開戦への備えを急ぐべし
“シーチン”修一 2.0
【雀庵の「大戦序章」85/通算517 2022/8/27/土】玄関のタタキ(三和土)が劣化してきたので新しいフロアシートに張り替えた。そこは増築した場所で少し入り組んでいるから、材料を買って、古いのをはがし、掃除し、完成するまで1日がかり、稲刈りみたいな中腰姿勢で腰がおかしくなってしまった。
この手のメンテナンスは、1)「心技体」が充実している時か、2)カミサンにせっつかれるかしないと、その気にならない。加齢とともに2)が増えてきた感じがする。「いつまで放っておくつもりなの!」なんて急かされないと腰が上がらない。現役時代も締め切りに追われ切羽詰まってヒーヒー言いながらやっていたが・・・
人間はざっくりと「計画を立てる人=心配性=理性的=計画派」と「行き当たりばったりの人=能天気=感性的=楽観派」に分類できるかもしれない。それぞれ一長一短がありそうで、どちらがいいかは分からないが、前者は理系的で真面目な堅気が多そう、後者は文系的・芸術的というか無頼漢的、自然児のような人が多そうだ。
記者という仕事はいろいろだが、政治部や外交部、社会部の記者の場合は、昔は「羽織ゴロ」とか「インテリヤクザ」と警戒されていた。そんな土壌があるのか、上記のジャンルの記者は清濁併せ吞むようなタイプが向くようだ。
部下が急ぎの仕事で半日シコシコ書いているのを見て「お、結構なことだ」と思っていたら、なんと取材予定表を作っていてガックリしたことがある。彼は理系脳のタイプで、走りながら考える、考えながら走るという野性的なアバウトさがなかったのだが、編集作業がアナログからデジタルのIT時代になると俄然、能力を発揮した。一方でIT化に着いていけない社員(デザイナー)は転職してしまった。
理系脳、文系脳、いずれも大事だが、近年ではデジタル理系脳とアナログ文系脳を併せ持った人が経済、政治、軍事・・・多くの分野でリーダーになりつつあるようだ。小生もそうだが、アナログ系のプーチンや習近平は「前時代の人」のようで、晩節を汚す前にそろそろ引退した方が良さそうだ。これからの世界、特に戦争においては最先端のマルチの能力が雌雄を決するに違いない。
日本戦略研究フォーラム(JFSS)の第2回政策シミュレーション「徹底検証:台湾海峡危機 日本はいかに備えるべきか」が2022年8月6日、7日の二日間、東京市ヶ谷で開催された。この模様を歴史学者のジェイソン・モーガン氏が「中国が台湾を占領し、戦車や海兵隊を沖縄に上陸させたら、日本はどうするか」と題してJAPAN Forward 2022/8/14に英文で寄稿しており、機械翻訳があったので以下、ざっくりと普通の日本語にまとめてみた。
<この戦争ゲームのシミュレーションでは可能性の高い「恐ろしいほどタイムリー」なシナリオが使用された。会場のスクリーンでは中国による台湾周辺と日本のEEZ南西部への弾道ミサイル発射映像を映している。日本の「首相」は、80年近くも話さなかった言葉で宣言した、「我々は戦争中だ」。
この「重大な宣言」はシミュレーションの一部である。「首相」は衆議院議員・元防衛大臣の小野寺五典氏。彼の「内閣」は主要な政治家や役人、識者で構成されていた。
すべて机上のドリルだったが、非常に現実的だった。セッションの1つでは、中国軍が台湾にミサイルを発射する映像が巨大スクリーンに再生された。これは訓練ではなく、その日のニュースとして報じられていた。
中国の怒りで発射されミサイルは非常にリアルで挑発的だった。日本の有力な政治家、識者が台湾の緊急事態に備えるために集まったとき、中国は日本の排他的経済水域(EEZ)内に上陸した。平和で民主的な隣人に対するむき出しの侵略行為だった・・・
シミュレーションイベントは、ほぼ一ヶ月前に暗殺者の銃弾で倒れた安倍晋三元首相への静かな祈から始まった。2022年4月、私は前年の第1回台湾緊急シミュレーションの教訓を振り返るイベントで安倍氏の基調講演を拝聴した。
安倍氏は、日本の防衛費をGDPの2%に引き上げる必要性について語った。彼は「戦略的曖昧さ」を終わらせ、西太平洋に戦争が起こった場合にステップアップする準備をすると言った。あの4月の日、識者や報道関係者でいっぱいの部屋を見回すと、ほんの2、3年前なら、このような演説は日本の偏向メディアでは無視されていただろう、と思わずにはいられなかった。
安倍氏は日本人の思考を変えた。彼は人生をかけて、日本と世界の多くの人々に「日本は良き国であり、戦っても守る価値がある」と説いたのだ。
以前、安倍氏が日本の防衛強化について話し始めた頃、東京の記者クラブなどの反日常連から氏は“ファシスト”と呼ばれたものである。自称「日本通の専門家」は我々に「安倍は日本を軍国主義に導いている、日本はアジアで再び大暴れする準備をしている」と。
今では、中国は大量虐殺独裁国家、北朝鮮は国とは言えない捕虜収容所、韓国は正気の政府と反日カーニバルの吠え声を交互に繰り返す異常な国、ロシアはウクライナの民間人を殺すのに忙しい狂気の国。米国は2021年夏、アフガニスタンを地獄のような運命に追いやった。
この現実は、日本の多くの“平和主義者”を目覚めさせたのだが、安倍氏のメッセージが伝わるのに随分長い時間がかかったものだ。
話を「戦時」の今に戻そう。2日間の台湾緊急シミュレーション演習では「日本戦略研究フォーラム」のメンバー(筆者も会員)が、「小野寺総理」と「内閣」に3つのシナリオを提示した。チームの誰もシナリオを見たことがなく、各セッションの開始時にほんの数分ブリーフィングを受け、その後、彼らは本当の緊急事態のようにリアルタイムで各状況に対処しなければならなかった。
シナリオは非常に詳細かつ現実的だった。中国の軍艦や「漁船」は、他の中国軍とともに、日本の離島である南の島々に群がったり、台湾に向かって移動したり、中国のメディアや政府当局が偽のニュースでフェイントをしたりしていた。
このシナリオはステージ外でシミュレーション司令部を率いた岩田清文・元陸上幕僚長によるところが大きい。他の5人の退役した自衛隊幹部とともに、岩田将軍は、日本がすぐに直面するかもしれない問題に取り組むようシナリオを準備した。
例えば、台湾と日本はネットワークや電力網に対するサイバー攻撃などの猛攻撃を受けた、海底ケーブルが切断された、台湾と日本の離島が孤立した、主要都市や地域全体の停電で市民はパニックになった、フェイクニュースが溢れかえっていた、台湾と日本に埋め込まれた中国の工作員たちは、台湾と日本の当局による指揮統制を弱体化させるために偽情報を広めている・・・
緊急時にバックアップ形式の通信が必要なことは明らかだった。日本は中国の攻撃後に通信ネットワークが破壊され、米国から借りた衛星利用でやりくりした。しかし、それが実際に機能するかどうかは大きな疑問だった。
緊急時に台湾や中国から日本国民を避難させる方法も議論された。「海上幕僚長」の渡邊剛次郎・元海将は、海自の艦船では台湾難民を含む数千人、あるいは数万人の難民を日本に安全に運ぶのに十分なキャパシティがないと助言した。
「米国大統領兼安全保障担当補佐官役」のケビン・メア元米国務省日本部長は、シミュレーション後の勉強会で、「緊急時に政府が船舶を指揮することを認める法律は日本にはない」と指摘した。
「経済産業大臣」役の有村治子・参議院議員は、中国との戦争はいかなる犠牲を払っても避けるべきだとの見解を示した。有村氏は、中国や台湾がサプライチェーンを動かし続けなければ「日本企業の半導体や希土類金属などの必須部品へのアクセスは停滞する、日本企業は悲惨な結果に苦しむだろう」と指摘した。そして有村氏は、不測の事態に備えるためにサプライチェーンの多様化と中国からの「ソフトデカップリング」を推奨した。
「財務大臣」を務めた山下貴司・衆議院議員は、中国に金融・経済制裁を課すことについて、欧米全体で幅広い支持を得る必要があると述べた。海外のカウンターパートと緊密に連絡を取り合い、中国の資産を凍結し、中国との間のSWIFT(国際銀行間金融通信協会)取引を停止することを説いた・・・
安倍氏は台湾の緊急事態を懸念し、7月に彼の声が沈黙するまで何年もの間、私たちに警告し続けていた。「尖閣諸島に武装した中国漁民が上陸し、同時に台湾へのミサイル攻撃が行われる」という事態は「いつか」ではなく、明日かも知れない。シミュレーションは非常に現実的に思えた。私見では、日本は尖閣諸島に恒久的な駐屯地を設置する方が良いだろうと思っている。
シミュレーション・イベントの終盤、「アメリカ大統領」のケビン・メアは「ほんの数年前、台湾の緊急事態を想定した出来事は狂気の沙汰だと片付けられただろう」と述べた。しかし、今では一流の政治家や役人、識者が懸念するようになり、人々は目を覚ましてきた。台湾緊急シミュレーションは、「その日」が来る前に日本が備えておくべき指針であった>(以上)
歴史は勝者が創る。今の日本と西洋は先の大戦で事実上「唯一の勝者」になった米国が創ったようなものだ。以来、中露北などの共産圏諸国はつまはじきにされ、為政者はずーっと臥薪嘗胆の気分だったろう。中露北は米国主導の戦後世界秩序をガラガラポンし赤色陣営を増やさなければジリ貧で、やがてはソ連のように消滅する運命だ。
追い込まれた中露北の為政者や特権階級は国家存亡の危機にある。「西側諸国は戦争をちらつかせて脅せば譲歩する」はずだったのだが、調子に乗り過ぎたプーチン・ロシアは露骨なウクライナ侵攻で「虎の尾」を踏み、西側の大反発を引き起こしてしまった。中露北にとってはまさかの痛恨の大失策だ。
この事態に中露北の為政者はかなり動揺しているはずだ。G7と多くのG20の国から経済制裁を受ければ食糧危機という最悪の事態になり、窮民革命で自壊しかねないのだから。
小生は「ロシアは食糧輸出国であり自給自足できる強みがある」と思っていたが、現実はナント「西側諸国からのタネ、農薬、農機の輸入に頼っている」のだという。服部倫卓ブログ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」2022/8/23「輸入なしでは成り立たないロシア農業」から。
<(ロシアのカーネギー・モスクワ・センターのA.プロコペンコという専門家によると)ロシアの農業は、輸入品の種子に大きく依存している。ロシアが完全自給している種は小麦だけであり、自給率はとうもろこし58%、ひまわり73%。じゃがいもの種イモの自給率は10%、菜種は30%、果物・ベリー類は10%から70%と様々である。
制裁によって困難に直面したのは農薬も然りで、約3分の1を輸入に頼っている(主に中国、EUから)。
ロシアの畜産業は国内需要の70~75%を満たしているが、育種の面で養鶏業と養豚業において外国に依存している。その輸入代替を短期間で進めるのは実質的に不可能だ。さらに、ロシアの生産者は動物用薬品のうち70%を外国からの輸入に依存している。
イスタンブール合意(7/22のウクライナ穀物輸出再開)により、コンバインおよびハーベスター、そしてその部品を輸入しやすくなるかもしれないが、2021年にロシアの農機市場の75%は輸入品であり、主にドイツとオランダからの輸入であった。
ロシアの農業生産者は、今年の収穫は問題なく乗り切れるかもしれない。しかし制裁の条件下では、来年の生産は心許ない。よりプリミティブな肥料、農薬、機械を使わざるをえなくなるかもしれない。種、育種、機械の輸入なくしては、ロシア自身の食糧安全保障が脅威にさらされる恐れもある>
学ばざれば昏し・・・ロシアはクーデターでプーチンを排除、ウクライナから軍を撤収するしかないのではないか。習近平はプーチンと距離を置き始めた印象があるし、武漢肺炎対策で失敗し民心は離れ、さらに未曽有の雨不足で泣きっ面に蜂、とても台日侵略の時ではないと思うのだが、逆に求心力を高めるために開戦するという手もあるし・・・
いずれにせよ日本は最悪の事態に早急に備えるべきで、抑止力を高めるために核武装も必要だ。立憲共産党など内なる敵との戦いも待ったなしだ。試練を乗り越え日本を取り戻そう!
・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
https://note.com/gifted_hawk281/n/n9b3c7f4231f9
https://www.facebook.com/shuichi.ishii.14
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【雀庵の「大戦序章」85/通算517 2022/8/27/土】玄関のタタキ(三和土)が劣化してきたので新しいフロアシートに張り替えた。そこは増築した場所で少し入り組んでいるから、材料を買って、古いのをはがし、掃除し、完成するまで1日がかり、稲刈りみたいな中腰姿勢で腰がおかしくなってしまった。
この手のメンテナンスは、1)「心技体」が充実している時か、2)カミサンにせっつかれるかしないと、その気にならない。加齢とともに2)が増えてきた感じがする。「いつまで放っておくつもりなの!」なんて急かされないと腰が上がらない。現役時代も締め切りに追われ切羽詰まってヒーヒー言いながらやっていたが・・・
人間はざっくりと「計画を立てる人=心配性=理性的=計画派」と「行き当たりばったりの人=能天気=感性的=楽観派」に分類できるかもしれない。それぞれ一長一短がありそうで、どちらがいいかは分からないが、前者は理系的で真面目な堅気が多そう、後者は文系的・芸術的というか無頼漢的、自然児のような人が多そうだ。
記者という仕事はいろいろだが、政治部や外交部、社会部の記者の場合は、昔は「羽織ゴロ」とか「インテリヤクザ」と警戒されていた。そんな土壌があるのか、上記のジャンルの記者は清濁併せ吞むようなタイプが向くようだ。
部下が急ぎの仕事で半日シコシコ書いているのを見て「お、結構なことだ」と思っていたら、なんと取材予定表を作っていてガックリしたことがある。彼は理系脳のタイプで、走りながら考える、考えながら走るという野性的なアバウトさがなかったのだが、編集作業がアナログからデジタルのIT時代になると俄然、能力を発揮した。一方でIT化に着いていけない社員(デザイナー)は転職してしまった。
理系脳、文系脳、いずれも大事だが、近年ではデジタル理系脳とアナログ文系脳を併せ持った人が経済、政治、軍事・・・多くの分野でリーダーになりつつあるようだ。小生もそうだが、アナログ系のプーチンや習近平は「前時代の人」のようで、晩節を汚す前にそろそろ引退した方が良さそうだ。これからの世界、特に戦争においては最先端のマルチの能力が雌雄を決するに違いない。
日本戦略研究フォーラム(JFSS)の第2回政策シミュレーション「徹底検証:台湾海峡危機 日本はいかに備えるべきか」が2022年8月6日、7日の二日間、東京市ヶ谷で開催された。この模様を歴史学者のジェイソン・モーガン氏が「中国が台湾を占領し、戦車や海兵隊を沖縄に上陸させたら、日本はどうするか」と題してJAPAN Forward 2022/8/14に英文で寄稿しており、機械翻訳があったので以下、ざっくりと普通の日本語にまとめてみた。
<この戦争ゲームのシミュレーションでは可能性の高い「恐ろしいほどタイムリー」なシナリオが使用された。会場のスクリーンでは中国による台湾周辺と日本のEEZ南西部への弾道ミサイル発射映像を映している。日本の「首相」は、80年近くも話さなかった言葉で宣言した、「我々は戦争中だ」。
この「重大な宣言」はシミュレーションの一部である。「首相」は衆議院議員・元防衛大臣の小野寺五典氏。彼の「内閣」は主要な政治家や役人、識者で構成されていた。
すべて机上のドリルだったが、非常に現実的だった。セッションの1つでは、中国軍が台湾にミサイルを発射する映像が巨大スクリーンに再生された。これは訓練ではなく、その日のニュースとして報じられていた。
中国の怒りで発射されミサイルは非常にリアルで挑発的だった。日本の有力な政治家、識者が台湾の緊急事態に備えるために集まったとき、中国は日本の排他的経済水域(EEZ)内に上陸した。平和で民主的な隣人に対するむき出しの侵略行為だった・・・
シミュレーションイベントは、ほぼ一ヶ月前に暗殺者の銃弾で倒れた安倍晋三元首相への静かな祈から始まった。2022年4月、私は前年の第1回台湾緊急シミュレーションの教訓を振り返るイベントで安倍氏の基調講演を拝聴した。
安倍氏は、日本の防衛費をGDPの2%に引き上げる必要性について語った。彼は「戦略的曖昧さ」を終わらせ、西太平洋に戦争が起こった場合にステップアップする準備をすると言った。あの4月の日、識者や報道関係者でいっぱいの部屋を見回すと、ほんの2、3年前なら、このような演説は日本の偏向メディアでは無視されていただろう、と思わずにはいられなかった。
安倍氏は日本人の思考を変えた。彼は人生をかけて、日本と世界の多くの人々に「日本は良き国であり、戦っても守る価値がある」と説いたのだ。
以前、安倍氏が日本の防衛強化について話し始めた頃、東京の記者クラブなどの反日常連から氏は“ファシスト”と呼ばれたものである。自称「日本通の専門家」は我々に「安倍は日本を軍国主義に導いている、日本はアジアで再び大暴れする準備をしている」と。
今では、中国は大量虐殺独裁国家、北朝鮮は国とは言えない捕虜収容所、韓国は正気の政府と反日カーニバルの吠え声を交互に繰り返す異常な国、ロシアはウクライナの民間人を殺すのに忙しい狂気の国。米国は2021年夏、アフガニスタンを地獄のような運命に追いやった。
この現実は、日本の多くの“平和主義者”を目覚めさせたのだが、安倍氏のメッセージが伝わるのに随分長い時間がかかったものだ。
話を「戦時」の今に戻そう。2日間の台湾緊急シミュレーション演習では「日本戦略研究フォーラム」のメンバー(筆者も会員)が、「小野寺総理」と「内閣」に3つのシナリオを提示した。チームの誰もシナリオを見たことがなく、各セッションの開始時にほんの数分ブリーフィングを受け、その後、彼らは本当の緊急事態のようにリアルタイムで各状況に対処しなければならなかった。
シナリオは非常に詳細かつ現実的だった。中国の軍艦や「漁船」は、他の中国軍とともに、日本の離島である南の島々に群がったり、台湾に向かって移動したり、中国のメディアや政府当局が偽のニュースでフェイントをしたりしていた。
このシナリオはステージ外でシミュレーション司令部を率いた岩田清文・元陸上幕僚長によるところが大きい。他の5人の退役した自衛隊幹部とともに、岩田将軍は、日本がすぐに直面するかもしれない問題に取り組むようシナリオを準備した。
例えば、台湾と日本はネットワークや電力網に対するサイバー攻撃などの猛攻撃を受けた、海底ケーブルが切断された、台湾と日本の離島が孤立した、主要都市や地域全体の停電で市民はパニックになった、フェイクニュースが溢れかえっていた、台湾と日本に埋め込まれた中国の工作員たちは、台湾と日本の当局による指揮統制を弱体化させるために偽情報を広めている・・・
緊急時にバックアップ形式の通信が必要なことは明らかだった。日本は中国の攻撃後に通信ネットワークが破壊され、米国から借りた衛星利用でやりくりした。しかし、それが実際に機能するかどうかは大きな疑問だった。
緊急時に台湾や中国から日本国民を避難させる方法も議論された。「海上幕僚長」の渡邊剛次郎・元海将は、海自の艦船では台湾難民を含む数千人、あるいは数万人の難民を日本に安全に運ぶのに十分なキャパシティがないと助言した。
「米国大統領兼安全保障担当補佐官役」のケビン・メア元米国務省日本部長は、シミュレーション後の勉強会で、「緊急時に政府が船舶を指揮することを認める法律は日本にはない」と指摘した。
「経済産業大臣」役の有村治子・参議院議員は、中国との戦争はいかなる犠牲を払っても避けるべきだとの見解を示した。有村氏は、中国や台湾がサプライチェーンを動かし続けなければ「日本企業の半導体や希土類金属などの必須部品へのアクセスは停滞する、日本企業は悲惨な結果に苦しむだろう」と指摘した。そして有村氏は、不測の事態に備えるためにサプライチェーンの多様化と中国からの「ソフトデカップリング」を推奨した。
「財務大臣」を務めた山下貴司・衆議院議員は、中国に金融・経済制裁を課すことについて、欧米全体で幅広い支持を得る必要があると述べた。海外のカウンターパートと緊密に連絡を取り合い、中国の資産を凍結し、中国との間のSWIFT(国際銀行間金融通信協会)取引を停止することを説いた・・・
安倍氏は台湾の緊急事態を懸念し、7月に彼の声が沈黙するまで何年もの間、私たちに警告し続けていた。「尖閣諸島に武装した中国漁民が上陸し、同時に台湾へのミサイル攻撃が行われる」という事態は「いつか」ではなく、明日かも知れない。シミュレーションは非常に現実的に思えた。私見では、日本は尖閣諸島に恒久的な駐屯地を設置する方が良いだろうと思っている。
シミュレーション・イベントの終盤、「アメリカ大統領」のケビン・メアは「ほんの数年前、台湾の緊急事態を想定した出来事は狂気の沙汰だと片付けられただろう」と述べた。しかし、今では一流の政治家や役人、識者が懸念するようになり、人々は目を覚ましてきた。台湾緊急シミュレーションは、「その日」が来る前に日本が備えておくべき指針であった>(以上)
歴史は勝者が創る。今の日本と西洋は先の大戦で事実上「唯一の勝者」になった米国が創ったようなものだ。以来、中露北などの共産圏諸国はつまはじきにされ、為政者はずーっと臥薪嘗胆の気分だったろう。中露北は米国主導の戦後世界秩序をガラガラポンし赤色陣営を増やさなければジリ貧で、やがてはソ連のように消滅する運命だ。
追い込まれた中露北の為政者や特権階級は国家存亡の危機にある。「西側諸国は戦争をちらつかせて脅せば譲歩する」はずだったのだが、調子に乗り過ぎたプーチン・ロシアは露骨なウクライナ侵攻で「虎の尾」を踏み、西側の大反発を引き起こしてしまった。中露北にとってはまさかの痛恨の大失策だ。
この事態に中露北の為政者はかなり動揺しているはずだ。G7と多くのG20の国から経済制裁を受ければ食糧危機という最悪の事態になり、窮民革命で自壊しかねないのだから。
小生は「ロシアは食糧輸出国であり自給自足できる強みがある」と思っていたが、現実はナント「西側諸国からのタネ、農薬、農機の輸入に頼っている」のだという。服部倫卓ブログ「ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪」2022/8/23「輸入なしでは成り立たないロシア農業」から。
<(ロシアのカーネギー・モスクワ・センターのA.プロコペンコという専門家によると)ロシアの農業は、輸入品の種子に大きく依存している。ロシアが完全自給している種は小麦だけであり、自給率はとうもろこし58%、ひまわり73%。じゃがいもの種イモの自給率は10%、菜種は30%、果物・ベリー類は10%から70%と様々である。
制裁によって困難に直面したのは農薬も然りで、約3分の1を輸入に頼っている(主に中国、EUから)。
ロシアの畜産業は国内需要の70~75%を満たしているが、育種の面で養鶏業と養豚業において外国に依存している。その輸入代替を短期間で進めるのは実質的に不可能だ。さらに、ロシアの生産者は動物用薬品のうち70%を外国からの輸入に依存している。
イスタンブール合意(7/22のウクライナ穀物輸出再開)により、コンバインおよびハーベスター、そしてその部品を輸入しやすくなるかもしれないが、2021年にロシアの農機市場の75%は輸入品であり、主にドイツとオランダからの輸入であった。
ロシアの農業生産者は、今年の収穫は問題なく乗り切れるかもしれない。しかし制裁の条件下では、来年の生産は心許ない。よりプリミティブな肥料、農薬、機械を使わざるをえなくなるかもしれない。種、育種、機械の輸入なくしては、ロシア自身の食糧安全保障が脅威にさらされる恐れもある>
学ばざれば昏し・・・ロシアはクーデターでプーチンを排除、ウクライナから軍を撤収するしかないのではないか。習近平はプーチンと距離を置き始めた印象があるし、武漢肺炎対策で失敗し民心は離れ、さらに未曽有の雨不足で泣きっ面に蜂、とても台日侵略の時ではないと思うのだが、逆に求心力を高めるために開戦するという手もあるし・・・
いずれにせよ日本は最悪の事態に早急に備えるべきで、抑止力を高めるために核武装も必要だ。立憲共産党など内なる敵との戦いも待ったなしだ。試練を乗り越え日本を取り戻そう!
・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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