Breathe & Stretch 〜マインドフルネストレーナーのメモ帳〜

縁あって辿りついたマインドフルネストレーナーの仕事。悩みは色々あれど、喜びや楽しみが増えていきますように。

マインドフルネス心理療法での拠点「北陸マインドフルネスセンター」開設。

マインドフルネス心理療法は、第3世代の認知行動療法で、日本ではまだ新しいものです。

北陸マインドフルネスセンター」ではマインドフルネス心理療法のうちの「自己洞察瞑想療法(SIMT)」で
うつ・不安障害の方を中心としたサポートを行っていきます(福井・石川・富山)。

このまま何もしないでいるとメンタルヘルスが悪化し、仕事や家事に支障を来しそうな予感のある方や、
通院しながら急性期は乗り越えたかなと思われている方、お薬を減らして行く過程にある方で、
なるべく自分の力で乗り越えて行きたいとお考えの方は、お気軽にご相談ください。⇒こちら
(病状によっては効果が確認されていないケースがございます。診断を受けていらっしゃる方は必ず事前に
お知らせください)

マインドフルネスについて記事更新中。 こちらのブログもぜひお立ち寄りください!
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保留する能力

2012-09-24 12:26:35 | 自分のおかたづけ
仕事でコミュニケーションを教えることに関わっている私です。

振り返れば、コールセンターで電話によるコミュニケーションに関わっていた30代の半ばで、交流分析心理学に出会い、心理やコミュニケーションへの興味が加速化して以来、日々、行動と学びが続いている状況です。

研修で扱いながら思うのは、『傾聴』の3つの条件

「共感的理解」
「無条件の受容」
「自己一致」

とは、これもまた「言うが易し・行うが難し」であること。

ずっと気になっているのは、研修で扱えるのが「技法どまり」になっていること。

安心してたくさん話してもらうこと。
聴いてもらった相手は、頭を整理し、自己問題解決をしていくこと。

そこが1つの限界となっています。

しかし、組織の中では、自己問題解決だけでなく、「他者と共に問題を解決すること」が頻繁に起きます。

そのためには、関わる相手の話や行動を、事実ベースでありのままに見聞きし理解することが出発点になります。

じゃないと、我々は好きなように聞き、好きなように解釈しますので、すれ違い満載のコミュニケーションになってしまいますし。

この難しさを日々痛感する・・・

我々が、長年積み上げてきた経験や価値観は、相手の言っていることにバイアスをかけ、「きっとこうだ」「こうなんじゃないの」「それはちがうんじゃないか」という決めつけや思いこみといった【判断】をしがちであります。

もう7年前になりますが、カウンセリングの勉強の際に、自分が何に囚われて聴いているのかを知り、それを手放し、聴きはじめた時に、自分に起きたことは、

海の中で、捕まる場所を失った自分の状態。

そこで見た自分は、「どうしていいかわからない自分」つまり「何を基準にして判断していいかわからない自分」でした。

振り返れば、不安や恐怖の波間にさまよいながら一体、どっちに行ったらいいの?

って状態でした。

その時に気づいたのは、どんだけ、前提を持ちながら、判断しながらきいてたんだよって話です。
今も、その反省は日々繰り返しです。

アクションラーニングでコーチをしていて思うのですが、

質問の中でも、全てが役に立たないという訳ではないですが、「Yes,No」で回答を求める『クローズ型質問』が、自己の持つ前提や仮説から発せられる問いになっている時、

頭の中の自分のイメージは、すでに聞き手が勝手に作っており、それを話し手の話の内容で修正しているような状態自体が、新鮮味のない「条件付きの受容みたいな状態」のようにも感じるし。

自戒の念を含めて表現するなら、

脱力し、海にぷっかり浮かびながら聞いた内容の新鮮さを楽しみながら、青空に浮かぶ白い雲に描く。
ところどころ、こんな感じですか?と確認しながら、描き足りないところを尋ねる。

ありのままに見聞きして理解する。

出現する未来 (講談社BIZ)
クリエーター情報なし
講談社


ピーター・センゲの『出現する未来』の中に、

「保留、つまり習慣的な思考の流れから、自分自身を切り離すこと」を学ばなくてはならないとあります。

習慣的な思考の中には、染みついた思考として愛着を持っているものもあるけど、
それを一旦保留した時の、自分の中に起きる「言い分」は聞いてあげながらも

「それはそれとして」としてとおだやかに決別する覚悟が必要だなぁと感じる日々です。


(鈴木大拙先生と「それはそれとして」)

まずは、ありのままに見聞きすることなしに、
真の個人や組織の問題解決や変容もないのだろうから。
コメント (2)
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