石森則和のSEA SIDE RADIO

ラジオマンの
石森則和がお届けするブログです!

りある・とーく

2007-10-13 | Weblog
僕がラジオに出会ったきっかけは
小学生高学年のころに
祖父からトランジスタラジオをもらったことだった。

それはミリタリー風の手のひらサイズで
AMしか聴けなかったけれど
僕の知らない曲や大人の世界を
無償で溢れんばかりに与えてくれた。

やがて中学に入ると
クラスの話題は前夜のラジオ番組一色になる。

これは中部地方独特かもしれないが
「カリスマ局アナ」がたくさんいたのだ。

浜松に住んでいた僕らは
SBS静岡放送の国本良博アナや荻島昌美アナ(現在フリー)
ミュージシャンの松野こうきさんらに夢中になったものだ。

やがてもっと深い時間の放送も聴くようになる。

SBS静岡放送はオールナイトニッポン(LF)や
青春キャンパス(QR)をネットしていた。

オールナイトは中島みゆきさん、たけしさん・・・etcetc
青春キャンパスは谷村新司さんとばんばひろふみさん・・・
楽しかったなあ

むさぼるようにあっちゃこっちゃ聴いていたので
ラジオ大阪(OBC)の
「ぬかるみの世界」(鶴瓶師匠&しんのしんさん)まで聴いていたら
突然、LFの上柳アナがリスナーとして登場してびっくりし
秘密を共有したようで嬉しかった。(のちに上柳さんも認めている)

上京して一人暮らしを始めると文化放送を聴く時間が長くなった。
上京した、と言っても当初は浪人していたので
敢えてTVを買わなかったのだ。う~ん、ストイック。

コンプレックスと孤独と失恋(?)に耐えていた自分にとって
ラジオは自分にとって「酸素」みたいなものだった。

吉田照美さんの番組を流しっぱなしにし、
勉強するときも食事を買いに行く時も
トイレに行く時も(失礼)ラジオを離さなかった。

葉書を書くようなタイプではなかったが(ちょっとだけ書いたが)
夜が来るのが楽しみで楽しみで、声を出して笑ってた。

いいなあ、こんな風に
退屈をぶっ壊して、面白い話でひきつけて
でもどこか誇りがあって、自分のスタイルがあって
リスナーとの「いい距離感」を保ってて。

「いつか僕もDJになれたらいいのに・・・なんてな」

やがてほかの時間帯の番組も聴くようになり
文化放送の出演者のかたがたには親しみを持つようになった。

(名前を書こうかと思ったけど
現在お世話になっているかたが殆どなので
照れくさいからやめます


やがて大学に入り、放送の世界を目指す。
その間もラジオは聴き続ける。
今CXで朝やってる小倉さんの番組も
面白くてトイレにいく暇がなかった。

行ったけど。


なんとかの一念、岩をも通す・・・で
FM局のアナウンサーになり
いきなり2時間ほどのワイドを持つようになる。
しかし、最初は思うようにはしゃべれない。

経験を積むうち
だんだんと自分のするべきことがわかってきた。
やがて自分がプロデュースする昼のワイドを
持てるようになった。
息のあったパートナーも出来て
聴取率も上がり、民放連から賞も頂いた。

でも何より、ありのままの生活についてメッセージを送ってくれ、
本音をぶつけてきてくれるリスナーが増えたことが嬉しかった。

ちょうそのころ
ど文化放送では「本気でドンドン」という番組がはじまる。

これはひとつのニュースをいろんな角度から
多くの探検隊員がリアルタイムでよってたかって掘り下げていく。
誰もやったことがない上に、ラジオの長所をフルに使った番組で
気が遠くなるくらい素晴らしかった。

僕は、面白くて、そして悔しかった。
地方局ではあるが自分の愛した筈の文化放送に
なんと「負けたくない」とまで思った。

なんだかんだあって(ありすぎ)フリーになり
TFMを経て、文化放送にお世話になり8年が過ぎた。

フリーになった当初はあくまでDJにこだわっていた。

もちろん今でも自分のバックボーンはDJには違いないが
毎日の報道の仕事に、深い意義と大きな喜びを感じている。

DJは、
「リアルなリスナーの気持ちを受け止めて
自分なりに真実の言葉で返していくもの。
どういう言葉を選べば伝わるか、考えながら」

一方、報道は、
「リアルな現実を受け止めて
自分なりに伝えていくもの。
自分しか伝えられる人がいない現場から
何がどう大切なのかを考えながら」

ね?全く違う仕事のように思えても
実はなんだか
そう大きな違いはないような気がするんだ。
いつか自分の番組をまたやりたいけど。

今でもラジオは肌身離さず持っている。
これは「報道」という仕事のためでもあるけれど
実は中学生のころのラジオ少年が
ラジオを手放せずにいるだけなのじゃー。

以上、このことは、
水曜日の朝ご一緒させていただいている
照美さんには話したことがない。
そういう機会もないけど、
ちょっと恥ずかしいからなのさ。
うけけのけ。



こんどの火曜日
16日放送の「レコメン」(文化放送)に
ゲストで出させていただくことになりました。
(スタッフの皆さんありがとうございます)

テーマは「進路」
自分の未来に向かい合う中高生のみんなからの
マスコミの仕事って?という疑問に答える内容とのこと。

あのころの僕のようなラジオ大好き少年少女が
この仕事に夢を持ってくれたら嬉しいな。

このブログ、10代のみんなも
読んでくださっているようなので
よかったら聴いてくださいね。

僕はこの
パーソナリティのK太郎さんのコメントに共感しました。↓
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