先日の研修の中で、お客様への質問の仕方について触れたんですけど。
コミュニケーションの研修においては、だいたいの場合、代表的な質問の仕方には「クローズ型・オープン型」の質問があるなんてことに触れることになりがち。
これまで私がした質問と、私がされた質問で印象に残った質問について。
40分ぐらいお怒りのお客様の苦情を電話で聞き、私が判断の権限を持たない案件だったので、一旦上司にエスカレーションをして、対応を検討し、電話を掛けなおした時のこと。
結局は、完全にお客様の意に添えない。そのお客様だけ特別に対応できないという、通信系の大規模コールセンターの悲しい事情もあり、何とか双方がここまでだったら折れてもよいという妥協点を探っていく中で、
私:「お客様には○○○をしていただきたいのですが、もしも、お客様に○○○していたけければ、私も・・・までに必ず×××させていただくとお約束します・・・」
お客様:「はっ?結局俺がやらないとだめなんだろうがぁ?」
私:「えぇ・・・・。(沈黙)お気持ちとしてはどんな感じですか?」
お客様:「はぁ(ため息)・・・・(沈黙)わかったよ、必ずやってくれんだよな!!」
私:「はい、必ずです」
お客様:「じゃ、電話待ってるからな、絶対だぞ!」
私:「はい、かしこまりました」
この応対の中で「お気持ちとしてはどんな感じでしたか?」という質問をきっかけに空気が変わったことを覚えています。
この質問は「怒り」がまだピークにある時や、お客様と信頼関係ができていない時には、かなり危険な質問ですよ(苦笑)。
今振り返れば、私は当時から、お客様に割と怖いもの知らず的に果敢に質問をする応対者でした。
それも相手の感情の上を伝い歩き、抜き足・差し足で綱渡り的な質問をするのが私のスタイルだったかもしれません。
たまに読みを誤り、適切でない質問で、相手の機嫌を損ねると、奈落の底へまっさかさま。そこから這い上がるために、またエネルギーを補給が必要であり・・・(苦笑)
同じように、言われてみて自分自身がそれを感じたことがあります。
それは転職の時に、複数のキャリアコンサルタントの方から、仕事の紹介を受ける時、内定が出た会社に行くかどうか決めなくてはならない時、それからコーチングをにわか勉強している人とかにいきなり言われた時とか・・・
「お気持ちとしてはいかがですか?」「どんな気持ちがしますか?」
言われて違和感のない人と、違和感のある人がいました。
その違いは、その人との「信頼関係」ができているかどうかということです。
いや、仕事に絡んでいることはきちんと相手の問いには正確に回答しないと迷惑をかけてしまうので正直に答えますよ。
特に私のように、自分の気持ちに正直ではなく、相手を喜ばせる回答を選びがちな人間にとって、本当にその質問に誠実に答えるには信頼関係が必要な訳でぇ・・・・
特に、プライベートでは違和感あるね・・・「えっつ?あなたには答えたくない」「聞いてどぉすんの?」みたいな。
決して、相手のことが嫌いな訳じゃなくて、つきあいが浅いうちとか、相手との感じている距離感の認識にズレがある時とか、あと、私は自分で気づいて自分で変わりたいから手助け厳禁みたいな壁を勝手につくってるのかもしれませんな・・・・
プライベートでは「えぇー、でもさぁ、そっち(あなた)の気持ち的にはどぉーなん?」なんてことは、よっぽどズケズケとモノが言える人にしか使えないもん・・・・
お客様との応対の中での、原則はお客様の気持ちを汲むことです。
相手が自分の気持ちについて気づいていない時に、自分の気持ちの中の認めたくないような醜さや弱さ、未知の感情に出会うのは、本人にはちょっとした事件でしょう。
気持ちを問う質問は、他の揺さぶり系の質問と比べると、よりあとからしみじみ思うもの。
こんな質問されると皆どうなってしまうのぉ~。教えて、教えてぇ。
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