理想国家日本の条件 さんより転載です。
幸福実現党 江夏正敏の闘魂メルマガ vol.60
2016年2月16日発行
江夏正敏 幸福実現党 政務調査会長のオフィシャルブログ
http://enatsu-masatoshi.com/
1、江夏正敏の「闘魂一喝!」
「世界を導く力―国防論点整理」
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2月15日に、東京都品川で幸福実現党の大川隆法総裁が「世界を導く力」という演題で講演を行いました。
その中で、国防についての新しい指針を提言しました。
北朝鮮の水爆実験、ミサイル発射という緊急事態に対して、日本の取るべき方策は、一体何であるのか。
宗教家としては言い難いことを、時代の先駆けとして、リスクを取りながらの発言です。
今回のメルマガは、大川隆法総裁が講演された「世界を導く力」の国防提言の一部を、私なりに論点整理させていただいたものです。
どうか、国家のため、人類の平和のために、純粋に必要なことを訴えた姿勢を見ていただければ幸いです。
●北朝鮮の水爆実験とミサイル発射
一月の初めに、北朝鮮による核実験四回目が行われました。北朝鮮は水爆実験と発表しております。
二月の初めには、予想通り長距離弾道ミサイルの実験が行われました。世界は一つのターニングポイントを迎えつつあると思います。
金正恩氏の考えは、おそらく水爆を持っているということを誇示することによって、
水爆を持っている国連常任理事国五カ国と肩を並べ、超大国の仲間入りをしたと言いたいのでしょう。
そして、核や長距離弾道ミサイルの実験をすることで、アメリカと同じ土俵で交渉するつもりです。
●日本は対処案を出さねばならない
しかし、弾道ミサイルまで飛んだ段階で、日本として一つの考え方は出さねばならない。
日本として、どう考えるのかを世界に発信し、それがどのように世界で受け取られ、その反応を受け止められるだけの国とならなければなりません。
●誰かが言わねばならない時期が来た
今日の発言は、時代を先取りして理解されないかもしれませんが、この国において言っておかねばならないことです。
おそらく安倍首相でも国会で言えないでしょう。誰かがリスクを負わなければならないのなら、仕方がないと考えています。
●水爆実験・ミサイル発射が意味するもの
北朝鮮の原爆実験は、少なくとも三回終わっています。今回は、それ以上の性能を持ったものを実験しているのは確実です。
水爆というのは原爆の数百倍から数千倍の威力を持っています。広島では十万人、長崎では七万人以上の方が、一発の原爆で亡くなりました。
この数百倍から数千倍という威力を考えると、東京に水爆が落ちた場合は、一千万から二、三千万人ぐらいまで被害が出る可能性がある。
東京、大阪、名古屋、福岡などを狙ってくるはず。そうすると、何千万かの単位での死傷者が予想されます。
水爆がいつ完成するかは分かりませんが、時間の問題です。今回は長距離弾道ミサイルの実験もなされました。
何千キロか飛んだようですが、アメリカに対して「核弾頭をつけて、ハワイおよびアラスカぐらいまで届くぞ」というメッセージを送っているのです。
次はワシントンやニューヨークまで届くところまで行くぞと。
●日本人の生命にかかわる重大なこと
この時点で考えねばならないことは何か。
「北朝鮮が核実験やミサイル実験をするのはいつものこと」「慣れてしまったので、どうでもいい」という見方もあるかもしれませんが、慣れてしまってはいけないのです。
これは重大なことなのです。憲法九条だけの問題ではなく、憲法十三条にいう「国民の幸福追求権」とも関わることなのです。
●アジアには紛争噴火点が多くある
香港がイギリスから返還されて、五十年間は自由の体制を維持すると保証されていたにもかかわらず、十数年で香港の自治は失われつつあります。
それを見て、台湾の総統選では、中国寄りだった馬総統が敗れて、民進党の蔡英文氏が当選しました。
五月に総統就任したあと、おそらく中国との間で、何らかの確執が生まれるでしょう。
台湾・沖縄近辺で、何らかの国際紛争が近いうちに起きる可能性が十分にあると見ておかねばなりません。
それよりも緊迫しているのは、北朝鮮と韓国の問題。
もうすぐアメリカと韓国の合同演習が行われ、圧力は掛けるつもりでしょうが、それで黙っているような金正恩氏ではありません。
おそらく、短距離ミサイルや中距離ミサイルを撃ち上げ、威嚇するでしょう。
さらに、拡張主義で侵略的な方向で軍事大国を目指している中国は、ベトナム、フィリピン近郊での領土に関する紛争の可能性があります。
このように、少なくとも、日本以外で三カ所の噴火点があります。さらに、日本には尖閣・沖縄辺りでの噴火点があります。
このようにアジアでは、三、四カ所での紛争が迫っています。どの紛争も、一、二年以内に起きても全然おかしくない状態です。
もっと言えば、明日、明後日起きてもおかしくない状態なのです。
●言論・思想戦と外交戦
私たちは、北朝鮮や中国の文化的鎖国状態を打破すべく、多くの本を出版し、それを広める言論・思想戦を第一陣として行ってきました。
第二陣は外交戦です。まずは日米関係の同盟強化であり、間違っても米中同盟に走らせてはなりません。
次はインドとの友好関係の促進です。インドは十二億の人口を抱えており、核大国でもあります。
さらには、ロシアに対しても、何らかの勇断をしなければいけない時期が来ています。プーチン氏は、日本に対して何らかの道を拓きたいと考えているようす。
まだロシアとの平和条約が結べておりませんし、友好促進のための条約が結べていませんので、ロシアとの外交関係も強化すべきです。
こうしたインドとロシアとの関係を強固にすることは、中国に対する牽制にもなります。また、ロシアの場合は、北朝鮮に対しても非常に大きな牽制になります。
それから、台湾の独立を護ることも一つのポイントです。台湾は自由と民主主義の国です。
台湾が自由と民主主義の国として存続し続けるかぎり、中国の覇権主義は、最後の一線を越えることができないのです。
日本が石油に重点を置いたエネルギー政策を続けるのであれば、台湾海峡付近は日本のシーレーン、海の道として生命線になります。
その意味で、台湾が危機に陥るようであれば、台湾を助けるだけの力は必要です。
このほかにも、イスラム圏、ヨーロッパでも、できるだけ日本の戦後七十年間の平和的努力を認めていただいて、
国際紛争をジャッジメントしていく有力な国として力を発揮していくことが非常に重要です。こうした外交での包囲戦が必要です。
●日本の国防そのものを考える
そして、第三段階として、日本の国防そのものをどのようにするかという問題です。難しく悩ましい問題です。
世界に争いの種を増やしたくないし、できれば戦争はない方向に持っていきたい。軍備などは、できるだけ縮小していく方向が本来の筋でしょう。
しかし、リアル・ポリティックスを見るかぎり、そんな単純なものでないことも事実です。
近未来を考えても、兵器はもっともっと進みつつも、戦争はなくならないと予想されます。
そのような中で、その時代その時代において、何が正しいかということを考えながら、世界の正義を推し進める方向で、軍事的な問題も考えていかねばならない。
少なくとも北朝鮮において、四度の核実験が行われて、弾道ミサイルが撃たれ、日本はとっくに射程のなかに入っているという状況です。
また、潜水艦からもミサイルが発射できる態勢に北朝鮮がなっている。パトリオットミサイルも通用しない中で、日本の国防を真剣に考えなければならないのです。
●核装備を検討すべき時期が来ている
このようなことを考えると、日本が植民地にされないためには、核装備を検討すべきときが来ているのではないか。
私は正当防衛の範囲内で準備しないと、間に合わないところに来ていると考えています。
これは、安倍総理はたぶん国会で言えないでしょうから、私が代わりに言います。
核装備をして正当防衛的に国を護れる準備をしないと、場合によっては千万人単位の人が殺される可能性がある。
また、北朝鮮の脅迫に屈して、戦わずして植民地になる危険もあるということを言わなければなりません。
●核兵器は抑止力がある
核兵器というものは、他国を侵略し、殺すためだけにあるのではありません。
核兵器の最大の効能は、日本に二つの原爆を落とした以外、それ以降の歴史においての最大の効能は、他の核兵器装備国に核兵器を使わせないということが最大の効能なのです。
核兵器を使った場合には、核兵器を使われる可能性があるということが、最大の抑止力になって、
結局、核兵器が使えないということで、通常の局地戦以外はできないというのが、一番の効能としてあるのです。
もちろん、日米同盟が強固であれば、ある程度アメリカがやってくれる可能性もないわけではないのですが、
例えば、島嶼防衛などの小さなレベルで攻撃を受けたときに、アメリカが本当に動いてくれるかどうかはわかりません。
また、中国の習近平は、本当に世界帝国を目指しているので、この中国の世界帝国計画に対して、
アメリカの次の大統領が、これに対抗するだけの基軸を打ち出せるかどうかは分かりません。
日本人が一方的に攻撃を受けて死ぬような事態は避けたい。韓国、台湾、フィリピン、ベトナム等が侵略されるような事態も避けたい。
そのためには、日米の共同の抑止力があったほうがいいと考えます。その意味において、十分に研究しておくべき時が来たのではないか。
国防を言うと票が減ると言っても、今、そこにある危機に対して対処できないということは、政治家として、政党としては失格だと思っています。
●国民を護る体制をつくらねばならない
ですから、幸福実現党にとっては、まだまだ厳しい時期を迎えるかもしれませんが、きっちりと国民を護れる体制をつくらねばならない。
宗教的に言っても、この日本という国は、護るに値する国です。後世に伝えるべきものがたくさんあるのです。
人類の遺産としてこの国を護り、遺し、発展させ、その考えを全世界に伝えていかねばならないと思います。
●北朝鮮の二千万人を解放し、近隣諸国も護らねばならない
北朝鮮の二千万人が人質になって、地上界に一つの地獄圏ができているのです。解放しなければなりません。
一部の人たちの独裁欲のために、多くの人々が何十年もの苦しみのなかに置かれるということは望ましいことではありません。
北朝鮮の暴挙、それを影で支える中国、この両国が近隣諸国を脅すことができる兵力を持っているとことに対して、
思想戦を挑みつつも、現実においても抑止力をキチッと持つことが大事です。
●核兵器、原子力潜水艦、空母
少なくとも、核兵器の開発は取り組むべきです。さらに原子力潜水艦で一年中海に潜っていてでも反撃できるスタイルも考えるべき。
また、ヘリコプター空母としての護衛艦もできていますが、護衛艦と言わずに、しっかりとした空母も持つべきでしょう。
●日本アルプスの下に避難所も
万一のときのことを考えて、日本アルプスの下に避難場所をつくるぐらいの大規模な防衛構想はつくっておくべきです。
リニアモーターカーで、東京・大阪から両方から一時間以内で入れるぐらいの距離で避難できるぐらいの準備はしておく。
そこまでしておけば、日本が滅亡することはないでしょう。
●理想論だけではダメ
宗教家が軍事について話をしたことが、この世離れしているように見えるかもしれませんが、理想論だけでは駄目です。
リアル・ポリティックスもしっかり見つめた上で、「世界はどうあるべきか」ということを構想しなければならないのです。
最期に「首相が言わないから私は言います。今まで述べた方向で、未来を導いていこうではありませんか。
そのためには、正義とは何か、正しさとは何か、それに対して、強い決断力と実行力と世界に対する発進力、やってのける力、批判を跳ね返す力、こういうものが必要です」
という力強い言葉で講演を結ばれました。
他にも、防衛国債など、いろいろな論点を言及しております。
是非、幸福の科学の支部へ行かれて、「世界を導く力」の録画DVDを聞かれることをお勧め致します。
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2、編集後記
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長いメルマガになってしまいました。
ただ、北朝鮮の水爆実験、ミサイル発射という緊急事態に対して、
日本国民の危機感の希薄さは、十分に憂慮する事態です。
多くの国民の皆様が、この危機的現実に目を開かれることを願う次第です。
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◆ 江夏正敏(えなつまさとし)プロフィール
1967年10月20日生まれ。
福岡県出身。東筑高校、大阪大学工学部を経て、宗教法人幸福の科学に奉職。
広報局長、人事局長、未来ユートピア政治研究会代表、政務本部参謀総長、
HS政経塾・塾長等を歴任。
幸福実現党幹事長・総務会長を経て、現在、政務調査会長。
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◆ 発行元 ◆
江夏正敏(幸福実現党・政務調査会長)
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北朝鮮 弾道ミサイル発射可能の新型潜水艦
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