

右 高校2年
オバラです。今アトリエが、油絵づくしなので、美術の予備校(研究所といいます)時代に描いた油絵を紹介します。
高2で油彩を始めて、しばらく右のようなアカデミックではありますが、なんとも色気の無いお硬い画風から抜け出せず悩んでいました。(しかも「私結構描けるでしょ?」的な匂いが鼻につくイヤらしい作品なのがイヤだった。)ある日大好きだった先生(当時大学院生)に「お前、ここにいてもダメだ。俺の指導が全然響かない。大手の研究所行け。そこのコンクールで3位以内に入るまで戻ってくんな。」と追い出され、泣く泣く遠くの代ゼミまで通い、こなれた絵を描く浪人生の後ろに座り、何が自分と違うのか、どうすればカッコいい絵になるのか考え制作しました。なんとか公開コンクール(現役生のみですけど)で2位をもらい、故郷に戻ることを許されました。左はそれ以降に描いた作品です。ちょっとはオリジナリティーが出ていると自分では思いますがいかがですか?
先月、その先生の個展に行った時「あの時はまた先生に会いたい一身で頑張ったよ!厳しくされなかったら、私大学にも受からなかったし、薄っぺらな油絵しか描けなかったと思う。」と言うと「俺そんなことしたっけ?格好いい男だな!」と全く覚えていなかったのでショックでした。
今うちにも、我々講師のアドバイスが思うように伝わらない受験生がいます。彼女も悩んでいるのがわかるのに何も力になれないのが歯がゆく悔しい毎日です。思いつく全ての方法は試しました。あとは、あの時先生が私を信じて崖から突き落とし這い上がるのを待っていてくれたように、彼女の力を信じるだけ・・・