杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

王妃の紋章

2008年04月17日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2008年4月12日公開 中国/香港 114分

10世紀、唐時代の中国。美貌の王妃(コン・リー)は継子である皇太子(リィウ・イエ)と不倫関係にあった。王(チョウ・ユンファ)はそれを知りながらも“重陽節”を祝うため、第二王子ジェイ(ジェイ・チョウ)を伴い王宮に帰還する。だが盛大に儀式が執り行われる最中、数千に及ぶ黄金の甲冑姿の兵士たちが城内に姿を現し……。(シネマトゥデイより)

昨日は「フィクサー」で物足りなさを覚えたので、口直しにポイント使って観賞。
さすがに普通の日=1800円の日だと、観客はシルバー世代=1000円が殆どでした(^^; 

とにかくスケールが大きい。928年、華やかな唐王朝が滅びた後の中国ってことは、建物も調度も衣装もその頃の「夢の跡」が残っているということで、そりゃもう素晴らしく贅沢な宮殿内に目が奪われます。人の数も、半端じゃなく多い。

金の円柱600本・延べ1kmのシルクの絨毯・豪華な衣装3000着・300万本の菊の花・・・息を呑む壮大で絢爛なシーンが次々と繰り広げられ、その中で王家の人々が織りなす修羅の戦い・血の鮮やかな赤に心が震えます。

妻が継子である皇太子と不義の仲と知り、王妃に毒を飲ませてじわじわと死に至らしめんとする王。過去に皇太子の母にした仕打ちの冷酷さや惨劇の場での態度などからも、恐ろしい人物像が浮き上がってきます。あの酷薄な目の演技、さすがチョウ・ユンファだわ

美しい王妃の王への憎しみ、継子である皇太子への愛憎、実子である第二王子に接する時の母の慈愛。その折々の表情も豊かに演じたコン・リーも見事です。

放っておかれた格好の第三王子の、父と母の冷酷さ・悪賢さを象徴するかのような衣装の下に着けられた鎖帷子が印象的。それにしても王の仕打ちの酷さったら。

心優しい皇太子は別の言い方をすれば弱い男。彼が自ら欲した娘に隠された秘密が、王家を滅亡へ導いていくきっかけになります。王妃が彼を愛した理由がいまいち理解できなかったけれど
私は武に長けた第二王子が見せる母への愛の方に誠をみました。

しかし中国って何でもかんでも規模がデカイわ

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