Full-Tone

女性建築士・ふるとちかこの徒然なるままに

最近読んだ本 5月②

2021-05-31 11:07:01 | 本と雑誌

【きのうのオレンジ】著・藤岡陽子

胃がん宣告を受けた30代の主人公と、彼を取り巻く人々との物語。

たまたま、そんな物語を選んでしまっているのか,

主人公を「助けてください」って、祈りながら読むことが続いてる。

さて。

時々、心に刺さる言葉が織り込まれてて、それがまた、切ない。

登場人物がみんな正しく生きている、お手本の人たち。

だから、この状況が余計に切なくなるのかも。

うるうるしながら読み終えました。

正確には、ボロボロ涙がこぼれてしまう結末。

家の中や病院・病室、登山の様子とか、闘病中の本人や家族の気持ちとか。

状況の描写が、いちいちリアルなんだよな~。

著者の作品はこちらが初めてですが、文章がとても読みやすい。

そして、経歴にも驚く。

大学の文学部を終わって、留学もして、その後、看護専門学校卒と。

現在はクリニック勤務とあるから、看護師さんをしていらっしゃるのかな。

他の作品も読んでみたくなりました。

ところで、医療の方って、文才がスゴイ方が多いですね。

古くは森鴎外、斉藤茂吉、北杜夫、渡辺淳一。

最近では、南杏子さんも話題。

ジャンルは違うけど、さーたりのコミックも好き。

@ふると

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最近読んだ本 5月①

2021-05-27 13:52:35 | 本と雑誌

今月読んだ本

いつも、表紙の写真を撮影するのだけど、撮り忘れてしまった。

【52ヘルツのクジラたち】著・町田そのこ

本屋大賞受賞作品ということで、図書館で借りました。

因みに、ノミネート段階で予約して、かなり待ちました。

文章なのに、虐待の描写に苦しくなり、読むのを止めようかと思ったほど。

一定の周波数でコミュニケーションを取っているクジラたち。

その中で、52ヘルツと言う違った周波数で鳴くクジラがいると言う。

その声は他のクジラには届かない。

誰にも届かない、52ヘルツで鳴くクジラは、一人ぼっち。

例えば、人間社会の中にも、気付かないところで、

声なき悲鳴をあげている人が近くにいるのかもしれない。

トラウマになるだろう苦しみと辛い思い、自力では抜け出せない現実、

壮絶な悲しみを乗り越えた主人公は、まさに、52ヘルツのクジラ。

物語は、新天地で諸々切り替わった生活から始まる。

読了後、色んなことを切り替えられたこと自体が、

現実的ではないような気もしたけれど。

不幸の連鎖が、ちょっと頂けない感じもあるけど。

52ヘルツの声に気付いてもらえたことが、主人公を突き動かす。

だから、誰かの52ヘルツの声を聞き取る。

物語として、説得力があるんだよね。

だから、本屋大賞なんだね。

@ふると

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最近読んだ本

2021-04-19 10:29:44 | 本と雑誌

【累々】 著:松井 玲奈

本屋さんで見かけて、図書館で借りて読みました。

松井玲奈さんって、女優さんよね?

朝ドラ・エールで、音のお姉さん役だったよね?

清楚で純粋な女性というイメージが邪魔をして、

リアルな内容が入ってこない衝撃作!

身近にいそうな誰かが出てきます。

読み進むうちに、自分と重なる人物も登場したし。

短編5話で構成されているけど、4話目にして、繋がりに気が付いて、

ラストはすぐにもう一度読み返したくなりました。

前作・カモフラージュも図書館に予約入れました。

@ふると

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読み終えられなかった本

2020-12-11 21:56:49 | 本と雑誌

作家・近藤史恵さんの著書が好き。

特に「サクリファイス」から始まったの自転車シリーズが、

殊の外大好きなのであります。

少し前に書いた、馳星周氏のワンちゃんシリーズと、お薦めの本。

順番からすると4冊目の「キアズマ」を最初に読んで、面白くて、

「サクリファイス」「エデン」「サヴァイヴ」と、

立て続けに読んだのが、数年前のこと。

その後、主人公『チカ』が少し年を重ねた物語

「スティグマータ」が出版されて、

図書館で借りてきたのですが、2週間で読み終えられず。

再度借りて、1か月かかっても読み終えられなかった。

物語の核心にも辿り着けなかった。

寝しなに数ページずつ読む習慣もよくないのだろうけど、

登場人物が欧米人で、名前が入ってこない。

舞台はツール・ド・フランス。

レースの描写はリアルなので、その道の人にはたまらないのだろうけど、

チーム名も地名もなんだか馴染めない。

従って、読み進むのが遅いんだよね。・・・笑

サイトのカスタマーレビューを見ると、それなりに好評価だから、

私が付いていけなかっただけなんだろうな。

悔しいので、長期で借りられる年末、もう一度トライしよう。

@ふると

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最近読んだ本 その2

2020-10-13 09:19:57 | 本と雑誌

戦争の歌が聞こえる

著:佐藤由美子

図書館へ行ったときに、偶々、新刊コーナーに置かれていて、手にした一冊。

著者は、アメリカを活動の拠点としている音楽療法士。

日本では、音楽療法士と言う、職業自体が馴染みがないのだけれど、

障害がある方や病気の方を対象に、

音楽で持って、リハビリや緩和ケアを行うお仕事らしい。

この本に登場する方は、戦争を体験しているアメリがの高齢者の方たち。

人生の終末期に、その人たちが語る戦争の記憶が、本当に切ない。

勝利した国の人たちの記憶にさえ、強烈な体験が残っていて、

涙ぐんでしまう場面もあった。

人と人が殺し合うことを正義としてきた時代が、どれほど恐ろしい事か、

その生々しい記憶を背負って生きていくことのやるせなさ、

戦争を知らない筆者が伝えることにも、

この書籍は大きな価値があると感じました。

朝ドラ「エール」で、戦争に突き進んでいく時代が放送されていて、

戦意を高めるための曲を作る作曲家が描かれている。

7月に急逝した三浦春馬君が出演していた「太陽の子」では、

京大の秀才たちが、原子爆弾を開発する実験を行っていた。

才能のある人たちの能力をあらぬ方へ向かわせた残酷な時代。

それを疑うこともしなかっただろう。

この本を読んでから、特に、そう言う場面を描いたドラマや映画が痛い。

自由な時代に生きていることをもっと楽しまなくてはいけないと、

あれこれ思うのでありました。

あ・・・、楽しみ過ぎですね、私の場合。笑笑

@ふると

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最近読んだ本 その1

2020-10-06 14:27:16 | 本と雑誌

馳星周氏が直木賞を受賞された、少年と犬

ようやく読み終えました。

小説は基本的に図書館から借りることにしているので、

順番がようやく回ってきたってことです。

馳氏の作品はマフィアとかやくざとかが登場して、

騙し合いや殺し合いが描かれている印象が強く、

読もうとしなかった時期がありました。

変わったのが、「ソウルメイト」という本が雑誌で紹介されていて、

その1冊に感動してからのファンの一人。

ワンちゃんと人間との絆が描かれていて、2作目もあるのです。

好きな本を聞かれるとこの2冊を答えていて、

「号泣ものなので、人前では読まないで」と付け加えている。

電車の中で読んでて、ボロボロ泣きだしたら大変でしょ!

さて、馳氏と私は、生年月日が同じ。

見えない絆がありそうな気がしている。笑

なのだけれど。

「少年と犬」は、直木賞に対する期待がすぎたのか、

私の理解度の低さなのか、ちょっと残念なだったかな・・・。

あまり人を死なせないで欲しい。

好みの問題だろうけど、「ソウルメイト」の感動が大きすぎたみたい。

もう一度読み返してみたら、直木賞たる所以が分かるかな。

ただひとつ、間違いないことは、

文章から情景やら空気感やら、感じることができる。

だから、馳氏の作品に惹かれているのだと、改めて感じた作品になりました。

@ふると

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日本の美しい酒蔵

2018-12-11 22:13:53 | 本と雑誌

縄文フェスが終わって、忘年会がひとつあって、

そして昨夜は、フェスの打ち上げで、はしゃいじゃって!

そんなこんなで、12月も三分の一が過ぎてしまいました。

さて、そんな中。

明後日、13日に発売開始の本の告知です。

日本の美しい酒蔵

お酒でなく、建築的な視点で、日本酒の酒蔵の建物を紹介する一冊です。

八戸酒造株式会社様の酒蔵を担当させて頂きました。

メインの執筆者は3人の先生方なのだけど、

何故かその中にただ一人、ゲスト執筆させて頂いちゃいました。

見本誌が先週手元に届きまして、身近な方には手に取ってもらって、

PRさせて頂いております。

売り上げが伸びても、私の原稿料は変わらないのですが、

携わった建物をこんな風に紹介できたこと、少々有頂天になっています。

カネイリさん辺りで、レジ脇に山積みされないかしら・・・笑笑

@ふると

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ウィトルーウィウス建築書

2018-04-26 15:30:40 | 本と雑誌

今年も八戸工大の非常勤講師がスタート致しました。

どうやら、18年目になるらしい。

ふたつの課題を仕上げてもらうことが目的だけれども、

学生さん達には、建築の、そして、設計の楽しさを感じてもらえたら、

私の役割は大成功なんだと思っています。

が、しかし。

時に、声が、口調が、キツイ。

これじゃ、楽しくなる前に嫌いになっちゃうかも・・・と、毎回反省。


今年から、建築のライブラリーは面白い試みをされていて、

書籍やポスターや、色々展示されています。

こうした試みも、建築に関心を持ってもらう一翼ですね。

その中のひとつ。

世界最古の建築書。

「建築は、強さと用と美の理が保たれるようになされるべきである」

すばらしい言葉です。

@ふると

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読んでいる本

2018-01-17 00:59:59 | 本と雑誌

「銀河鉄道の父」 門井 慶喜・著

 

直木賞候補と発表された時に、図書館に予約していました。

先週、順番が回ってきまして、借りに行ったところ、

カウンターの女性が、「グッドタイミングですね」と。

受賞しちゃうと、予約がいっぱい入って、読めるのは当分先だったかも・・・と。

彼女には、この日が見えていたのか?!

おそらく、この本を読まれて、

「これはきっと!」と、感じていたんでしょうね。

実際、寝しなに読んでいて、面白くて、何処で閉じようかと思う。

昨年受賞の、佐藤正午氏の「月の満ち欠け」に続いて、

受賞作を受賞前に読むって、ちょっと悦に入りますね。

とか言って、先日も書いた通り仕事が山積していて、

まだ半分も読んでいないのですが、何としても読まなくっちゃ。

それにしても、東北なまりが、ちょっとしたブーム?

@ふると

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最近読んだ本

2017-05-26 16:46:53 | 本と雑誌


月の満ち欠け 著・佐藤正午

八戸の描写はちょっとしかないけど、

八戸出身の人達が描かれている物語。

現実的ではない物語なのだけれど、

背景がかなりリアルで、読んでいて映像化されてきて、

どんどん引き込まれ、そして感動の結末。

これは「魂」の物語なのだろうと思う。

いつものように図書館で借りた本です。

おススメの物、感動した物、再読したい物、色々ありましたが、

この本は、借りて読んだのに、購入するかもの一冊です。

余談ですが、出身が八戸、住んだところが稲毛、職業が建築士と、

物語とだぶるところがいくつがあって、親近感が半端ない。

@ふると

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最近読んだ本

2017-05-09 09:01:54 | 本と雑誌
図書館で、タイトルが気になって、借りた本。

で、殊の外、珠玉。

桜疎水 著・大石 直紀

6つのミステリーが収められている短編集。

いずれも予期しないどんでん返しと言うか、

むしろ著者にみごとに一本取られてしまう結末。

ジャンルはミステリーなのだけど、グッとくる感動が待っている。

そして、もう一冊。

忘れ物が届きます 著・大崎 梢

こちらもミステリーの短編集。

ちょっと設定に無理がある気もするけれど、引寄せられてあっという間に読破!

しばし、ミステリーにハマりそう。

そして、やっぱり短編集がいい。

@ふると



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最近、借りた本

2017-01-25 22:10:19 | 本と雑誌


予約していた本の順番が来て、図書館へ。

時節柄なのか、あったまりそうな本がカウンター前に並んでいたので、

ついでに借りてきちゃった。

本を見ながら、作ることもないだろうけど、

ちょっと現実逃避できるのだ、こういうジャンル。



そして、予約していた本は、2冊。

原田マハ・著の「本日は、お日柄もよく」と、小川糸・著の「ツバキ文具店」。

スピーチライターの物語と代書屋さんの物語。

偶然だけど、言葉を操る、影武者的な存在のお話のよう。

大好きな鎌倉が舞台の後者を寝しなに数ページずつ。

途中、代書のお手紙そのもののページもあり、美しい文字はほんとステキ。

果たして読み終えることができるのだろうか・・・。

@ふると
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感動

2017-01-21 17:19:46 | 本と雑誌
ネットで話題になっている、キンコン・西野氏の絵本。

えんとつの町のプペル

絵の美しさは言うまでもないのだけど、

ストーリーがとにかく素晴らしい!

ネットで全編公開になっているけど、買っちゃおうかな・・・。

プレゼントにもよさそう。

@ふると
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先月読んだ本

2016-03-07 10:55:29 | 本と雑誌
2月は余裕がなくって、借りてきた本もほぼ読まずに返しちゃいました。

そんな中で、何とか読み終えた一冊。

陽だまりの天使たち ソウルメイトⅡ

ワンちゃんと人間との絆が描かれた短編集。

一話ずつが、寝る前に読むのにベスト長さなのだけど、

如何せん、毎晩感動、そして号泣。

おススメの一冊ですが、決して人前では読まないでください。

@ふると




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今月読んだ本

2016-01-31 17:41:40 | 本と雑誌
今月読んだ本。

億男

本屋大賞ノミネート作品。

たまたま運転中に聞いていたラジオでおススメ本として紹介されて、

図書館に予約したのですが、

たぶん、半年は待ったような気がします。

展開に無理があるようなきがする場面も多しでしたが、

伝えたいことが深いと思いました。


三つの名を持つ犬

好きな作家さんのひとり、近藤史恵さんの著書。

たまには図書館で本を選んでみようと思って、手に取った一冊。

ワンちゃんを愛する女性が、

突発的に起こしてしまう取り返しのつかない出来事をめぐるサスペンス。

読んでいて、「どうして、そうなる?」なのですが、

結末が優しく解決されて、よかった・よかった。

近藤さんの作品は読みやすいのです。


真昼の心中

坂東 眞砂子さんの著書。

こちらも、図書館で出会って読んでみたくなった一冊。

江戸時代に起きた実話をベースにして、坂東流の官能的な表現を含みつつ、

「性」や「業」が見事に描かれている短編集。

この本を紹介するのは、若干気恥ずかしくもあるけれど、

文学としてあっぱれな作品だと思います。


そして、今読んでいる本。

はぶらし

前出の近藤史恵さんの著書。

現在NHKBSで、内田由紀ちゃん主演のドラマが放送中。

めちゃくちゃ気になる展開で、借りてきちゃいました。

どんな結末が待っているのか、ドラマの放送待っていられません。


と言うわけで、今年も図書館をヘビーに利用しています。

@ふると
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