この驚くような赤外線のポートレートの中で、宇宙の海をかき分けて進む船のように、走り去る星へびつかい座ゼータ星(Zeta Oph:Zeta Ophiuchi)が、星間の船首の波または衝撃波の弧を生み出している。この疑似カラーの視界に、フレームの中心近くを秒速24キロメートルで左へ進む、太陽より約20倍大規模な星、青みがかった Zeta Oph が横たわっている。それに先行して強い星の風が圧縮し、星間のダストの素材を熱して歪曲した衝撃波の前面を形づくっている。 Zeta Oph は恐らく以前にバイナリ星システムのメンバーであったが、そのコンパニオンの星は更に大規模であり、それ故に寿命は短かった。このコンパニオンが破滅的に質量を失う超新星として爆発したとき、 Zeta Oph はシステムから放り出された。約460光年離れた Zeta Oph は、太陽より 65,000 倍明るく、もしそれが覆うダストによって囲まれれば、空の明るい星の一つになるだろう。このイメージは、へびつかい座ゼータ星の推定された距離で、約 1.5 度または12光年に及んでいる。
先週、NASAは、我々の世界を調査する16年間の成功した年を終えたスピッツア宇宙望遠鏡をセーフモードに切り替えた。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
<大判>: イメージをクリック。
<お知らせ>: 明日5日(水)から6日(木)にかけて、国際宇宙ステーションでは、遠征61の3名の帰還が予定されています。中継放送時刻等の詳細は「ホームページ」の 「ウェブNASAテレビ放送予定」 から。なお、後任の3名(日本の野口宇宙飛行士を含む)の打上は不明です。従って、当面は残った3名のみの活動になるかもしれません。