救急車は人生で2度、乗車したことになる。
一度目は、大学時代。
無謀にも自転車で沖縄行きを敢行した。
東京から小田原までの約100キロを走破。
道路下で野宿をして、翌朝、箱根越えを試みる。
予定では静岡の清水が2日目の野宿先であった。
夕方に現地入りし、銭湯でリフレッシュしようと軽く考えていた。
実際、箱根越えは強烈な経験だった。
身体中の筋肉が伸びきった。
完全に弛緩してしまった。
…それが、まずかった。
弛緩した状態での下り坂は、体感以上に筋力を消耗した。
国道一号線に到着した段階で、カラダは悲鳴を上げていたのだろう。
意識は朦朧としていた。
夕方5時。夏の西日がほてった体を照らした。
東海道を急ぐ大型トラックが、びゅんびゅん脇を通り過ぎる。
よろめきながらも自転車を制御する。
…そして、気づかず、反射板に乗り上げた。
夜間走行用に白線の位置を知らせる反射板が、
道路脇に縦列に配置されていたのだ。
…ガタゴトガタゴトガタゴト…!…!
弛緩した筋力ではもはや制御不能だった。
…そのまま自転車は横転。
…トラックがけたたましくクラクションを鳴らし、
…急ブレーキ。
巻き込み防止の柵に荷物を取られた状態で、ボクは30メートル引き摺られた。
荷物がなければ、確実にタイヤの下敷きになっていたであろう、事故。
頭を強打する状況ではあったが、これまた荷物のおかげで、地面すれすれで着地。
夕方の国道を通行止めにする大惨事を引き起こしながら、
無キズで救急車に乗り込んだ。
だが、疲弊したカラダと引き摺られたショックで、
乗車したことを、ほとんど覚えていない。
気が付いたら、翌日の朝、ベッドに横になっていた。
一度目は、大学時代。
無謀にも自転車で沖縄行きを敢行した。
東京から小田原までの約100キロを走破。
道路下で野宿をして、翌朝、箱根越えを試みる。
予定では静岡の清水が2日目の野宿先であった。
夕方に現地入りし、銭湯でリフレッシュしようと軽く考えていた。
実際、箱根越えは強烈な経験だった。
身体中の筋肉が伸びきった。
完全に弛緩してしまった。
…それが、まずかった。
弛緩した状態での下り坂は、体感以上に筋力を消耗した。
国道一号線に到着した段階で、カラダは悲鳴を上げていたのだろう。
意識は朦朧としていた。
夕方5時。夏の西日がほてった体を照らした。
東海道を急ぐ大型トラックが、びゅんびゅん脇を通り過ぎる。
よろめきながらも自転車を制御する。
…そして、気づかず、反射板に乗り上げた。
夜間走行用に白線の位置を知らせる反射板が、
道路脇に縦列に配置されていたのだ。
…ガタゴトガタゴトガタゴト…!…!
弛緩した筋力ではもはや制御不能だった。
…そのまま自転車は横転。
…トラックがけたたましくクラクションを鳴らし、
…急ブレーキ。
巻き込み防止の柵に荷物を取られた状態で、ボクは30メートル引き摺られた。
荷物がなければ、確実にタイヤの下敷きになっていたであろう、事故。
頭を強打する状況ではあったが、これまた荷物のおかげで、地面すれすれで着地。
夕方の国道を通行止めにする大惨事を引き起こしながら、
無キズで救急車に乗り込んだ。
だが、疲弊したカラダと引き摺られたショックで、
乗車したことを、ほとんど覚えていない。
気が付いたら、翌日の朝、ベッドに横になっていた。