ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2020年J1リーグ第31節 横浜FCvsサガン鳥栖

2020-12-07 18:34:46 | サッカー視聴記(2020年以前)

リーグ戦も最終盤で、下位同士の対戦。
それでも今季は残留に向け阿鼻叫喚の声が上がる事は無く、黙々と自身のスタイルの構築に邁進するのが通例となっています。
その代表的な2チーム同士が相まみえる事となりました。

GKにマリノスから朴一圭(パクイルギュ)が加わった事で、ビルドアップ能力が高まった印象のある鳥栖。
最終ラインの後方に後方に朴が控えるという形で厚みを増し、好機を作っていきます。
この日は相手が2トップなためか、ボランチの高橋秀人がセンターバックの脇に降りる「丁の字型」がメインとなった最終ライン。
そのCBには元神戸の宮が出場していましたが、移籍先の鳥栖でもポゼッション重視のサッカーが指標となっていました。
ロングフィードに傾倒しがちな彼のスタイルでは慣れるのに時間を要したか、ここまで出場数は半数にも満たないものとなっていますが、ここから定着できるか。

一方の横浜FC、前回(26節・大分戦)観た時は4-1-4-1という「1アンカー」のフォーメーションを採っておりボールを支配していましたが、この日はオーソドックスの4-4-2。
ビルドアップの形も、鳥栖と同様にボランチ1人が降りての「丁の字型」。
そしてこちらも、CBには元神戸の小林が構えていました。
レンタル移籍ながら、既に27試合出場とレギュラーに近い位置を確保している今季。
完全移籍となるのかレンタルバックかは不明ですが、J1で実績を得れたのは好材料でしょう。(前年はJ2・町田のレギュラー)

ともにチャンス作り合い時間が経過していく中、光ったのは横浜FCの、齊藤功佑と齊藤光毅のホットラインでしょうか。
前半4分に敵陣でのカットから手塚が右サイドへ展開、松浦の低いクロスを齊藤功が胸で落とし、そのボールを齊藤光が拾ってシュート。(ブロック)
13分には田代が齊藤功目掛けてロングパス、こぼれ球となるも齊藤光がカバーして攻撃開始、左サイドで齊藤光のスルーパスに走り込んだ志知が低いクロス。
しかし跳び込んだ一美には僅かに合いません。
一方で21分には、手塚の齊藤光を狙った縦パスがこぼれ、拾った松浦がエリア手前からシュートするもあろう事か齊藤功を直撃。
これを齊藤光がエリア内左でボレーシュート(枠外)と、イレギュラー的に繋がる可笑しな場面も見られましたが。
この齊藤コンビが見られるのもあと僅か、という事を噛み締めながらの視聴となりました。

既に齊藤光は、今季終了後に海外・ベルギーへと移籍する事が決定済み。
先んじるように海外で活躍する久保建英と同級生・連絡を取り合う仲というのもあり、前年からメディアで注目されていた事で、この路線は出来上がっていた感もありました。
移籍先は2部であり、スターダムに伸し上がるには厳しい道が待ち受けているでしょうが、果たしてどれだけステップアップ出来るか。

飲水タイムが23分に挟まれ、明けた後は徐々に横浜FC優勢に傾く試合展開。
そして33分過ぎからは一方的となり、鳥栖は全く好機を作れなくなります。
サイドから崩そうとする意図は見えましたが、左サイドハーフ登録の小屋松が、前半はむしろFWに近い位置でプレーしていたのが気になりました。
反対にFWの本田が左サイドからのパスを下がり目の位置で受ける場面が多く、両者入れ替わっていたのでしょうか。
その所為か推進力も今一つでボールを運ぶことが出来ず。

そんな鳥栖を尻目に、横浜FCはボールを握り、サイドチェンジを交えつつ敵陣で攻撃を仕掛ける時間が長くなります。
しかしシュートに繋げる場面は42分までお預けとなり、その42分には手塚が口火を切るようにミドルシュート。(ゴール右へ外れる)
44分には相手の自陣での繋ぎを阻み続けて分厚い攻撃、拾った松浦からパスを受けた一美がエリア内やや右からシュート。
GK朴が片手でセーブし、齊藤光がさらにこぼれ球を拾うもオフサイド。
もう少しで相手守備を落とせそうな展開を描いていきます。

そしてアディショナルタイム、その切欠は齊藤光の突破からでした。
左サイドで齊藤功→志知→齊藤光と繋がると、そのままドリブルで奥へ進入し、カットインからマイナスのクロス。
これを中央で松浦がシュート、まさに合わせるだけというシュートとなり見事にゴール。
前半終了間際でついに先制に成功した横浜FC、その直後に前半終了を告げる笛が。

逆に終盤は良い所が無かった鳥栖、ハーフタイムに選手交代。
宮に代えて原を投入するとともに、流れを変えるべく戦術もマイナーチェンジを見せます。

しかし後半開始直後から、流れそのままに横浜FCが攻勢。
後半2分は左からスローイン、手塚のパスを齊藤功がフリックでエリア内へ送り、受けた齊藤光がキープののちシュート。(ゴール上へ外れる)
5分には敵陣深めで一美のカットから、齊藤功のエリア内左へのスルーパスに志知が走り込んでマイナスのクロスが入り、齊藤光が合わせるもミート出来ず。
相変わらず積極的に攻撃に絡んでいく齊藤功と齊藤光。

ここから鳥栖もようやくボールを持てるようになり、変更した戦術をお披露目(?)。
ビルドアップの際に左サイドバック・中野は上がらず、3バックの左CBのように振る舞い。
そして右SB・松岡を上がり目とする左右非対称の形を採ります。
しかし攻撃はむしろ左サイドからがメインとなり、前半は中央に寄り気味だった小屋松がサイドに張りボールを受ける事が多くなります。
小屋松の突破力を活かす戦術へとシフトしたかのようでした。

真っ新なチーム故の面白さ、今季の鳥栖を表現するならばそんな感じでしょうか。
今季はポゼッションスタイルをチームに組み込む事に挑戦している金明輝(キンミョンヒ)監督。
彼が起用する選手達も、大卒の新人・ユース出身の若手・2種登録選手と手垢のついていない選手のオンパレードで、チーム作りに非常にやり甲斐を感じている事でしょう。

それでもクラブの現状は経営面で厳しいのは相変わらず、社長である竹原稔氏が辞任を示唆する発言も飛び出す等、存続危機と隣り合わせ。
しかしグラウンドではファイティングポーズを崩す事は許されない。
若手選手の積極起用は、そんな経営事情を受けての事という側面もあるでしょう。
自分達がボールを握る主体的なサッカーに取り組む事で、そんな周囲の雑音を封じ込める、とまでは考え過ぎでしょうか。

新たな変更が馴染みを見せ、再び攻撃権を支配できるようになった鳥栖。
それでも9分にはGK六反のフィードから横浜FCが決定機、齊藤光が中央をドリブルしたのちスルーパス。
これに松浦が走り込み、鳥栖・中野との競争を制してシュートすると、弱い当たりながらもGK朴の左を抜き去ります。
しかし左ゴールポストに当たり、跳ね返りを一美が詰めてシュート、完全に決まったと思われたシュートは鳥栖・松岡の頭でのブロックに阻まれゴールならず。
追加点は薄氷で凌いだ鳥栖。

その後は鳥栖も絶好機を作り、12分には左サイドで攻める姿勢から、原川の縦パスを機に中央突破。
本田のドリブルが止められるも林が繋ぎ、樋口がペナルティアーク内でシュート体勢に入った所を、後方から齊藤功に倒されて反則。
エリアからすぐ手前という位置での直接フリーキックとなりましたが、逆に近すぎて狙いが難しい場面。
キッカーの原川は、小さく蹴り出す→樋口止める→シュートと、相手を動かしてから狙う事を選択しましたが結局壁を直撃。
直後の14分にはGK朴から縦パス攻勢、エドゥアルドの縦パスを受けて小屋松がエリア内左へとスルーパス、走り込んだ林が角度の無い所からシュート。(GK六反セーブ)
良い流れが生まれつつあった鳥栖、直後に高橋秀→森下へと交代。
松岡がボランチに回り、空いた右SBに森下が入りました。
以降は右サイドからも、盛んに上がり目の位置でボールを受ける森下から好機を作れるようになります。

一方前回観た時と同様、後半はひたすら押される展開を強いられる横浜FC。
それでも20分にはカウンターで、齊藤功の縦パスを齊藤光が芸術的なトラップからのターンを魅せ、攻撃を引き出しましたが中山がエリア内で奪われシュートには繋がらず。
両サイドから圧力を掛けていく鳥栖は23分、左サイドでのパスワークを経て小屋松がドリブル→本田とのワンツーでエリア内左へと進入。
低いクロスを送ると、林が跳び込んでヘディングシュートを放ちますが、ボールはゴール上へと逸れてしまいます。
鳥栖の流れは止まらずも、得点は奪えないまま飲水タイムへ。

この後は再び戦術を変更し、今度はオーソドックスなボックス型・左右対称の形でビルドアップを敢行する鳥栖。
28分には林→レンゾ・ロペスへ交代と勝負手を打ちます。

完全に押されっぱなしの横浜FC、もはやポゼッション勝負どころでは無い状況に追い込まれます。
そのため32分に2枚替え(瀬古・齊藤光→安永・伊野波)を敢行した後は、3-4-2-1へのフォーメーションへシフト。
実質5バックという守備を固める手を打ち、何とか逃げ切りを果たそうとします。

これにより、攻め続けるもやや勢いが削がれた感があった鳥栖。
39分には原のスルーパスを受けた樋口が右サイドからクロス、これをニアサイドでロペスがヘディングシュート。(枠外)
ロペスという大砲(?)が弾を放ったもののゴールはならず、逆にその後は横浜FCの攻撃を浴びます。

しかし結果的に、守備専の姿勢を一瞬でも崩してしまったのが拙かった感があった横浜FC。(シュートで終われなかったのも拙かったけど)
41分、攻撃を凌いだ鳥栖はカウンター気味に小屋松が左サイドをドリブルするも、横浜FCのトランジションを受け遅攻に。
それでも中野が左サイドでクロスを上げる場面に持ち込み、中野は上げずに戻し後方・中央に絞り気味の位置から原川のクロス。
これがファーサイドでロペスのヘディングシュートに繋がり、今度はゴール左を捉えGK六反のセーブも及ばずゴール。
分厚い攻撃をようやく結果に繋げ、同点に追い付いた鳥栖。

追い付かれた横浜FC、以降は勝ち越し点を狙いにいくも、勢いは鳥栖。
同点のままATに突入した後は鳥栖が決定機を迎えます。
森下のドリブルから得た右ハーフレーン・エリアからやや手前のフリーキック、キッカー原川のクロスをエドゥアルドがヘディングシュート。
強烈なシュートでしたがGK六反が辛うじてセーブの後ゴールバーに当たり、今度は横浜FCが薄氷で防ぐ事を強いられます。

決定機を逃した鳥栖、以降も本田がヘディングシュート(GK六反キャッチ)を放つなど攻め立てますが、勝ち越しゴールはならず。
1-1のまま試合終了、勝ち点1を分け合い、14位・15位の直接対決での順位は動かずという結果になりました。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第38節 レノファ山口FCvsヴァンフォーレ甲府

2020-12-04 18:50:24 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の山口の記事はこちら(35節・ヴェルディ戦)
※前回の甲府の記事はこちら(35節・磐田戦)

目下6連敗中の山口、順位的にもテールエンドの位置から動く気配が無くなってきました。
4-3-3というフォーメーションは不動であり、前回で述べたディフェンスラインのテコ入れで安定感は増したものの、攻撃力不足に泣き敗れる事が多くなり。
中盤から前目のポジションは色々入れ替えていますが、この日は河野をトップ下の位置で起用。
ややもするとイウリとの2トップで4-4-2という布陣かもと試合前は思いましたが、基本フォーメーションは弄らずに挑みました。

試合が始まり、立ち上がりは未だ昇格圏内入りの可能性を残している甲府が優勢。
前半1分にいきなり、エリア内で橋爪がボール奪取してシュート(ゴール左へ外れる)という場面を作ると、その後も山口ゴールに迫ります。
3分にも宮崎がパスカットから、長い距離をドリブルしてエリア内右へと進入しシュート。(ゴール左へ外れる)
5分には山本が裏へとロングパスを送り、エリア内で松田がボレーシュートを放つもオフサイド。
今季は慎重な立ち上がりが目立つ甲府の戦いですが、崖っぷちという事もあり果敢に攻勢を掛けていきました。

しかし10分を過ぎた辺りから、慣れを見せたか山口も反撃に。
14分に敵陣でのカットから、森がエリア手前中央からシュート。(ゴール上へ外れる)
16分には高井がエリア内左へと進入、一旦奪われるも森がエリア内でパスカット、そのままシュートしますがGK岡西がセーブ。
甲府と同様、敵陣でのボール奪取をフィニッシュにまで繋げていきました。

これを受けて甲府のビルドアップは、最終ラインで揺さぶったのちの裏狙いのロングパス中心に切り替え。
相手がプレスに出た所を突くスタイルで攻撃を仕掛けていきます。
太田や泉澤といったサイドアタッカーが軒並み欠けていたので、これが最善の方策という事だったでしょうか。
その中でも、右ウイングバックで起用した橋爪が度々跳梁を見せます。
この試合が今季初出場、長期離脱から復帰して久々の出場でモチベーションも最高潮となっていたでしょうか。
17分には武田のロングパスを受けて右サイド奥へ進入した橋爪、クロスを上げると見せかけてシュートを狙いにいった場面も。

その後19分に甲府が、橋爪が手前からスルーパス気味に低いクロス、これを松田がボレーシュート。(GK吉満セーブ)
直後に山口が、森のクロスをファーサイドで河野がヘディングシュート。(GK岡西セーブ)
ともにサイドからのクロスが決定機に結び付くなど、互角の様相となってきた所で飲水タイムへ。(23分)

明けたのち甲府が動き、躍動する橋爪を左シャドーに変更、宮崎が右WBの位置に回りました。
しかし配置転換が馴染まないのか、山口に流れが傾きます。
27分には池上のラフなロングパスがエリア内左で河野に通り、彼から受けた高井がループシュートを狙うも枠外に。
31分には右サイドで森がキープ、川井とのパス交換ののち中央へ送り、池上の裏へのパスをイウリが受けてエリア内右へ。
そして対角線を狙ったシュートを放ちましたが、ゴール左へと外れ。

ゴールを脅かされましたが、その後は甲府ペースへと傾き、ロングボール主体で攻撃を作っていきます。
36分には中塩のロングパスで一気にエリア内へ、橋爪が受けてマイナスのクロスが繋がらずも、以降もボールを繋ぎ左から中塩がクロス。
ファーサイドで橋爪が折り返し、ラファエルがヘディングシュートに持っていきましたがGK吉満がキャッチ。

以降は山口がポゼッションを続けるも、好機に結び付かない時間が長くなり。
最終盤には再び甲府のターンで、45分~アディショナルタイムにセットプレー攻勢。
最後のコーナーキックで、キッカー荒木のクロスを中央でラファエルが合わせ、ファーへ落とされたボールに武田が足から跳び込むもシュートは枠に向かわず。
甲府がフィニッシュで終えましたが、前半はスコアレスで終了。

昇格に向けて今後全勝する事が望まれる甲府。
34節・愛媛戦の順延で1試合多く残しているとはいえ、これまで引き分けを膨らませたツケでもあり。
16引き分けは今季最多であり、そのうちスコアレスドローが6試合。
1-1が7試合と、守備陣の奮闘が目立ったものの、試合を決めきる事が出来ずという展開が目立ちました。

今季は過密日程のため試合序盤から積極的姿勢を取る事は難しくもありましたが、ターンオーバーでフレッシュな選手を積極的に起用するにしては、やや矛盾した舵取りとも取れます。
そして追い掛ける立場となり、勝負のリーグ戦終盤となっても状況を変える事は出来ず。
現状は8戦無敗なものの、4勝4分・目下3連続引き分けとやはり勝ち切れず、上位陣に追い付くには勝ち点が足りなさ過ぎました。

最近になってようやく序盤から積極的となったようですが、今度は先程チラリと触れたようなアタッカー陣の離脱(泉澤・太田・ドゥドゥ)もあり、どうしても勢いが付けられなかったのだと思われます。
そしてこの日、久々の出場となった橋爪の姿勢が斬新に映ったのはそんな背景からというのもあったでしょう。

その橋爪は、故障明けという要素からかハーフタイムで退き。
代わりに投入されたのは左サイドの内田で、荒木が左WB→右WBに回り、宮崎がスタメン時の左シャドーへ戻りました。

後半が始まり、立ち上がりは山口の攻勢となります。
後半2分、高のエリア内へのロングパスを高井が胸で落とし、森がシュート(ゴール左へ外れ)と積極的に仕掛けます。
しかし6分には、エリア内左へと進入したイウリがバックパス、受けようとした高井が主審と交錯して受けられずという一面が。
押し気味の展開ながらリズムは掴めていないという場面に移り、はたまたこれが最下位チームの悲しさとも思えました。

そんな山口の運気に付け込む甲府。
8分、左サイドでの前進から内田→宮崎→武田と渡り、中央で武田がエリア内右へロビングを入れます。
受けた松田はグラウンダーで中央へ送ると、ラファエルが潰れて後方へこぼれ、このボールを武田がシュート。
コース上で倒れていたラファエルの右を掻い潜ったシュートに、GK吉満は逆を突かれてゴールイン。
不運に見舞われた山口から、しっかり先制点をもぎ取りました。

リードを奪った甲府ですが、その後立て続けにアクシデント。
11分にラファエルが足を痛め、担架で運ばれてそのまま交代、金園が投入されます。
それも束の間、今度は山本が13分に交代されます。(今津が出場)
山本は普通に戻っていたのですが、放送席によると小破という事で、短時間で交代枠を使う事を強いられる甲府。

今津が中央に入った事で、甲府は攻撃時の可変は山本が一列上がる形から、小柳が右サイドに張り出す形へと変更。
17分には右サイドで松田がエリア内へとスルーパス、走り込んだ金園がシュートしますがGK吉満がセーブ。
イレギュラーな変更を余儀なくされても、ペースを握り続ける甲府。

対して山口は、立ち上がりの攻勢から一転して全く好機を作れない展開となります。
流れを変えるべく20分に河野→小松へと交代、4-4-2へと布陣を代えてからもそれは同じで、閉塞感が漂う中後半の飲水タイムが挟まれます。
明ける際に甲府が選手交代、宮崎・山田陸→中山・中村へと2枚替え。
アクシデントも絡みましたが、早い段階で交代枠を使い切った甲府ベンチも積極的な姿勢を見せていたでしょうか。

投入された中山、26分に早速右サイドからクロスを上げ攻撃に絡む(ショートには結び付かず)と、続く27分に大仕事。
小柳のパスカットから、武田が裏へとスルーパスを出すと抜け出しに成功した中山、そのままエリア内左でGKと一対一を迎えます。
そしてGK吉満の股を抜くシュートを放ち、見事ゴールゲットで甲府が追加点。
ベンチワークが見事に報われた瞬間でした。

劣勢を強いられる山口、31分にヘナンロングパス→小松落とす→イウリシュートという単純明快な攻撃を見せましたが、シュートは枠外に。
直後に池上・清永→村田・田中パウロ淳一へと交代、攻勢に出ようとするものの、結局以降はシュートを放てずに終わります。

逆に甲府は、しっかりと逃げ切り体勢を取りつつ山口ゴールを脅かし。
43分、右サイドで組み立てたのち中央から武田が浮き球でスルーパス、エリア内右で中村がシュートするもGK吉満がセーブ。
その後CK攻勢を続けているうちにATに突入します。
このCKで時間稼ぎの姿勢は取らなかったものの、十分時間を稼ぐと、以降もロングボールをサイド奥へと送り込んで時間を使いに行く攻撃を仕掛けます。
奪おうとするも、中々果たせない山口。
そして無事に0-2のまま試合終了の運びとなりました。

4試合ぶりの勝利を挙げた甲府ですが、2位の福岡が後1勝でもしようものなら、昇格の可能性が潰えてしまうという依然厳しい状況。
日程的にも今後連戦あるのみとなり、まさに背水の陣ですが奇跡は起きるでしょうか。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第38節 大宮アルディージャvs愛媛FC

2020-12-03 17:02:35 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の大宮の記事はこちら(29節・長崎戦)
※前回の愛媛の記事はこちら(29節・栃木戦)

一時期の「ベンチ入り5人のみ」という状況から脱却したものの、依然として故障者による層の薄さは隠せない大宮。
それは起用面にも現れ、ボランチの小島がこの日で23試合連続スタメンとなったのを始め、黒川14試合連続・翁長12試合連続・西村11試合連続・山田10試合連続と主力選手は休む暇も無くなっています。
ベテランのボランチ・三門が15節以降、20試合連続してスタメン出場した末にとうとう今季絶望の大怪我で離脱してしまうなど、綻びを埋めようとして更なる離脱者を生んでしまう危険性が高い状況。

第3の補強期間にレンタル補強・レンタルバックを駆使、何とか頭数を揃えて終盤戦を乗り切ろうとしています。
この日はその補強選手のうち山田・高山がスタメン、ベンチには2種登録の柴山が入りました。

ボールポゼッションが基調の愛媛に対し、序盤からプレッシングの激しさで対抗する大宮。
それは早くも成果に表れ、前半5分に山越のパスカットから、菊地が前進してエリアライン際からシュートを放ちますがゴール右に外れ。
ビルドアップしようとする愛媛の出鼻を挫くと、続く6分。
愛媛・前野がドリブルで前進した所を小島が奪い、拾った黒川がエリア内左へスルーパス。
そして走り込んだ小野が、対角線のシュートを放ち右サイドネットへと突き刺し、あっという間に先制点をゲットします。
中々前へ運べずにいた愛媛最終ライン、その焦りが前野にドリブルという選択肢を選ばせたのでしょうが、この選択はやや疑問が残りました。

このプレッシングを前面に出しリズムを掴んだ大宮は、8分にも少ないタッチでゴールを生みます。
山越がFWの菊地を目掛けてロングパスを送り、跳ね返されたボールを島田が拾うと、そのままミドルシュート。
ややループの軌道を描いたボールがGK岡本の伸ばす手を越え、愛媛ゴールに吸い込まれました。
得点力不足に喘ぐ大宮が、早くも複数得点を挙げるという波乱の試合となります。

尚も果敢に敵陣でのボール奪取を試みる大宮。
11分に愛媛のミスで前線で菊地が拾い、そのままエリア内へと入りシュート。
GK岡本がセーブするも黒川が拾い、エリア内左から翁長がグラウンダーでクロスを入れ、中央で小野がシュートするもブロックに阻まれます。
直後のコーナーキックでも、黒川のクロスをニアサイドで菊地がフリック、そしてファーサイドで西村がヘディングシュートでネットを揺らしますがここはオフサイド。
3点目は時間の問題かと思う程、際どいシーンを作っていきます。

全く攻撃の形を作れない愛媛は、21分にやっと攻め上がり。
それでも前野がスルーパスを左サイド奥に送り、三原が走り込むもこぼされて終了という流れでしたが。
これでホッとする間もなく、23分の大宮の攻撃。
左サイドのスローインから小野・小島・翁長がパスワークを展開、そして翁長のクロスが上がると、ファーサイドで山田がヘディングシュート。
見事にゴール左を捉え、山田の移籍後初得点で3点目を挙げた大宮。
その直後に飲水タイムへ。

再開後も大宮は攻撃。
27分にはGK笠原のロングフィードから、跳ね返しを翁長が拾い、小島のサイドチェンジから右サイドで攻撃。
右センターバックの山越がウイングバックの山田を追い越してクロスを上げるという、何でもありな状況になりつつあった大宮。(3バックの動きが少ない大宮にしては珍しかった)
このクロスを黒川がヘディングシュートに持っていきましたが、ここはGK岡本がキャッチ。

その後は愛媛もボールを繋いで反撃体制を取りますが、パスミスが目立ちシュートまで持っていけず。
目下2連勝中の愛媛ですが、スタメンを6人変更して臨んだこの試合。
連携面に不安を抱えたまま試合に入ってしまったでしょうか。
結局前半はシュートまで辿り着けずアディショナルタイムまで進んでしまい、ようやくエリアからやや手前・中央で得たフリーキックで、キッカー森谷が直接狙ったのが唯一の矢玉。(ゴール左へ外れる)
3-0という大差で前半終了となりました。

愛媛サイドがハーフタイムに動いてきたのは当然過ぎるほど当然で、田中・三原→丹羽・忽那へと2枚替え。
一方の大宮も動き、1トップを交代し菊地→富山。
プレッシング重視の姿勢を採ったための、最前線への負担を考慮しての采配だったでしょうか。

ボランチを1枚削り、FWを投入した愛媛。
後半が始まり、フォーメーションも変更されて3-4-2-1から4-4-2へとシフトしていました。
横谷がシャドー→ボランチにシフトし、茂木がCB・西岡大志が右SB・前野が左SBに。

それでも最初に好機を得たのは大宮で後半2分。
小島のスルーパスに小野が走り込み、中央やや左・エリアライン際からのシュート。(GK岡本セーブ)
2列目やボランチが裏を狙う攻撃は前半から再三見られた大宮ですが、今度はプレスからのショートカウンターという流れでは無く、自陣からの攻撃で見せてきました。

これは後半も大宮ペースか、そう思いましたが、以降は交代効果を得た愛媛の攻撃にリズムが生まれ始めます。
ショートパス攻勢だけで無く、丹羽を目掛けたロングボールを織り交ぜる攻撃が効果的となった事で活性化したでしょうか。
しかしフィニッシュの場面では、茂木のミドルシュートがミート出来ず終わったり(5分)、吉田のボレーシュートが明後日の方向に飛んだり(7分)と精度を欠いたまま時間が過ぎていきます。

ようやくの有効打は16分、横谷が敵陣でパスカットしてそのまま前進、エリア手前からのミドルシュートもゴール上に際どく外れたもの。
大宮のお株を奪う、前線でのボール奪取からの攻撃でした。
一方の大宮も14分に、敵陣での小島のボール奪取から小野のミドルシュートが炸裂するもGK岡本がセーブ。
ショートカウンターがお互いに目立つ展開となりました。

その後は双方攻撃し合うも動きは無く試合が進み。
23分に愛媛サイドが動き、西岡大志→川村へと交代。
サイドバックを削ってのボランチを投入という事で、再びの布陣変更かと思いきや、川村がそのまま右SBを務めました。
そのすぐ後に飲水タイムが挟まれ、大宮サイドも山田→川田へと交代。

そして29分、愛媛が右サイドでボールを奪い、丹羽がダブルタッチも見せつつキープしてスルーパス。
有田が走り込んでダイレクトで低いクロスを入れると、中央から走り込んだ忽那がニアサイドで合わせ、左サイドネットに突き刺しゴール。
反撃の狼煙を上げる1点を入れた愛媛。

直後の大宮の攻撃、愛媛・茂木が自陣エリア内でボールを手に当てるという場面があるも、不可抗力と判定され笛は鳴らず。
これで大宮に逆風が吹いたのか、以降も愛媛の猛攻が大宮ゴールを襲います。
30分、敵陣で丹羽がボールを奪ってからドリブルでエリア内左へと入り、短いスルーパスに走り込んだ忽那からマイナスのクロス。
大宮・翁長の伸ばした足に当たり方向が変わった所を有田が強引にシュート、ゴールに捻じ入れてこれで1点差に。
そして33分、今度はビルドアップを経て左サイドで前進、森谷がドリブルで奥まで進んでからクロス。
クリアされたボールを横谷が拾いエリア内右へ送ると、吉田が胸トラップからのボレーシュート。
華麗な動きから放たれたシュートは左ゴールポストを直撃するも、右へと跳ね返ったボールに川村が走り込み、詰めてゴール。
あっという間に3点差を追い付いてしまいました。

楽勝のスコアから一転、窮地に追い込まれた大宮。
直後の34分に、再び敵陣での小島のパスカットから、嶋田がミドルシュートを放ち(GK岡本セーブ)何とか流れを引き戻しに掛かります。
1トップの富山のポストプレイを活かさんとするも、その富山が痛み倒れ込む場面があったりと苦戦気味。
一方の愛媛も同点後は停滞し、一体あの5分間は何が起こったのか、という感情を抱かせます。

最終盤に差し掛かり、大宮は選手交代。
嶋田と川田に代え、ヴィターリス・マクシメンコと2種登録の柴山を投入。
インアウトとなってしまった川田を余所に、最後の攻勢に出る大宮。

柴山は右シャドーで投入直後から積極的に仕掛け、44分にはエリア内右に進入しマイナスのクロスを入れ、CKを得る働きを見せます。
そのCKで、ショートコーナーから小野のクロスがファーサイドに上がり、西村がヘディングシュート。(GK岡本キャッチ)
アディショナルタイムでも優位に試合を進める大宮、富山のダイビングヘッド(枠外)、小野のエリアすぐ手前からのシュート(枠外)と攻め立てるもゴールは割れず。

結局3-3のまま決着つかず、引き分けとなった試合。
逆転勝ち(2節・徳島戦)に逆転負け(10節・金沢戦)と、3点差からドラマを起こすのが持ち味となりつつある愛媛、この日またその台本に刻まれそうな試合記録を残す事となりました。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第37節 FC町田ゼルビアvsザスパクサツ群馬

2020-12-02 16:17:14 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の町田の記事はこちら(34節・松本戦)
※前回の群馬の記事はこちら(30節・徳島戦)

19位と20位の対決、例年なら「残留に向けて勝ち点3を得るのはどちらか」と盛り上がる(?)所でしょう。
勝利数では群馬が上回っているものの、何せ引き分けが3しかなく敗戦数が膨らんでいるのが町田より順位が下の要因。
それでもJ3上がりのクラブ故、「引き分けに持ち込む力」が備わっていないのは仕方無いと言えますが。

ともに4-4-2が基本フォーメーションで、守備の際は前線からの激しいプレスを基調とするスタイル。
そんな対決を見越してか、群馬はスタメンを弄り、FWにポストプレイヤーとして林を起用してきました。
既に今季限りでの引退を表明している林、前年は対戦相手の町田でプレー(ヴェルディからのレンタル、今季も)したものの、思うような活躍は出来ず。
今季も数多起用されながらゴールは0と不本意な成績であり、ついに決断したのでしょうか。

最終ラインから繋ぐサッカーを貫いている群馬ですが、そんな訳でこの日の立ち上がりは、林目掛けてのロングボールを多めにした攻撃。
町田のプレスをかわすべくの振る舞いは当然過ぎるほど当然の事でしょう。
序盤こそ林がターゲットでしたが、試合が進むにつれて右サイドバックの舩津を上がらせそこに放り込んだりと、若干の変更が行われていました。

一方の町田も、林と同じポストプレイヤータイプのベテラン・中島がスタメン。
序盤はお互いに2トップのプレスに対抗するべく「丁の字型」でのビルドアップの体勢から、ロングパスで組み立てていくという入りになりました。

前半3分に町田が平戸のスルーパスが惜しくも通らず、その後ボールが平戸の下に戻って来てのミドルシュート(GK松原キャッチ)以降は、クロスの応酬という試合展開。
ただ町田が手前からクロスを上げたがるのに対し、群馬は奥に進入・エリア内に進入してからクロスを上げるのが中心。
サイド攻撃でもキッチリとパスを繋ぎ、やりきるスタイルという群馬。
それに対して町田は、三角形を作るのは良いがそこから前に進めずという内容。
そんな感じで推移し、クロスの回数もあまり膨らまずに飲水タイムに突入(23分)します。

平々凡々と言われても仕方が無いようなここまでの内容ですが、明けた後の群馬は普段通りのポゼッションスタイルへと徐々に移り変わり。
そこを27分に町田が高い位置でカットを見せる(岡田がパスカット成功もシュートには繋がらず)など、ビルドアップとプレッシングの争いを経てやや白熱化。

そんな中群馬に絶好機が舞い降ります。
34分、右サイドでカウンター気味での前進から中央→左へと移動し、加藤がドリブルからエリア内へスルーパス。
すると大外から飯野が町田・奥山を追い越して受け、溜まらず奥山は後方から足を出すと飯野が引っ掛かり、倒れてしまい反則の笛が。
エリア内なので当然PKとなりますが、キッカーの位置には大前では無く林が。
華を持たせるという意味合いもあったでしょうか、このPKを林が中央へ豪快に蹴り込みゴール。
遅まきながらの今季初得点となった林、無事に先制点を齎しました。

反撃に出たい町田ですが、その後はパス精度を欠き中々攻撃機会を得られず。
43分の攻撃、高江が中央→右へと向かうドリブルののち中央から平戸が縦パスを入れ、エリアやや手前で岡田→中島→佐野と繋ぎ。
佐野から右へ展開し、小田がクロスを上げますがGK松原に抑えられます。
良い流れでパスを繋いだ場面でしたが、同時に岡田か中島のどちらかが撃ちにいっても良かったのでは……とも思いました。
結局群馬の得点後は双方シュートが生まれないまま、前半を終えました。

後半開始の前に町田は2枚替え、ステファン・マソビッチと2人の助っ人を投入。(中島・土居と交代)
岡田が左サイドハーフ→右SHへと回りました。

この交代を勢いに変え、後半の入りは町田が押しまくる展開となります。
それでもロングパス主体なのは変わらず、セカンドボールを拾う事での攻勢。
後半4分、敵陣でサイドチェンジを繰り返して右サイド奥へ小田が走り込んで低いクロスを入れ、中央で奥山が走り込んでシュートするも枠を捉えられず。
しかし7分には敵陣深めでステファンがパスカットというチャンスでしたが、結局バックパスで組み立て直しでシュートは放てず終わり。
メンバーが変わっても、どうも積極性に欠けるような町田の攻撃。

押されっぱなしだった群馬も8分に最初の攻撃機会を得ると、徐々に反撃。
交代の影響で町田のプレスが弱まったためか、最後尾2枚でボックス型をとってのビルドアップも見せていきます。

そうして戦局は群馬有利に傾くも、中々シュートが生まれない展開に。
17分に双方ベンチが動き、町田は佐野→晴山に交代。(平戸がボランチにシフト)
群馬は飯野→平尾へと交代します。

再び配置転換を兼ねる交代を敢行した町田、流れを変えようという意図は感じましたがそれは中々叶わず。
19分の群馬、川上の左サイドへのロングパスから中央で大前が受けると、林とのワンツーでエリア内左へ切り込み。
そこからクロスを選択、ファーサイドの岩上にライナーのボールが送られるも寸前でクリアされシュートは撃てず。
22分のコーナーキックでは、キッカー大前のクロスをニアサイドで川上が跳ぶも流れ、中央で内田がボレーシュート。(GK福井キャッチ)
依然として群馬の方がゴールに近いという状況でしたが、直後から町田もCK攻勢に。
1本目はクロスがGK松原のパンチングでかき出された後、右サイドからマソビッチのクロス。
こぼれ球を晴山がボレーシュートにいきましたがミートせず。
その後クリアボールを繋いで2本目のCKを得、今度はショートコーナーを経て岡田が中央からロビング。
クリアされたのち岡田がミドルシュートを狙いましたがブロックに阻まれます。

ようやく町田にエンジンが掛かってきた所で飲水タイムが挟まれ、その後もフィニッシュを狙いにいく町田の攻撃。
27分には左サイド奥からのスローインを、エリア内ゴールライン際で晴山が落とし、マソビッチがシュート。(ゴール左へ外れる)
同点を狙いにいっているのは明らかでしたが、リズムに乗れない中で無理矢理前に重心を傾けているようでもあり。
そして一旦それが崩されると、脆さを露呈する事となってしまいます。

30分の群馬の攻撃、左サイドを加藤と青木(林と交代で出場・26分)で攻略(ワンツー・ドリブル・スルーパスと何でもござれの突破)して奥に進入、一旦は奪われるもプレスを掛けてGK福井にフィードを蹴らせます。
このフィードを宮坂がカットし、そのままミドルシュートを放つと、ブロックに入った町田・水本に当たってコースが変わりゴール左側へと突き刺さり。
貴重な追加点を得た群馬、尚も攻勢は止まず。
町田サイドも動揺を隠せず、39分にビルドアップの段階でボールロスト。
内田のカットから大前が拾い、エリア内やや左からシュートを突き刺して3点目。
実にあっさりと、敗色濃厚にまで追い込まれてしまいました。

フィニッシャーとして期待されたステファンですが、中々良質のクロスが入らずに威力を発揮できず。
むしろ左SHに入ったマソビッチが、右サイドからクロスが上がる際に中に入るので、シュートを放つ場面が目立ちました。
そんな右サイドからの攻撃を迫力付けようと、36分には小田と岡田に代えノエリガ・エリックと橋村龍ジョセフを投入と、再び2枚替えを敢行した町田。

しかし直後の37分にまたも群馬が決定機、大前のドリブルからの横パスを受けた岩上がエリア内右へと進入、フェイントののちシュート。
ゴール左隅へとコントロールされたボールでしたが、GK福井が辛うじてセーブの後バーに当たり何とか凌ぎます。
気を取り直して攻める町田でしたが、40分には押し込んだ状況で高江が縦パスを連続で入れるも、マソビッチ・ステファンの両助っ人はポストプレイがやっとでシュートまで行けず。
前線でのどん詰まり状態は最後まで続きました。

そんな町田を尻目に、41分の交代(加藤・岩上・大前→白石・田中・鈴木)で3バック・実質5バックの布陣にシフト、悠々と逃げ切り体勢に入る群馬。
アディショナルタイムに、遅延行為で松原と青木が警告を貰ったのは余計でしたが、無失点のまま無事に勝利に辿り着きました。

これでシーズン11勝目の群馬ですが、9勝の町田とはまだ勝ち点4の差があり順位は変わらず(20位)。
上には勝利数が群馬以下のチームが4つあり、残り5戦でこれら全てを抜くというのも非現実的。
確実に勝利数を増やし、来季は引き分けに持ち込めるチームへと一段成長したい所でしょう。

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DAZN観戦 2020年J2リーグ第37節 ギラヴァンツ北九州vsファジアーノ岡山

2020-12-01 16:01:03 | サッカー視聴記(2020年以前)

※前回の北九州の記事はこちら(30節・金沢戦)
※前回の岡山の記事はこちら(27節・大宮戦)

未だ4位をキープしている北九州ですが、既に今季の昇格は絶望的に。
それでもJ2復帰の1年目としては上々過ぎる程の成績です。

ただし前回の降格の際(2016年)も、成績的にその雰囲気は全く見られなかったので、来季以降どうなるかは全く分からない。
2014年に初めてプレーオフ圏内の5位でシーズンを終え(但し当時はJ1ライセンス未承認なためプレーオフには参加できず)、翌2015年も7位。
そしてJ1昇格への機運が高まりを見せた段階で、寄りにも拠って急転直下で降格したのが2016年でした。

組織的かつアグレッシブなサッカーを貫き、度肝を抜いている今季。
それでも選手層が厚いとはいえず、現状はストライカー・ディサロ燦シルヴァーノの再びの故障離脱と共に、再度勝てないサイクルが押し寄せている状況。(2試合連続引き分け中)
途中加入の針谷が32節(新潟戦)以降スタメンに定着、流石は名門・磐田と言わんばかりに安定感を与えており、来季息切れしないためにはこうした能力の高い選手の増員が望まれる所。

立ち上がりの主導権争いの最中、北九州が決定機を掴む展開に。
前半8分、北九州定番の「攻撃時:3-1-6」の形に入る前にセンターバック・生駒が縦パスを加藤(最終ラインに降りる役目の選手)に入れたのが始まり。
加藤から受けた針谷がさらに縦パス、受けた新垣がドリブルで敵陣深くまで運び、彼のパスを高橋大悟が受けてエリア手前中央からシュート。(ゴール上へ外れ)
いつもとは違った縦に速い攻撃を一本見せると、その後の10分。
今度は定番の形から、右サイドから攻める姿勢を見せたのち中央の村松が左へロングパス、受けた永田がドリブルからクロス。
このグラウンダーのボールをニアサイドで再び高橋大が合わせてシュート、しかしGKポープ・ウィリアムのセーブで先制ならず。

連続してシュートを放った高橋大、フィールダーではチームトップの出場数(試合・時間双方)を誇るという具合に、欠かせない選手。
右サイドハーフ・ボランチ双方を務められ、この日は4-2-3-1のトップ下という便利屋ぶりも発揮しています。
ディサロを欠き、1トップという形への変形を見せている最近の北九州、この高橋大を中心とした2列目の選手を活かして得点を狙うのが主な狙いでしょうか。
それでも過去2試合で連続得点を挙げているのは右サイドバック・藤原。
18分その藤原にチャンスが訪れ、長いパス回しを経て高橋大のスルーパスを受けた椿がエリア内に進入した後左へ展開、永田のクロスが上がります。
そしてファーサイドで藤原がボレーシュートの体勢に入るも、ミートできず空振り、3試合連続とはいかず。

しかし20分、村松縦パス→高橋大ポストプレイで右へ→新垣と繋がり、ドリブルで持ち上がる新垣。
そしてエリア手前やや右から果敢にシュートを放つと、ゴール左へ突き刺さる鮮やかなドリブルシュートとなり、北九州が先制に成功しました。

一方の岡山、押され気味と思われがちですが、実はファーストシュートを3分に放っており(齊藤が右サイドからカットインしてシュート・右ポスト外側を叩く)。
その後も何度か攻撃機会を得ていましたが、北九州の攻撃の方が目立っていたという展開。
どうにもプレスが嵌らず、相手の多彩な攻撃を未然に防げず数多の危機を招いていました。
そんな岡山も飲水タイムを挟み、反撃体勢に。

後方でのロングボールから、清水が頭で落とす→イヨンジェのポストプレイで攻撃開始という流れを2度見せたのちの34分。
GKポープのフィードが今度は上門に渡り、ドリブルからそのままミドルシュートを放つもGK永井がセーブ。
一つ意表を突くのに成功したでしょうか、その後攻勢を掛ける事に成功します。

35分にはスローインからの流れで椋原が右サイドからクロス、中央でイヨンジェがヘディングシュート。(ゴール右へ外れる)
40分にはクリアボールを清水が拾ってカウンター、ドリブルで一気にエリア内に入りシュート。(北九州・生駒がブロック)
44分、ここもスローインから清水の右からのクロスが上がり、イヨンジェが合わせシュート。(GK永井キャッチ)
良い形を何度も作りましたが、ゴールは割ることが出来ず。
北九州サイドも30分に新垣シュート(ゴール左へ外れ)、33分に椿エリア内からシュート(ゴール上に外れ)1-0のまま前半終了となります。

ハーフタイムで岡山が動きを見せ、椋原→下口へと交代。
右SBを代えてきましたが、どちらかといえば前半は右サイドでの攻めが目立っていた岡山。
更なる変化を付けたいという表われでしょうか。

後半立ち上がり、岡山が何度か攻めるも流れを掴めず、すぐに北九州のペースへ移り変わり。
前半同様の多彩な攻撃方法に、前線でのボールカットも加えて押し込んでいきます。

そしてヘディングでのフィニッシュ攻勢。
後半8分、右からのコーナーキックでキッカー・高橋大のニアサイドへのクロスを、加藤が合わせヘディングシュート。(枠外)
10分には右サイドをパスワークで突破し、奥に進入した新垣がクロス、するとニアサイドで合わせたのは藤原。
右からのクロスに右SBが合わせるという形となりましたが、シュートというよりフリックの軌道になり、ファーサイドに流れてクリアされます。

北九州の追加点も時間の問題かと思われましたが、ここから停滞。
そして14分、岡山に流れを変える一撃が。
左サイドから徳元のロングパスが前線へ渡り、右サイドへと展開して下口がクロス。
ファーサイドでイヨンジェが折り返した所を清水がボレーシュートと、完璧な流れでしたがシュートは枠の上に外れ。

その後岡山のターンとなった所で、北九州は流れを引き戻すべく2枚替え。
椿・永田→町野・野口航へと交代、布陣もハッキリとした2トップ(4-4-2)となります。
21分には北九州がフリーキック、遠目の位置からキッカー針谷がエリア内右へ上げると、生駒折り返し→新垣シュートという流れを描くもブロックに阻まれます。
するとその直後の岡山の攻撃、一度は奪われるも上田が奪い返し、ドリブルからエリア内へスルーパス。
上門が抜け出して受け、飛び出してきたGK永井をドリブルで右へかわしてシュート。
北九州が交代カードを切った後の、最初の攻撃を見事得点に繋げた岡山。

同点となり、飲水タイムも挟まれてここからが勝負。
モチベーションも激しく高まっていたのか、25分にはパウリーニョが北九州・町野のチャージを受けると、ヒートアップし掴みかかる場面も。
28分にはそのパウリーニョが、グラウンダーでミドルシュートを放つも枠を捉えられず。

攻勢を続ける岡山、守備面でもプレスが嵌るようになり攻撃権を独占。
岡山ペースなのは明白でしたが、その最中に冷水を浴びせられるのは良くある展開。
飲水タイム明けは押されっぱなしだった北九州、29分に長いパスワークを経て、針谷の縦パスから好機。
野口航がエリア内左からシュートを放ちますがGKポープがセーブ、拾い直した野口航から、パスを受けた新垣がループシュートを狙いますがゴール上に外れ。
非常に際どいシーンとなってしまい、その直後に岡山はネジを巻き直すかのように3枚替えを敢行します。(イヨンジェ・清水・齊藤→山本・赤嶺・関戸)

以降も攻撃権を得る岡山と、中々ボールを前に運べない北九州。
北九州が36分、珍しく高橋大が右サイドからのアーリークロスを上げたシーンはその象徴といえたでしょう。
その直後に北九州は加藤→國分へと交代。
39分に岡山の好機、右サイドでパスワークののち下口が手前からクロスを上げると、ディフェンスライン裏に入るボールに山本が跳び込んでヘディングシュートを放ちますがオフサイドに。

その後は乱戦模様となりますが、依然として勝ち越しゴールは生まれずにアディショナルタイムへ。
最初にチャンスを掴んだのは岡山、下口ロングパス→上門受けてポストプレイ→パウリーニョ左サイドへミドルパス→徳元と流れるように渡り、徳元からクロス。
ファーサイドで赤嶺が折り返し、山本が合わせにいくもクリアされてしまいます。
直後に北九州が反撃、自陣から町野のスルーパスに高橋大が裏へ抜け出し、そのままGKポープの前目のポジションを見てシュート。
しかしグラウンダーのボールを選択した結果、ポープが反応良くセーブしてモノに出来ず。

そして最大のチャンスは岡山の下へ降り、ここもパウリーニョのサイドチェンジから、先程と同様の左から徳元クロス→赤嶺折り返しという流れを描き山本へ。
今度はヘディングで合わせた山本、威力は無いが回転の掛かったボールがゴール右を襲いますが、ゴールポストを叩いて惜しくもゴールならず。
結局1-1のまま、引き分けで決着となりました。

今季も残り5試合と終了が近付く中、岡山サイドは契約満了のニュースが。
来季に向けての編成は今からスタートという時期ですが、僅かに昇格の可能性が残る北九州サイドもその例外では無いでしょう。
大幅な入れ替えはあるのか否か、あるとして今季の戦いをベースとする事は可能なのか。
旋風を巻き起こしたとあって主力選手が引き抜きに遭う可能性も高いでしょうが、どう切り抜けていくか注目となりそうです。

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