廃止し、新たに国際情報局「ロシアの今日」を開設する大統領令に署名したとあり、要はイルヤシェンコもSputnikも「御用メディア」「プーチンの口舌、クチパク」である。「ロシアにはまともなジャーナリズムはまずない」と頭に入れておかないと騙されるぜ、同志諸君。中露は油断も隙もありゃしない。まあ、プーチン=ロシアの言い分は分かった。
インド・アジア太平洋での作用と反作用・・・安定・平和ではなく緊張・対立に向かっていることは確かだ。火元と言うか放火したのは習近平・中共である。ロシアとともに孤立を恐れて連帯を深めている。更なら包囲網で“ダーティペア”を自壊させるべし。ビジョンタイムス2021/10/28「日米、南シナ海で合同軍事演習」から。
<米軍は25日、米海軍の空母「カール・ヴィンソン」打撃群と日本海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「かが」が、南シナ海で合同軍事演習を行ったと発表した。これは最近、中国とロシアの軍艦が近日、日本の津軽海峡を共同で通過したことに対する日米の対応であるという分析もある。
米海軍は25日、今回の合同軍事演習の声明を発表した。「日米軍が南シナ海で展開する合同軍事演習には、飛行作戦、水上艦艇と空軍が連携した戦術訓練、海上での給油活動、海上打撃訓練などがある」
海上自衛隊第3護衛隊群司令官の池内出海将補は、日米には共通の基本的な価値観と戦略的利益がある。今回の訓練は「我々の団結」と「自由で開かれたインド太平洋」を実現する強い意志を示したものであると表明した。
デル・トロ米海軍長官は記者に対して、米国は国際秩序に従わないロシアや中国の行動を徹底的に抑止する必要があると述べた。「彼らが他国をいじめ、侵略者になることを許さない」>
舌戦、罵倒、威嚇の応酬、これが続くのはいい方で、そのうち黙る、静かになる・・・実はこれが怖い、開戦間近の兆候なのだ。敵を油断させ、準備万端整えた方が一気呵成に電撃戦を開始する、その前夜である。
真珠湾攻撃の大本営陸海軍部発表の第一報を聞いた青年は寮に駆け戻ってこう言った。「おい、戦争が始まったぞ!」「えっ!?、どことどこが?」・・・小生の父は当時、近衛兵だったが「大変なことになった!」、ビックリしたと言っていた。開戦はそれほどに極秘で準備されるから、国民はまさに青天のヘキレキだ。罠を仕掛けたFDRルーズベルトと側近だけが「ついにやった・・・」と心の底から安堵したのだ。
外なる敵と内なる国民を欺き、天才的な罠を仕掛ける能力のある狡猾で冷酷で善人を装う奴が率いる大国が勝つ。プーチンはその才があるが警戒され過ぎているのが難、我らの習近平は・・・どうも・・・ルーマニアのチャウシェスク、イラクのフセインみたいな最期・・・になるか、ならぬか、それは習自身が決めることだな。
中国国防総省「日本は軍事安全保障の分野で慎重に行動すべき」2021/10/28から。
<10月28日午後、国防総省は定例記者会見を開き、国防総省情報局副局長と国防総省報道官のタン・ケフィが記者団に答えた。
記者:岸田文雄首相は最近のインタビューで、国家安全保障戦略の見直しや、敵のミサイル基地に対する先制攻撃能力の開発などについて協議する計画に言及したと報じられた。 今月初め、海上自衛隊は準空母「出雲」でF-35B戦闘機の離着陸試験を実施した。 中国側からのコメントは?
タン・ケフィ:アジアの近隣諸国や国際社会は、歴史的・実際的な理由から、日本の軍事安全保障動向を非常に懸念している。 日本側は、いわゆる「外的脅威」を誇示し、自らの軍事力の拡大を求め、日本の「専守防衛」の約束に反し、それは大きな誤りであり危険である。 我々は日本に対し、侵略の歴史を真剣に反省し、歴史の教訓を真剣に学び、軍事安全保障の分野で慎重に行動し、地域の平和と発展を促進する上でより多くのことを行うよう要請する>
時事2021/10/29「中国の破壊行為注視 米協会所長が就任後初の会見 台湾」から。
<米国在台協会(≒大使館)のサンドラ・オウドカーク所長(≒大使)は29日、台北で記者会見し、「インド太平洋地域の安全、台湾海峡の平和と安定は米国の利益と合致する」と強調した。その上で「中国が台湾海峡の安定を破壊する行為を続けていることを注視している」と述べ、台湾周辺で軍事的な威嚇活動を活発化させている中国を牽制した。
オウドカーク氏が記者会見するのは、7月に就任して以降、初めて。同氏は台湾関係法などに基づき、「米国は台湾が十分な防衛能力を維持できるようサポートする」と説明した>
第2次世界大戦の勝者は米国だけだという。英仏蘭ソなどは勝ち組と言うことになっているが、戦後もしばらくは食うだけで精一杯だった。日独伊は負け組だが、「大国による植民地経営一掃」という世界史的な歴史的事件の火付け役をしたのは日本である。日本による大東亜戦争がなければ恐らく今でも植民地の人々は宗主国に収奪され続けたままだろう。日本は戦争に負けたが、植民地の独立戦争では勝った、と世界史に記される時代は間もなく来るだろう。
日本に「自由民主人権法治」の価値観が根付いたのは1970年代末だろう。新左翼はほぼ壊滅し、小生の見立てでは唯一生き残った革マル派は表向きは立民に脱皮したが、相変わらず共産主義独裁国家を目指していると思う。革マルが乗っ取った「JR総連」は今日投票の衆院選で候補者65人を推薦しているが、全て立民である。
世界的に見れば「自由民主人権法治」の価値観を「是」とする有力国はG7を含めて20か国あるかないかではないか。ハンチントンの言う「文明の衝突」で、世界は大きく分断しつつある。戦争により世界覇権を目指す習近平・中共を、日米欧などは有志諸国と共に孤立化させ、自壊へ導くことは、最優先の喫緊の課題である。
・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
まぐまぐID 0001690154「必殺クロスカウンター」
“シーチン”修一 2.0
【Anne G. of Red Gables/384(2021/10/31/日】1か月に1回警戒視察、2か月に1回は掃討戦・・・油断大敵、安全保障は大変である。今朝は夜明けとともに我が家の排水パイプ大掃除作戦を実行した。
夕べは数年前に急性期精神科閉鎖病棟の病床で読んだ「ラバウル」(現在は第204海軍航空隊編集「ラバウル空戦記 (戦記文庫) 」の小生の“読書日記”を読みながら眠りについたので、今朝は戦意が高揚していたのだ。♪いざ征け (ゆけ) つわもの日本男児! インド頑張れ、ブータン踏ん張れ、中共に負けるな!
常在戦場とは思うけれど、今はいつ熱戦になってもおかしくない「危機の局面」になってきた。一寸先は吉か凶か・・・不安な怖い時代だ。Sputnik 日本2021/10/27「ロシア軍と中国軍の艦艇は日本の沖合で何をしていたのか?」から。
《ロシアと中国の海軍艦隊が戦略的に重要な津軽海峡と大隅海峡を初めて合同で通過し、日本列島をほぼ半周した。その後、ロシア艦艇は対馬海峡を通ってウラジオストクへと進路をとった。両国海軍のこの異常な動きをどう理解すべきなのだろうか。
この急襲は海軍合同演習「海上連携2021」の修了後に行われたものである。演習の第1段階では、ロシア太平洋艦隊の掃海艇が両国の艦艇を日本海の訓練海域まで掃海先導した。第2段階では、艦艇群が展開され、それらが戦術合同訓練を行った。その後、参加艦艇は掃海訓練、仮想敵の潜水艦を探知・ブロックする訓練、射撃訓練などを実施した。
ロシア側の参加艦艇は大型対潜艦「アドミラル・パンテレーエフ」、コルベット2隻、基地掃海艇2隻、877型潜水艦、ロケット艇、救助用タグボート、中国側は、052型駆逐艦2隻、コルベット2隻、ディーゼル潜水艦1隻、補給艦、救助艇である。艦艇のほか、ロシア太平洋艦隊海軍航空隊と人民解放軍海軍の航空機およびヘリコプター12機が演習に参加した。
その後、10月17日から23日にかけて、水上艦艇群(ロケット艇とタグボートは除く)に大型対潜艦「アドミラル・トリブツ」とミサイル追跡艦「マーシャル・クリロフ」が加わり、ヘリコプター6機とあわせて、西太平洋で1700海里以上にわたる共同パトロールを実施した。
まさにこの段階で、ロシア太平洋艦隊の艦船が、ウラジオストクの基地から太平洋に至る最短ルートである戦略的海峡を通過したのである。
岸信夫防衛大臣は火曜日(10/19)の記者会見で、このように大規模かつ長期間にわたる行動は初めてだと語った。日本の茂木敏充外務大臣は、中露艦艇による同時航行について、日本政府は外交ルートを通じてモスクワと北京に懸念を表明したと述べた。
発表されたパトロールの任務は、ロシアと中国の国旗掲揚、アジア太平洋地域の平和と安定の維持、両国の経済活動の対象や輸送回廊の警護である。
しかし、日本近海の外にも目を向けるべきだ。例えば、中露の合同演習「ザーパド・連携2021」が初めて中国国内で実施された。また、合同演習「平和ミッション2021」では、人民解放軍の陸軍部隊がオレンブルク地方(南ウラル)の訓練実施地域に初めて鉄道で移動した。
一昨年には、ロシアと中国が日本海上空で初めて共同で戦略パトロールを実施した。
ミサイル防衛の共同演習はすでに珍しいものではなくなっており、2018年にはプーチン大統領が、ロシアは中国の早期警戒システム開発を支援していると発言した。これらはすべて、中露が軍事分野で関係を深めている大きな流れの一コマである。
しかし、西側諸国がインド太平洋で行っていることに比べれば、かなり控えめな印象を受ける。ロシア大統領府のウェブサイトに掲載されたCNBCのインタビューの中で、プーチン大統領は次のように述べている。
「米英豪のブロック(AUKUS)を含め、何らかのブロックを作ることは、当然、地域の安定性を損ないます。なぜなら、お互いに仲良くすることは良いことですが、誰かに対抗するために仲良くすることは悪いことだと思うからです。これは、私たちが常々言及し、気にかけている安定性を損なうものです」
一方、イギリスの空母「クイーン・エリザベス」とその随伴艦は、10月初旬にシンガポール軍と、戦闘機F-35BとF-16による模擬戦闘行動を含む演習を実施した。アメリカは、最新の遠征海上基地「ミゲルキース」(*)を日本の沖縄沖に配備し、アジア太平洋地域におけるアメリカの軍事力を大幅に強化した。
日米豪印戦略対話(QUAD)のメンバーである4か国は、毎年実施している合同訓練マラバールの第2フェーズを10月11日〜14日に実施した。第1フェーズは8月に実施した。
インド洋のベンガル湾で行われた訓練には、日本のヘリコプター搭載護衛艦「かが」と護衛艦「むらさめ」、インドのミサイル駆逐艦「ランヴィジャイ」とフリゲート「サツプラ」、オーストラリアのフリゲート「バララット」と補給艦「シリウス」、そして米海軍の空母「カール・ビンソン」を中心とする空母打撃群が参加した。
アメリカは、最新の遠征海上基地「ミゲルキース」を日本の沖縄沖に配備し、アジア太平洋地域における米国の軍事力を大幅に強化した。そうでなくても、日本には世界最大の4万7000人の米軍兵士が駐留している。
どうやら、これらの行動に対応する必要性が、ロシアでも中国でも明確になったようだ。しかし、この場合、中露艦艇による日本沖でのデモンストレーション・パトロールは、AUKUSとQUADの枠内でこうした活動を提唱した張本人、すなわちアメリカに向けられたものということになる。日本は渦中にありながら、明らかに傍観者の役回りだ。
中国のマスコミはこの中露共同パトロールを中露の軍事協力の大きな変化の始まりと見なした。複数の専門家が、次のステップはインド太平洋海域での定期的なパトロールの実施であり、最終目的は同海域で空と海の共同覇権を確立することだと考えている。もちろん、これは大胆な予測ではあるが、この地域の軍事的緊張が高まることは目に見えている》
*)NHK2021/10/10『米海軍の基地がある長崎県の佐世保港の沿岸で10日午後、停泊していた「ミゲルキース」は、米海軍が世界で3隻保有する「遠征洋上基地」と呼ばれる艦船で、全長はおよそ240m、ヘリコプターが発着できる航空基地の機能を持ち、軍事作戦の後方支援を担う。今年5月に就役したばかりで、米海軍は今月7日の声明で「自由で開かれたインド太平洋地域のために横須賀を拠点とする米第7艦隊に初めて派遣し作戦能力の向上を図っている」としていて、海洋進出を強める中国を念頭に置いた対応とみられている』
・・・・・・・・・・
この記事を書いたロシア人ジャーナリストはアンドレイ・イルヤシェンコ。経歴は「1958年生まれ。モスクワ国際関係大学卒。RIAノーボスチの日本特派員として11年勤務。政治学博士」。
WIKIによると、2013年12月、プーチンは「RIAノーボスチ通信」とラジオ局「ロシアの声」を廃止し、新たに国際情報局「ロシアの今日」を開設する大統領令に署名したとあり、要はイルヤシェンコもSputnikも「御用メディア」「プーチンの口舌、クチパク」である。「ロシアにはまともなジャーナリズムはまずない」と頭に入れておかないと騙されるぜ、同志諸君。中露は油断も隙もありゃしない。まあ、プーチン=ロシアの言い分は分かった。
インド・アジア太平洋での作用と反作用・・・安定・平和ではなく緊張・対立に向かっていることは確かだ。火元と言うか放火したのは習近平・中共である。ロシアとともに孤立を恐れて連帯を深めている。更なら包囲網で“ダーティペア”を自壊させるべし。ビジョンタイムス2021/10/28「日米、南シナ海で合同軍事演習」から。
<米軍は25日、米海軍の空母「カール・ヴィンソン」打撃群と日本海上自衛隊のヘリコプター搭載護衛艦「かが」が、南シナ海で合同軍事演習を行ったと発表した。これは最近、中国とロシアの軍艦が近日、日本の津軽海峡を共同で通過したことに対する日米の対応であるという分析もある。
米海軍は25日、今回の合同軍事演習の声明を発表した。「日米軍が南シナ海で展開する合同軍事演習には、飛行作戦、水上艦艇と空軍が連携した戦術訓練、海上での給油活動、海上打撃訓練などがある」
海上自衛隊第3護衛隊群司令官の池内出海将補は、日米には共通の基本的な価値観と戦略的利益がある。今回の訓練は「我々の団結」と「自由で開かれたインド太平洋」を実現する強い意志を示したものであると表明した。
デル・トロ米海軍長官は記者に対して、米国は国際秩序に従わないロシアや中国の行動を徹底的に抑止する必要があると述べた。「彼らが他国をいじめ、侵略者になることを許さない」>
舌戦、罵倒、威嚇の応酬、これが続くのはいい方で、そのうち黙る、静かになる・・・実はこれが怖い、開戦間近の兆候なのだ。敵を油断させ、準備万端整えた方が一気呵成に電撃戦を開始する、その前夜である。
真珠湾攻撃の大本営陸海軍部発表の第一報を聞いた青年は寮に駆け戻ってこう言った。「おい、戦争が始まったぞ!」「えっ!?、どことどこが?」・・・小生の父は当時、近衛兵だったが「大変なことになった!」、ビックリしたと言っていた。開戦はそれほどに極秘で準備されるから、国民はまさに青天のヘキレキだ。罠を仕掛けたFDRルーズベルトと側近だけが「ついにやった・・・」と心の底から安堵したのだ。
外なる敵と内なる国民を欺き、天才的な罠を仕掛ける能力のある狡猾で冷酷で善人を装う奴が率いる大国が勝つ。プーチンはその才があるが警戒され過ぎているのが難、我らの習近平は・・・どうも・・・ルーマニアのチャウシェスク、イラクのフセインみたいな最期・・・になるか、ならぬか、それは習自身が決めることだな。
中国国防総省「日本は軍事安全保障の分野で慎重に行動すべき」2021/10/28から。
<10月28日午後、国防総省は定例記者会見を開き、国防総省情報局副局長と国防総省報道官のタン・ケフィが記者団に答えた。
記者:岸田文雄首相は最近のインタビューで、国家安全保障戦略の見直しや、敵のミサイル基地に対する先制攻撃能力の開発などについて協議する計画に言及したと報じられた。 今月初め、海上自衛隊は準空母「出雲」でF-35B戦闘機の離着陸試験を実施した。 中国側からのコメントは?
タン・ケフィ:アジアの近隣諸国や国際社会は、歴史的・実際的な理由から、日本の軍事安全保障動向を非常に懸念している。 日本側は、いわゆる「外的脅威」を誇示し、自らの軍事力の拡大を求め、日本の「専守防衛」の約束に反し、それは大きな誤りであり危険である。 我々は日本に対し、侵略の歴史を真剣に反省し、歴史の教訓を真剣に学び、軍事安全保障の分野で慎重に行動し、地域の平和と発展を促進する上でより多くのことを行うよう要請する>
時事2021/10/29「中国の破壊行為注視 米協会所長が就任後初の会見 台湾」から。
<米国在台協会(≒大使館)のサンドラ・オウドカーク所長(≒大使)は29日、台北で記者会見し、「インド太平洋地域の安全、台湾海峡の平和と安定は米国の利益と合致する」と強調した。その上で「中国が台湾海峡の安定を破壊する行為を続けていることを注視している」と述べ、台湾周辺で軍事的な威嚇活動を活発化させている中国を牽制した。
オウドカーク氏が記者会見するのは、7月に就任して以降、初めて。同氏は台湾関係法などに基づき、「米国は台湾が十分な防衛能力を維持できるようサポートする」と説明した>
第2次世界大戦の勝者は米国だけだという。英仏蘭ソなどは勝ち組と言うことになっているが、戦後もしばらくは食うだけで精一杯だった。日独伊は負け組だが、「大国による植民地経営一掃」という世界史的な歴史的事件の火付け役をしたのは日本である。日本による大東亜戦争がなければ恐らく今でも植民地の人々は宗主国に収奪され続けたままだろう。日本は戦争に負けたが、植民地の独立戦争では勝った、と世界史に記される時代は間もなく来るだろう。
日本に「自由民主人権法治」の価値観が根付いたのは1970年代末だろう。新左翼はほぼ壊滅し、小生の見立てでは唯一生き残った革マル派は表向きは立民に脱皮したが、相変わらず共産主義独裁国家を目指していると思う。革マルが乗っ取った「JR総連」は今日投票の衆院選で候補者65人を推薦しているが、全て立民である。
世界的に見れば「自由民主人権法治」の価値観を「是」とする有力国はG7を含めて20か国あるかないかではないか。ハンチントンの言う「文明の衝突」で、世界は大きく分断しつつある。戦争により世界覇権を目指す習近平・中共を、日米欧などは有志諸国と共に孤立化させ、自壊へ導くことは、最優先の喫緊の課題である。
・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
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