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7月9日:すばる望遠鏡 Hyper Suprime-Cam が描き出した最初のダークマター地図

2015年07月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国立天文台、東京大学などの研究者からなる研究チームは、すばる望遠鏡に新しく搭載された超広視野主焦点カメラ Hyper Suprime-Cam (ハイパー・シュプリーム・カム, HSC) を用いて、「ダークマター」の分布の広域探査を進めています。今回研究チームは、HSC での観測初期に取得されたデータを用いた解析から、2.3 平方度にわたる天域におけるダークマターの分布を明らかにし、銀河団規模のダークマターの集中がこの天域に9つ存在することを突き止めました。ダークマター分布の広域探査は、宇宙膨張を支配する「ダークエネルギー」の強さや性質を調べる上でカギとなります。今回の初期成果により、ダークエネルギーの謎に迫るために必要な観測装置と解析手法が確立したことが示されました。研究チームは最終的に観測天域を 1000 平方度以上に広げ、ダークマターの分布とその時間変化から宇宙膨張の歴史を精密に計測するという課題に取り組みます。

<参考>:動画は こちら(Youtube) から。

<出典>: 「すばる望遠鏡」

<デスクトップ壁紙>: こちら(1600x900) から

<お知らせ>: 冥王星探査衛星ニューホライズンズが7月14日の最接近に向かっています。 冥王星はこれまで探査されたことがなく、その姿が見られるのは今回が初めてです。遠距離なので宇宙船を冥王星の周回軌道に入れることは難しく、今回の接近は “通過するだけの歴史的な一発勝負” です。 また遠隔制御もできないので全て組み込まれたプログラムによる自律制御です。しばらく状況を追跡します。記事や写真は こちら から。

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