日本が海外に確保している自国向けの食料生産用地は国内農地の総面積の3倍近くになるという。外国へ命を預けたままさらに開国(貿易自由化)を行った場合、農水省は関税撤廃で食料自給率は12%にまで落ち込むと予測している。 様々な分野で国際競争力が低下する今、日本は“自国の事は自国で”を考え直してみる時ではないか。 '04価格 国産 輸入(円/kg) '05主要輸入先(シェア) たまねぎ 91 67 中国(62%)米国(23%) にんじん 112 77 中国(90%) ねぎ 349 135 中国(100%) キャベツ 91 73 中国(86%) ブロッコリー 320 237 米国(73%)中国(26%) ごぼう 197 118 中国(89%)台湾(11%) しょうが 576 282 中国(99%) さといも 178 101 中国(100%) にんにく 1188 142 中国(100%) あなたの食料自給率は何%? コンビニ弁当、外食、中食(惣菜)、冷凍食品に依存した食生活を送る人は恐らく日本の致命的に低い食料自給率に貢献している。 外食産業の経営を成り立てているのは地球の裏側から運ばれてくる安価な外国産。これら輸送燃料に大量の石油を使う食材が自給率40%のわが国を支えている。 和風「幕の内弁当」の食材19種のうち14種が外国産 フード・マイレージ|All About 食料自給率はカロリーベースのため、数値の向上にはカロリーを有する [穀類 油脂 豆 肉 魚介...] で外国産に頼る食構造を変えなければならない。主食が米('09自給率95%)から小麦(同11%)へシフトすれば自給率は低下する。 八百屋へ行っても外国産が圧倒している感はなく、問題は日本農業の規模というよりは買い手の選択にあると言えそうだ。政治の停滞が続く中、国民の側からは食糧安保から生態系保全、市民力向上まで見据えた食事仕分けでも行ってみるのはどうだろう。 食料自給率は'09年度統計 情報出典:農林水産省
“植民地支配”というと過去の遺物のように思われているが、格差拡大・人口増大を伴う本国への資源没収行為は現在も続いている。 土地の占領 - 外貨でしか食糧を得られない貨幣経済 - 労働力としての人口増加 - 豊かになれない長期低賃金、貧困の固定化 - さらなる人口増加・食糧不足 … 前世紀の後半に人口増加が加速しているように、「豊かな暮らしをより安価に」求めた結果の現代型生活は地球人類へ多大な負荷を掛けずには成立していなかった事を先進国の人間は胸に刻まなければならないだろう。 画像提供 素材屋さんROMANCE |