恨みというほこりは、
おのれの思惑を邪魔されたと言って恨み、人を不親切だと言って恨み、人の親切もかえってあだにとって恨み、人の粗相も意地でしたようにとって恨み、
すべておのれの悪い事を顧みず、人を恨むはもちろん、いんねんの理からなるという理を悟らずに、ただ人を悪く思って恨むのがほこりとなります。
例えば、自分が出世出来そうになったところを、他の人が登用されたために出世出来ないようになると、あの奴が邪魔しやがったと思って恨む。そうではありません。自分よりもその人のほうが事が出来るからです。
また、たとえ自分の方が事も出来、登用されるべき順序にあったとしても、いんねんという理を心に治めたならば、たんのうして、ますます慎み、行いを改めなければならないはずであります。ところが、あいつがいたために、あいつが邪魔したためにと誤解して、その者を恨む、これは大きな間違いでございます。
また、自分が心をかけた女を、人が取ったとか、または、女が他の男に心を寄せたとか言って、その女も男も共に恨み、自分が心得違いをしておったのだと、改心するところへ気が付かず、人を恨んで、その結果がケンカ、口論となり、はなはだしいことには、殴りつけたり、刃物で刺したりして、ついには殺害するに至る。恨みの刃を振りかざす例は、古今東西絶える事のないありさまで、誠になげかわしい至りでございます。
また、小さい事で申したなら、「あの人がこう言ってくれればよいのに」、「言いようが悪いために、私は人に悪く思われる、不親切な人だ、憎らしい人だ」と心を沸かす。
また、人が自分の過ちを親切に忠告してくれても、悪く取って、「あいつがいまいましい事を言いやがる。今度奴の穴を探して仕返ししてやらなければならん。」などと思って、心中大いに恨んでいる。あるいは、人が粗相で自分の器具などを傷つけても、「あいつが粗相をするなんて、これは意地からしたに違いない、ひどい奴だ」と胸に持つ。
こういうような取り違いをして、日々ささいな恨み心を起こす事が数々あるのでございます。これは、心ばかりのことで、目にも見えませんが、これがほこりと聞かせられますので、積もり積もって身上に迫るようになります。
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