【あらすじ】
IQ162の天才少女チョ・イソは、多くのフォロワーを持つパワーブロガー。
同級生のチャン・グンスはひそかに想いを寄せている。
彼の想いを知ってか知らずか、イソは度々彼を振り回すが、仕方がない。
だって彼女は、ソシオパスだから。
梨泰院に「タンバム(甘い夜)」という店をオープンしたセロイだが、店は閑古鳥。
ふたりの従業員を抱えつつ、なかなか結果を出せないでいる。
着ぐるみでオープン記念のチラシをまいているとき、セロイはイソと出会った。
いや、正確には二度目の邂逅だ。
はじめての出会いも最悪だったが、今回も同じくらいひどい。
セロイは、イソとグンスが二人乗りしたスクーターで子どもを轢きそうになったところを
あやうく助ける羽目になった。
そしてそのまま過労のため、倒れてしまったのだ。
病院で目が覚めたセロイは、「いまどきチラシなんて古いわ」というイソの言葉に耳を傾けた。
「じゃあいまどきはどうやるんだ?」
イソに素直に教えを乞うセロイを見て、グンスは「実直な人だね」と感想を口にした。
イソはなんだか落ち着かない。
実直な人?正義感の強い男?彼は善人?
勝利に執着する彼女の性質は、小学生のころから顕著だった。
ソシオパスの傾向有りとされて、カウンセリングをすすめられたのもこのころだ。
自分の性格に少なからずショックを受けたイソだったが、母の期待は大きかった。
「善人と悪人の境界線なんて曖昧なものよ。あなたには非凡な才能がある。
あなたには、わたしのような平凡な人生を送ってほしくないの」
わたしには、才能がある。美しく、賢く生まれた。
一流大学への進学、大企業への就職、いい暮らし、努力すれば、手に入るのはわかっている。
そう、努力すれば。「いまいましい、努力。
でもいつまで?ゴールはどこ?
こんな世界、爆発しちゃえばいいのに!
イソはグンウォンと彼の先輩と一緒にクラブを出て、飲むことにした。
長家グループの店ポチャに入ろうとするが、ちょうど店にいたスアに未成年であることを看破され、
入店を拒否される。
スアは、梨泰院店のマネージャーに任命されたばかりだった。
長家グループの会長チャン・デヒは、セロイが梨泰院に店を出したことを知っていた。
知っていて、梨泰院店をスアに任せた。
これは踏み絵だと、スアは理解している。
「セロイとわたし、どちらをとるのか?」
会長に試されている。答えは決まっている。たぶん。おそらく。
ポチャを追い出されたイソは、グンスと先輩をタンバムに誘った。
あの男がはじめたばかりだという店。
まったく客のいない店内。ダサい店。
IDカードの確認もいいかげんだった。
たいして面白くもない夜だったが、事態は急変する。
酔った先輩が、店員のスングォンに横柄に接したことをきっかけに、
殴り合いのけんかがはじまったのだ。
やっと面白くなってきたと思った矢先、通報を受けたという警察官が店にやってきた。
「もめごとですか?わたしたちは未成年がいるという通報を受けて来たのですが……」
火の粉をかぶったイソは、渋い顔をしている。
店の外では、騒動を遠目に見ながらスアがタバコを吸っている。
「あなたはわたしをちっとも変わらないといったけれど、
わたしはずいぶん変わったわ。デートはまた今度ね」
通報したのは、イソがタンバムにいることに気付いたスアなのだろうか?
警察署に並んで座ったイソ、グンス、セロイ、スングォン。
未成年を店に入れたことで、タンバムは2カ月間の営業停止になる。
暴力事件を起こしたスングォンは、自分をだましたイソたちが悪いと開き直るが、
セロイはそれを許さない。
スングォン自身もわかっていた。客が来ないことに落胆していたセロイの役に立ちたくて、
あやしいと思いつつ見逃したのは自分の罪だ。
しかも、カッとなって客を殴ってしまった……。
グンスは罪悪感にかられ、なんとか穏便に済ませたいと思う。
そもそも、店をだました自分たちが悪いし、酔った先輩が店員に横柄に絡んだことが悪い。
だが、刑事に口ごたえをして叱られた。
「保護者が来るまでおとなしくしていろ!」
グンスはカッとなった。
「僕に親はいません!自分ですべて責任を取ります!」
怒鳴ったグンスをなだめたのは、セロイだった。
「お前もおとなしくしていろ。責任がとれないから、未成年なんだよ、坊や」
ぽんぽんと頭をなでられているグンスをイソが驚いたように見つめている。
空気が変わったのは、グンスの保護者としてチャン・グンウォンがあらわれたときだった。
「やあやあこれは、パク・セロイじゃないか!」
グンスは、グンウォンの腹違いの弟。
チャン・デヒ会長が愛人に産ませた子どもだった。
「パク・セロイ、助けてやろうか?」
吐き気がするような因縁に、セロイはこぶしを握り締めた。
グンウォンの下卑た挑発を無視して淡々と手続きを終えようとしたセロイの感情が爆発したのは、
刑事がグンウォンのために便宜を図ろうと申し出たせいだ。
かつて自分が目指した警察官という職業をあきらめたのは、
怒りに我を忘れて前科者になったから。
警官は、一点の曇りのない潔白な人間でないとなれないのだとわかっているから。
それなのに、大統領でもないこの男の一言に公権力が屈する?
2ヶ月の営業停止を受け入れると言い、警察署を出ていくセロイをイソが追いかけた。
「なぜ?あの人が助けてくれると言っているじゃないの。
何があったか知らないけど、一度だけ我慢すればいいことよ」
イソには、セロイの行動が理解できない。
どうしてわざわざ困難な道を選ぶの?
「一度だけ!いま、一度だけ!最後に一度だけ!もう一度だけ!
一瞬は楽になる。だが、そうして繰り返していくうちに、人は変わる」
「ウザ……営業停止になれば、それで終わりよ」
「営業停止がなんだ。もう一度店を開ければいい。たいしたことないさ」
イソは、ハッとする。
ふたりの後を追ってきたグンウォンが、さらにセロイを挑発する。
どんなにひどいことを言われても、セロイは耐える。
「9年耐えた。あと6年は耐える」
「なんの話だよ?」
「お前の時効だよ。俺の計画は、15年がかりだ」
(つづく)
前言撤回だよ!!!
バカ、ばかばか、わたしの馬鹿!
第2話で、グンウォンはフツーに育てられてればいい子だったなんて言っちゃってさ。
こんなヤな奴現実にいたらソッコーでぶん殴ってるわ。
もし吹き替えで観ている人がいたら、ぜひ一度韓国語版で観てください。
ほんっっっっっとにムカつくから。
セロイが何度も、グッとこぶしを握って耐えるんです……。
これ、頭ぽんぽんの和みの癖とは対照的な癖ですよね。
癖というより、アンガーコントロールの手段なんだろうな。
彼の人生を一瞬で変えてしまったあの日から、
怒りを込めたこぶしはけして振り上げず、怒りを握りつぶして耐えることにしたんだね。
そういえば、会長と面会したときにも、ぎゅってしてたっけ。
わたしが知っている3歳の幼児さんで、カッとなるとこぶしを振り上げちゃう子がいるんだけど、
絶対に振りおろさないの。
ぎゅってしながらプルプル震えているんだけど、どうやって我慢してるんだろう。
あの子も、こぶしを振りおろしたことで悲しい出来事が起こっちゃった経験があるのかなー。
3歳なのに……。
糞みたいなドラ息子グンウォンは、ビジネスセンスもないわ、人望もないわ、
クッソムカつくけどまったく見せ場なし。
新店コンセプトの提案は的外れ、スアに「俺は後継者だぜ。俺につけよ」と迫るも、
「本当に跡を継げるのかしら?」といなされ、
セロイをさんざんに煽るも、「時効」って単語にビビりまくるというね。
もちろんセロイは正義を貫きます。
こんな奴に助けてもらうなんてプライドが許さない!ってことじゃないんよ。
どんなによい人が助けようとしてくれたところで、セロイは断ると思う。
ちっぽけなプライドや意地じゃない。
彼には信念があるから。
やっぱりかっこよすぎるよねー。
グンスなんかチョロい。もうぽわーってなってる。
今にもヒョン!とか言い出しそう。
だって自分の兄貴と同い年なんだよ?パク・セロイ。
なのになんなの、この器の違いは。
ただの復讐譚とは違って、セロイが敵であるチャン・デヒ会長の自叙伝を暗記するまで読み込み、
その教えをビジネスの指針にしているところにグッとくるね。
会長の方も、セロイをめっちゃ意識してるところがイイ。
年はとっても人を見る目は衰えない男。
そうです、あなたはセロイを認めているのよ~。
会長から、セロイの店について「任せる」と言われたスアは、
「よかったら帳簿も見てあげる!」なーんて言って、セロイに取り入ろうとします。
いや、この時点では本当に力になってあげようと思っていたのかな。
ところが、セロイが思いのほかしっかりと飲食店経営に関して勉強していたことがわかり、
スアはちょっと鼻白むんですね。
わたしたち視聴者も、セロイの本気度がわかる、というか、
「あ、このドラマ、けっこうちゃんとした感じでやるんだ」ってわかる。
単純に「がんばってたら偶然が重なってうまくいった!」みたいな展開じゃなくて、
(ほんとはそこまで簡単じゃないけど)企業経営のリアルさみたいなところも演出しつつ、
セロイの大いなる復讐を描いていくんだな、と思いました。
金融系ドラマなんかは難しくってよくわかんないので苦手なんですが、
こんな感じだったら楽しいな。
スアは、セロイのこと社会人としては格下だと思ってなめてるとこあるでしょ。
同情なんてくそくらえと言いつつ生きてきたくせに、ちょっとセロイに同情してるでしょ。
でもセロイは素人同然で失敗確実のかわいそうな男なんかじゃないことがわかると、
攻撃に転じちゃう。
いったいセロイをどうしたいんですかねぇ。
めんどくさいヒロインですね。
一方、ドラマ第1話の冒頭に出てきた少女イソは、はっきりきっぱりわかりやすい。
頭よすぎて斜にかまえてる彼女ですが、セロイに出会っていままでの価値観をめっちゃゆさぶられてる。
正直「天使のようにかわいい」かどうかは不明であり、
ヒロインにしては個性的なルックスだなーと思っていたのですが、
この子「The Witch/魔女」の主役の子だったー!
あの映画観たよ~。多少の不満はあったけど、おもしろかったよ!
思わず再視聴したら、ラストシーンの顔はいまのイソだったので「はわわ」と言いました。
韓国って、サイコパスとかソシオパスとか日常会話で普通に言うんですかね?
「すいません、この子ソシオパスなんで」
ソシオパスっていわゆる反社会的パーソナリティを持つ人ってことなんでしょうが、
軽く使われ過ぎてて驚きます。
ほかのドラマでもよく言ってるよね。
イソのお母さんは、他人を押しのけてでも勝とうとする娘のことを肯定しているけど、
イソ自身は自分のそういうところ、ちょっと嫌だな、って思ってるみたい。
よくないんじゃないかな、って。周囲に責められちゃうし。
たぶん、人がどう思うか、とか考えないでパッと頭に浮かんだことや
本質を突いたことを言っちゃうんだね。
でも、セロイは嫌がらずにまっすぐ聞き返してくれた。
そして、ズルしてでも勝てばいい、って考えずに、正しいことをして勝とうとしてる。
最初に出会ったとき、年上の夫人を殴ったことをセロイにとがめられて、
「あの人のせいで父が死んだの」って嘘をついたじゃない?
で、セロイがまさにそういう境遇の人だって最後わかるじゃない。
これはさすがにイソもショックだったろうな、と思うの。
イソはこれからどんどんセロイに惹かれていくんだろうな~。
セロイやスアより10歳くらい若いんだよね。
セロイはスアのこと、まだ好きみたいだし、10歳年下を好きになるようなタイプじゃないから
恋愛成就はしないだろうけど、こういう破天荒なキャラクターはとってもイイですね。
「私は変わったの」ってスアは言うけど、
本質はそんなに変わってない気がするけどなー。
なお、「タンバム」は直訳すると「甘栗」という意味なのだそうです。
(翻訳してみたらほんとにそうだった)
いが栗頭のセロイを象徴している店名なのかもしれませんね。
タンバムにお客を呼ぶにはどうしたらいいのかな。
イソがSNSで褒めるだけじゃ、根本的な解決にはならなそう。
今後のビジネス展開にも期待します。
IQ162の天才少女チョ・イソは、多くのフォロワーを持つパワーブロガー。
同級生のチャン・グンスはひそかに想いを寄せている。
彼の想いを知ってか知らずか、イソは度々彼を振り回すが、仕方がない。
だって彼女は、ソシオパスだから。
梨泰院に「タンバム(甘い夜)」という店をオープンしたセロイだが、店は閑古鳥。
ふたりの従業員を抱えつつ、なかなか結果を出せないでいる。
着ぐるみでオープン記念のチラシをまいているとき、セロイはイソと出会った。
いや、正確には二度目の邂逅だ。
はじめての出会いも最悪だったが、今回も同じくらいひどい。
セロイは、イソとグンスが二人乗りしたスクーターで子どもを轢きそうになったところを
あやうく助ける羽目になった。
そしてそのまま過労のため、倒れてしまったのだ。
病院で目が覚めたセロイは、「いまどきチラシなんて古いわ」というイソの言葉に耳を傾けた。
「じゃあいまどきはどうやるんだ?」
イソに素直に教えを乞うセロイを見て、グンスは「実直な人だね」と感想を口にした。
イソはなんだか落ち着かない。
実直な人?正義感の強い男?彼は善人?
勝利に執着する彼女の性質は、小学生のころから顕著だった。
ソシオパスの傾向有りとされて、カウンセリングをすすめられたのもこのころだ。
自分の性格に少なからずショックを受けたイソだったが、母の期待は大きかった。
「善人と悪人の境界線なんて曖昧なものよ。あなたには非凡な才能がある。
あなたには、わたしのような平凡な人生を送ってほしくないの」
わたしには、才能がある。美しく、賢く生まれた。
一流大学への進学、大企業への就職、いい暮らし、努力すれば、手に入るのはわかっている。
そう、努力すれば。「いまいましい、努力。
でもいつまで?ゴールはどこ?
こんな世界、爆発しちゃえばいいのに!
イソはグンウォンと彼の先輩と一緒にクラブを出て、飲むことにした。
長家グループの店ポチャに入ろうとするが、ちょうど店にいたスアに未成年であることを看破され、
入店を拒否される。
スアは、梨泰院店のマネージャーに任命されたばかりだった。
長家グループの会長チャン・デヒは、セロイが梨泰院に店を出したことを知っていた。
知っていて、梨泰院店をスアに任せた。
これは踏み絵だと、スアは理解している。
「セロイとわたし、どちらをとるのか?」
会長に試されている。答えは決まっている。たぶん。おそらく。
ポチャを追い出されたイソは、グンスと先輩をタンバムに誘った。
あの男がはじめたばかりだという店。
まったく客のいない店内。ダサい店。
IDカードの確認もいいかげんだった。
たいして面白くもない夜だったが、事態は急変する。
酔った先輩が、店員のスングォンに横柄に接したことをきっかけに、
殴り合いのけんかがはじまったのだ。
やっと面白くなってきたと思った矢先、通報を受けたという警察官が店にやってきた。
「もめごとですか?わたしたちは未成年がいるという通報を受けて来たのですが……」
火の粉をかぶったイソは、渋い顔をしている。
店の外では、騒動を遠目に見ながらスアがタバコを吸っている。
「あなたはわたしをちっとも変わらないといったけれど、
わたしはずいぶん変わったわ。デートはまた今度ね」
通報したのは、イソがタンバムにいることに気付いたスアなのだろうか?
警察署に並んで座ったイソ、グンス、セロイ、スングォン。
未成年を店に入れたことで、タンバムは2カ月間の営業停止になる。
暴力事件を起こしたスングォンは、自分をだましたイソたちが悪いと開き直るが、
セロイはそれを許さない。
スングォン自身もわかっていた。客が来ないことに落胆していたセロイの役に立ちたくて、
あやしいと思いつつ見逃したのは自分の罪だ。
しかも、カッとなって客を殴ってしまった……。
グンスは罪悪感にかられ、なんとか穏便に済ませたいと思う。
そもそも、店をだました自分たちが悪いし、酔った先輩が店員に横柄に絡んだことが悪い。
だが、刑事に口ごたえをして叱られた。
「保護者が来るまでおとなしくしていろ!」
グンスはカッとなった。
「僕に親はいません!自分ですべて責任を取ります!」
怒鳴ったグンスをなだめたのは、セロイだった。
「お前もおとなしくしていろ。責任がとれないから、未成年なんだよ、坊や」
ぽんぽんと頭をなでられているグンスをイソが驚いたように見つめている。
空気が変わったのは、グンスの保護者としてチャン・グンウォンがあらわれたときだった。
「やあやあこれは、パク・セロイじゃないか!」
グンスは、グンウォンの腹違いの弟。
チャン・デヒ会長が愛人に産ませた子どもだった。
「パク・セロイ、助けてやろうか?」
吐き気がするような因縁に、セロイはこぶしを握り締めた。
グンウォンの下卑た挑発を無視して淡々と手続きを終えようとしたセロイの感情が爆発したのは、
刑事がグンウォンのために便宜を図ろうと申し出たせいだ。
かつて自分が目指した警察官という職業をあきらめたのは、
怒りに我を忘れて前科者になったから。
警官は、一点の曇りのない潔白な人間でないとなれないのだとわかっているから。
それなのに、大統領でもないこの男の一言に公権力が屈する?
2ヶ月の営業停止を受け入れると言い、警察署を出ていくセロイをイソが追いかけた。
「なぜ?あの人が助けてくれると言っているじゃないの。
何があったか知らないけど、一度だけ我慢すればいいことよ」
イソには、セロイの行動が理解できない。
どうしてわざわざ困難な道を選ぶの?
「一度だけ!いま、一度だけ!最後に一度だけ!もう一度だけ!
一瞬は楽になる。だが、そうして繰り返していくうちに、人は変わる」
「ウザ……営業停止になれば、それで終わりよ」
「営業停止がなんだ。もう一度店を開ければいい。たいしたことないさ」
イソは、ハッとする。
ふたりの後を追ってきたグンウォンが、さらにセロイを挑発する。
どんなにひどいことを言われても、セロイは耐える。
「9年耐えた。あと6年は耐える」
「なんの話だよ?」
「お前の時効だよ。俺の計画は、15年がかりだ」
(つづく)
前言撤回だよ!!!
バカ、ばかばか、わたしの馬鹿!
第2話で、グンウォンはフツーに育てられてればいい子だったなんて言っちゃってさ。
こんなヤな奴現実にいたらソッコーでぶん殴ってるわ。
もし吹き替えで観ている人がいたら、ぜひ一度韓国語版で観てください。
ほんっっっっっとにムカつくから。
セロイが何度も、グッとこぶしを握って耐えるんです……。
これ、頭ぽんぽんの和みの癖とは対照的な癖ですよね。
癖というより、アンガーコントロールの手段なんだろうな。
彼の人生を一瞬で変えてしまったあの日から、
怒りを込めたこぶしはけして振り上げず、怒りを握りつぶして耐えることにしたんだね。
そういえば、会長と面会したときにも、ぎゅってしてたっけ。
わたしが知っている3歳の幼児さんで、カッとなるとこぶしを振り上げちゃう子がいるんだけど、
絶対に振りおろさないの。
ぎゅってしながらプルプル震えているんだけど、どうやって我慢してるんだろう。
あの子も、こぶしを振りおろしたことで悲しい出来事が起こっちゃった経験があるのかなー。
3歳なのに……。
糞みたいなドラ息子グンウォンは、ビジネスセンスもないわ、人望もないわ、
クッソムカつくけどまったく見せ場なし。
新店コンセプトの提案は的外れ、スアに「俺は後継者だぜ。俺につけよ」と迫るも、
「本当に跡を継げるのかしら?」といなされ、
セロイをさんざんに煽るも、「時効」って単語にビビりまくるというね。
もちろんセロイは正義を貫きます。
こんな奴に助けてもらうなんてプライドが許さない!ってことじゃないんよ。
どんなによい人が助けようとしてくれたところで、セロイは断ると思う。
ちっぽけなプライドや意地じゃない。
彼には信念があるから。
やっぱりかっこよすぎるよねー。
グンスなんかチョロい。もうぽわーってなってる。
今にもヒョン!とか言い出しそう。
だって自分の兄貴と同い年なんだよ?パク・セロイ。
なのになんなの、この器の違いは。
ただの復讐譚とは違って、セロイが敵であるチャン・デヒ会長の自叙伝を暗記するまで読み込み、
その教えをビジネスの指針にしているところにグッとくるね。
会長の方も、セロイをめっちゃ意識してるところがイイ。
年はとっても人を見る目は衰えない男。
そうです、あなたはセロイを認めているのよ~。
会長から、セロイの店について「任せる」と言われたスアは、
「よかったら帳簿も見てあげる!」なーんて言って、セロイに取り入ろうとします。
いや、この時点では本当に力になってあげようと思っていたのかな。
ところが、セロイが思いのほかしっかりと飲食店経営に関して勉強していたことがわかり、
スアはちょっと鼻白むんですね。
わたしたち視聴者も、セロイの本気度がわかる、というか、
「あ、このドラマ、けっこうちゃんとした感じでやるんだ」ってわかる。
単純に「がんばってたら偶然が重なってうまくいった!」みたいな展開じゃなくて、
(ほんとはそこまで簡単じゃないけど)企業経営のリアルさみたいなところも演出しつつ、
セロイの大いなる復讐を描いていくんだな、と思いました。
金融系ドラマなんかは難しくってよくわかんないので苦手なんですが、
こんな感じだったら楽しいな。
スアは、セロイのこと社会人としては格下だと思ってなめてるとこあるでしょ。
同情なんてくそくらえと言いつつ生きてきたくせに、ちょっとセロイに同情してるでしょ。
でもセロイは素人同然で失敗確実のかわいそうな男なんかじゃないことがわかると、
攻撃に転じちゃう。
いったいセロイをどうしたいんですかねぇ。
めんどくさいヒロインですね。
一方、ドラマ第1話の冒頭に出てきた少女イソは、はっきりきっぱりわかりやすい。
頭よすぎて斜にかまえてる彼女ですが、セロイに出会っていままでの価値観をめっちゃゆさぶられてる。
正直「天使のようにかわいい」かどうかは不明であり、
ヒロインにしては個性的なルックスだなーと思っていたのですが、
この子「The Witch/魔女」の主役の子だったー!
あの映画観たよ~。多少の不満はあったけど、おもしろかったよ!
思わず再視聴したら、ラストシーンの顔はいまのイソだったので「はわわ」と言いました。
韓国って、サイコパスとかソシオパスとか日常会話で普通に言うんですかね?
「すいません、この子ソシオパスなんで」
ソシオパスっていわゆる反社会的パーソナリティを持つ人ってことなんでしょうが、
軽く使われ過ぎてて驚きます。
ほかのドラマでもよく言ってるよね。
イソのお母さんは、他人を押しのけてでも勝とうとする娘のことを肯定しているけど、
イソ自身は自分のそういうところ、ちょっと嫌だな、って思ってるみたい。
よくないんじゃないかな、って。周囲に責められちゃうし。
たぶん、人がどう思うか、とか考えないでパッと頭に浮かんだことや
本質を突いたことを言っちゃうんだね。
でも、セロイは嫌がらずにまっすぐ聞き返してくれた。
そして、ズルしてでも勝てばいい、って考えずに、正しいことをして勝とうとしてる。
最初に出会ったとき、年上の夫人を殴ったことをセロイにとがめられて、
「あの人のせいで父が死んだの」って嘘をついたじゃない?
で、セロイがまさにそういう境遇の人だって最後わかるじゃない。
これはさすがにイソもショックだったろうな、と思うの。
イソはこれからどんどんセロイに惹かれていくんだろうな~。
セロイやスアより10歳くらい若いんだよね。
セロイはスアのこと、まだ好きみたいだし、10歳年下を好きになるようなタイプじゃないから
恋愛成就はしないだろうけど、こういう破天荒なキャラクターはとってもイイですね。
「私は変わったの」ってスアは言うけど、
本質はそんなに変わってない気がするけどなー。
なお、「タンバム」は直訳すると「甘栗」という意味なのだそうです。
(翻訳してみたらほんとにそうだった)
いが栗頭のセロイを象徴している店名なのかもしれませんね。
タンバムにお客を呼ぶにはどうしたらいいのかな。
イソがSNSで褒めるだけじゃ、根本的な解決にはならなそう。
今後のビジネス展開にも期待します。
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