雑記帳(新居)

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オランダも祝勝

2007-08-20 12:40:01 | バレーボール
オランダもおめでとうございます!!

USA 1-3 NED (18-25, 23-25, 25-11, 20-25)

ポーランドの試合をネットで見ながらオランダの得点経過もライブスコアでチェック、しかも両方競り合いときては、すさまじく緊張した。ポーランドはもう少し楽に勝てると思ったのだが、カザフスタンは特に第3セットまでは立派な試合だった。
とにかく疲れた。日本対ロシアの放送開始時間に起きられなかった。この前日に興奮しすぎでよく眠れなかったのだ。

決勝ラウンドはブラジル・開催国中国と、ロシア・イタリア・ポーランド・オランダの欧州4チームで争われる。さながら欧州選手権の縮小版である。手の内すべてを見せるわけにはいかないが、互いに負けられない。欧州選手権・ワールドカップさらには北京五輪を見据えれば、避けて通れない対戦ばかりである。
振り返ってみれば、事前の星読みでは、オランダはよくて5勝でかろうじて決勝Rのチャンスがある、というところ。その5勝も、これまで相性がよかったイタリア戦で勝つという計算だった。イタリアに負けた(それもストレートで)時点で、決勝R進出の望みは完全に消えたと思った。そのイタリアに負けたのに6勝。日本戦以降5連勝。日本・キューバ・中国・アメリカと、これまで対戦成績が極端に悪くほとんど勝てていない相手を立て続けに倒した。
日本戦は、もっと楽に勝てた試合をフルセットまで持ち込まれてしまったものだった。それでもとにかく勝ったことで、チームの流れは確実に変わった。キューバ戦でも競り合いが延々と続いた1,4セットをものにしたし(第2セットは落としたが)、アメリカ戦では、第3セットを一方的に失い第4セットも中盤までリードを許しながら終盤一気に逆転した。

「見たこともないような奇跡」は確かに起きた。

2007-08-20 01:21:31 | バレーボール
「見たこともないような奇跡起こるはずさ」
とは、今回のTBSワールドグランプリ放送の「テーマソング」の一節である。

ポーランドの戦前予想は「たぶん2勝…」ドミニカとカザフスタンだけ。もちろん決勝R進出など全く予想していなかった。第1週は予想通り3連敗。この時点で決勝ラウンド進出などいったい誰が予想できたのか。ところが、第2週以降6連勝で決勝ラウンド進出。その6連勝中に、イタリア・中国・ロシア、今世紀に入っての三大大会優勝チームすべてに勝っている。

「見たこともないような奇跡」は確かに起きた。
POL 3-1 KAZ (25-27, 25-20, 25-23, 25-15)

筆者の予想(期待)としては、ポーランドがもっと楽に勝つと思っていた。ポーランドは上位チームを倒してチーム力も上がり自信もつき、そして決勝ラウンド進出目前。対するカザフスタンは、実力の差もあるしとうに予選ラウンド敗退が決まっているからモチベーションもないはずだ。
ところがカザフスタンはポーランドに猛然と食らいついた。前日のロシア戦もそうだったけれども、ただでは決勝ラウンドに進ませなかった。

この土日の試合を見た印象として、カザフスタンは強打レシーブは相当鍛えられている。ブロックも決して悪くはない。ところが、フェイントやこぼれ球に極端に弱いのだ。ポーランドは、このあたりのカザフスタン守備の弱点を今ひとつわかっていないようだった。

ロシア戦・ポーランド戦とも、カザフスタンとして悔やまれるのは第3セットだ。ロシア戦第3セットは、競り合いが続きながら、最後の場面で相手が待ちかまえているところに(ブロードの)トスを上げて連続でブロックされ、セットを落とした。ポーランド戦第3セットは、中盤には最大4,5点リードしながら、終盤のコンビミスと速攻のミスで落とした。

また、ボニッタ監督の選手起用にも疑問がいくつかある。
第3セットまでは流れをなかなかつかめなかったのだが、セッターの交代は考えなかったのか。Sadurekは両サイドへのトスが持ち味と見ているが(センター攻撃もブロードが多くなる)、両サイドともブロックにしつこくつかれている状況で、クイックでリズムを作るベルチクなら、相手のブロックをばらばらにできるかもしれない。
この試合は、レフトがシュヴェニヴィチ・ロスネル、ライトポドレツでスタートした。しかし、ロシア・日本に比べるとカザフスタンのサーブ力は劣る。ライトにスコブロニスカ、ポドレツをレフトの攻撃的布陣を使うなら、むしろこのカザフスタン戦ではないか。第1セットはポドレツが極端な不振で全く得点できず、スコブロニスカに交代、それも第2セット以降は次第につかまるようになった。結果として、リズムをつかんだ第3セット終盤から第4セットにかけてはポドレツ・スコブロニスカ同時起用だった。
全体として、カザフスタンへの対策が不十分だったのだろう。
第4セット前半、戻ってきたポドレツは日本戦では見せられなかった強打を5本くらい立て続けにたたき込んだ。カザフスタンにとどめを刺すには十分の迫力だった。

「奇跡」は起きた。それを起こしたのは日本ではなく、ポーランドだったということだ。そして日本のメディアはそれを無視し、だから日本のバレー「ファン」の大半はそれを知らないだろうし、まして見ることはできないということだ。

期間限定ポーランド女子応援ブログです(笑)

2007-08-19 13:18:27 | バレーボール
ポーランドでかしたぞ!!

JPN 1-3 POL (20-25, 25-16, 23-25, 14-25)

やはりボニッタ流。セリンジャーのオランダ以上にデータ重視でブロック重視、確率の高いコースを徹底的にブロックする。そのブロックも、ワンタッチをとってつなぐよりむしろシャットを狙っているように見えた。思い切り手が前に出ているから、はずされるとネットタッチの危険も大きいが、タイミングが合えば真下に落ちる。結果的には、その通りに見事にはまったわけだ。ブロックはポーランドがなんと22本、日本はわずか3本。第4セットだけでポーランドは9本のブロックを決めて、まさにポーランドのブロック練習だった。

試合の分岐点は第3セットだっただろう。前半は13-8と日本がリードしながら、ポーランドがブロックで連続得点を繰り返し23-20と逆転。日本もポーランドの速攻をブロックするなどで23-23としながら、ポーランド24-23から荒木のブロード攻撃をシャット、一発でセットを決めた。この試合の象徴的場面となった。

さてすっかり非国民モード突入の当ブログ、本当ならオランダの応援もしたいが、困ったことに、オランダの試合はなかなかライブで見られない。最後の決戦アメリカ戦も、あちこちのチャンネルを確認してもライブもディレイも放送はない。
しかし柳本、劣勢のときにこれは何とかならないのか。たとえば、今回のポーランド戦ならブロックで連続失点しているわけだから、アタッカーが打つコースなりトスの位置なり、指示すべきことはいくらでもあるだろう。
163 名前:名無し@チャチャチャ[sage] 投稿日:2007/08/18(土) 22:07:32 ID:WWmiD1pt
今日のガマ監督のナイスアドバイス一覧

「いいよいいよ!思い切っていけ」
「ドンマイドンマイ気にするな!切り替えていこう!」
「ここや、ここを一回で切れ!それでつなげていこう!」
「よっしゃよっしゃ、気にせんでええ、ここからやり直しや!」
「ここで上から来るからな!レシーブしっかりな!」
「ええ、焦らんでええ、一点づつ返していこう!」

これなら俺にもできるわ!!
と、ビールとか飲みながらくだ巻いてるおっさんが何百万人もいただろう。(おっさんに限らないが)
174 名前:名無し@チャチャチャ[sage] 投稿日:2007/08/18(土) 22:09:15 ID:kofEFjl8
今日なんかガマは竹下に
「ワンジョーにはトスを気持ち離してやれ」
って言うだけで大分変わった

3セット目ポーランドの25点目、あれは完全に竹下のトスミス


ポーランド戦後の日本チームのコメントで、柳本監督は「ブロックの差がすべて」と語っている。しかし、さんざん言われていることだが、竹下と高橋に頼る限りブロックの差は土台どうにもならない。ブロックは低くてもとにかくレシーブを強化し、そこからの早い切り返しに活路を見い出そうとしたのではなかったのか。そしてこのチームはほかの戦い方はできない。もっといえば、ほかの戦い方を試そうともしないまま、アテネ五輪後3年間を費やしたのではないか。

このチームのままでこれ以上大きな進歩向上は見込めない。むしろライバルとなるチームにデータを蓄積される一方だ。この閉塞感は、今から8年前、出場できなかったシドニー五輪前年に似ている。その当時は、ワールドカップでセッターを大貫から板橋に交代。高さを犠牲としても速さと精度を追求する方向に転換し、いったんは危機を脱したかに見えた。しかし、現在以上の速さと精度は不可能だから、方向転換するとしたら、その逆にしかできない。とはいえ、現在の日本の攻撃で決まっているのは、高橋のサイドにしろセンター線にしろ、とにかく速い攻撃のみ。少しでも遅くなったらことごとくブロックの餌食だ。
竹下高橋に頼りすぎ、その結果、世界の潮流からあまりにもかけ離れた、「奇形」のチームになった日本女子代表は、いったいこの先どこに行こうというのか。

ポーランド対ロシア

2007-08-18 17:33:51 | バレーボール
ポーランドがロシアにまで勝ってしまった。それもストレートである。
ロシアのやる気がなさ過ぎだったというのが真相らしいが。

RUS - POL 0-3 (21-25, 19-25, 26-28)
この試合、ポーランドはセッター以外の全選手がまんべんなく得点している。得点経過を見ると、まず最初はセンター線でリズムを作り、第2セットはシュヴェニヴィチの活躍で波に乗り、試合終盤はポドレツで締めたという感じだった。一方ロシアはガモワ以外まともに得点できていない。
この試合、ポーランドのサイドはポドレツ・シュヴェニヴィチ・スコブロニスカ。攻撃力は強くなるが、サーブレシーブには難がある。サーブの強いロシア相手にこの布陣は無理だと思ったけれども、最後まで押し切ってしまった。

これで、ポーランドは第2週以降イタリア・中国・ロシアに勝ったことになる。
イタリア='02世界選手権優勝
中国='03ワールドカップ・'04アテネ五輪優勝
ロシア='06世界選手権優勝

今世紀に入ってからの三大大会覇者すべてに勝ったポーランドは、現在世界最強ということでよろしいですか?

なわけねーだろ

女子バレー全日本と亀田

2007-08-17 05:30:47 | バレーボール
亀田一家のボクシングについて書いているブログ記事で、このようなコメントを発見した。

ただ、パフォーマンスはダダ滑り。集客も視聴率も落ちていくだけ。ライバルを利用するって観点に欠けてるから、勝ち負けに興味をひく試合が組めないんですね。 プライドの高さは人一倍だから、それを賭けた試合が観客の望む形で実現していれば、もう少しポジティブな興味もあったでしょうに。日本の枠に収まらないかのごとき演出は、結果的に見て、人気の引きを早めましたね。 見る側の感情が揺さぶられる試合をしたいなら、無駄に高いプライドと見栄をリスクに晒せばいいのに、この期に及んで及び腰。 保身の強さとガードの高さは正比例、マッチメークは安全第一、自慢のガードで敵を粉砕w

筆者はボクシングはほとんど見ないけれども、感心したのは、
女子バレー全日本にもそのまま当てはまるよな
ということ。
亀田も女子バレーもTBSだし。
(バレーボールのワールドカップはフジで、グランプリもフジとTBSが何年かで交代だが)
7月末にあった「亀田の夏祭り」なるイベントは、暴落価格でもチケットが余りまくりで金券ショップが悲鳴を上げていたらしい。
試合当日、新宿の金券ショップを訪れると、亀田戦のチケットが大量に並べられており、15000円のリングサイド席が1980円、5000円のS席が980円で売られていた。直前になっても一向に売れる気配の無い亀田戦のチケットに、店員は完全に諦め顔。

日本女子バレーは、今のところ弱体の相手には何とか勝てているからよいものの、そのうち、男子と同様、グランプリとかワールドカップに出ても1試合勝てるかどうかという状況になりかねない。
そうなれば、亀田のイベント同様、見向きもされなくなるだろう。

上のように書いたのはもちろん根拠はあって、識者も指摘しているとおり、女子バレーの男子化が急速に進んでいることである。日本はそれへの対応が遅れている。特にブロックが極端に貧弱である。竹下・高橋に頼る限り、ブロックの抜本的な改善は見込めないのだが、それから脱出するどころか、柳本体制になってから両選手への依存度合いが強くなる一方に見える。
今年は戦国グランプリと掲示板に書いたけれども、今年のグランプリを見て思ったことは、ブラジル対欧州勢のトップ争いという男子と同じ構図に、予想以上に早く収束しそうということである。女子バレーの男子化が急速に進んでいることを考えれば、それもおそらく必然である。

また、芸能人の起用はいつも通りだが、ジャニーズだのモー娘。だのでなく松田聖子というのは、いったいどのような客層を目当てにしているのか不可解だし、フジが放送のシーズンと比べてもますますカルト宗教じみた雰囲気になっている。これも人気の引きを確実に早めるだろう。

さて、この記事の最初に引用したボクシングブログでは、奇妙な亀田ファンが1人ほど粘着していて失笑を買っている。しかし、笑ってばかりはいられない。バレーボールを中継する日本の放送局は、この亀田のファンみたいな人間を百万人千万人単位で増殖させようとしている、そのように思える。
そして、バレーボールのファンなりボクシングのファンなり、まともなスポーツのファンは誰一人残らない。バレーボールはすでにそうなりかかっている。

そのときバレーが好きな人間はどうするか。心配はいらない。インターネットがある。バレーを楽しむなら、例えばグランプリであればCCTV5、冬には欧州CLをスイスとかアゼルの放送で楽しむのは、もはや定番である。