2021年10月8日公開 アメリカ=イギリス 118分 G
LAにある現金輸送専門の武装警備会社フォーティコ・セキュリティ社。日々、百貨店やカジノ、銀行などあらゆる場所から集められた現金を積んだ現金輸送車(キャッシュトラック)を運転するのは、特殊な訓練を受け厳しい試験をくぐり抜けた強者の警備員たち。ヨーロッパの別の警備会社の倒産で職を失くし、フォーティコに雇われた新人パトリック・ヒル(ジェイソン・ステイサム)、通称“H”。同僚の“ブレット”(ホルト・マッキャラニー)の指導のもと、試験をぎりぎりで合格した彼は周りから特に気に留められる存在ではなかった。しかし、ある日彼の乗ったトラックが強盗に襲われ仲間が人質に取られた時、驚くほど高い戦闘スキルでそれを阻止する。Hによって皆殺しにされた強盗への過剰防衛を疑うFBIも捜査に動くが、フォーティコの社長は仲間と現金を守り切った彼を英雄扱いする。Hはフォーティコでの地位を徐々に確立していくが、その数カ月後、新たな強盗によってHの乗るトラックがまた襲われる。しかし、今回は彼の顔を見た犯人たちがなぜか金も奪わずに逃げ出してしまった。同僚のブレット(ホルト・マッキャラニー)やデイヴ(ジョシュ・ハートネット)は彼が一体何者なのかを疑い始め、Hの周囲は疑心暗鬼に陥る。そんな中、感謝祭の次の金曜日、全米で最も現金が動く日とも称される“ブラック・フライデー”にフォーティコ社に集められる約1億8,000万ドルの大金を狙った緻密な強奪計画が、静かに進行していた…(公式HPより)
ガイ・リッチー監督による2003年製作のフランス映画「ブルー・レクイエム」をリメイクしたクライムアクション作品です。
監督らしいスタイリッシュで派手な銃撃戦が目を引きます。戦い自体は好きじゃないけど、ジェイソン・ステイサムが好きなんだわ~~
今回も目的のために手段を選ばない謎多き寡黙な男を魅せてくれました。
映画の予告では、彼が強盗計画に関係しているように印象付けていましたが、実際は全く違って、息子を殺された復讐というごくごく個人的なお話でした 少し前にDVDで観たキアヌ・リーブスの「ジョン・ウィック」は愛犬の復讐だったけど、裏稼業の男の復讐心は侮りがたい迫力と執念深さがありますね。
Hの素性は裏稼業のボス。ちょっと寄り道したばかりに最愛の一人息子が強盗現場で巻き添えになり、自身も瀕死の重傷を負います。息子を殺した強盗犯を突き止めるため、容疑者をリストアップして片っ端から問い詰めますが、犯人に辿り着けません。警備会社の内部に手引きした者がいると睨み、自身が潜入するんですね~~。時間が行ったり来たりする中で、Hの動機が明かされていく構成でした。
担当を外された警備員に銃器やゲートの管理者など、怪しげに見せる手法は定法ですが、敵はなかなか尻尾を出しません。予告に出てくるHの顔を見て逃げ出す強盗犯たちは、実は彼の部下という・・・そりゃ~ボスだとわかったら手を引くわな
警備員仲間のデイナ(ニーヴ・アルガー)とベッドインもするけど、彼女を疑ってのHなりの「捜査」なのね
男ばかりの警備員の中で唯一の女性ですが、ヒロインとまではいかず、結局脇役でしたね
ブラック・フライデー当日、やっと内部の裏切り者が判明します。Hは辛抱強く「犯人」の登場を待ちます。顔に傷があるので観る側もわかりやすいという 縛られていたHの反撃はまさにプロですが、銃撃戦で撃たれてしまってどうなるの?と思わせて、最後に憎き犯人を処刑する痛快な結末です。FBIもHの正体を知りながら泳がせるというか、半ば協力しているのは互いの利益が一致していたからね
アクションは銃撃がメインですが、華麗な銃さばきは流石のステイサム様