ポケベルのことを「ピッピ」と呼んでる様子の登場人物たち。
今ポケベルなんて持っている人はいないでしょうね。
もはやメールも時代遅れみたいですよ。
若い子はみんなLINEで済ませるんですってよ、奥様!
〈あらすじ〉
泣きながら、自分を「オッパ」と呼んだボラを、テウンはそっと支えた。
どうしたのか、と聞いても、ボラは答えないだろう。
でも、彼女のために、何かしてやりたかった。
「オッパのところへ連れて行って」
ボラは、母が生きていること、あの墓所は兄のものだということをテウンに告げた。
兄さんも、お母さんに会いたがっていた。
でも、会う前に死んでしまった。
だから、兄さんの葬儀の日、けして母を許さないと誓った。
そんなボラの話を、テウンは静かに聞いた。
「俺が兄さんだったら、お前が母さんに会えて良かった、と思うよ」
妹を祝福こそすれ、恨んだりはしない。
だって、ボラはあんなにお母さんに会いたがっていたんだから。
家出をして、ラップランドへ行こうと思うほどに。
そう言われてボラは恥ずかしくなった。
なぜこの人は、こんなにも自分の心の内がわかるんだろう。
つい、心にもない憎まれ口をきいてしまう。
海岸を散歩していて靴が濡れた。
「ハン・ドック!あんたの靴を脱いでよこしなさいよ!」
「え……俺が?」
お姫様はかわいく笑ってふくれている。
テウンは、いつもの調子を取り戻したボラを見てほっとしていた。
そして彼女の美しさ、愛らしさに見とれて、なんだかぼんやりしてしまうのだ。
その頃、彼女のことを一晩中心配していたゴヌはジムにいた。
ボラがドックと一緒にいるのだろうと見当をつけたのだ。
その予測は当たっていて、当たっていたことは、ゴヌにとってつらいことだった。
帰ってきたドックを一発殴りつけ、事情を説明させる。
「君は彼女が好きなの?まさかね。自分の立場はわかっているんだろうから」
辛辣な言葉を投げつけずには、いられなかった。
病院へ謝りに来たボラにも。
「なぜ彼だったの?初恋の人だから?前から知ってたよ。
気にしないようにしてた。大切なのは今だから。君の男は僕だから!
なぜ不安にさせるんだ?!」
突き放されたボラは、スンリにもひっぱたかれてさんざんだ。
おかげでゴヌが、ドックを殴ったことも知った。
くちびるの怪我について、嘘を言ったドックに腹が立つ。
なぜ、私を責めないの?
ボラは知らなかった。
テウンは、彼女を好きだという自分の気持ちをはっきり意識していた。
ボラの父は、別れた妻に会ったことをきっかけに、
テウンに送らせ、ジョンギュの部屋がある山の別荘へ向かう。
そして、愛していた息子の死を、静かに思い返していた。
テウンは、本当に何年かぶりに、高校時代の級友サンホと杯を酌み交わした。
彼は、ジョンギュの死はテウンのせいではないと言った。
こんな生き方をしなくても良かったのだ、と。
だが、テウンはそうは思えない。
「ジョンギュが死んだのは俺のせいだ。
あの日俺たちは大げんかをして、こんな友達ならいらないと言ってしまった。
もっと優しい言葉をかけていたら……。ジョンギュの目が忘れられない。
こんな風にしか生きられなかった。そうしなければ生きてこられなかった」
ボラは、ゴヌに呼び出されて友人たちとの会食の席へ来た。
仲直りをするつもりかと思いきや、ゴヌの強引な態度にボラは我慢ができない。
「どういうつもり?」
店の外に出て彼をなじったが、ゴヌは厳しい態度を崩さなかった。
「ドックさんとは夜中に海へ行くのに、僕とスキー旅行には行けないのか?
君の男は誰?ドックさん?それとも僕?ふたりともか?」
あまりの言いぐさに、ボラも怒った。
「ひどい!あなたを好きになろうとしているのは本当よ。
わたしが全部悪いけれど、気持ちまで疑わないで!」
「目をつぶろうと思った。君を許そうと。
でも、なぜ彼なんだ?つらいときに思い浮かぶのが、なぜ僕ではなくて彼なんだ?」
涙ぐむゴヌに、ボラは何も言うことができなかった。
傷ついて、ひとり夜の街を歩くボラを見つけたテウンは急いで後を追った。
「どうしたんだ?ゴヌ先生とケンカしたのか?俺のせいだな?」
「そうよ!あんたのせいで彼を傷つけたの!もう放っておいて!」
もちろん、テウンはボラを放っていけるはずもない。
見守るように後をついて歩いて、バス停に座り込むボラに送ってやろうと声をかけた。
「どうして優しくするのよ!わたしはあんたを怒鳴ってばかりなのに。
ゴヌさんに誤解されたくないの。もう優しくしないで」
寂しいテウンは、母に会いにいった。買い物を手伝い、甘えるように母を気遣う。
「お前好きな子がいるんだろ?相思相愛じゃないみたいだけど。
母さんは嬉しいよ。お前が誰かを好きになって、心を痛めて、
人と同じように生きてくれて。
優しくしてやりな。振り向いてもらえなくても、何も望まず、優しくしてあげればいい」
「そうするよ。でも僕にできることはひとつしかないんだ」
教授に会いに大学へ来たテウンは、ボラの車を見かけた。
運転手のハンさんに変わってもらい、久しぶりに彼女の運転手をした。
「もうこんなことしないでね」
「心配するな。これが最後だから」
テウンは、ボラに渡したい物があるといって、ある包みを取り出した。
「いうことを良くきいたらプレゼントをやるといってたろ?
持ってたらずっと渡せなくなりそうでさ。それは冗談だけど、
8年前に遊園地で渡そうと思ってたんだ。遅くなってごめんな、じゃあな」
ボラに渡されたのは、「雪の女王」の絵本だった。
彼女がどうしても、欲しかった絵本。
そこにはテウンからの手紙が。
ボラや、もう童話なんて読まないと言っていたけど、
この絵本はどうしても渡したかった。
ゲルダがカイの心を溶かしたように、君がゴヌ先生の心の傷を癒やしてやれ。
なぜなら、なぜなら……君のカイは、ゴヌ先生だから。
それからこの本はドックからじゃなくて、8年前偶然会った高校生からの贈り物だ。
おちびさんへ
ボラは思いだしていた。
あの日、雨の中、ずっと彼を待っていた。
ずっと……。
テウンは病院へジヘに会いに行った。
「わたしね、ジョンギュの妹に会ったわ」
ジヘの言葉は意外だったが、思い当たるふしはあった。
ジョンギュが、女の子を紹介してやると言っていたことがあった。
優しくて明るくて、天使のような女の子だと。
彼が死んだ後で、ふと、あれは妹のことだったのかな、と思ったんだ。
その頃、ゴヌはボラに指輪を差し出していた。
嫉妬して、ひどい姿を見せた。でも否定しない。それも自分の姿だから。
でも、やり直したい。いますぐ結婚しようというわけじゃない。
指輪は、自分への戒めであり、不安にならないという約束だ。
どうか、受け取って欲しい。
ボラは、受け取れないと言って席を立った。
暗くなって家に帰ると、門の前にドックが立っていた。
「どうしたのよ?」
近寄って気づいた。
泣いている。どうして?
「ボラ……」
(つづく)
前回のラストシーンは、涙ぐんでジムの前で座り込むボラ。
そして今回のラストは、涙ぐんでおうちの門の前に立っているテウン。
いいですねぇ~いいなぁ~この付合性。
そしておそらく結末は正反対。
ボラは優しくテウンの胸にいだかれたけれど、
おそらくテウンはボラに拒絶されるんだろうな……。
お兄さんが死んだのは、僕のせいなんだよ、と告白して。
あんたのせいじゃないって、何度言ったらわかってくれるの、テウンや。
たぶん、何度いってもわかってもらえない。
テウンは納得しない。
ほかならぬジョンギュがそういってくれなくちゃ。
彼が生き返って、そういってくれなくちゃ。
爆涙
あ、バクルイとでも読んでいただければ。
悲しいよね、置いて行かれて生きていかなきゃいけない人間が一番悲しいよ。
今回は黒いゴヌくん炸裂で驚いたですよ。
ボラを誘ってはじめての食事が気楽なセッティングだったので油断しましたが、
この人やっぱ金持ちのぼんぼんだった~。
家族はみーんな医者なんだもんねぇ。
テウンに向かって、
「お前自分の立場わかってんだろーな」(意訳)
と、上から目線のあの態度。
どーよ、これ?
何?テウンが運転手だからってバカにしてんの?!ひどっ!
ボラが自分を頼ってくれなくて傷ついたのはわかるけどさ、
そもそも「あなたをまだ愛してないけどいい?」って言われてつきあってんでしょーが。
処分保留中の彼氏の立場だってわかってないんじゃないの?
ちょっといい感じになったからって図に乗ってさ~。
みんなの前で「結婚するんだから」なんてデカい態度とっちゃってさ~。
もうっ、これまでのさわやかゴヌくんのイメージが台無しっ。
男の嫉妬って、案外こわいものなんですのね。
(それほどボラを愛しているのだとも言えるのですが)
そんなゴヌくんをすぱっと切ったボラにも驚いたけどね。
我慢しちゃうのかと思った。
指輪受け取っちゃうかと思ったの。
でも、断った。
やっぱりテウンを好きだと自覚したんでしょうかね……。
それなのに、せっかくわかったのに、運命のいたずらが、ふたりの溝を深くするのね。
前回、ボラのお母さんへの気持ち、わかったつもりでいたけど、
わたし本当にはわかっていなかったんだな、って思いました。
ボラはお母さんのこと、心の底では愛している。
それはもちろん理解していたつもりだけど、
彼女は自分だけお母さんと会えた罪悪感で、ああいう態度になっていたのね。
兄さんに申し訳ない、という気持ちにまでは思い及ばなかったなぁ。
ボラはただの我がままっこじゃないということが、じわじわと実感されつつある。
その点を喝破し、深い理解を示したテウンはやっぱりすごいな、と思う。
大事な人をなくしたもの同士だからこそ、理解できることがあるんだな。
最初っからゴヌくんには不利な勝負でしたが、
決定的になっちゃったなぁ。
テウンがね、かわいいんですよ。
ボラに見とれて、ぼ~っとなっちゃうテウンが。
もう、ここだけ切り取るとすっかりアホの子のテウンが!
韓国語もこうして優しく穏やかに話されると柔らかく感じますし、
とにかく穏やかで、静かで、少し寂しい人。
いや、かなり寂しかったな、今まで。
ドラマの中で流れる音楽と、セリフのないシーンがすごくいい間合いで大好きですよ。
方や、激しい気性のゴヌ先生とスンリ。
彼らもナイーブなんだけど、
感情が豊かに放出される人々。
それぞれ苦労はあったかと思いますが、
愛情深い家族や友人に恵まれて、
それが空気のように、水のように、生活の中にあった人たち。
そんな彼らに愛されるのが、どうしても肌に合わないのテウンとボラ……。
というか、より孤独な魂に惹かれてしまうふたりなのかもしれませんね。
そう思うと、黒いゴヌくんも愛おしいのでした。
今ポケベルなんて持っている人はいないでしょうね。
もはやメールも時代遅れみたいですよ。
若い子はみんなLINEで済ませるんですってよ、奥様!
〈あらすじ〉
泣きながら、自分を「オッパ」と呼んだボラを、テウンはそっと支えた。
どうしたのか、と聞いても、ボラは答えないだろう。
でも、彼女のために、何かしてやりたかった。
「オッパのところへ連れて行って」
ボラは、母が生きていること、あの墓所は兄のものだということをテウンに告げた。
兄さんも、お母さんに会いたがっていた。
でも、会う前に死んでしまった。
だから、兄さんの葬儀の日、けして母を許さないと誓った。
そんなボラの話を、テウンは静かに聞いた。
「俺が兄さんだったら、お前が母さんに会えて良かった、と思うよ」
妹を祝福こそすれ、恨んだりはしない。
だって、ボラはあんなにお母さんに会いたがっていたんだから。
家出をして、ラップランドへ行こうと思うほどに。
そう言われてボラは恥ずかしくなった。
なぜこの人は、こんなにも自分の心の内がわかるんだろう。
つい、心にもない憎まれ口をきいてしまう。
海岸を散歩していて靴が濡れた。
「ハン・ドック!あんたの靴を脱いでよこしなさいよ!」
「え……俺が?」
お姫様はかわいく笑ってふくれている。
テウンは、いつもの調子を取り戻したボラを見てほっとしていた。
そして彼女の美しさ、愛らしさに見とれて、なんだかぼんやりしてしまうのだ。
その頃、彼女のことを一晩中心配していたゴヌはジムにいた。
ボラがドックと一緒にいるのだろうと見当をつけたのだ。
その予測は当たっていて、当たっていたことは、ゴヌにとってつらいことだった。
帰ってきたドックを一発殴りつけ、事情を説明させる。
「君は彼女が好きなの?まさかね。自分の立場はわかっているんだろうから」
辛辣な言葉を投げつけずには、いられなかった。
病院へ謝りに来たボラにも。
「なぜ彼だったの?初恋の人だから?前から知ってたよ。
気にしないようにしてた。大切なのは今だから。君の男は僕だから!
なぜ不安にさせるんだ?!」
突き放されたボラは、スンリにもひっぱたかれてさんざんだ。
おかげでゴヌが、ドックを殴ったことも知った。
くちびるの怪我について、嘘を言ったドックに腹が立つ。
なぜ、私を責めないの?
ボラは知らなかった。
テウンは、彼女を好きだという自分の気持ちをはっきり意識していた。
ボラの父は、別れた妻に会ったことをきっかけに、
テウンに送らせ、ジョンギュの部屋がある山の別荘へ向かう。
そして、愛していた息子の死を、静かに思い返していた。
テウンは、本当に何年かぶりに、高校時代の級友サンホと杯を酌み交わした。
彼は、ジョンギュの死はテウンのせいではないと言った。
こんな生き方をしなくても良かったのだ、と。
だが、テウンはそうは思えない。
「ジョンギュが死んだのは俺のせいだ。
あの日俺たちは大げんかをして、こんな友達ならいらないと言ってしまった。
もっと優しい言葉をかけていたら……。ジョンギュの目が忘れられない。
こんな風にしか生きられなかった。そうしなければ生きてこられなかった」
ボラは、ゴヌに呼び出されて友人たちとの会食の席へ来た。
仲直りをするつもりかと思いきや、ゴヌの強引な態度にボラは我慢ができない。
「どういうつもり?」
店の外に出て彼をなじったが、ゴヌは厳しい態度を崩さなかった。
「ドックさんとは夜中に海へ行くのに、僕とスキー旅行には行けないのか?
君の男は誰?ドックさん?それとも僕?ふたりともか?」
あまりの言いぐさに、ボラも怒った。
「ひどい!あなたを好きになろうとしているのは本当よ。
わたしが全部悪いけれど、気持ちまで疑わないで!」
「目をつぶろうと思った。君を許そうと。
でも、なぜ彼なんだ?つらいときに思い浮かぶのが、なぜ僕ではなくて彼なんだ?」
涙ぐむゴヌに、ボラは何も言うことができなかった。
傷ついて、ひとり夜の街を歩くボラを見つけたテウンは急いで後を追った。
「どうしたんだ?ゴヌ先生とケンカしたのか?俺のせいだな?」
「そうよ!あんたのせいで彼を傷つけたの!もう放っておいて!」
もちろん、テウンはボラを放っていけるはずもない。
見守るように後をついて歩いて、バス停に座り込むボラに送ってやろうと声をかけた。
「どうして優しくするのよ!わたしはあんたを怒鳴ってばかりなのに。
ゴヌさんに誤解されたくないの。もう優しくしないで」
寂しいテウンは、母に会いにいった。買い物を手伝い、甘えるように母を気遣う。
「お前好きな子がいるんだろ?相思相愛じゃないみたいだけど。
母さんは嬉しいよ。お前が誰かを好きになって、心を痛めて、
人と同じように生きてくれて。
優しくしてやりな。振り向いてもらえなくても、何も望まず、優しくしてあげればいい」
「そうするよ。でも僕にできることはひとつしかないんだ」
教授に会いに大学へ来たテウンは、ボラの車を見かけた。
運転手のハンさんに変わってもらい、久しぶりに彼女の運転手をした。
「もうこんなことしないでね」
「心配するな。これが最後だから」
テウンは、ボラに渡したい物があるといって、ある包みを取り出した。
「いうことを良くきいたらプレゼントをやるといってたろ?
持ってたらずっと渡せなくなりそうでさ。それは冗談だけど、
8年前に遊園地で渡そうと思ってたんだ。遅くなってごめんな、じゃあな」
ボラに渡されたのは、「雪の女王」の絵本だった。
彼女がどうしても、欲しかった絵本。
そこにはテウンからの手紙が。
ボラや、もう童話なんて読まないと言っていたけど、
この絵本はどうしても渡したかった。
ゲルダがカイの心を溶かしたように、君がゴヌ先生の心の傷を癒やしてやれ。
なぜなら、なぜなら……君のカイは、ゴヌ先生だから。
それからこの本はドックからじゃなくて、8年前偶然会った高校生からの贈り物だ。
おちびさんへ
ボラは思いだしていた。
あの日、雨の中、ずっと彼を待っていた。
ずっと……。
テウンは病院へジヘに会いに行った。
「わたしね、ジョンギュの妹に会ったわ」
ジヘの言葉は意外だったが、思い当たるふしはあった。
ジョンギュが、女の子を紹介してやると言っていたことがあった。
優しくて明るくて、天使のような女の子だと。
彼が死んだ後で、ふと、あれは妹のことだったのかな、と思ったんだ。
その頃、ゴヌはボラに指輪を差し出していた。
嫉妬して、ひどい姿を見せた。でも否定しない。それも自分の姿だから。
でも、やり直したい。いますぐ結婚しようというわけじゃない。
指輪は、自分への戒めであり、不安にならないという約束だ。
どうか、受け取って欲しい。
ボラは、受け取れないと言って席を立った。
暗くなって家に帰ると、門の前にドックが立っていた。
「どうしたのよ?」
近寄って気づいた。
泣いている。どうして?
「ボラ……」
(つづく)
前回のラストシーンは、涙ぐんでジムの前で座り込むボラ。
そして今回のラストは、涙ぐんでおうちの門の前に立っているテウン。
いいですねぇ~いいなぁ~この付合性。
そしておそらく結末は正反対。
ボラは優しくテウンの胸にいだかれたけれど、
おそらくテウンはボラに拒絶されるんだろうな……。
お兄さんが死んだのは、僕のせいなんだよ、と告白して。
あんたのせいじゃないって、何度言ったらわかってくれるの、テウンや。
たぶん、何度いってもわかってもらえない。
テウンは納得しない。
ほかならぬジョンギュがそういってくれなくちゃ。
彼が生き返って、そういってくれなくちゃ。
爆涙
あ、バクルイとでも読んでいただければ。
悲しいよね、置いて行かれて生きていかなきゃいけない人間が一番悲しいよ。
今回は黒いゴヌくん炸裂で驚いたですよ。
ボラを誘ってはじめての食事が気楽なセッティングだったので油断しましたが、
この人やっぱ金持ちのぼんぼんだった~。
家族はみーんな医者なんだもんねぇ。
テウンに向かって、
「お前自分の立場わかってんだろーな」(意訳)
と、上から目線のあの態度。
どーよ、これ?
何?テウンが運転手だからってバカにしてんの?!ひどっ!
ボラが自分を頼ってくれなくて傷ついたのはわかるけどさ、
そもそも「あなたをまだ愛してないけどいい?」って言われてつきあってんでしょーが。
処分保留中の彼氏の立場だってわかってないんじゃないの?
ちょっといい感じになったからって図に乗ってさ~。
みんなの前で「結婚するんだから」なんてデカい態度とっちゃってさ~。
もうっ、これまでのさわやかゴヌくんのイメージが台無しっ。
男の嫉妬って、案外こわいものなんですのね。
(それほどボラを愛しているのだとも言えるのですが)
そんなゴヌくんをすぱっと切ったボラにも驚いたけどね。
我慢しちゃうのかと思った。
指輪受け取っちゃうかと思ったの。
でも、断った。
やっぱりテウンを好きだと自覚したんでしょうかね……。
それなのに、せっかくわかったのに、運命のいたずらが、ふたりの溝を深くするのね。
前回、ボラのお母さんへの気持ち、わかったつもりでいたけど、
わたし本当にはわかっていなかったんだな、って思いました。
ボラはお母さんのこと、心の底では愛している。
それはもちろん理解していたつもりだけど、
彼女は自分だけお母さんと会えた罪悪感で、ああいう態度になっていたのね。
兄さんに申し訳ない、という気持ちにまでは思い及ばなかったなぁ。
ボラはただの我がままっこじゃないということが、じわじわと実感されつつある。
その点を喝破し、深い理解を示したテウンはやっぱりすごいな、と思う。
大事な人をなくしたもの同士だからこそ、理解できることがあるんだな。
最初っからゴヌくんには不利な勝負でしたが、
決定的になっちゃったなぁ。
テウンがね、かわいいんですよ。
ボラに見とれて、ぼ~っとなっちゃうテウンが。
もう、ここだけ切り取るとすっかりアホの子のテウンが!
韓国語もこうして優しく穏やかに話されると柔らかく感じますし、
とにかく穏やかで、静かで、少し寂しい人。
いや、かなり寂しかったな、今まで。
ドラマの中で流れる音楽と、セリフのないシーンがすごくいい間合いで大好きですよ。
方や、激しい気性のゴヌ先生とスンリ。
彼らもナイーブなんだけど、
感情が豊かに放出される人々。
それぞれ苦労はあったかと思いますが、
愛情深い家族や友人に恵まれて、
それが空気のように、水のように、生活の中にあった人たち。
そんな彼らに愛されるのが、どうしても肌に合わないのテウンとボラ……。
というか、より孤独な魂に惹かれてしまうふたりなのかもしれませんね。
そう思うと、黒いゴヌくんも愛おしいのでした。
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