台風26号が近付いています。恐らく今夜中にはその影響圏内に入ることでしょうが、雨の少ない三河地方には穏やかに長く降って欲しいものですが、そう上手い具合に問屋が卸してくれるでしょうか。
被害の出ないような通り過ぎ方をしてもらいたいものです。
今回の天生湿原レポートは地理的な案内に始まり、峠路から歩き始める部分から入ります。
天生峠・天生湿原の位置 ↓
天生峠は国道360号にある峠路です。国道とは言っても、冬の間は雪に閉ざされて通行を遮断されてしまい、それが5月の末頃まで続く、厳しい道であります。
位置的には岐阜といっても北部で、富山との県境に近い所にあります。
合掌造りで有名な白川郷からそう遠い場所ではありません。
西南に位置する加賀の白山までの距離は20kmほどのところにあります。
行程図 ↓
今回は峠から湿原を歩いて、籾糠山まで往復することになりました。
当初は同行する山の神様の体調を考えて、湿原のみを周回することになりそうだと思っていましたが、彼女の頑張りが意外に利いたので、山頂まで足を延ばせてしまいました。
断面図 ↓
断面図で見ますと、山頂部分が特に急傾斜で高度差の80メートルほどを一気に登りきります。
天生峠の駐車場 ↓
家を出たのは朝の4時40分頃で、伊勢湾岸道、東海環状道、東海北陸道を白川郷ICで降りて一般国道360号を走り、この峠路には、3時間後の7時40分頃に到着しました。
天生(あもう)峠 ↓
>・・・・・・すると、段々また山が両方からせまつて来て、肩につかへさうな狭いことになつた、直ぐにのぼり。
さあ、これからが名代の天生峠と心得えたから、こツちもその気になつて、何しろ暑いので、喘へぎながら、先づ草鞋の紐を締め直した。・・・・
>
泉鏡花の「高野聖」の第六(章)に出てくる一節です。
読んだことがない小説ですので、この「高野聖」について、以下にwikiの記述を引用します。
・・・・・(引用開始)
高野山の旅僧が旅の途中に道連れとなった若者に、自分がかつて体験した不思議な怪奇譚を聞かせる物語。蛇と山蛭の山路を切り抜け、妖艶な美女の住む孤家にたどり着いた僧侶の体験した非現実的な幽玄世界が、豊かな語彙と独特の旋律の文体で綴られている。
泉鏡花は、本作に登場する女妖怪を、支那小説『三娘子』からヒントを得、さらに鏡花の友人が、物語の場所である飛騨天生峠の孤家に宿った体験談を合せて、空想をふくらませていったという。・・・・・(引用終了)
現実の天生峠路は明るくて、訪問者の沢山の車で混んでいて、俄か仕立ての天幕売店もあったりして「幽玄世界」ではありませんでした。
ツルニンジン ↓
登山路の入口で”入山協力金”一人当たり500円を支払い、山道に取り付きます。このツルニンジンは協力金徴収所の天幕の隣に生えていました。
山道を勝手に”歩きやすいように”立ち木の伐採整備して、ゾロゾロパトロール人員を揃え、余計なお世話の人為の限りを尽くして、そのための経費として500円の協力費を入山者に願うのは地元の甘えとエゴだと思いますね。
こんな愚行がそこら中の山岳地帯に蔓延ってしまったら・・・・と思うと哀しくなります。
貴重な自然を(売り物ではなくて)”食い物”にしているのは地元の人たちのような気がしてなりません。
歩き始めは広い道 ↓
登山路は、小型トラックが通れそうな広さから始まります。
オオカメノキの実 ↓
オオカメノキは綺麗に紅葉しますが、ここでは、まだ紅葉未満で、実の赤さが目立ちます。
ツルアリドオシ ↓
ツルアリドオシに実が着いていました。この場所で頻繁にこの姿を目にしましたが、それ以外では見かけることが少なくなります。
ツルリンドウ ↓
次にツルリンドウが実を付けた姿も見ましたが、実が細くて、僅かに赤い部分が見えるだけです。
道にかぶさる黄葉 ↓
このあたりは日本海側の気候のようで、冬場の積雪も深そうですね。その所為かどうか、潅木は雪に抑えられるのでしょう。
幹を曲げていて、道に覆いかぶさるようになっています。それらの葉が黄葉していて、今山行ではこのあたりの染まり具合が一番進んでいるような気がしました。
ナナカマド ↓
紅葉といえばナナカマドですね。しかし、ここのナナカマドは本格的な紅葉には程遠いものでした。僅かに赤い実が見えたりする程度でしたね。
ハウチワカエデの仲間は紅葉 ↓
ハウチワカエデの仲間は時折見事な紅葉ぶりを見せてくれました。
被害の出ないような通り過ぎ方をしてもらいたいものです。
今回の天生湿原レポートは地理的な案内に始まり、峠路から歩き始める部分から入ります。
天生峠・天生湿原の位置 ↓
天生峠は国道360号にある峠路です。国道とは言っても、冬の間は雪に閉ざされて通行を遮断されてしまい、それが5月の末頃まで続く、厳しい道であります。
位置的には岐阜といっても北部で、富山との県境に近い所にあります。
合掌造りで有名な白川郷からそう遠い場所ではありません。
西南に位置する加賀の白山までの距離は20kmほどのところにあります。
行程図 ↓
今回は峠から湿原を歩いて、籾糠山まで往復することになりました。
当初は同行する山の神様の体調を考えて、湿原のみを周回することになりそうだと思っていましたが、彼女の頑張りが意外に利いたので、山頂まで足を延ばせてしまいました。
断面図 ↓
断面図で見ますと、山頂部分が特に急傾斜で高度差の80メートルほどを一気に登りきります。
天生峠の駐車場 ↓
家を出たのは朝の4時40分頃で、伊勢湾岸道、東海環状道、東海北陸道を白川郷ICで降りて一般国道360号を走り、この峠路には、3時間後の7時40分頃に到着しました。
天生(あもう)峠 ↓
>・・・・・・すると、段々また山が両方からせまつて来て、肩につかへさうな狭いことになつた、直ぐにのぼり。
さあ、これからが名代の天生峠と心得えたから、こツちもその気になつて、何しろ暑いので、喘へぎながら、先づ草鞋の紐を締め直した。・・・・
>
泉鏡花の「高野聖」の第六(章)に出てくる一節です。
読んだことがない小説ですので、この「高野聖」について、以下にwikiの記述を引用します。
・・・・・(引用開始)
高野山の旅僧が旅の途中に道連れとなった若者に、自分がかつて体験した不思議な怪奇譚を聞かせる物語。蛇と山蛭の山路を切り抜け、妖艶な美女の住む孤家にたどり着いた僧侶の体験した非現実的な幽玄世界が、豊かな語彙と独特の旋律の文体で綴られている。
泉鏡花は、本作に登場する女妖怪を、支那小説『三娘子』からヒントを得、さらに鏡花の友人が、物語の場所である飛騨天生峠の孤家に宿った体験談を合せて、空想をふくらませていったという。・・・・・(引用終了)
現実の天生峠路は明るくて、訪問者の沢山の車で混んでいて、俄か仕立ての天幕売店もあったりして「幽玄世界」ではありませんでした。
ツルニンジン ↓
登山路の入口で”入山協力金”一人当たり500円を支払い、山道に取り付きます。このツルニンジンは協力金徴収所の天幕の隣に生えていました。
山道を勝手に”歩きやすいように”立ち木の伐採整備して、ゾロゾロパトロール人員を揃え、余計なお世話の人為の限りを尽くして、そのための経費として500円の協力費を入山者に願うのは地元の甘えとエゴだと思いますね。
こんな愚行がそこら中の山岳地帯に蔓延ってしまったら・・・・と思うと哀しくなります。
貴重な自然を(売り物ではなくて)”食い物”にしているのは地元の人たちのような気がしてなりません。
歩き始めは広い道 ↓
登山路は、小型トラックが通れそうな広さから始まります。
オオカメノキの実 ↓
オオカメノキは綺麗に紅葉しますが、ここでは、まだ紅葉未満で、実の赤さが目立ちます。
ツルアリドオシ ↓
ツルアリドオシに実が着いていました。この場所で頻繁にこの姿を目にしましたが、それ以外では見かけることが少なくなります。
ツルリンドウ ↓
次にツルリンドウが実を付けた姿も見ましたが、実が細くて、僅かに赤い部分が見えるだけです。
道にかぶさる黄葉 ↓
このあたりは日本海側の気候のようで、冬場の積雪も深そうですね。その所為かどうか、潅木は雪に抑えられるのでしょう。
幹を曲げていて、道に覆いかぶさるようになっています。それらの葉が黄葉していて、今山行ではこのあたりの染まり具合が一番進んでいるような気がしました。
ナナカマド ↓
紅葉といえばナナカマドですね。しかし、ここのナナカマドは本格的な紅葉には程遠いものでした。僅かに赤い実が見えたりする程度でしたね。
ハウチワカエデの仲間は紅葉 ↓
ハウチワカエデの仲間は時折見事な紅葉ぶりを見せてくれました。