杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ケータイ捜査官セブン 39話~42話

2015年12月29日 | ドラマ
あらすじはドラマHPより

第39話 「逃げられない恋」
恋多き女・瞳子(三津谷葉子)は、近ごろストーカー被害に頭を悩ませていた。コインランドリーで偶然出会った売れない芸人・カズ(日村勇紀)に一方的にひと目惚れされ、しつこくつきまとわれているのだ。困った瞳子はケイタとセブンに協力してもらい、彼氏のふりをして携帯メールで脅す作戦に出るが失敗。それどころか彼氏とカズが実際に会って決闘することになってしまう。今度は桐原(松田悟志)に彼氏のフリをしてもらい、ふたりで決闘の待ち合わせ場所に向かうが、カズを前にした桐原が思いもよらぬ行動を起こし…。

以前瞳子が恋したことで大迷惑を被ったケイタですが、立場は変わってもやっぱり瞳子に振り回されちゃうのね。桐原はうま~~く逃げちゃったのにね
消化器の粉をぶっかけられたり、わさび寿司を食べちゃったり、今回も散々ですが、粉まみれで上半身裸になったり、瞳子に襟首掴まれて引きずられたりのシーンがめっちゃ可愛いので、何度もリピートしてしまったぞ


第40話 「桐原とサード」
13年前、ある人物がインターネット上の掲示板でハンドルネーム“アカツキ”と名乗り、現実に一家惨殺事件を引き起こした。当時の警察は犯人を特定できず、いまだに事件は未解決のまま…。ケイタはある日、この事件で被害者家族のうち唯一生き残った生存者が桐原(松田悟志)であること、そして犯人を捕まえるためにアンダーアンカーに入ったことを聞かされる。一方、かねてからアカツキの足取りを追っていた桐原は、ついに本物とおぼしき人物とコンタクトを取ることに成功。会う約束を取り付け、憎しみと殺意を秘めた目で待ち合わせ場所へと向かう。その視線の先には――。

家族を殺した憎んでも憎み切れない犯人を前に、いつもの冷静さをかなぐり捨てて感情のままに暴力を振るう桐原を必死に止めるケイタとサード。彼をギリギリのところで引き留めたのは他でもないサードの必死な説得?だったのね。


第41話 「セブンの見る夢」
セブンとのタッグでハッカーを自力で捕まえるまでに成長し、ようやくアンダーアンカーのエージェントとして板についてきたケイタ。そんな彼を頼もしく思うと同時に、かつてのバディ・滝本(津田寛治)を思い出したセブンには複雑な思考が芽生え始めていた。そんな中…。――ふと暗闇で目を覚ましたセブン。電波を遮断された上に手足を拘束され、自分が何者かに捕まってしまったことを悟る。必死に脱出を試みようとするセブンの前に、かつての千草(伊藤裕子)のバディであり、ゼロワンに破壊されたはずのセカンドの残骸が現れ、静かに語りかけてくる。「あなたの望みは――」。

いつしか自らも人間的な感情を持つようになったセブン。ケイタの何気ない一言がセブンに孤独という感情を芽生えさせます。この機を捕えてセブンの意識に時限爆弾を仕込んだ間明の狙いは・・・いよいよ物語も大詰めに差し掛かってきたようね。


第42話 「目覚める遺伝子」
アンカーの競合会社・フラネット社から、これまでとは全く異なるコンセプトを持たせた新しいケータイが発売され、話題を呼ぶ。それは八郷ラボで破壊されたフォンブレイバー・ファイブによく似ているだけでなく、人工知能により持ち主の思考や行動を学び、会話し、成長していく――それはまさに、“量産型”フォンブレイバーと呼ぶべきものであった。さらに間明(高野八誠)が絡んでいることで宗田総帥(益岡徹)はこの事態を危惧。この意志を持ったケータイが急速に浸透し始めることへの不安を隠せないでいた。一方、ケイタの周囲にも急速にその新しいケータイのユーザーが増え始め…。

間明が表舞台に登場してきましたね彼とつるんでいたのは公安とアンカーのAの人ネット社会に批判的な桐原をも抱きこもうとしていますが・・・。
人工知能が人類の未来を脅かすのではとの不安に「彼らは敵じゃなくて仲間なんだよ」と教えることがアンダーアンカーのするべき仕事ではないのかと無邪気に問うケイタ。深いぞ

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ケータイ捜査官セブン 35話~38話

2015年12月25日 | ドラマ
あらすじはドラマHPより

第35話 「ケイタのはつゆめ」
活動の機密を守るため、一切の部外者を立ち入り厳禁とするアンダーアンカー本部。しかしある日のランチタイム、千草(伊藤裕子)がエージェント達に「出前」を許可したことによって、この鉄の掟は崩れる。初めての出来事に各々は胸躍らせ、好きなものを頼むのだった。しかし、突然の大量注文を受けた中華料理店は料理を作るのに手間取ってしまい、昼休みが終わっても一向に届く気配がない。あまりの空腹と焦燥感で、エージェント達は徐々に殺気立ってゆく…。そんな中、霞ヶ関中央情報管理センターへの大規模なサイバーアタック発生の報せが届き――。

千草の回想による展開ですが・・・・思いっきりギャグじゃないですか。
エージェント達の出前リクエストを聞いて回るケイタだけど、一個しか覚えてられないし、指折る前にメモしろよ~!と突っ込んでしまったぞ。届いた出前を汁物だけって約束で食べた筈なのに最後は殆ど食べちゃってるし、そもそも25人前にしては多すぎるぞ
ま、夢の中なら何でもありってことで
膨れたお腹をさするケイタが可愛いので、ま、いっか~~


第36話 「ともだち」
引越し前の親友タツロー(佐野和真)に呼び出され、嬉々として出かけたケイタだが、久しぶりに会った親友にアンダーアンカーのことを打ち明けられずぎくしゃくしてしまう。里美八犬伝をもじった怪しい団体に騙されそうになったタツローを救おうと乗りこんだケイタだが・・・。

初回から名前と声だけの登場だった親友のタツローが遂に登場。
怪しげな団体に引っかかって危ないことになりそうなタツローを救おうと必死なケイタでしたが、タツローの方はそんなケイタが以前の彼と違うことに焦りと戸惑いを覚え、二人の間に溝ができてしまうのでした。


第37話 「ケイタとタツロー」
タツロー(佐野和真)の「お前、変わったな」という言葉にショックを受けるケイタ。思い切って電話してみるも、親友に裏切られた気持ちでいるタツローに歩み寄ることはできなかった。セブンを家に置いたまま学校をサボり、ついてきた優璃(岡本奈月)に愚痴を吐き出すケイタ。一方、タツローの前にはゼロワンが現れ、ケイタが今までアンダーアンカーのエージェントとしてやってきたことを話す。同じ頃、間明(高野八誠)の元には、謎の携帯電話の試作機が届いていた…。

タツローに本心を伝えられずに鬱々とするケイタに寄り添う優璃が何だかとっても良い感じです。
彼女の性格の良さが伝わってくる回でした。タツローにちゃんと自分の今の気持ちを伝えられたケイタも一回り成長したのかな。間明のシーンは先の話の伏線として挿入ですか。


第38話 「誰かが見ていた」
警察が仮採用を開始した、街中の監視カメラから特定の個人を追跡する"ネットワークカメラ個別認識追跡システム"に、開発部の"キカイくん"こと森下(森 田直幸)が盗難を働く映像が記録されていた。本人は身に覚えのない事態と犯行を否定するが、盗品の証拠も続々と発見され、エージェント達は半信半疑。結 局、森下は警察に連行されてしまうが、その途中に隙を見つけて逃亡を図る。ケイタに連絡して協力を仰ぎ、無実を晴らすべく共に真犯人を捜す2人だが…。

今度はキカイ君の恋模様。彼女を庇って逃げ出した彼を信じて助けようとするケイタと、そんなケイタの行動パターンを予測していた桐原や千草。彼らの信頼関係も十分に築かれていることが窺えます。キカイ君を陥れた犯人(ふかわりょうが演じていました)の動機は実に子供っぽいものでしたが、ケイタが「悪いのは機械じゃなくてそれを操る人間の方」というような決め台詞を言うのが
本筋とは関係なく、ケイタがヒトカラで腰を振りながら熱唱する姿がめっちゃ可愛くて

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ケータイ捜査官セブン 31話~34話

2015年12月23日 | ドラマ
あらすじはドラマHPより

第31話 「ゼロワン、走る」
アンダーアンカーのマザーコンピュータ“エライザ”に、何者かがハッキングを仕掛けた。「また間明か…?」同様を隠せないエージェント達。千草(伊藤裕子)はすぐさまケイタを犯人の居場所に向かわせようとするが、セブンとの連絡がとれない。一方、ケイタはこの事態を引き起こした張本人・多田(本宮泰風)に監禁されていた。多田はかつて大手銀行へのハッキングを企て、千草と滝本(津田寛治)に捕らえられた過去を持つ男。秘密組織であるアンダーアンカーのシステムを掌握し、その存在を世間に明かすことで復讐を遂げようとしていたのだった。セブンは捕らえられ、サードは本部の防衛で手一杯…。焦燥するエージェント達の前に、不意にゼロワンが現れる。

ケイタの危機をゼロワンが救ってくれます
今回ケイタはテープでぐるぐる巻きにされてなすすべなし


第32話 「宇宙ウィルス」
突如、全世界規模で正体不明のコンピュータウイルスが蔓延!パソコン、携帯電話、家電、さらには公共の電波や交通機関までもが侵食され、日本を始め各国で甚大な被害が多発していた。原因究明に乗り出したアンダーアンカーはこのウイルスの発信源をある国の電波天文台と特定。ブーストフォンメディックを装備したサードでプログラムの解析を試みる。しかしあまりに高度なプログラムなため、逆にサードが侵食されかけてしまうのだった。宇宙からやってきた未知のウイルスを前に、地球上のあらゆるコンピュータが侵食されていく…。もはや成す術なしの状況の中、本部に現れたゼロワンがある助言をする。

今回も主役はゼロワンなのね
地球人類の危機をアンダーアンカーが救っちゃうという壮大な話ですが、ウィルスは宿主を食いつぶして新たな宿主を探し求める特性を利用してお引き取りいただくということですか


第33話 「ラブラブ♥大作戦」
かつては何事にも無関心で、周囲から“空気君”とまで呼ばれていたケイタの近ごろの変わりぶりに、関心しつつも驚きを隠せない優璃(岡本奈月)。ふとしたきっかけで「もしかしたら自分はケイタのことが好きなのでは!?」と少しずつ意識するようになる。そんな中、アンダーアンカーではちょっとした事件が勃発。なんとサードの記憶回路から、ケイタに関する情報が消えてしまったのだ。サードの記憶を修復するには、24時間以内にケイタに関わる家族や友人すべての人物の携帯電話に接触して記憶のデータを回収しなくてはならない。「メールアドレスの交換」を口実に、情報集めを進めるケイタだが…。

やっとケイタの出番。今回は題名の通りちょっと微笑ましい高校生の恋愛とも呼べない淡い気持ちというかときめきを描いてます。いや~~二人とも可愛い晶との微妙な三角関係はどうなっていくんだろ?


第34話 「ねらわれたサード」
アンダーアンカー本部に、セシル・アダン(デルチャ・ミハエラ・ガブリエラ)という外国女性がやってきた。彼女は極秘合同捜査のため、フランス政府から派遣されたエージェントだという。任務は、何者かに奪われた祖国の軍事機密を奪還すること。セシルは桐原(松田悟志)と組んでの調査に乗り出し、サードのデータ解析によりあっという間に敵のアジトを突き止めることに成功する。しかし突入時、セシルの負傷により犯人一味を取り逃してしまうのだった。傷の治療のため一時撤退をしたその夜、桐原はセシルが滞在するホテルに招かれ、彼女の壮絶な過去を知る。

初々しい高校生のラブから一転、こちらは大人な関係ですね
息子が亡くなった責任をAIロボットに転嫁していたセシルは、今回の事件を通して自らの罪悪感を見つめることができたってことで・・・桐原の過去についても気になるな~~

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スター・ウォーズ フォースの覚醒

2015年12月21日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2015年12月18日公開 アメリカ 136分

帝国軍の残党から誕生した悪の組織ファースト・オーダーと戦うレジスタンスのレイア将軍(キャリー・フィッシャー)は、最後のジェダイであり、消えた兄ルーク(マーク・ハミル)の行方を探していた。レジスタンスのパイロット、ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)は惑星ジャクーでルークの居場所が記された地図を受け取るが、ストームトルーパー隊の襲撃を受け、彼の忠実なドロイドBB-8にデータを託す。(Movie Walkerより)


エピソード6の30年後が今回の舞台。冒頭の文字が上方に流れていく構成も懐かしいねぇ
帝国軍の残党がファースト・オーダーとして銀河の支配を企む中、対抗するのはレイアの私設軍隊レジスタンスで、新共和国が手を貸しています。ある出来事(どんな?かはまだ謎のまま)により行方不明になっているルークを、最高指導者スノーク(アンディ・サーキス)と直属の部下のカイロ・レン(アダム・ドライバー)、ハックス将軍(ドーナル・グリーソン)らファースト・オーダー側とレジスタンス側双方が捜索している状況です。

居所の鍵を見つけたレイアはエースパイロットのポー・ダメロンを派遣しますがファースト・オーダーに捕らえられて、ある重要な秘密をBB-8に託します。彼を脱走兵のフィン(ジョン・ボイエガ)が助けて砂漠の惑星ジャクーに。そこで廃品回収で生計を立てながら「家族」の帰りを待っているヒロイン、レイ(デイジー・リドリー)と出会って思いがけぬ旅が始まるのです。

フィンはストーム・トルーパーとして登場。大勢いる帝国軍の兵士の一人でしたが、殺戮に嫌気が差して脱走します。レイは一人で生き抜いてきた女性で機械いじりも戦闘も得意です。今のところはヘタレなフィンと逞しいレイという力関係ですが、フィンが戦士として成長するに従い逆転していくのかはまだ未知数。ストーム・トルーパーの一人にダニエル・クレイグが扮していたと知ったのは後日。どれだったんだ~~???

BB-8はR2-D2のような位置づけですが、更に愛くるしい外見になっています。
ハン・ソロ(ハリソン・フォード)も再び密輸業者として登場し、レイたちの窮地を救います。ミレニアム・ファルコンも健在(ジャクーで廃船同様でしたが見事に復活
ハンとレイアの息子がダークサイドに堕ちているという設定は衝撃的でした。
ではレイは誰の娘か?やっぱりルークだよねぇ

あれから30年・・・ハン・ソロもレイアもしっかり中高年です。C3-POもR2-D2も懐かしいよぉぉぉルークはラストでようやく登場しますが一瞬です。アナキンとオビワン、ルークとヨーダ、そしてルークとレイorフィン?ジェダイの師弟関係は連綿と受け継がれていくのかしら。

個人的にはアナキンのシリーズが好きで、ルークはイマイチ好きになれないのですが、鑑賞に当たっては数日前に地上波で放送のあったエピソード4を再度観て復習して行きました。色々オマージュが散りばめられていて、ファンにはたまらない趣向だと思います。改めてエピソード5と6も観てみようっと

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理系の人々

2015年12月20日 | ドラマ
2015年11月6日 DVD発売

理系ならではのこだわりを持つサラリーマンSEよしたに(伊藤淳史)と、ちょっぴり天然な薬学部の院生おのでら(真野恵里菜)が繰り広げるショートコメディドラマ。文系のクライアントに振り回されるも理屈は通じず徹夜で作業、オシャレや合コンに興味がないのに頑張って空回り・・・など、どこか憎めない「理系の人々」。彼らは普段何を考えてるのか?その行動基準は?なぜそこまでこだわるのか?など、文系には理解不能な彼らの日常を重箱の隅をつつく細かさで、時におかしく、時に哀しく描く「理系」の解説書でもある。


マンガ家・よしたに氏の「理系の人々」を実写ドラマ化したものをまとめたDVDです。「よしたに」「理系女子」の2編で構成。作者は元SEでもあるようで、よしたに編には実体験が込められているのかな

<よしたに編>
上司の営業・藤原(戸田昌宏)と後輩で営業の柴崎(永岡卓也)、事務の白鳥(増田有華)は文系。
SEの後輩・井上(大水洋介/ラバーガール)は理系です。クライアントの藤本(越村友一)はもちろん文系。次々無茶ぶりをかましてくれます。

仕事を勝ち取るためにクライアントの無茶難題をあっさり請け負い、ツケは全てSEに回してしまう上司に、仕事も職場の人間関係も学生相手の就職アドバイスも卒なくこなす後輩の営業マンは、よしたににとっては脅威であり一種羨望の人種なのかも。
では、同じSEの後輩とは気脈が通じるのかと思えば、それがそうでもないのも面白いところ。趣味嗜好まで一致しているわけじゃないから当然ではありますが

学生時代の友人とは主に居酒屋での会話編。理系の安達(桜田通)とは何かにつけて知識の張り合いを演じ、文系の牧村(土佐和成)がまとめ役といった感じ牧村にしたら「こいつら何競ってんだ?」なんだろうなぁ

コネクタを手作りしたり、給水塔をセクシーと捉えたり、論理が常に先に立ちKYになることもしばしばだけど、仕事が好きで頑張り屋のよしたにってなんか可愛い


<理系女子編>
研究室の先輩は三人登場。よく見たら薬学部の研究室だったのねそれにしては何の研究してるのかイマイチわからなかったんですが
おのでらちゃんが、市川(松本莉緒)女史に対しては常に敬語で接するのに、丸山(駒木根隆介)は通称のまるちゃん、東条(本多力)に至っては後輩かと思うほどのタカビーな態度なのも面白い
男子はブサイクなのに女子は美人&可愛い系ってのは視聴者受けを狙ったのか?メガネ&白衣は萌え系ネタではありますが、あんな可愛い子ばかりじゃないぞ

合コンでつい理系の理屈を振り回したり、研究対象に名前を付けたり、恋愛<研究だったり、片付け下手だったりに加えた天然ぶりが笑いを誘います

SEって身近に知り合いいないし、どちらかというと、女子編の方が「あるある~~!わかる」と思ってしまいました。理系文系と言っても、どちらか一辺倒という極端な人ばかりではないと思うので、自分は文系と思っている人の中にも共感できるエピソードは意外にあるかもね

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インサイド・ヘッド

2015年12月15日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2015年7月18日公開 アメリカ 94分
2024年8月3日放送 フジテレビ土曜プレミアム  吹替版

ミネソタの田舎町で明るく幸せに育った11歳の少女ライリーは、父親の仕事の都合で大都会サンフランシスコに引っ越してくる。新しい生活に慣れようとするライリーを幸せにしようと、彼女の頭の中の司令部では「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の5つの感情が奮闘していた。ところがある時、カナシミがライリーの大切な思い出を悲しい思い出に変えてしまう。慌てて思い出を元通りにしようとしたヨロコビだったが、誤ってカナシミと一緒に司令部の外に放りだされてしまう。ヨロコビは急いで司令部に戻ろうと、ライリーの頭の中を駆けめぐるのだがやがて彼らの行動はライリー自身の感情となり、予想のつかない大事件を巻き起こしていく……。


人間が抱く「感情」を主人公に描いたアニメーション作品です。
同じような時期に邦画「脳内ポイズンベリー」も公開されてましたが、どちらも未観賞でした。どちらかというと邦画の方が観たかった
せっかくレンタルしたから吹替も見ようと思っていたのに、字幕版で満腹になり、すっかり忘れて返却しちゃった~竹内結子&大竹しのぶのアテレコは興味あったのに

いかにもピクサーらしい絵柄で、頭の中の世界はカラフルで楽しい。ところがヨロコビとカナシミが放り出されたことで、大切な思い出たちがどんどん色あせ崩れていく様は幼い子供ならちょっと怖いと感じるかも

うじうじと後ろ向きなカナシミにうんざりし、どうオチをつけるのか心配になってきたところで、そうきたか!!な展開が待っていました。私がヨロコビだったらイカリに変わっちゃったかもなので、この決着は目からウロコでした。

人生楽しいことばかりじゃない。辛い時、苦しい時は素直に泣けばいい。そこから新しい道が拓けることもある。我慢して笑顔の優等生になるより、ありのままの自分を認めて貰った方がずっと良いよね。・・・てなことを伝えたかったのかな

やがてライリーは12歳になり思春期の入口に立ちます。今まで単一だった感情が複雑に混じりあっていくお年頃です。もちろん、ライリーだけに感情があるのではなく、両親やBFにだって同様に頭の司令部では色んな感情たちが働いてるのよね・・・感情を擬人化することで、心の動きが子供にも理解しやすくなっているのが良いですね。

ヨロコビとカナシミを助けてくれるピンクの象のような姿のビンボンは、ライリーが幼い頃に作り上げた空想上の友達です。彼はヨロコビを救うために消えてしまうのですが、それはライリーが最早幼い子供ではなくなったことの象徴のように思え、ちょっと切ない場面でした

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ケータイ捜査官7 27話~30話

2015年12月14日 | ドラマ
あらすじは公式HPより

第27話 「失恋のカクリツ」
可憐(五十嵐令子)が立ち上げた悩み相談サイト「カウンセラー美奈子のお悩みラボ」に、ある日深刻なコメントが寄せられる。今まで可憐に恋愛の悩みを相談していた男性・シド(ほっしゃん。)がついに自殺を決意したというのだ。相談に乗った手前、責任を感じた可憐はレスを通じて必死に説得するが、シドの決意は揺らがない。結局、ケイタも協力してシドを探し出し、直接説得することに。セブンとゼロワンの力も借りて、メールに添付されてきた画像を頼りに、ついにシドの居場所を割り出すが…。

兄妹のボケ突込みかい
何でも一生懸命になる素直なケイタが可愛いです
それにしてもこの兄妹、かなりネット使いこなしてるなぁ。


第28話 「ケータイが生まれた日」
アンダーアンカー本部でいつもの口喧嘩をしているケイタとセブン。最近すっかり人間らしくなってきたセブンの進化に、嬉しさと同時に言い知れない不安を感じた水戸(ミッキー・カーチス)は、ケイタ達を自らの隠れ家に連れて行く。そこには、フォンブレイバーが完成するまでに廃棄された試作品が数多く眠っていた。その光景を感慨深げに見渡すふたりに、水戸はかつて宗田(益岡徹)、伊達(渡辺いっけい)とともにフォンブレイバーを開発していたころの昔話を語り始める。

今度はケイタとセブンの漫才の掛け合いだ~
羊羹と珈琲って合うのか今度試してみようかな


第29話 「発進!ソリッド」
鮮やかな手口で金庫を破り、金品を強奪する窃盗団"白カラス"による犯行が相次いでいた。彼らの手口は、インターネットの裏サイトで各犯罪分野のプロフェッショナルを募り、最終的にひとつの目標を達成する異質な犯罪グループ。ネットを介して集まったメンバー達は互いに一切の素性を知らないことから、警察の捜査は難航を極める。事件の捜査を任されたケイタ(窪田正孝)は、自ら犯罪者になりすまして裏サイトに登録し、白カラスに接触しようと試みるが…。

ケイタが声色を変えて白カラスと接触するシーンで、つい「ハウルの動く城」で神木隆之介君が声をあてているマルクルが王様の使いに声音を変えて話すシーンを連想しちゃったぞ
とうとう、刑事にもアンダーアンカーの人間だってばれちゃったケイタ君。これまでけっこうな人数に正体ばれちゃてるんですけどぉぉ・・・大丈夫なのか


第30話 「ネットライブ防衛指令」
大人気アーティスト・島谷ひとみの事務所に「明日のライブをジャックする」という脅迫状が届いた。アンダーアンカーは、近ごろネットで頻発する動画配信への妨害行為を未然に防ぐべく対策を講じることに。会場に潜入したケイタとセブンは、事前に配信関係のルートや機材を徹底的にチェックするも、どこにも怪しい箇所は見当たらず、ハッキングの方法が全く分からない。結局何事もなくライブが始まり、安心するふたり。しかし島谷が曲を歌い始めた、まさにその時――。

あれれ~~島谷さん本人出演の回ですね。
興味ないって言ってたケイタが本人を前にポ~っとなっちゃうシーンが可愛かったです。機材チェックするケイタはすっかり組織の専門家然としてますね

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母と暮らせば

2015年12月14日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2015年12月12日公開 130分
1945年8月9日、長崎に原子爆弾が投下された。それからちょうど3年後。助産師として働く伸子(吉永小百合)のもとに、原爆で死んだ息子・浩二(二宮和也)が亡霊となってひょっこり現れる。「母さんは諦めが悪いからなかなか出てこられなかったんだよ」。その日から浩二は時々伸子の前に現れるようになる。二人はたくさんの話をするが、一番の関心は浩二の恋人・町子(黒木華)のことだった。「いつかあの子の幸せも考えなきゃね」。そんな二人の時間は奇妙だったけれど、喜びに満ちていた。その幸せは永遠に続くように見えたが・・・。


井上ひさし氏の広島を舞台にした戯曲「父と暮せば」と対になる作品として山田洋次監督が映画化したものだそう。ニノも黒木さんも昭和な顔立ちなので(けなしているわけじゃないです、二人とも好きだし)物語によく溶け込んでいました。

長崎医大の学生だった浩二はあの日、講義を受けている最中に一瞬にして「消えて」しまったのです。必死に消息を探し歩いた母と町子。爆心地を歩きまわって大丈夫か??と思ったら案の定、体が元々丈夫ではなかった母に原爆症の症状が現れています(町子は若いから発症しなかったのかな?それとも後日苦しんだのかな?・・映画では触れていませんでした。)

三年経ってやっと諦める決心が着いたその日、息子が亡霊となって目の前に現れます。もうこの世の者ではないとわかっていても、だからこそ思いがけず幸せで嬉しい瞬間だったことでしょう。それから時々現れる息子と交わす何気ない(生前そうだっただろう)会話は、時にユーモラスでさえあります。浩二はとてもお喋りだったのね~~。(父を亡くし、兄も兵隊にとられた母を彼なりに一生懸命元気づけてきた結果、そのような性格になったのかもしれませんが。

長崎という場所柄、伸子はクリスチャンとして描かれます。(十字架のお墓ですが、墓参りは仏式で拝むのかな)伸子に闇市の物資を調達してくれる「上海のおじさん」(加藤健一)は彼女に好意を抱いているのですが、伸子はそれを知っていて上手くあしらっていました。それを咎める浩二は母をとられまいと駄々をこねる幼子みたいに見えました

町子の教え子・民子役で本田望結ちゃんが出ていました。(子役が大きくなるのも随分早く感じるお年頃になってきました)彼女たちが出かけた復員局の職員役は小林稔侍さん、浩二の大学の川上教授役は橋爪功さん。いずれも味のある演技を魅せてくれました。

結婚を約束していた町子が母を支えてくれていたことに安堵する浩二ですが、母はそろそろ彼女の幸せを考えてあげようと言い聞かせます。初めは拒絶する浩二でしたが、「母さんはいつでも正しかった」と母の提案を受け入れます。
町子は同僚の黒田先生(浅野忠信)に好意を感じていますが、生き残った自分は幸せになるべきではないと思っていました。そんな彼女の背中を押した伸子ですが、いざ二人が婚約したことを知ると動揺を隠せません。自分の息子は死んでしまったのにと町子の幸せを妬いてつい酷い言葉を投げかけてしまった伸子の気持ちが痛いほど伝わりました。(でもね・・町子は別の意味で生涯悔やむことになったのでは?と余計な心配も頭をよぎりました。

年の暮れ、遂に伸子の命の灯が尽きます。隣のおばさんが「たった独りで息を引き取ったなんて可哀相に」と泣きますが、伸子は愛する息子に手を取られて幸せに旅立ったのよね。あれ?もしかして浩二は大好きな母をあの世へと導くために現れたのかしらん?

ちょっと残念だったのは、教会のシーンから「普通の」エンドロールだったら良かったのに、なんで合唱入れちゃうかな~って盛り上がってた気分に水を掛けられちゃったぞ

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臨床犯罪学者・火村英生の推理 スウェーデン館の謎

2015年12月13日 | 
有栖川有栖(著) 角川書店(発行)

推理作家の有栖川有栖は、取材で訪れた会津・裏磐梯で、沼に身を投げんとする美しい金髪の女性を助ける。その縁で、彼女・ヴェロニカの住むログハウスに招かれることに。「スウェーデン館」と呼ばれるそこで、アリスは彼女の夫で童話作家の乙川リュウに歓待される。館の客とも打ち解けるが、その晩、殺人事件が起き…。美しい館に潜む悲しい秘密、複雑な人間模様。進退窮まるアリスに、火村助教授が知力を尽くす!(「BOOK」データベースより)


これまで、容疑者が予め限られているケースが多かったけれど、今回もですね
犯人は館にいた人々でしかありえない状況で、では誰がそうなのか?という消去法で考えるか・・・でも既に「嫉妬深い」とか「意外に力持ち」とか、後で考えたらけっこう盛大な伏線がばらまかれていたという今回の事件が、4年前の痛ましい事故に起因していることも何となく想像ついちゃうので、後は雪に残された靴跡の謎解きなんですが、火村助教授ったらあっさり解いちゃったし
折れた煙突に関しては、真相が判明すると「な~~んだ!」ということに

ヴェロニカ夫人に仄かな恋心を抱いたアリス君がちょっと可愛い・・・実写化で窪田君が演じる姿が見たいので、この巻の放映ないかなぁと期待しちゃいます。

ペンションのオーナー夫妻の息子が意外なキーマンでした
彼の口を開かせた火村の心理テクもその後のケアも

前作の「ダリの繭」といい、衝動殺人の後始末的トリックが続きますね

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めめめのくらげ

2015年12月12日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2013年4月26日公開 101分

父(津田寛治)を亡くし、母の靖子(鶴田真由)と2人で新しい生活を始めるために郊外の街に引っ越して来た小学生・正志(末岡拓人)は、新しい家に、見慣れない段ボールを見つけた。中から出てきたのは、くらげのような不思議な生き物。どこか愛くるしいその生き物を「くらげ坊」と名付け、次第に仲良くなっていく。リュックにくらげ坊を連れて転校先の学校に行くと、ほかの生徒も、大人には見えない不思議な生物“ふれんど”を連れていた。いったい誰が何のために。そして“ふれんど”とは──。


正志以外の子共たちは、デバイスというコントローラーからふれんどを出して操作します。
実は大学の研究所で働く叔父の直人(斎藤工)の仲間の黒マントたちが、子供たちに「絶対に裏切らない友達だ」と言ってデバイスを配ったの。子供たちはふれんどを使って対戦を始め、それは次第にエスカレートしていきます。巻き込まれた正志を救ったのは咲(浅見姫香)のふれんどでした。二人はお互いの抱える悩みを話して心を通わせます。

咲の母、静子(黒沢あすか)が信仰する宗教団体は、大学で危険で邪悪な研究が行われていると主張し、反対活動をしています。強引な静子から逃げようとして研究所内に入り込んだ二人ですが、くらげ坊の持ち主で強力なエネルギーを持つ正志は、黒マント四人衆に目を付けられ窮地に。引き籠りの少年が操るふれんども加わり、最強のふれんどであるオーバルを倒すために子供たちが一致団結していきます。

現代アーティスト、村上隆の初監督作品で、原案とキャラクターデザインも手掛けているそうです。
東日本大震災後の日本を舞台に、不思議な生物“ふれんど”とこどもたちの交流をCGと実写を融合して描いた作品で、主題歌を初音ミクが担当していることでも話題となったとか。

所詮子供向けのお話と、公開中も食指は動かなかったのですが、「え?窪田君出てるの??」てなわけでレンタル正直、ストーリーはどうでもいい、無駄にカッコイイ青竜が見られたことだけで満足です。だってね~~ふれんどはポケモンみたいだし、怪しげな宗教団体とか世界崩壊とかスケールが大きいんだか小さいんだかよくわからんもんね

ちなみに四人衆は、青竜(窪田正孝)白虎(染谷将太)玄武(塩澤英真)朱雀(池永亜美)。
政府により設けられた機関で、謎の研究をしている天才集団なんだとか。子供たちから負のエネルギーを採取して最強のふれんど・オーバルを召喚して世界を滅ぼそうとする危ない奴らでした。創造のための破壊ってどっかで聞いたような話だなぁ。天才と狂気も紙一重ってわけですか。

エンドロールの後、2年後の世界を描く続編の予告映像が入っていますが、この映画自体の公開が打ち切りになっていたみたいで、これは幻の予告になっちゃうのかな?物語はともかく、窪田君の青竜はまた見たかったのに
(余談ですが、「げげげの女房」でも斎藤工君と共演してるし、来春ドラマでは相棒役だし、縁があるのね~~)

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予告犯

2015年12月11日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2015年6月6日公開 119分

ある日、動画サイトに新聞紙製の頭巾で顔を隠した謎の男(生田斗真)が現われ、集団食中毒を起こした挙句に開き直った食品加工会社に火を放つと予告する。警視庁のネット犯罪対策部署として設立されたサイバー犯罪対策課のキャリア捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)は、ネット上で通称“シンブンシ”と呼ばれる男は単独犯ではなく複数犯だと見抜く。その後もシンブンシは、SNSで無思慮な発言をして炎上騒ぎを起こした者らに予告の上制裁を加えていき、模倣犯まで出現する。遂には政治家(小日向文世)の抹殺予告動画までUPされるにいたって、警察&公安は彼らの正体や動機を探るべく本腰を入れて調査を始めるが・・・。


筒井哲也の同名コミックの実写映画化。クライムサスペンスとジャンル付けされているけれど、サスペンスというには犯人は初めから観客に曝されているし、謎解き(彼らの犯行の真の目的)にスリルもなくちょっと肩透かしかも。斗真君主演だし、窪田君も出てると聞いたので劇場で観たかったけど見逃した作品でした。たぶんちょい役だしな~と思ってたんだけど・・・いやいや、すっごい重要なセリフもあるし、全然存在感あるじゃないっすか、窪田君あ~あ、やっぱり劇場で観れば良かったと後悔しても始まらないので、そこはDVDの利点、彼のシーンだけ何度もリピして楽しませていただきました

斗真君演じる主犯格のゲイツこと奥田宏明の境遇は悲惨の一言に尽きます。一度挫折したら這い上がれない社会の仕組みとか、派遣に対する横暴な仕打ちとか、ネットで尻馬に乗るばかりの一般ピープルとか、色々社会問題提起してくれちゃってる作品ですね

シンブンシは4人組でした。三年前に劣悪な労働環境の中で共に働いた仲間だったのね。バンド崩れのカンサイ/葛西智彦(鈴木亮平 )、腹の出たメタボ/寺原慎一(荒川良良)、元ひきこもりのノビタ/木村浩一(濱田岳)。彼らは人生のドロップアウト組ワーキングプアです。でもそれは怠惰から引き起こされたのではなく、ふとした躓きが負の連鎖を引き起こした結果だったの。努力が足りないと批判するのは簡単だけど、努力だけで何とかなるなら彼らもあそこまで追い込まれなかった筈。

もう一人、ヒョロ/ネルソン・カトー・リカルテ(福山康平)と呼ばれたフィリピン出身の日系人の人懐こい青年がいました。彼は日本人の父親を探すため、腎臓を売って来日したのですが、劣悪な環境の中で体を壊し死んでしまいます。遺体にシャベルを投げつけた現場監督の鬼畜な振る舞いが彼らの今回の事件の呼び水となっています。ヒョロが持っていた「OTPトークン」と呼ばれるセキュリティキーを利用し、ネットへ犯罪予告をして世間を騒がせた彼らの制裁の方法は、ターゲットを監禁拉致して肉体的、精神的な苦痛を与える。世間の評判を失墜させるなど様々ですが、実際に殺人は犯していません。このことからも彼らの目的は別にあることが示唆されています。

彼らの本当の目的はヒョロのたった一つの願いを叶えてあげることだったのです。そしてそれが達成されたかどうかを見届けることなく彼らは自らへ罰を下すのですが・・・。

一方、エリートで人生の勝ち組に見えた吉野女史ですが、実は貧困の中から努力して這い上がってきたことが明かされます。彼女にとって、彼らは努力の足りない人間に見えていたのですが、ゲイツらワーキングプアの置かれている実情を知ることでその視点が揺らぎます。努力できる人間はまだ救いがあり幸せなんだよね。

ネットカフェの店員・青山祐一(窪田正孝)が、ゲイツの身代わりを買って出たことも彼女の理解の範囲外でした。何の得にもならない行為を何故したのかと問う彼女に「大きなことじゃなくても動くんです、人は。それが誰かのためになると思えば。」と答える青山。(取調べ室で黙秘を続ける青山がこのセリフを言う時の目の動かし方とか表情とか、やっぱり窪田君上手いなぁと思ってしまう)その言葉はそのまま彼らの行動の動機でもあるのよね。
(余談ですが、ネットカフェ内を逃げ回るシーンでは新聞紙を被ったままでよく飛び回れるな~とか、これってスタントじゃなくて本人なのかなぁとか、物語と関係ないことを考えてしまったぞついでに戸田さんとは「サマーヌード」では恋人役だったのにとか役者って大変だな~)

カンサイが持っていた青酸カリで服毒自殺を図った彼らですが、ゲイツだけが命を落とします。彼は初めからそのつもりだったのね。(そういえば、彼の願いは「友達」が欲しいでした。)その大切な友達が罪に問われぬよういくつか細工も施していました。その真意を汲み、敢えて計画に乗る三人ですが、それで良いの?後悔しないの?と疑問も残りました。あまりにもささやかで哀しい想いが切なかったな~。

ネット犯罪のジャンルではありますが、彼らがしたことより、一連の事件を「楽しんで」いた世間の人々こそ罪悪感を持って然るべきなんじゃないかとも思いました。

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臨床犯罪学者・火村英生の推理 III ダリの繭(上下)

2015年12月10日 | 
有栖川有栖(著) 角川書店(発行)

推理作家・有栖川有栖と、友人で相棒の犯罪学者・火村英生。有栖の新作完成と火村の誕生日を祝うささやかな宴で、2人は宝石チェーンの社長で資産家の堂条秀一と遭遇する。しかし後日、彼は死体となって発見された。まるで繭のような高級ヒーリング機材の中で、自慢のヒゲを失って。堂条の義弟と知り合いだったことから、有栖は事件に巻きこまれることに。火村先生はこの難問にどう挑む!?

高級宝石チェーンの社長・堂条秀一殺人事件。その容疑がかかったのは、推理作家・有栖川有栖の友人・吉住だった。彼が警察で語り始めたのは、驚くべき事実。なんと目覚めた時、既に秀一は死んでいたという。動転し疑わしい行動を取ったが、殺してはいない。そう言う彼に、天才的犯罪学者の火村英生は、信じると告げる。更に発見された凶器により、事態は混迷を深め…。手掛かりを求め、火村とアリスが旅に出る、解決編登場!!
(「BOOK」データベースより)


シリーズ三作目は長編で文庫本は上下巻になっています。
ドラマ化が決まってから読み始めているので、主役コンビは俳優のイメージが先にあり、それに当てはめて楽しむという、元々の原作ファンからは顰蹙を買いそうな読み方ですが、どう読んでも楽しけりゃいいのよ>開き直り
ちょっとドジで見当はずれで、でも情にもろい優しいアリス君のキャラが自分の頭の中で窪田君に置き換えられて着々と育っております

小説の冒頭での独白部分から、社長の死に関する真実の一旦が読み取れるのですが、そう思ったのも束の間、次々と容疑者が浮かび、浮かんだと思ったらアリバイが成立していきといった具合で、絡まった糸はなかなかほぐれてくれません。

でも、凶器が発見され、それと同じものが存在していたことから、また冒頭部分を思い出すと、事件が本来計画されていたのとは異なる方向に転がってしまった結果なのだということに気が付くという次第です。繭は母の胎内を連想させ、早くに実母を亡くした秀一が、思慕する女性に重ねた想いが思わぬ暴走を生んでしまったのですね。

アリスが作家を志したきっかけの衝撃的なエピソードも登場します。火村の過去はまだお預けのようで・・・

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陽だまりハウスでマラソンを

2015年12月07日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2015年3月21日公開 ドイツ 105分

1956年のメルボルン・オリンピック。西ドイツのマラソン選手、パウル・アヴァホフ(ディーター・ハラーフォルデン)は、見事な走りで金メダルを獲得。第二次世界大戦の敗戦後、暗く重い空気に覆われていた祖国に明るい希望をもたらし、国民的英雄となった。だが、それも今は昔。すっかり年を取って隠居生活を送っていたパウルは、愛妻マーゴ(ターチャ・サイブト)の体調不良により、やむなく老人ホームに入居する。だが、窮屈な施設の対応に満足できないパウルは、生活を変えるためにトレーニングを開始。ベルリン・マラソンへの出場を宣言する。マーゴも夫の現役時代を思い出してサポート役に復帰。当初はパウルの挑戦を呆れ顔で見ていた入居者たちも、かつての彼の勇姿を思い出し、それぞれの1956年を振り返る。当時、西ドイツの人々が彼の活躍でどれだけ救われ、勇気づけられたか……。大会まで8週間。二人三脚でトレーニングを続ける2人に影響された入居者たちは、応援団を結成。だが、施設への不満を募らせたパウルは、マーゴを連れて飛び出し、キャビンアテンダントとして働く一人娘ビルギット(ハイケ・マカシュ)のマンションに転がり込む。やがて、パウルの挑戦をテレビや新聞が取り上げるようになると、一躍時の人に。選手登録も無事に完了。大会に向けてトレーニングも順調だった。ところが、久し振りの充実感を味わっていた2人を、突然の不幸が襲う。マーゴが余命わずかと宣告されたのだ。パウルが全戦全勝のマラソンランナーに成長できたのは、献身的なマーゴのサポートがあってこそ。最大の理解者を失って動揺するパウルを、施設は“老人性うつ”と診断。自由に走る事すら許されない状況になってしまう。ドイツ中の人たちに夢と希望を与えたパウルの挑戦の行方は、果たして……?(Movie Walkerより)


老人施設というのはメルボルンも日本もそれほど意識や体制に変わりないような入居者の安全第一で、当たり障りのない娯楽を与えておけば良い、みたいなそれじゃ~かつての英雄は我慢できなくて当然よね

まるで何か自分を推し潰そうとするものに反抗しているかのようなパウルの走りを見て、勇気づけられる者も現れます。逆に思慕する職員が迷惑を被っているため彼を嫌悪する老人もいるの。でも最後にはその彼が皆を扇動して行動を起こしちゃうのだから面白いですね~。

マーゴは自分の体調も優れず、施設でのんびりしたいと思っていたのですが、夫が走り出すとそこは長年連れ添った夫婦、しっかり彼をサポートします。そうするうちに彼女自身が生気を取り戻していくの。それは施設の入居者たちも同じで、全体に活気と明るさが出てきます。

ところがそれを良く思わない施設側は、パウルに圧力を加えてきます。怒ったパウルは施設を出て娘のところへ居候。まぁ、施設や娘の側の事情も理解できるのですが、それはやっぱり老人を世間の片隅に閉じ込める発想でもあるので、客観的にはパウルたちの肩を持ちたくなってしまいます。マスコミに取り上げられ一躍有名になったのも束の間、大事な相棒、愛する妻が病死してしまうの再び施設に戻されたパウルは心の拠り所を失い精神的に不安定になりますが、施設はこれ幸いと薬漬けにして大人しくさせようとします。それはちょっと行き過ぎ・・・

大会への出場も禁じられ、薬漬けで生気を失ったパウルを、あの犬猿の仲だった老人と若い施設の職員(青年)が連れだし、パウルはマラソン大会に出場します。往年の雄姿とはいかないけれど、時間はかかったけれど、ちゃんと競技場まで完走した姿は感動的でした。

この後、施設側は態度を変えて老人たちに希望を持たせる運営になったのかが気になるところです

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ウィークエンドはパリで

2015年12月06日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2014年9月20日公開 イギリス 93分

ある週末。30年目の結婚記念日を祝うため、かつて新婚旅行で訪れたパリへやって来たイギリス人夫婦のニック(ジム・ブロードベント)とメグ(リンゼイ・ダンカン)。心配性なニックと好奇心旺盛なメグは、到着した思い出のホテルが、記憶の中にあるものとあまりにかけ離れていることに唖然とする。メグの思いつきで、高級ホテルのプラザアテネに乗り込み、ブレア首相も滞在したという最高級スイートにチェックイン。凱旋門や美術館を巡り、フランス料理にワインと、旅を満喫するメグだったが、“大学からクビを宣告された”というニックの告白をきっかけに、長年抱え込んできた不満を互いにぶつけ始める。そんな時、街で偶然、ニックの大学時代の友人モーガン(ジェフ・ゴールドブラム)と再会。人気作家として名誉と富を手にした彼の出版記念パーティーに招待され、懐かしさと劣等感に引き裂かれるニック。出席者たちの前で、メグが明かした夫への“本当の想い”とは……。(Movie Walkerより)


パリ旅行にやって来た熟年夫婦の危機と絆を描いた人間ドラマということですが、根本的に夫婦の在り方が違い過ぎてどちらにも共感できず、もやっと感が残りました。

この夫婦の力関係はどうやら妻の方が勝っているようですが、メグのように我儘な態度や振る舞いは私には無理。ニックがいつブチ切れてしまうかとハラハラして観ていたのだけど、あくまで妻の機嫌を取ろうとする姿に逆に怒りが沸く始末。いや、愛されてるメグが羨ましくなったのかも。喧嘩してても一緒のベッドで眠り、キスをする・・・これも個人的にはありえんでも思ったことを言い合ったりできるのはやっぱり愛があるからなんだろうね。お互いの本音をぶつけあったことで、きっと二人はまた手を携えて人生を共に歩んでいけるのでしょう。

それにしてもレストランで食い逃げしたり、最後は高級ホテルの宿代を踏み倒して逃げ出すなんてありえないんですけど・・・身元もわかってるんだから絶対捕まるぞあ・・金持ちの友達に助けてもらうから良いのか?

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007 スペクター ネタバレあり

2015年12月04日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2015年12月4日公開 アメリカ 148分

少年時代を過ごした“スカイフォール”で焼け残った写真を受け取ったジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は、その写真に隠された謎を解明するため、M(レイフ・ファインズ)の制止を振り切り単独でメキシコシティ、そしてローマへと赴く。そこで悪名高い犯罪者の未亡人ルチア・スキアラ(モニカ・ベルッチ)と出会ったボンドは、悪の組織スペクターの存在をつきとめる。だがその頃、ロンドンでは国家安全保障局の新しいトップ、マックス・デンビ(アンドリュー・スコット)がボンドの行動に疑問を抱き、M率いるMI6の存在意義を問い質していた。一方、ボンドは秘かにマネーペニー(ナオミ・ハリス)やQ(ベン・ウィショー)の協力を得て、スペクター解明の鍵を握る旧敵Mr.ホワイト(イェスパー・クリステンセン)の娘マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)を追跡。死闘を繰り広げながらスペクターの核心部分へと迫るなか、氷雪のアルプス、灼熱のモロッコへと飛んだボンドは、やがて追い求めてきた敵と自分自身との恐るべき関係を知ることになるのだった……。


ダニエル=ボンドシリーズも4作目。既に前作から体力の衰えを示唆する場面が登場していましたが、今回は更に老けたな~というのが正直な感想です。
ボンドといえば女性関係も華やかだけれど、今回肌露出は殆どないのは肉体の劣化もあり?

ボンドガールはレア・セドゥ。金髪のベビーフェイス美女並んでいるとパパと娘ですな

焼け跡から出てきた写真の謎を追う中で秘密組織「スペクター」の存在を知り、自身の秘められた過去に迫っていくボンドですが、シリーズを通して彼を苦しめ続けた敵の正体が今回やっと判明します。

ジェームズと兄弟のように育った男が黒幕(焼けた写真の右側の人物)
しかも、父をジェームズに盗られたと嫉妬して実の父親を殺し、ジェームズの愛する女性たちを死に追いやったというのだから、性質が悪いというか・・超個人的恨みじゃないですか~

目玉シーンはモロッコでの秘密組織の基地の爆破です。「映画史上最大の爆破シーン」としてギネス世界記録に認定されたのだそう

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