現在の牝馬番付ではウオッカとブエナビスタが両横綱というのは、誰も異論はないはず。
否、牝馬に限らず、今の競馬界の横綱といっても過言ではあるまい。また、ここにレッドディザイアを加えて、3強+その他が今の牝馬の勢力図。
問題は「その他」の力関係。一見、混沌としているように見えるが、ここにきてその輪郭がおぼろげながらも見えてきた。
下敷きとなるのは、昨年末に行なわれた愛知杯。
この愛知杯からは、既に2着のメイショウベルーガが日経新春杯を制し、6着のウェディングフジコは、大井のTCK女王盃で2着。そして、7着のレインダンスは京都金杯で3着と、重賞で馬券対象になった馬が3頭出ている。これだけで、レベルが高いウンヌンとは決め付けられないが、他の路線組よりも注目に値するレースなのは間違いない。
上の写真は、愛知杯の1着~4着馬のゴールの瞬間のものである。4頭接戦のデッドヒートに見えるが、実はここには厳然たる実力差が隠されている。今回出走しないリトルアマポーラとメイショウベルーガは置いといて、ここでは、2着のメブラボーデイジーと4着のヒカルアマランサスの力関係を紐解いていく。
ヒカルは、ブラボーから3kg貰いで、クビ+ハナの4着。ここで、「ハンデ戦の方程式~1kg=1馬身」を用いて、もし同斤量で走ったとした時の着順と着差を計算してみる。すると、ヒカルとブラボーの着差は「3馬身+クビ差+ハナ差」と、実は2頭の間にはかなりの実力差があることがわかる。愛知杯はハンデ戦で、今回は別定戦。しかし、ヒカルとブラボーの斤量差は、愛知杯同様に3kg。またもや愛知杯同様の接戦となると予想されるが、前日最終オッズではヒカルが3.8倍の1番人気に対して、ブラボーは7.5倍の3番人気。これは明らかにヒカルが人気になり過ぎ。おそらく、充実一途の明け4歳馬、しかも鞍上は康太からデムーロへスーパー強化となったのが、その理由。一方、ブラボーも鞍上は福永にスイッチしたものの、如何せん取消し後の出走。その相乗効果によっての人気の差。が、番付でいけば明らかにブラボーの方が上。ここに人気の盲点がある。
次に、番付でこの2頭の上に来るような馬がいるのか?を考えてみる。
基準となるのは愛知杯8着のレインダンス。レインの愛知杯の時の斤量は54kg。そこから1kg貰いの53kgで約5馬身千切られたエリモファイナルだが、今回はレインと同斤の54kg。その差は更に広がるばかり。(前回、激穴馬として推奨したことと矛盾するが、あれはコース血統からのイチオシなので、あれはあれということで。)
そのエリモに1馬身先着し、レインからは約4馬身差のクラウンプリンセスは、当時レインより1kg重い55kgだったので、実力としては約3馬身差と見ることができる。今回も愛知杯と同じ斤量差なので、クラウンもまたレインより先着することはない。
では、そのレイン自身の逆転はあるのか?となるのだが、残念ながら上位2頭はおろか、レインの一つ前の7着に入ったマイネレーツェルにすら届かない。当時、レインはマイネから1kg貰でクビ差。同斤となった今回、差は1馬身に開く。基準馬として扱ってきたレインは、ここが限界。そもそも、レイン自身について言えば、前走の金杯では13人気で3着に入り、波乱を演出したように、人気がない時こそ妙味ありの馬。金杯で3着、しかも昨年の2着馬ということで、ようやく京都のマイルは走ることを思い出したファンが如何に多いことか。買うなら前回でこそであり、ソコソコ穴人気になっている今回は、馬券的には妙味はない。
残るは、マイネとブラボーとヒカルの力関係の把握。
愛知杯では、マイネはヒカルより3kg重い55kgで、3馬身+クビ差。同斤だとしたら、その差は詰まるもののクビ差届かない。今回はヒカルとの斤量差は2kgなので、2馬身差届かないことになる。
が、このマイネもブラボー同様、人気の盲点となっている。レインが単勝8.3倍の4番人気に対して、マイネは15.7倍の10番人気。上記のように同斤ならレインに負けることはないにもかかわらず、これほど人気の差があるとは全くも以ってファンは気まぐれだ。
以上をまとめると、要は愛知杯組の番付は、着順通りのままでよいということになり、ブラボーとヒカルで何もない今年の京都牝馬S。ダラダラと長くなってしまったが、これは全て机上の計算での話しであること、そして、あくまでも愛知杯組限定の番付であることをお忘れなく。他の路線組との力関係は、レース終了後でないとわからない。
=つづく=
否、牝馬に限らず、今の競馬界の横綱といっても過言ではあるまい。また、ここにレッドディザイアを加えて、3強+その他が今の牝馬の勢力図。
問題は「その他」の力関係。一見、混沌としているように見えるが、ここにきてその輪郭がおぼろげながらも見えてきた。
下敷きとなるのは、昨年末に行なわれた愛知杯。
この愛知杯からは、既に2着のメイショウベルーガが日経新春杯を制し、6着のウェディングフジコは、大井のTCK女王盃で2着。そして、7着のレインダンスは京都金杯で3着と、重賞で馬券対象になった馬が3頭出ている。これだけで、レベルが高いウンヌンとは決め付けられないが、他の路線組よりも注目に値するレースなのは間違いない。
上の写真は、愛知杯の1着~4着馬のゴールの瞬間のものである。4頭接戦のデッドヒートに見えるが、実はここには厳然たる実力差が隠されている。今回出走しないリトルアマポーラとメイショウベルーガは置いといて、ここでは、2着のメブラボーデイジーと4着のヒカルアマランサスの力関係を紐解いていく。
ヒカルは、ブラボーから3kg貰いで、クビ+ハナの4着。ここで、「ハンデ戦の方程式~1kg=1馬身」を用いて、もし同斤量で走ったとした時の着順と着差を計算してみる。すると、ヒカルとブラボーの着差は「3馬身+クビ差+ハナ差」と、実は2頭の間にはかなりの実力差があることがわかる。愛知杯はハンデ戦で、今回は別定戦。しかし、ヒカルとブラボーの斤量差は、愛知杯同様に3kg。またもや愛知杯同様の接戦となると予想されるが、前日最終オッズではヒカルが3.8倍の1番人気に対して、ブラボーは7.5倍の3番人気。これは明らかにヒカルが人気になり過ぎ。おそらく、充実一途の明け4歳馬、しかも鞍上は康太からデムーロへスーパー強化となったのが、その理由。一方、ブラボーも鞍上は福永にスイッチしたものの、如何せん取消し後の出走。その相乗効果によっての人気の差。が、番付でいけば明らかにブラボーの方が上。ここに人気の盲点がある。
次に、番付でこの2頭の上に来るような馬がいるのか?を考えてみる。
基準となるのは愛知杯8着のレインダンス。レインの愛知杯の時の斤量は54kg。そこから1kg貰いの53kgで約5馬身千切られたエリモファイナルだが、今回はレインと同斤の54kg。その差は更に広がるばかり。(前回、激穴馬として推奨したことと矛盾するが、あれはコース血統からのイチオシなので、あれはあれということで。)
そのエリモに1馬身先着し、レインからは約4馬身差のクラウンプリンセスは、当時レインより1kg重い55kgだったので、実力としては約3馬身差と見ることができる。今回も愛知杯と同じ斤量差なので、クラウンもまたレインより先着することはない。
では、そのレイン自身の逆転はあるのか?となるのだが、残念ながら上位2頭はおろか、レインの一つ前の7着に入ったマイネレーツェルにすら届かない。当時、レインはマイネから1kg貰でクビ差。同斤となった今回、差は1馬身に開く。基準馬として扱ってきたレインは、ここが限界。そもそも、レイン自身について言えば、前走の金杯では13人気で3着に入り、波乱を演出したように、人気がない時こそ妙味ありの馬。金杯で3着、しかも昨年の2着馬ということで、ようやく京都のマイルは走ることを思い出したファンが如何に多いことか。買うなら前回でこそであり、ソコソコ穴人気になっている今回は、馬券的には妙味はない。
残るは、マイネとブラボーとヒカルの力関係の把握。
愛知杯では、マイネはヒカルより3kg重い55kgで、3馬身+クビ差。同斤だとしたら、その差は詰まるもののクビ差届かない。今回はヒカルとの斤量差は2kgなので、2馬身差届かないことになる。
が、このマイネもブラボー同様、人気の盲点となっている。レインが単勝8.3倍の4番人気に対して、マイネは15.7倍の10番人気。上記のように同斤ならレインに負けることはないにもかかわらず、これほど人気の差があるとは全くも以ってファンは気まぐれだ。
以上をまとめると、要は愛知杯組の番付は、着順通りのままでよいということになり、ブラボーとヒカルで何もない今年の京都牝馬S。ダラダラと長くなってしまったが、これは全て机上の計算での話しであること、そして、あくまでも愛知杯組限定の番付であることをお忘れなく。他の路線組との力関係は、レース終了後でないとわからない。
=つづく=
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