「コレステロールの最適な摂取量はおそらくゼロである」 (米ハーバード大学 ウォルター=ウィレット)
こう主張する栄養学者もいる。古来より日本人は低コレステロールの生活と共にあった。そのため祖先の食習慣が採用した適応戦略から外れるのはむしろコレステロール過多の状態の方であると考えられる。
この民族が今世界一卵を食べていて(1人当たり年間340個)体の方は大丈夫なのだろうか。
飽和脂肪酸も日本人が摂取した歴史を持たない栄養素の一つ
飽和脂肪酸は肉類の脂肪やバターなどの乳製品に多く含まれ、固形化して血管障害を起こしやすい性質から適正な摂取範囲が最も狭い脂肪酸とされる。
元々日本の食事は低脂質で、日本人は低栄養への生理学的適応と見られる倹約遺伝子を欧米人の数倍の頻度で発現させている。
日本人の体は低脂質・低エネルギーに都合がいいように出来ていて、少なくとも人体が急激な進化を見せる事などない事を考えると、アメリカ人と日本人が至適摂取量の少ない油脂に溺れて行く事を並列に考える事はできないだろう。
◆脂肪酸の組成 (%)飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 菜種油 6 60 34 ひまわり油 10 18 72 オリーブ油 12 80 8 大豆油 15 26 59 ショートニング 31 54 9 マーガリン 33 58 9 ラード(豚脂) 34 46 10 パーム油 47 38 9 牛脂 48 49 4 バター 58 39 3
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