モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

不安とワクワク

2024-10-15 23:36:44 | 大人 油絵・アクリル


村田 油彩

サヤカです。街で金木犀の香りを感じ、嬉しくなりました。今回は大人クラスの作品をご紹介します。

湖でしょうか?一隻の小舟が深い緑の水面の上を進んでいます。村田さんは、大胆に思い切った表現ができる方で、そういう性格の方に油絵という画材はピッタリ。幾重に重なった色彩は水面の深みを生み出し、雲の質感と厚みは写真でも伝わってきます。全体的に落ち着いた色彩で描かれていますが、力強い大胆なタッチで描かれていることで、作品全体の印象が重くなりすぎず、これから何が起こるのか期待しているワクワク感と、広がる世界への不安感、どちらも読み取れる作品になっています。

油絵初挑戦での作品とのことですが、村田さんと油絵の相性の良さが伺えますね。正確に丁寧に描くだけが絵ではありません。絵具をたっぷり使い、間違いを恐れず、は皆さんに真似して頂きたいです!

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権力欲を描く

2024-10-14 10:25:59 | 大人 油絵・アクリル


朝倉 油彩

だんだんと半袖では厳しくなってくる時期になってきて、少し嬉しい河原です。
本日は、月曜大人クラスの朝倉さんの作品を紹介します。大学生の朝倉さん、初めての油絵です。この油絵は、SF映画デビッドリンチの監督・脚本『デューン/砂の惑星』のワンシーン。悪役のアップです。私もこの映画は好きな作品ですのでよく知っており、同世代の朝倉さんがピックアップしたことに非常に共感を覚えます。

背景の色合いやぼかし方が主題を際立たせ、複雑に絡み合った彼の心情が読み取れる作品です。長い間この作品に向き合ったことで、絵には非常に深みや感情が表現されており、見応えのある作品だと感じました。

油絵ならではの修正ができるメリットを活かし、顔の角度やそれに伴う頬の肉感的な膨らみ、瞼の厚みなど、納得のいくまで試行錯誤していました。また、ハイライトの光量や鼻、頬の影などの陰影にも悩みながら、油絵具のさまざまな方法=おつゆ描きなどの絵肌感触で試みていました。その結果、メインキャラクターの冷酷さや権力欲に駆られた内面の様子が引き立ったと感じます。

着ている服も独特で、ゴム製のような重量感や質感がしっかりと捉えられており、紐のつなぎ目の締め付け、油まみれでぬらっとした表面など、細部にもこだわりを感じました。かなりの大作になり、一歩前進した作品だと思います。完成を見られて非常に嬉しいです!

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ペン画に拘る

2024-10-12 20:30:43 | 大人 パステル・色鉛筆・他


野上 ペン

岩田です。今回は、野上さんのペン画をご紹介します。
こちらは、野上さんが持っている合体ロボットなのですが、調べたら多分「DXドンオニタイジン」というやつ。良く見ると、桃太郎にでてくる猿、キジ、犬、鬼たちがそれぞれ変形合体して、手足となって、一体のロボットを作り上げているという代物。

部分部分、細かいパーツで形成されていて、最初は、これをペンで描きたいっていうけど、どこまで描けるのだろうと思っていたのだけど、コツコツと緻密に描き続けて、ようやく完成に至ったという作品。

野上さんの使っているピグマのミリペンは、ペン先の太さが多様なのだけど、一番細いもので0.03ミリ。
しかし、この太さでもデティールの影などを塗っていくには、まだ太いかなぁと感じてしまうくらいで、しまいには、その一番細いペンを使い込んだ末、更に細くなったラインで描くという徹底っぷりを見せていました。

複雑な形状にも拘わらず、しっかり立体感も表現されており、長い時間をかけて、ここまで描ききったことに、ただただ感心してしまいます。

当初から、ペン画に拘り続けてきた作者ですが、このモチーフを描いたことで、相当な自信を得たはず。耐水性のペンなので、ここいらでペンの上から色を使って塗って欲しいなぁと感じつつ、黒ペンのみを使って、こんなものも描けるのか―という道も追求して欲しい。
とにかくこれからが楽しみな、野上さんの描きっぷりでした。

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木炭の使い方

2024-10-11 20:21:37 | お知らせ


左から 瑛太 高3 鉛筆 / 百合子 高1 木炭 / 実栗 高1 木炭

デッサン大好き高木です。今回は高校生の生徒さん達が初めてトライした大物のデッサンを見ながら、牛骨を描く時のポイントや木炭の使い方について解説しようと思います!

牛骨を描く時、まず一番最初に形を合わせることに苦戦すると思います。普段あまり目にしないモチーフなので、印象が外れていても何処が間違っているのかわかりづらいものです。先になんとなく違和感の感じる場所を細かく修正してしまい、いつまで経っても大きい比率が合わせられないことがよくあります。最初は焦らず各パーツの比率を測って大きな形の印象を合わせましょう。

形がある程度取れたらベースのトーンを乗せます。鉛筆の場合は普段通り4Bなどで優しく塗れば、骨の固有色表現がしやすいのですが、木炭は軽い振動ですら粉が吹き飛んでしまうので、一度暗さを少々強めに付けてから、手でこすったり・抑えたりして定着させ、練りゴム(食パンでも可)で白いタッチを付ける感覚で明るくしながら描写すると良いでしょう。とは言っても白に近いクリーム色のモチーフなので、木炭は黒くなりすぎてしまうことが多々あります。あまりにも木炭の暗さが乗りすぎると、デリケートな木炭紙(フランス製の和紙のような紙)の奥まで炭が入り込み、明るく出来ないま終わってしまうこともありますので、途中からはモチーフの色より少し暗いか、ほぼ同じぐらいの明度のベースをソフトに乗せられると描きやすいと思います。

中々難易度の高いモチーフですが、表情が多彩で描いていてとても楽しいです。特に細かく難しい歯の描写や角の筋の表現など、描き切った時の達成感は中々味わえるものではないので、腕に自信のある方は是非挑戦してみてください!

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美しさを引き立てる工夫

2024-10-10 23:22:27 | 大人 水彩


木佐貫 透明水彩

マユカです!今回は木佐貫さんの作品をご紹介していきたいと思います。

神社などで時々目にする『花手水』。心まで清められてしまいそうなくらい美しいその様子を、水彩で描かれたこちらの一枚。同系色ではなく、様々な色の花が浮いているのも目に楽しく、「この花の名前は何というのだろう?」なんて考えながら見てしまいました。

花の美しさに目が奪われてしまいますが、今回の作品では水の冷たさ・フレーム外の手水舎の素材(石)を感じさせる、水の表現が画面においてとてもいい作用をしています。竹から流れる水は透明度を高くするため後ろの色を描きこむことで透明感を出し、濃紺で水面を描写し深さがあることを伝えます。

また、浮いている花の彩度と明度が全体的に高めなため、濃紺が締め色となり、隣り合う花が混ざり合わず、くっきりと浮き上がって見えてくる効果もあります。ここが白っぽいと、花の色が何だか散って見えたり、広がっているような間延びした印象を受けてしまうのですが、しっかりと暗い色を使っているからこそ柔らかい花の質感との対比もできているのですね。よく見てみれば、手前の花は花弁の一つ一つまでしっかり描きこまれており、輪郭もはっきりと見えますが、奥の花や葉はあえてふんわりとした描き方をすることで手前のピントを合わせ、凛とした空気感まで伝わってくるのです。

この締め色、背景ではあるのですが、見方を変えると隣り合う色となります。隣り合う色というのはモチーフと差をつけた色であることが好ましいです。これはデッサンなどでも言えることで、同じような濃さで画面を塗ると融合しているように見えたり、どこで区切られているのか、立体感はどこなのか…と、なってしまうこともしばしば。色のある水彩画、油彩画などでも隣に似たような色を置くとなんだか間延びして見えてしまいますから、意識的に差のある色を選んでみるのもいいでしょう。

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対照的な表現

2024-10-09 22:02:33 | 学生


左 樹 中2 / 右 波那 高1 共に油彩

連日の寒暖差に風邪を引きそうです、ナツメです。本日は学生クラスより2つの油絵をご紹介します!こちらも日曜日のオズフェスタで展示しておりました。

樹 顔の何倍も大きいエリを広げているエリマキトカゲを描きました。エリは猛禽類やヘビなどの天敵などと遭遇した際、威嚇のために広げるそうですが、敵に果敢に立ち向かう姿が大迫力に描写されています。心なしかキリッとした表情も可愛らしいですね。
1番の見せ所に主張色(目立つ色)である赤を使ってエリを強調すると共に、さらに引き立たせるため背景には補色の緑をメインにした寒色を使っています。ざらざらと乾燥している肌の質感も筆のタッチを巧く使い表現しました。

波那 続いてご紹介するのは彼岸花。これだけぼかしていても花の特徴的なシルエットはしっかりと捉えています。また、ぼんやりと描いているため、夢や記憶の中の風景のような捉えどころがなく思い描ききれないような曖昧さも魅力的。彼岸花といえば小学校の通学路にたくさん咲いている場所があったな、などと記憶が刺激される作品です。
こちらも赤に緑の背景を組み合わせていますが、どちらも暗い色なので全体を塗って息苦しい画になってしまうのを防ぐために、右上に明るい色を置いて「抜け」を作っています。(樹より小さいF3サイズなので、一回り小さい画像で紹介しています。)

エリマキトカゲはよく観察して精緻に、彼岸花はふわっと曖昧に描かれており、色は似つつも対照的な2枚です。一口に描くと言っても、描写の違いで絵から受ける印象がガラッと変わります。目指したい表現に合わせて、絵のタッチを変えてみるという方法もありますよ!

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かわいいの理由

2024-10-08 22:10:18 | 学生


百合子 高1 油彩

サヤカです。少しずつ秋らしい気温になってきましたね!早くカーディガンを着たいです…。今回は学生クラスの百合子の作品を紹介します。

紅葉と葉っぱを頬張るリスの姿を描きました。秋の気配が近づく最近の季節にぴったりな作品ですね。リスのもっちりとした頬、つぶらな瞳からよく観察して描いたことがわかります。動物や赤ちゃん、かわいいと感じるものはどうしてかわいいのか?体のフォルム?顔のバランス?普段私たちが無意識にかわいいと感じているものには、実はベビースキーマという特徴があります。理論的なかわいさの他に、自分はどんなところに惹かれてこの絵を描こうと思ったのか?…そういった自分なりの描きどころを見つけて描くことで、よりモチーフが魅力的になります。

また、奥の葉っぱを青系で着彩しているところも目を惹きますね!実際の写真は全てが秋の色合いでしたが、あえて下塗りに使った寒色を残しました。手前の温かみのある色彩と差がつき、奥行きが生まれ、主役がしっかり目立っています。青系の色の中、濃淡で葉の形を表現しているのも巧みです。

こちらの作品は、日曜日のオズフェスタに出品しておりました。実物を見て、観察力と色彩センスを感じられた方もいらっしゃるのではないでしょうか!百合子の次の作品も楽しみにしています!

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学生展示

2024-10-07 23:04:05 | 学生

オバラです。昨日は『オズフェスタ』で、元住吉駅の1階に学生達の油絵22点を展示させて頂きました。学生クラスは全体で89人在籍なので1/4と少々少ない感じですが、受験生たちは不参加&入会したばかりで基礎デッサン中&途中の作品がありタイミングが悪いなどで、油彩に手慣れている学生が出品した感じ。

枚数はともかく大盛況で、ひっきりなしのお客様にウキウキしておりました。「絵を見に来た」と身構えない、「駅を利用したら展示があった」「お祭りにふらっと来たら絵が飾られてる」という人たちが気軽に見てくれる環境というのも、かしこまらず良いなと思いました。

10数年ぶりに会った生徒達も多く、大人になった彼らの立派な姿に感動。なかなかアトリエにふらっと来たり、国際交流センターの生徒作品展に改まって遊びには来れないでしょうが、道でイベントやってるなら声も掛けやすいですよね。28年前に小1で中学3年まで生徒だった子が「ノリ先生!くぼっちです!覚えてますか?」「えー!久し振り!まだ久保っちなのね!何歳になったよ?」「34才。親からの当たりが強くて30過ぎてから一人暮らししてる…(笑)」など、近況が知れたりして面白かったです。

私は風邪はひくわ、ぎっくり腰になるわで、なかなかハードでしたが、とても楽しい時間を過ごさせて頂きました。見に来てくださった皆様、本当にどうもありがとうございました!

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オズフェスタ2024に是非いらしてください!

2024-10-05 18:31:42 | 学生


圭介 / 心寧  共に中2 油彩

岩田です。今日は何だか肌寒さも感じられ、秋の気配をちょっとだけ感じる日でした。今回は土曜クラスに通う、中学2年生二人の作油彩をご紹介します。

圭介 F6号で描かれたこちらの絵。選ぶモチーフがコブラってがいうのも、いつも爬虫類的、怪獣的なキャラクターを空想でサラッと描き上げる圭介らしい。主役には、とにかく分厚く絵の具を置いているのもあって、光を受けてヌラリと光る、あの蛇特有の質感が手に取るように感じられる。コブラにわざわざ近づいて来ている奥のトカゲは獲物なのか、舎弟なのかは良く分からないが、選んだモチーフに反して、2匹の位置関係が何だかとてもコミカルに感じられる作品。

心寧 こちらは、F4号サイズで描かれたリンゴの絵。油彩の経験が全く無い中で、赤々と実った美味しそうなリンゴを見事に描き上げている。空の少しくすんだ青味と葉の緑、幹の茶色と赤色の関係性が絶妙で、全体の色彩の配置バランスがとても美しい。まだ筆の運び方が一様に感じられる部分があるものの、これから枚数を重ねることで、質感へのアプローチや空間への意識も向上し、より素晴らしい作品へと昇華していく予兆を感じさせる作品。

ぜひ明日のお祭りに見にいらしてください!12時から16時、元住吉駅の1階エスカレーター脇に展示しています。詳しくはオズ通り商店街公式HP『オズフェスタ2024のお知らせ』をご覧ください。

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正反対なふたり

2024-10-04 20:27:08 | 学生


凛 / 郁人  共に中2・油彩 

気温が低くなるほど元気になります、大竹です。引き続き学生の油彩作品をご紹介させて頂きます。

凛 背景を思い切って暗く作りつつ、ベタ塗りにならない様に筆跡を粗々しく残したり、猫の顔周りはターコイズブルーで塗り際立つ様に工夫しました。猫のふわふわした茶トラの毛並みを表現する為、筆で点描の様に細かく様々な色を置いており、しっかり観察したのが分かります。こうした動物は油彩との相性が良いですね。自分の飼い猫なのでしょうか?愛嬌や可愛さよりも、気まぐれで個人主義の気高さの様なものを感じさせる表情ですね。

郁人 作者の真面目で職人気質な制作風景が浮かんでくる1枚。隅から隅まで丁寧に描写されており、羽の枚数まで数えられそうな程。羽のオレンジと青色の対比も美しく、改めて自然の造形美を私達に教えてくれますね。目にも留まらぬ速さで獲物の魚を捉え、風を切って飛んでいる動きが想像できます。背景の湿地は絵の具の盛り上げを少なく、フラットに仕上げているので遠近感もバッチリ!油絵だけでなく、日本画も向いてそう。

明るくふわふわとしておしゃべりな凛・物静かながら朗らかな笑顔で聞き上手の郁人。対象の内面を書き出す凛と、見たものを正確に描写していく郁人、作品も正反対な二人。しかし制作中は意外と仲良しなんだそう。
こちらの2枚も日曜日のお祭りに出品予定ですので、是非元住吉駅で実物をご覧下さい!

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描き分け 考え 使い分け

2024-10-03 23:57:49 | 学生


ひなた 中3 油彩

マユカです!今回も引き続き、学生の油彩画をご紹介していきたいと思います。

今回の一枚はひなたの作品。お祭りではしゃぐ弟さんを描きました。写真を見せてもらった感じでは彼が食べていたかき氷はレモン味だったのですが、わざわざ大きな口を開け、笑いながら見せているにしては色が弱いと急遽ブルーハワイ味のかき氷に変更しました。甚平と舌の青、肌色の黄色~手ぬぐいの赤が良い感じに補色の関係になり、画面に奥行きが生まれていますね。補色だからこそ目に残りやすく、強い印象を受けます。よ~く見ると歯の生え代わりの時期だったり、頭に当たった強い光に夏の日差しを感じたりと、じっくり考えて絵を描く彼女の性格が表れているようにも思えてきます。

一番力を入れて描いていたのはもちろん弟さんの顔!表情筋の動きや細かなしわ・凹凸感、写真を絵に起こした時に生じる『線』を感じさせず、とても自然に描写できています。特に頬の動きがとてもいいですね、ハリのある肌を描写できていないとほうれい線見えてしまいますが、ギュっとした子供らしい質感を出せました。肌の色は下塗りの黄色をベースに、動脈の赤だけでなく静脈の緑も考慮したので、血色の良い顔に見えるのでしょう。主役と後ろの群像とで筆跡を変え、大きく描かれた無邪気な笑顔が映えますね。

配色と描きこみが光るこちらの作品もお祭りに出品予定!実際の作品を見ると、意外と小さいキャンバスで「こんなに細かく描いたの?」と驚かれることでしょう!皆様も是非日曜はオズ通り(元住吉駅1階)にいらしてくださいね。

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ねことねこ

2024-10-02 23:31:37 | 学生


あかり 高1 / 彩希 高2  共に油彩

涼しくなったと思ったらまた暑くなったり、気温に振り回され衣替えのタイミングを測りかねています。ナツメです。先週の木曜日から続いて、学生クラスから2枚の油絵をご紹介します!どちらも猫ですが、「こういう油絵にしたい」という意思を最初から明確にして描き進めたので、全く違う絵になりました。隣同士で制作していたので、見ている方としてはとても面白く比較させてもらいました。

あかり 体を丸めて寝ている姿がなんとも愛らしいですね。体の形に沿って、色を変えながら絵の具を重ねることで、ふわふわとやわらかい毛の密度や質感が良く表現されています。毛並みに限らず、体勢・骨格などもとてもよく観察しており、安心しきって緩んでいる表情もまた魅力的です。バックの壁の模様など、画面全体の色ががセピア系にまとまり過ぎぬようオリジナルで描き加えました。そういったセンスもさすがです。

彩希 バックの壁や床の毛布は、あえて平面的に処理し、デザイン画のような雰囲気を纏わせてみました。この作品の前に平面構成の勉強をしたので、その知識が活かされていると感じます。毛布に落ちる猫の影すらも描かないという英断により、背景に陰影をつけない分、描き込まれた猫がひときわ存在感を放ちました。構ってほしいと訴えかけているのか、吸い込まれるような瞳・こちらに向けた掌の肉球もチャーミングです。

こちらの2枚も今週末のオズフェスタに出品予定です!写真でも十分魅力的に感じますが、実際の作品はさらに素晴らしいのでぜひ元住吉駅まで見に来て下さい。お待ちしてまーす!

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どんな表情で

2024-10-01 22:35:02 | 学生


左 恵菜 / 右 小鈴 共に中2 油彩

サヤカです。久しぶりに満員電車に詰め込まれ新学期の始まりを実感しました…。今回は学生クラスの油彩をご紹介します。小鈴はサイズがF4(333×242mm)と恵菜のF6より小さいので、一回り小さく載せました。

恵菜 目一杯漕いだブランコを下から覗くという躍動感たっぷりの構図になっています。難しい構図ですが、一番見せたい部分が伝わるようによく考えて配置したことが分かります。地面などの背景をぼやかして描いているので、メインの人物と背景のバランスもいいです。ブランコの裏面と脚の彩度を落とし、可愛らしい表情がより明るく軽やかな印象になっています。晴れ晴れとした表情にこちらまで朗らかな気持ちになりますね。

小鈴 思わず触りたくなるようなモッフモフな秋田犬の子犬。ワンちゃんかわいい!一様に犬を描くと言っても、犬のどんな一面を描きたいのかによって絵のタッチやポーズを変える必要があります。凛とした姿なのか?愛らしい姿なのか?小鈴はきっと「そこにいるだけで癒されるような」ワンちゃんを描きたかったのでしょう。抱き心地の良さそうな毛並みの質感や、寒い地方特有の毛量、あどけない表情にこだわった証拠ですね。

描いたことのないモチーフや、普段選ばない題材にも臆せず挑戦するチャレンジ精神を持っている2人。他の人が尻込みするような難しい題材に取り組んでみるのも良いかもしれません。こちらも10月6日に開催される元住吉東口オズ通り商店街と西口ブレーメン通り商店街が主催するお祭りに展示される予定なので、ぜひ実物の作品を楽しんでください!

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