いまさら韓ドラ!

韓国ドラマの感想をネタバレしながら書いています。旧作メイン

梨泰院クラス 2話

2025年02月06日 | 梨泰院クラス
韓国ドラマの引きの強さはやっぱりすごいわ。
そして第2話も1時間越え。
この濃さが好きだよ。

【あらすじ】

「死んじまえ!」

セロイが石を振り上げたそのとき、銃声が響いた。
スアが刑事をともなって駆けつけてきたのだ。
自暴自棄になったセロイに、刑事の通り一遍の説得は届かない。
今にも引き金がひかれようとしたギリギリの瞬間に、スアは体を盾にしてセロイをかばった。

「父親を殺されたあんたの気持ちはわからない。でも、おじさんの気持ちはわかる!」

堂々と生きる息子を誇りだと言ってくれた父の顔を思い出し、セロイは石を捨てて泣き崩れた。

長家グループ会長のチャン・デヒは、拘置所にいるセロイに面会する。
セロイに、もう一度チャンスを与えるために。
グンウォンに土下座しろと言うデヒを怒りを込めてねめつけるセロイ。

チャン・デヒの行動規範は利益第一主義だ。
「信念は弱者の言い訳だ。利益にならないのなら、意地でしかない」

が、それでもなぜかセロイが気にかかる。
度胸のある男だ、とデヒは思った。

チャン・デヒは、スアの素性を知ると大学生活を支える援助を申し出た。
「対価は?」と聞くスアに、デヒは驚いたように笑った。
そんな意図はない。だが、もし対価を求めたとしたら、スアはセロイを裏切るのか?
スアは、その問いに答えることができなかった。

グンウォンは罪の意識にさいなまれ、父にセロイと示談をしてほしいと申し出た。
しかし、デヒは受け入れない。
すでに身代わりに庭師を立て、罪を償わせている。
後継者にするつもりの息子を犯罪者にはできない。

父の威圧と将来の地位と権力を前にして、グンウォンは良心を捨てた。
父の命令で鶏をひねって殺し、彼は歪な快感に身を震わせている。

一方、セロイは懲役3年の実刑を受けている。
警察は、真実を知りながら証拠をもみ消し、長家の権力に屈した。
刑務所の狭い雑居房で、セロイは暴力の洗礼を受ける。
こんなに小さな、糞みたいな社会にも権力者は存在し、土下座を強要してくる。
バカバカしい。
一度膝を折るのは簡単だ。だが、セロイは折れない。
俺は、父の息子だから。

最愛の父を失ったセロイの空っぽの心に火を点けたのは、
チャン・デヒの自伝と、面会に来たスアの言葉だった。

「復讐」

それがセロイの生きる目標になる。

2年が経ち、セロイは出所した。
出所してはじめて飲む酒は、苦かった。

スアから来た近況報告の手紙には、梨泰院の街のすばらしさが書き連ねてある。
ハロウィーンの夜、セロイは街の雑踏を歩き、その魅力に心を奪われた。
雑多な人種が入り混じる、熱気あふれる街。
そしてスアとの偶然の再会。
セロイは、初恋の人と楽しく過ごした一夜をけして忘れないだろう。
復讐心も忘れ、ただ好きな人と街を歩き、笑いあい、酒を飲んだ。

梨泰院に、7年後に店を出す。
そのための資金を稼ぐため、漁船に乗り込むセロイの背中に、未練はなかった。

7年後、スアはセロイに告げたとおり長家グループに就職し、
若くして企画室長の地位を得ていた。
会長の覚えもめでたく、女性専務カン・ミンジョンにもかわいがられている。
同僚となったグンウォンは相変わらず鼻持ちならないし、しつこい男だが、
適当にあしらう術はとうの昔に身に着いている。

あれから7年、セロイとは一度も会っていない。
彼のことは遠い記憶になりつつあった。

しかし、運命は彼女を離さない。
仕事のために訪れた梨泰院で、スアはセロイと再会する。
新しく開店する店の前で、いがぐり頭のセロイは静かに笑っていた。

彼の夢は、夢ではなかった。
それは叶えるべき目標であり、復讐なのだ。

(つづく)

ねえみんな、スアのこと好き?

わたしはなんか複雑~。
雨の中、セロイのこと必死でとめたスアに感動したんだけどさ~
セロイと一緒に泣いちゃったけどさ~

忘れられる?あんないい男のことを!!!

大好きなおじさんを(故意じゃないとはいえ)殺したのに、
のうのうと後継者然としてふるまって好き勝手してる奴と一緒に働いててへーきなん?

セロイは「お前は必死に生きてるだけだ」って言って許したけど、
わたしは複雑だよ。

手紙で「会いたいわ」とか書いてたけど、どーせあれだって
最初のころに書いた手紙でしょ。
なんかあれ以来面会行ったり、手紙書いたりしてないでしょ、おそらく。

木綿のハンカチーフ逆バージョンって感じ。

まあでも、ふたりの恋心の描写は好きだな。

「貧乏な男は嫌いよ」
「じゃあ今から俺の目標は金持ちになることだ」

「うちは暖房もなくて寒いし、布団も1組しかないけど……泊ってく?」
「あ……いや……でも俺はまだ金持ちじゃない」

なんかもどかしくて、甘酸っぱくて、印象的ですよね。
あそこで泊まっていくっていったらそれはセロイじゃないし、
逆に泊まっちゃったらそれでふたりの関係は思い出になっちゃって終わりじゃない?

韓国男性にとって、初恋の人ってものすごく重要みたいなんですけど、
逆に初恋の人とは絶対に結ばれないともいわれているそうで、
ドラマのなかでスアがセロイの初恋の人認定されているのも意味深いなーと思うんですよね。

想像だけど、韓国男性って兵役があるじゃない?
で、18歳とかで兵役検査して、わりと若いうちにみなさん兵役に行くじゃないですか。
まあ一般的に初恋ってものは10代後半に経験することが多いわけで。
そうなるとやっぱり初恋の思い出って、孤独な兵役時代の癒しになるわけでしょ。
それでどんどん美化されて特別なものになっていくんじゃないかな、と思いますね。
それだけ大事にしてても退役したら初恋の相手はすでに恋人ができてたりしてね、
結ばれない(初恋が成就しにくい)ってのは、そういう物理的・精神的距離の問題もあるのかなー。

わたしにとって韓国ドラマの醍醐味のひとつに、男性の泣きの演技というのがありまして、
セロイの泣くシーンはほんとに心ゆさぶられます。

そしてあのいがぐり頭をぽんぽんと叩く仕草もまたよし。
こういう登場人物のくせ、って役者さんが演技のなかでつくっていくものなんでしょうか?
セロイの、言葉にはできないさまざまな感情があのぽんぽんのなかに込められていて、いいなぁ。

ドラマは敵役が強くないと面白くないよね。
ムカつくおっさんのチャン・デヒ。
この人、外食産業なんてお客様第一!みたいな業界で大成功しているくせに、
俺以外の人間はみんな家畜!とか思ってるヤな奴じゃないですか。
でもっていうか、だからこそ確実に人を見る目はあって、セロイのことは器の大きな男だって認めてる。
スアのことは、俺とおんなじニオイがするな……と思ってるっぽいよね。
ムカつくけど、すごいと認めざるを得ないところもあって、倒すべき敵として魅力があります。

かわいそうなのは不肖の息子グンウォン。
あいつもイヤな奴だけど、そりゃあんな親に育てられたらそうなるわ。
あの子、頭あんまりよくないフツーの子じゃない?
だからあの鶏の教えを額面通りに受けとっちゃって「家畜が主に逆らった」とか言って炎上しちゃうのよ。
あれは暗喩なんだよ、グンウォン……。
そのまま口に出してどうするんだよ……。

でさ、経営センスもない上に、本当はフツーの感性の子だから、
スアが言う露悪的なコンセプトのお店についてフツーのことを言っちゃうわけよ。
「そんな気分の悪い店に誰が行くんだよ」って。
ね、グンウォン、そうでしょ?
他人が破滅してもいい、自分さえ気持ちよければいい、一番になれればいい、って人がいっぱいいるところって、
気分悪いとこだと思うでしょ?

あなたフツーに育ってればフツーにいい子なのよ!

親父の期待を裏切るな、代わりは用意されているぞ、と常に妾の子の存在に脅かされ、
自分の実力以上のことを求められ、甘やかされているようで真の愛情は注がれず、
あんたってけっこうかわいそうな子なんじゃない?

元はと言えば俺が悪い、とわかっていながら無理やり軌道修正させられてさー。
あんたもうちょっと賢ければねぇ……。

ここからはまったくの余談なのですが、
わたしの父の実家は農家でして、昔は牛や鶏を家畜として飼ってました。
生みたて卵を朝採りに行くのが楽しみで、生卵かけごはん本当においしくて、
わたしも将来は鶏飼いたいなと夢見ていたのです。

ところが、めんどりって、半年くらいで成熟してから、3~4年で卵の産みが悪くなるそうなのね。
日本養鶏協会によれば、7~8年でほぼ産まなくなるんだって。
そうなったらつぶして食べちゃう必要があるんですよ。
いや、寿命(平均10年くらいらしい)で死んじゃうまでかわいがってもいいんだけど。
家畜として鶏を飼いながら、スーパーで卵買う生活ってなに?とも思うし。
命をいただく、ってことに真摯に向き合わないとダメなのね。
わたしには、「さあやれ!」って脅しをかけてくるお父さんもいないし、
ちょっといろいろ自信がないので、鶏飼って生みたて卵食べるのは無理かなぁって感じた次第です。

自分は鶏や豚のお肉も好きだし、食べるし、本当にいろいろなことを背負ってくださっている
農家のみなさまと、命に感謝しつつご飯をおいしく食べようと思います。





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