いろいろ物議を醸しそうだが、筆者は、荒川・村主・安藤という代表選考は妥当なものだと思っている。現実的に、浅田に特例が認められる可能性がない以上、ほかの選択肢はあり得ない。
その一方、「出来レース」を見せられたことに対する怒りは当然のものだ。
繰り返しているが、現在は完全な絶対評価の制度であり、演技の「得点」で考えれば単純明快だ。メダルを争うには、SPとフリーの合計で170点が必要だろう。この線に届く見込みのない選手を、日本代表に選出する必要はないしすべきではないと思う。
そしてその見込みがあるかないかは、これまでの大会での「得点」で判断できることだ。特に、ホームアドバンテージのない他国でのISU国際大会の点数は、絶対的に重視すべきだ。
荒川はGP2大会とも3位で不振のように思われているが、内容はその2大会とも170点を突破している。(それも2大会とも中国・フランスという国外大会である)すなわち、最も安定した点数を期待できる選手だ。
安藤も11月のロシア杯では170点突破しており、12月に極端に調子を落としており印象は悪いけれども、調子が戻ればその程度は期待できる。(ただしその可能性は低いと思っており、当たる見込みの薄い博打ではある。)
議論が多少難しいのは、故障で極端にスタートが遅れ、全日本でようやくベストに近いパフォーマンスまで戻った村主である。しかし筆者としては、これは予想以上に早い回復ととらえている。トリノ五輪には、前年世界選手権並み(170点弱)のパフォーマンスは期待できると判断する。
もし今回の争いが、競走・競泳とか(冬で言えば)スピードスケートのような競技なら、中野を選ぶのは大いに「あり」、というか当然にそうすべきだ。審判の判定の入らない競技なら、直近の上り調子の選手を選ぶのは正しい。
しかしフィギュアスケートは採点競技だ。過去の実績の積み重ねが大きくものを言う。五輪は若く勢いのある選手が勝つ傾向があるけれども、バイウル・リピンスキーとも、前年世界選手権も優勝している。(ヒューズも前年世界選手権で4位)
ベスト(国際大会での)が160点強ということは、五輪あるいは世界選手権では8位入賞できるかどうか。ベストに近い演技(3Aが回転不足で2Aとの判定になったが)で、ホーム開催大会で初めて160点を突破した選手が、五輪本番でそれを大幅に伸ばすことは、万に一つも期待できない。
しかし、今回全日本の採点は極めて不自然に思える。
村主と荒川のPCSが極端に高い。(のみならず村主はTESまで異常に高い…「史上初」3A2回成功の浅田より高いTES、スルツカヤにも勝てそうな総得点とは何なんだ)選考ポイントの上位から選考したという形を整えたいために、無理につじつまをあわせた、どうしてもそのように見えてしまう。だから事態をかえってこじらせている。繰り返しになるが現在の採点は純然たる絶対評価、さらに全日本女子の躍進でフィギュアの放送は一気に増えている。どんな演技ならどの程度の点数が出るべきか、ただの視聴者でも薄々見当はつく。それで、全日本の結果がどうにも筋が通らないとなれば、代表選考自体に納得ができないのも当然だ。
選考ポイントが10%以内の差なら順位を逆転させる場合があるという規定もあった。全日本の順位がどうあれ、候補選手のほとんどがその10%に入る状況だったのだから、もう少しわかりやすい点数の出方になってもよかったはずだ。
そもそも、連盟の意図として最初からこの3選手を選びたかっただろうし、昨シーズン終了時点でほとんど決めていたはずだ。しかし、ポイント制まで持ち出して選考レースを演出した。結果としてGPFは26.0%、全日本は33.7%という驚異の視聴率を出した。金銭的な狙いは見事に成功した。(全日本の視聴率の数字を12/28に追加)
最初から結論の決まっている「出来レース」を見せられたことに対して、視聴者が怒るのは当然だ。
それでも選考自体は間違っていないと判断する。この両方をごっちゃにしてはいけない。
その一方、「出来レース」を見せられたことに対する怒りは当然のものだ。
繰り返しているが、現在は完全な絶対評価の制度であり、演技の「得点」で考えれば単純明快だ。メダルを争うには、SPとフリーの合計で170点が必要だろう。この線に届く見込みのない選手を、日本代表に選出する必要はないしすべきではないと思う。
そしてその見込みがあるかないかは、これまでの大会での「得点」で判断できることだ。特に、ホームアドバンテージのない他国でのISU国際大会の点数は、絶対的に重視すべきだ。
荒川はGP2大会とも3位で不振のように思われているが、内容はその2大会とも170点を突破している。(それも2大会とも中国・フランスという国外大会である)すなわち、最も安定した点数を期待できる選手だ。
安藤も11月のロシア杯では170点突破しており、12月に極端に調子を落としており印象は悪いけれども、調子が戻ればその程度は期待できる。(ただしその可能性は低いと思っており、当たる見込みの薄い博打ではある。)
議論が多少難しいのは、故障で極端にスタートが遅れ、全日本でようやくベストに近いパフォーマンスまで戻った村主である。しかし筆者としては、これは予想以上に早い回復ととらえている。トリノ五輪には、前年世界選手権並み(170点弱)のパフォーマンスは期待できると判断する。
もし今回の争いが、競走・競泳とか(冬で言えば)スピードスケートのような競技なら、中野を選ぶのは大いに「あり」、というか当然にそうすべきだ。審判の判定の入らない競技なら、直近の上り調子の選手を選ぶのは正しい。
しかしフィギュアスケートは採点競技だ。過去の実績の積み重ねが大きくものを言う。五輪は若く勢いのある選手が勝つ傾向があるけれども、バイウル・リピンスキーとも、前年世界選手権も優勝している。(ヒューズも前年世界選手権で4位)
ベスト(国際大会での)が160点強ということは、五輪あるいは世界選手権では8位入賞できるかどうか。ベストに近い演技(3Aが回転不足で2Aとの判定になったが)で、ホーム開催大会で初めて160点を突破した選手が、五輪本番でそれを大幅に伸ばすことは、万に一つも期待できない。
しかし、今回全日本の採点は極めて不自然に思える。
村主と荒川のPCSが極端に高い。(のみならず村主はTESまで異常に高い…「史上初」3A2回成功の浅田より高いTES、スルツカヤにも勝てそうな総得点とは何なんだ)選考ポイントの上位から選考したという形を整えたいために、無理につじつまをあわせた、どうしてもそのように見えてしまう。だから事態をかえってこじらせている。繰り返しになるが現在の採点は純然たる絶対評価、さらに全日本女子の躍進でフィギュアの放送は一気に増えている。どんな演技ならどの程度の点数が出るべきか、ただの視聴者でも薄々見当はつく。それで、全日本の結果がどうにも筋が通らないとなれば、代表選考自体に納得ができないのも当然だ。
選考ポイントが10%以内の差なら順位を逆転させる場合があるという規定もあった。全日本の順位がどうあれ、候補選手のほとんどがその10%に入る状況だったのだから、もう少しわかりやすい点数の出方になってもよかったはずだ。
そもそも、連盟の意図として最初からこの3選手を選びたかっただろうし、昨シーズン終了時点でほとんど決めていたはずだ。しかし、ポイント制まで持ち出して選考レースを演出した。結果としてGPFは26.0%、全日本は33.7%という驚異の視聴率を出した。金銭的な狙いは見事に成功した。(全日本の視聴率の数字を12/28に追加)
最初から結論の決まっている「出来レース」を見せられたことに対して、視聴者が怒るのは当然だ。
それでも選考自体は間違っていないと判断する。この両方をごっちゃにしてはいけない。
引用の記事は、ネタ元が元ですから話半分に読んでおきましょうという感じですが(苦笑)
今回の選考に対するytoriさんの意見は本当にそうだと思います。
なので↓のような記事が出るのがどうかと思うのです。
http://news.goo.ne.jp/news/fuji/sports/20051227/320051227004.html
ちなみに世界選手権の代表は安藤ではなく中野になりましたよね。
あれを見て
『あぁ、確実に枠を取りに来たなぁ』
とすっごい納得しました。
逆にオリンピックは枠なんて無いしメダルを取るのが目的。
一発という意味では安藤のほうが期待できるので選ばれたんだろうなぁとすっごい納得しました。
まぁ城田さんには浅田選手の件と男子の誤審で責任を取って欲しいとは思いますが…
ちなみに安藤はフリーのプログラムは作りなおすみたいですね。
荒川もフリーは変更検討中みたいな記事が出ていました。
(議論が整理できていなかったので書き直し)
安藤と中野を比べたら、単に期待値については中野が上だろう。これは筆者も認める。しかし、期待値が高ければよいというだけではなく、今回はメダル獲得という明確な目標があり、その可能性を最大にするための代表選考のはずである。だから安藤を選んだのは妥当と判断している。
8位入賞者を一人でも増やせれば満足というのなら、本文で書いた議論は成り立たない。でも筆者はそれでは満足しないし、安藤選出は納得できないと言っている人の大半も、メダルを期待しているのであって入賞では満足しないはずだ。
浅田を出場させることができるならそれがよいに決まっているけれども、今から行動を起こしても規則を変えることは不可能だろうし、よしんば規則を変えられたとしても、浅田本人が出場のための準備はできないだろう。手遅れになったことを悔やんでも仕方がない。(もちろん、年齢制限を変更するように最大限の努力をなぜしなかったのかは、追及しなければならない。)
このあたりの議論が冷静にできず、ほとんどの人が感情的にわめいているだけのように見える。これが一番怖い。
ただし、城田が責任をとらなければならないことには同意。浅田をトリノ五輪に出場させる(年齢制限の特例を復活させる)ために努力を怠ったことと、今回の全日本男子の採点ミスのことだ。
確かにその通りですね。
まあ、村主の場合モーグルの里谷同様「本番に強い」というケースが無くも無いというのはあるかもしれませんが、トリノ行きに関しては若手の水先案内人としてでも良いとは思っています。
ただその場合は若い中野、浅田を連れて行く事が前提だと思いますし、男子でしでかした織田事件に関しての社会的責任を城田はとるべきでしょうな。
しかも中継していたCXは知っていたと思われる内容で中継している始末だし、完全決まってからとってつけたように「連盟に非公式で打診していた」とは許せませんね。
TB貼らせて頂きます。