2020年2月7日公開 アメリカ=メキシコ=オーストラリア 111分 PG12
製薬会社の管理部長としてシカゴ本社とメキシコ工場を行き来し、朝から晩までマジメに働いたのに、もうすぐクビに! 友達だったはずの経営者に騙された上に、最愛の妻にまで離婚される始末… パッとしない負け犬人生を歩んではきたけれど、さすがにこれほどのどん底は初めてのハロルド(デビッド・オイェロウォ)は、極悪モンスター上司のリチャード(ジョエル・エドガートン)と、彼の愛人で共同経営者のエレーン(シャーリーズ・セロン)へのリベンジを誓う。メキシコで〈偽装誘拐〉を演じ、身代金5億円を奪うという、生涯初の悪事を企てたのだ。ところが、ハロルドが死ねば、会社に保険金が入ることに気づいたリチャードは殺し屋を雇う。さらに、リチャードの会社の医療大麻の製造レシピを狙うメキシコの麻薬組織のボスが、ハロルドの〈本気の誘拐〉に参戦! 果たして、貯めに貯めた悪運を爆発させた、ハロルドの一発大逆転の切り札とは?(公式HPより)
グリンゴとはスペイン語で「よそ者」を意味するスラングで、メキシコ人などヒスパニックの人々が、アメリカ人を小バカにするニュアンスで使われるそうな。
シャーリーズ・セロンが製作・出演の2役の、スーパーリベンジ・エンターテインメント作品です
お人好しで温厚な正直者のハロルドは、これまで貧乏くじばかり引いてきましたが、親友や妻の裏切りを知って遂にリベンジに立ち上がります。友人を裏切り、保険金目当てでハロルドを殺すよう兄に依頼する冷血な上司のリチャードは最低だけど、彼の愛人のエレーンが輪をかけた悪女というこんな上司たちの下で良く我慢してきたものだと、これだけで同情ポイントですね。
リチャードの兄のミッチ(シャールト・コプリー)は元傭兵ですが、今は人道主義に目覚めているというキャラで、弟のリチャードに依頼されて行方不明になったハロルドを見つけますが、彼に同情して一旦は味方についたものの、リチャードから報酬UPを提示され、あっさり裏切るあたりは(人道的目的の資金という大義があるとはいえ)やっぱり最悪な兄弟だね~
これに、現地の麻薬組織のボスや運び屋(彼のGF役でアマンダ・サイフリッドも出演していました)、ハロルドが潜伏したホテルの経営者兄弟が絡んでのドタバタはまさにコメディです。
裏切って密告した経営者兄弟はあっさり始末され、麻薬組織に消されそうになって絶体絶命のハロルドを救ったのは、工場にドライバーとして潜伏していた覆面捜査官のエンジェル(ユル・ヴァスケス)。大金と(ミッチが作っていた)偽造の身分証をGETして第二の人生が拓けるあたりはハッピーエンドといっていいのかな