石森則和のSEA SIDE RADIO

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石森則和がお届けするブログです!

スターダストレビュー!ニューシングル「愛の歌」&ニューアルバム「31」

2007-07-22 | Weblog
はいはいはいはい。
みんな、いい子にしてたかなー?


いよいよ7月25日、スターダストレビューのニューシングル、
「愛の歌」がリリースになります。

そしてそして!
3年ぶりのオリジナルアルバム、
「31」(サーティーワン)も9月5日に
おん・せーる!

・・・てなわけで。

今回は、まず
この「31」について(ネタバレしない程度に)
一足先に語らせていただきやしょう。

あくまで僕の個人的な印象なので、
あしからず。

まず、アルバムの印象ですが
「25年に一度の大感謝祭
6時間ライブ~おやつ付~」を終えるなど
節目を乗り越えたスタレビが、

「さあ、またここから歩き始めるぜ」と
ぐーんと背伸びして、深呼吸し
はるかに続く道の行方をメンバー全員が見つめている感じ。

特に今回は要さんはじめ、
メンバーの皆さんが
「等身大の自分」を表現したナンバーが目立ちます。

「これ、ひょっとして本当の自分たちのことを
正直にさらけだして歌っちゃってない?」というようなね。

また、過去を慈しむような曲もあるけれど
全体として「未来」をモチーフにした曲が多い印象。

実はここしばらく、僕ちん
いろんなことで
めちゃめちゃ忙しかったんだけど
このアルバムを一足先に聴いて心が明るく
スーッとなりました。

もちろん、アレンジなどには
音楽ファンをもうならせる
スタレビならではの「仕掛け」も
いっぱいあって、「おほ!?」と思わせてくれます。
(細かい曲名、タイアップなどはもうちょっと待って)

まず、デビュー以来の持ち味である
JAZZYなナンバー!
柿沼さんの渋いベースにシビレマス。

一転、マービン・ゲイを彷彿させるナンバーは「爽やか!」
音の一粒一粒が輝いている!

そして○曲めに収録されているのが
25日にまもなくシングルとして発売される「愛の歌」
(アルバムはアルバムバージョン)

のっけから
要さんのボーカルに鳥肌が立ちました。

こんなに何年もスタレビの曲を聴いて、
生でも何度も歌っていただいているのにです。

メッセージはいたってシンプル。

「君がいるから嬉しくて・・・」
でもそれはとても大切なこと。

この曲では
大勢のコーラスが聴こえてきます。

それはまるでゴスペルのようですが、
「ゴスペル・クワイヤ」とは違う広がりを見せます。

実は、この大コーラス、
あの25周年記念の6時間ライブで
メンバーとともに1万5000人にのぼる観客が
声と「心」をあわせた歌声。
(僕も歌ってます)


でもね。
1万5000人もいるのに
迫力、とか大騒ぎって感じではないんです。
強いて言えば「共感」が
海のように広がっていく感じ。
(どのように使われているかは、聴いてのお楽しみ)

スターダストレビューを愛する人は
25年の歴史の中のどこかで、そのスタレビに出会い、
ともに成長してきました。

その間にはスタレビにも激震が走ったこともあっただろうし
ファンの人生にもいろんなことがあったはず。

月並みな言い方ですがこの「愛の歌」では
「全員がスターダストレビュー」

さあ、また
それぞれの人生を
自分なりに歩き始めようぜ、と
肩を叩かれているような、そんなアルバムです。

熱烈なスタレビファンでなくても
このアルバムを機会に
「本物の音楽って、こんなに楽しいんだ」
「音楽を楽しむことって、こういうことなんだ」と
思ってくれたらいいなあ。

シングルの「愛の歌」はTECI-122 税込み1200円
カップリングは「煙が身にしみる」(目にしみるではない・・・)
「愛の歌のボーカルレス(コーラスのみ)バージョン」
「愛の歌のライブでの収録の模様」が入ってますぜ。

ニューアルバムの「31」は
でも書いたけど9月5日リリース。
正座して待て!
どんだけ期待しても裏切られないぞ!


ロマンチックが止まらない!~WBC世界フライ級タイトルマッチ!内藤大助選手が新チャンピオンに!

2007-07-22 | Weblog
後楽園ホールについたのは
泊まり勤務あけの午後。

すでにリングの設営が終わっていた。

WBC世界フライ級タイトルマッチ!

17度防衛中のチャンピオン、
タイのポンサクレック選手に
内藤大助選手が3度目の挑戦をした。

1度目は「世界戦上、日本人最短記録」の
34秒KOで敗れ、苦しい日々を送るも、
不屈の闘志でその後は勝ち続ける。

ポンサクレックにチャレンジする2度目のチャンスを得る。

しかしこのときはバッティング(頭があたること)で
右目の上を切ってしまい「負傷判定」で敗れてしまった。

そして今回、「負けたら引退」と3度目に臨んだのだ。

ところが中継を予定していたTV局が降りたことから
資金難のため開催が危ぶまれる。
幸いなことにスポンサーや一般の方からの援助にくわえ
東京ローカルのMXTVが中継を買って出たのだ。
MXTVがボクシングの、
しかも世界タイトルマッチを放送するのは初。

その中継で控え室レポーター、リングサイドレポーター、
そして勝利者インタビュアーをやらせていただいた。
(楽しいけれど忙しい!)

・・・正直にいうと
かなり苦戦が予想された。

内藤選手本人も
「ボクシングセンスではかなわない」などと発言していたし
チャンピオンも
「相手が必死なのはわかっている」と一切手を抜かずに臨む。

野球の試合は数十秒で終わることは無いが
ボクシングではありうる。

だからいろんなケースを想定して番組は作られる。

12回最後までやって判定になるのか?
それ以前に決まるのか?
早く終わったら放送はどうするのか?
どちらが勝つのかでも
その後の放送の展開も細かく変わる。
例えばどちらの控え室でどうインタビューするのか、もだ。

僕は内藤選手に勝ってもらいたかった。
でも、どの資料を見ても新聞を開いても悲観的だ。
1社だけが前向きに書いてあったけど。
放送スタッフも前評判は頭には入れていた。

彼は屈強なコワモテではない。
おとめ座で
生まれかわったら女の子になりたくて
好きなテレビ番組は「田舎にとまろう」
(絶対ラストで泣いてる)
顔もたれ目で愛嬌がある。

根が優しいのだ。
中学のころは「いじめられっこ」だったという。
お金もとらたしヤキも入れられた。
そのころの自分は大嫌いで
人と同じでないと不安だったと。

でも、ボクシングを始めて
初めて「自分」を意識したという。

「人と違う自分が好きになった」とも
あるインタビューに答えている。


それによれば
プロボクサーになって
かつての「いじめっ子」から
チケットをねだられた時、
お金を払わなかった「いじめっこ」に
きちんと催促できたという。

それは強いパンチを手にしたからでなく
自信に裏づけられた「精神力」を手にしたからだ。

さすがに控え室のまわりは緊張感があったが
レポートでもお伝えしたように「悲壮感」がない。
沢山の知人の励ましに内藤選手も笑顔を見せている。

いよいよ試合が始まる。

彼の入場曲は
クィーンの「ウィ・ウィル・ロックユー」でも
「ロッキーのテーマ」でもなく、


CCBの「ロマンチックがとまらない」・・・なぜに?
でも、めちゃめちゃもりあがってる!
大勢の観客や支援者も
この曲で踊っている、今も耳から離れない。

ご両親も奥さんも幼い子供さんもいる。
失礼ながら、収入は少ないという。

でも、年上の奥さんは笑顔で
おおらかに応援してきた。
書き忘れたが内藤選手は
すっげー愛妻家でもある。

・・・ここで負けたら夢が潰える。
何かを変えるんだ!
もう決して若くないけれど
ハングリーな気持ちでここまできた。

何かを変えるんだ・・・。


僕は青コーナーで
内藤陣営のセコンドのすぐ後ろに陣取った。

序盤からすごいスピードでパンチを繰り入れていく内藤選手。
客もセコンドも皆、勝利を望んでいるのは当然だが
そんな皆が驚くほどだ。
セコンドも目を見開いて
「あいつ、きょう速ええな」とつぶやいた。


1R終了のゴング。

同時にセコンドは立ちあがってのガッツポーズ。
もう勝ったみたいな騒ぎだ。
会場全体が震えた。

「足を使って左に回りこめ、
小さく確実に返していけ」
セコンドから指示が飛ぶ。

歓声にかき消されて
声は聴こえなかったが
コーナーに上った
ジムの宮田会長の口が、
「オマエ、スゴイゾ」と動くのが見えた。

2Rめからは会場全体が押せ押せムード。
チャンピオンが追い込まれていく。
パンチが、どんどん大振りになっていくのだ。

試合は終盤にさしかかる。

僕は格闘技が好きで
セコンドからの指示も聞く機会はあるが
コーナーの椅子に座った内藤選手に
宮田会長から「珍しい指示」が飛んだのが
かすかに聞こえた。

「信じろ。いいか?
みんなが、ついてる」

そして最終ラウンド。

ゴングとともに出て行く内藤選手。
そして壮絶な打ち合い。
しかし内藤選手が優勢なのは明らかだった。

宮田会長の目が潤んでいる。

セコンドから声が飛ぶ。
「いいか、内藤!
あと1Rだ、あと1Rで




・・・人生が変わるぞ」


最後のゴング。
勝敗は判定にもちこされた。

両者、レフリーに腕をつかまれる。

それでは判定の結果を申し上げます。
「青。内藤選手!」
最後のほうは
もう歓声で聴こえない。

僕はいそいでリングに駆け上がろうとしたが
ジムの仲間が泣き笑いで殺到しているので
はしごに上れない。

どうにか這い上がって、急いでリングイン。
フロアディレクターから、マイクを渡される。

内藤選手に、チャンピオンベルトが渡される。

「放送席、放送席・・勝利者インタビューです。

新チャンピオンの、誕生でえええええすっ!」
うわあああああああああああ!

内藤選手、切れた唇で
僕の質問に一生懸命答えてくれます。

みんなのおかげで、みんなのおかげで
がんばれました。
苦しかった日々も、みんなが支えてくれました。
・・僕、いじめられっこだったのに
世界チャンピオンになれました。

・・・やばい!
なんか涙がこみあげてきた。




「きっとこれを見て
内藤選手みたいになりたいって思う子もいますよ」

もともと「笑い顔」の内藤選手が
もっと笑顔になった。

ボクシングジムや空手道場が
「いじめられっこ集まれ」などと募集することがあるが
あれは、
「いじめに対し力で防御する、あるいは攻撃する力をつける」
という意味ではない。
「僕は、これならこんな頑張れるんだ!」と自信を取り戻すことと
自分を認めてくれる「学校以外の世界」を持つことに意味がある。
だから、子供自身がそれを実感できるならば
水泳でもいいし、音楽でもいいんだと思う。


さて、実はポンサクレック前チャンピオンは
19度目の防衛戦を9月に、
また20番目の防衛戦を12月に
タイのプミポン国王の前で行うことを決めていた。

つまり内藤戦は「通過点」と見ていたのだ。

しかも、かねてから自分に対して対戦を希望していた
亀田興毅.選手側に試合を要求していたが
条件が折り合わない状態だった。
どちらかというとスポーツ紙も、今回
こういった話題を大きく取り扱っていた。


一方、内藤選手は亀田選手側に対戦を希望しながらも
事実上「無視」状態だった。

こうなると
早ければ年内にも「内藤の初防衛戦」として
内藤VS亀田の試合もないとは言えない。


あるとしたら楽しみだ。
すべてが終わったあと
内藤選手と握手した。

宮田会長は
「もうボクシング、あした
やめてもいいぐらい嬉しい」と笑った。

宮田会長も
ボクシングのダメージで現役を退いたが
強い選手だったと聞いている。
内藤選手にかけた想いが痛いほど伝わった。


今、ボクシングのフライ級は
男のロマンにあふれている。

ロマンチックが止まらない。