☆史上最強の法則-海外支局☆

☆The Unrivaled Principle in History☆

ラジオNIKKEI賞の法則

2012-06-30 20:00:00 | 福島の法則
■血統傾向■

「残念ダービー」と呼ばれるラジオNIKKEI賞。その別名とは裏腹に、ダービーに出ていたら勝ち負けできていた馬たちが出てくるという意味ではなく、単に種々の事情によりダービーに出走が間に合わなかった、あるいは出来なかった馬たちが出走してくるだけの話。ハンデ戦となった過去6年の勝ち馬から、後にG1を制した馬は1頭もおらず、2着、3着からは06年2着ソングオブウインド(06年菊花賞)、07年2着スクリーンヒーロー(07年JC1着)、そして09年3着ストロングリターン(12年安田記念)の3頭がG1を制したくらいで、決して3歳馬にとっての出世レースとは言い難い。

ハンデ戦となった06年以降の中山開催となった昨年を含む過去6年で、父SS系が目下4連勝中の【4-3-0】で、2着は全て父か母父にSS系の血を持っている馬である。福島開催に限定すれば、09年~11年まで3年連続で父SS系がワン・ツーフィニッシュを決めており、父SS系を中心視せざるを得ない。
今年の出走馬16頭中、父SS系は計10頭。そのうちダイワメジャーが4頭と、ディープインパクトの3頭を上回る大攻勢をかけてきた。これは絞るのに一苦労しそうだ。

父SS系と真逆の傾向を示しているのが、父ミスプロ系。父、母父合計で【1-3-5】(ネイティヴダンサー系含む)と、勝ち切れない。ちなみに、SS系×ミスプロ系の逆パターンを含む血統構成の馬は【1-3-1】であるが、残念ながら今年は該当馬がいない。

その他では、【1-1-1】のグレイソブリン系と【1-0-2】の二つが目につくくらい。

■コース傾向■

ここまで10鞍行われた中で、父SS系は【6-4-4】と活躍している。そのうち2回以上3着以内に入っているのがディープインパクト【1-0-1】、ステイゴールド【1-1-0】、トーセンダンス【0-1-1】、ゼンノロブロイ【0-0-2】の4頭。また、ジェニュイン、トーセンダンス、スズカマンボ、ロイヤルタッチ、スズカフェニックス、ロイヤルタッチといったSS系の中でも地味なSS系が活躍しているのが面白い。

SS系以外では全体的にノーザンダンサー系と、直近では傾向に出ていないが【0-2-1】のグレイソブリン系。
ノーザンダンサー系では、ニジンスキー系【1-3-0】、ヴァイスリージェント系【1-1-1】、フェアリーキング系【1-0-1】、父、母父で各1勝をあげているサドラーズウェルズ系、そしてマイナーではあるが【0-1-1】のナイトシフト系が、2回以上3着以内に入っている。

■人気■

1番人気は【0-0-2-4】と、一度も連対したことはない。軸にするのであれば【2-2-1】と、07年を除けば全て3着以内に入っている2番人気。また、2番人気と同じ2勝をあげている5番人気【2-0-0】もマークしておきたいところ。もっと穴っぽくいくのであれば【0-2-1】の10番人気以下の馬。

■斤量■

51kg:0-0-1
52kg:1-0-0
53kg:1-1-1
54kg:2-2-0
55kg:1-1-3
56kg:1-1-1
57kg:0-1-0
これといった傾向は見られないが、極端な斤量の馬は不振のようだ。また、トップハンデは【0-0-1-6】と馬券になったのは08年2着のノットアローン(57kg・6番人気)1頭のみ。今年のトップハンデは56kgと、背負いなれた斤量であるが、56kgのトップハンデになったのは06年のトウショウシロッコ1頭のみで、1番人気に推されながらもキッチリと?4着に負けている。

というわけで、トップハンデのサンレイレーザーとアーデント、そして前日最終オッズで1番人気のファイナルフォームの3頭については、特にディープ産駒のアーデントとファイナルフォームはいくら血統傾向に合致していようとも、押さえはともかくとして、軸にはしたくない。

★12タイセイグルーヴィ…ダンスインザダーク×ノーザンテースト
ダンスインザダークは今開催では、母父で3着が1回あるのみだが、その全弟のトーセンダンス2着、3着各1回あり、2着の馬の母父はノーザンテースト直仔のアンバーシャダイなので、血統構成的には同じになる。
人気も10番人気以下になるのは、ほぼ確実で、斤量も重からず軽からずの54kgとなれば、ここはマン振りで大穴狙い。

★8ローレルブレット…サムライハート×テンビー
父サムライハートの母はエアグルーヴという良血ではあるが、その種牡馬成績はパッとしないマイナーなSS系だが、母父がコース傾向で目立っていたニジンスキー系テンビーということに注目してみた。

CBC賞の法則

2012-06-30 00:00:00 | 中京の法則
■血統傾向■

一昨年は京都、昨年は阪神、そして今年からはNEW中京で行われるCBC賞。開催場所以外でも、05年までは12月に別定戦、06年からは6月にハンデ戦として行われるようになった。
施行条件が変わろうとも、そんなことはお構いなしに走るのがサクラバクシンオー産駒。昨年は、一昨年の1、2着馬が入れ替わっての決着となったのだが、その2頭はいずれもバクシンオー産駒である。
別定戦時代を含む00年以降の過去12年で、父サクラバクシンオーは【4-2-1-15/22】と、勝率18.2%、連対率27.3%、複勝率31.8%で、馬券対象になった7回は、シーイズトウショウ(03年・06年1着、05年3着)、ダッシャーゴーゴー(10年2着、11年1着)、ヘッドライナー(10年1着、11年2着)のリピーター3頭によるものである。
また、バクシンオーと同じサクラユタカオーの仔エアジハードからは07年3着のアグネスラズベリが、そしてラインは異なるもののユタカオーの父テスコボーイの直仔トウショウボーイは、03年3着、04年2着のゴールデンロドリゴの母父。
その成績の大半は4頭のリピーターいよる功績が大きいとはいえ、バクシンオーをはじめとする「快速血統」のプリンスリーギフト系を無視することはできない。

10年1着、11年2着のバクシンオー産駒のヘッドライナーであるが、この馬の母父ヌレイエフ系というのもプリンスリーギフト系と同様に、昔からCBC賞とは相性が好い。ヘッドライナー以外では、00年2着ブラックホーク(父ヌレイエフ)、04年1着プレシャスカフェ(父ハートレイク)、08年1着スリープレスナイト(母父ヌレイエフ)、08年2着、09年3着スピニングノアール(母父スピニングワールド)が3着以内に好走しており、ヌレイエフ系を父か母父に持つ馬は、過去12年で【3-3-1-4/11】と、出走頭数はバクシンオーのちょうど半数で、勝率27.3%、連対率54.5%、複勝率63.6%と、全てにおいてバクシンオーのそれを上回り、連対率に至っては2頭に1頭が馬券対象となる計算だ。

なお、父SS系は過去12年で何頭出走したのかは分からないが、【1-0-6】と全く冴えず、母父SSにしても1勝2着1回のみである。あえてマークをするのなら3着3回のフジキセキくらいか。

■コース傾向■
開幕週なので、コース傾向のストックはなく、本番前に当該コースが組まれているのは日曜日の1Rの3歳未勝利戦の一鞍のみ。よって、ここは参考までに今年の1回中京芝1200mのコース傾向を掲載しておく。

注目血統は、サクラバクシンオー【2-1-1】、グレイソブリン系【2-2-2】(全てトニービン・ライン)、クロフネ【1-1-1】(クロフネの父フレンチデピュティも母父で3着1回あり)の三血統で、父SS系ではダイワメジャーの2着2回が目につく程度。

■性別■*ハンデ戦となった06年以降の過去6年。%は右から勝率、連対率、複勝率の順(以下同)
牡馬:4-6-4-66/80 5.0% 12.5% 17.5%
牝馬:2-0-2-20/24 8.3%  8.3% 16.7%
「夏は牝馬」という格言があるが、CBC賞においては何が何でも牝馬を狙う必要はなさそうだ。そもそも牝馬の出走頭数が牡馬のそれに比べて少なすぎるので、比較すること自体、意味がないかも。

■年齢■

3歳:0-2-0- 5/ 7  0.0% 28.6% 28.6%
4歳:3-1-1-16/21 14.3% 19.0% 23.8%
5歳:0-1-0-22/23  0.0%  4.3%  4.3%
6歳:3-0-2-18/23 13.0% 13.0% 21.7%
7上:0-2-3-25/30  0.0%  6.7% 16.7%
3歳馬を除く各年齢の出走頭数は、ほぼ同じくらい。4歳と6歳が活躍しているなかで、その間の5歳馬の成績が何故だか振るわない。

■人気■

ハンデ戦となった06年以降で、1番人気で勝ったのは昨年のダッシャーゴーゴー1頭のみで、それ以外は全て馬券圏外に飛んでいる。2番人気【0-2-0-4/6】、3番人気【0-0-2-4/6】と、3回に1回は馬券対象になってはいるものの、上位人気は軒並み信頼感に欠ける。
信頼感と配当妙味でいくのなら、【3-1-0-2】の勝率5割、連対率約7割の4番人気の馬だ。あるいは、もっと高配当を狙いたいのであれば【2-0-2-46/50】の10番人気以下の馬から入る手もありそうだ。ただ、07年以外では1~3番人気の馬が必ず1頭は馬券対象になっており、超ド級の万馬券狙いの大振りは避けた方がよさそう。

■斤量■

ハンデ戦でありながら、軽量とされる54kg以下の馬が【0-3-2-48/53】と、1勝もあげておらず不振。むしろ55kg以上の重目の斤量の馬の方が好走する傾向にある。ただし、トップハンデは【1-0-1-8/10】と、馬券対象になったのは06年3着リミットレスピッド(58kg)と11年1着ダッシャーゴーゴー(58.5kg)の2頭のみ。

■前走■

<クラス別>
重賞:3-0-3
OP:3-5-3
条件:0-1-0

前走重賞組で複数回馬券対象になっているのは、高松宮記念組の06年3着リミットレスピッド(7着)、11年1着ダッシャーゴーゴー(同11着)と、ヴィクトリアマイル組の07年3着アグネスラズベリ(5着)、10年3着ワンカラット(同7着)。

OP特別組で目立つのは【1-3-1】のTV愛知オープン組だが、残念ながら今年から同レースは廃止となってしまった。
なお、前走条件戦出走から馬券になったのは07年2着のナカヤマパラダイス1頭しかおらず、下剋上は厳しそう。

<距離別>
芝・ダート不問で前走1400mに出走した馬が【3-2-1】と、毎年必ず1頭は馬券対象になっている。が、これまた残念なことに今年は該当馬が1頭もいない。

★4エーシンダックマン…サクラバクシンオー×スピニングワールド
重賞実績は、今年のシルクロードS(G3)で2着が1回あるだけにもかかわらず、斤量57kgは背負わされ過ぎのような気がする。ましてや斤量57kgで馬券になったのは、06年1着のシーイズトウショウ1頭のみで、年齢も過去6年で06年2着のワイルドシャウトの1頭しか馬券になっていない5歳馬と、データ的には分が悪い。
だが、母父のスピニングワールドは08年2着、09年3着のスピニングノアールの父で、CBC賞と相性の好いバクシンオーとヌレイエフ系を父と母父に持ち、血統傾向的に最も合致するのがこの馬だ。
嫌なデータがあることは確かだが、同じバクシンオー産駒で1番人気になりそうなダッシャーゴーゴーも、トップハンデ&5歳馬とデータ的に「二重苦」を持っているので、そこはお互い様ということで相殺。
過去22戦で一度も他馬にハナを譲ったことがない、逃げて何ぼのダックマン。開幕週の絶好の馬場を味方につけて逃げて逃げて逃げまくる。あとはどこまで粘れるか?最低でも4角までは、楽しめる。

帝王賞の法則【結果】

2012-06-28 20:00:00 | 砂王の法則
【結果】
◎ランフォルセ…8着(4番人気)
○ゴルトブリッツ…1着(2番人気)
▲エスポワールシチー…2着(1番人気)

…テスタマッタ…3着(4番人気)

■血統傾向更新■

キャロットの親子丼ならず。てっきり哲三がハナを叩くと思いきや、まさかのノリ逃げ。結果、同馬主のゴルトブリッツツのラビット役となった。そのゴルブリは、ディープインパクトを叔父に持ち、その母父は昨年3着のバーディバーディと同じシーキングザゴールド。

2着は昨年に引き続き哲三のエスポワールシチーが入り、これで2年連続で父SS系がワン・ツーフィニッシュを決めた。BT系の傾向も続いているが、新たに父SS系の流れが来ているかもしれない。

3着は岩田のテスタマッタ。あれほど余計なことをするなと…って、ランフォが頭じゃないとお金にならないよ。残念。

=おしまい=

帝王賞の法則

2012-06-27 17:30:00 | 砂王の法則
■血統傾向■

父SS系は、昨年1、2着のトランセンドとエスポワールシチー、そして06年・10年2着のカネヒキリの3頭のみ。

全体的に見て、BT系とノーザンダンサー系が目立つが、これはフリオーソ、ボンネビルレコード、ナイキアディライトのしつこいリピーターに拠る所が大きい。
その中でも、フリオーソのおかげもあるのだが、父で【3-1-1】、母父【0-2-1】のBT系は無視することはできない。

■人気■

過去8年で、1番人気は【4-2-1】と馬券圏外に消えたのは一昨年のサクセスブロッケン(8着)のみ。
今年は抜けた馬が見当たらず、人気は割れそうだが、比較的人気サイドでの決着が多いことを考えると、無茶振りは厳禁。

◎2ランフォルセ…シンボリクリスエス×マキャヴェリアン
最強厩舎の砂王。血統傾向には合致しないものの、父はBTと同じロベルト系だ。

○7ゴルトブリッツ…スペシャルウィーク×シーキングザゴールド
◎と同じキャロットの馬。ここは親子丼で勝負。

▲エスポワールシチー…ゴールドアリュール×BT
目の上のタンコブ・トランセンドが出てこないのなら、ここはスイスイとマイペースの逃げ。BTの血を持っているのは本馬しかいない。

以上3頭をグリグリと。
なお、岩田のテスタマッタは小回りの大井では、追い込むも届かずで4着まで。
岩田、余計なことするんじゃねえぞ。頼むから。

宝塚記念の法則【結果】

2012-06-25 00:00:00 | 阪神の法則
【結果】
◎ビートブラック…9着(9番人気)
今年もまた、夢は叶わなかった…

■血統傾向更新■

マスコミがしきりに不安説を煽っていたが、それに乗せられずに1番人気に推すとは、やはりファンは賢い。これで「ファン投票1位かつ本番でも1番人気の馬」の鉄板軸の信頼度が上がった。
オルフェ自身は秋・春グランプリを連覇を達成し、これでステイゴールド産駒は過去4年で宝塚記念を3勝となり、史上初の兄弟制覇となった。
2着は、「振り向けばウイリアムズ」の2番人気のルーラーシップが入り、3年連続で母父トニービン、2年連続で父キングマンボ系が3着以内に入った。
3着は、内枠がどうかと思っていた1頭のショウナンマイティ。浜中は道中後方待機に徹し、直線では内を突いたが、時既に遅し。
4着には同じ1枠のウインバリアシオン。途中でインを掬うかのようにスルスルと好位まで押し上げ、直線は外に持ち出したものの、道中動いた分だけマイティに差された。
5着は、3歳馬のマウントシャスタ。直線途中まで、先頭だったのを見たときは、遂に杉本アナの夢が叶ったかと思ったのも束の間、5kg差の斤量差を活かすことはできなかった。

掲示板に載ったのは、4歳‐5歳‐4歳‐4歳‐3歳。
ヴィンテージ世代の現5歳馬で掲示板に載ったのは、ルーラーシップ1頭のみ。
他の5歳馬は、エイシンフラッシュ6着、ビートブラック9着、フェデラスト10着、トゥザグローリー12着と惨憺たる結果。
ローズキングダムも4歳時にJCを制した以降、パッとしない。古馬戦線の主役は世代交代したのだろうか。

■コース傾向更新■

本番はコース傾向通りの決着。
1着オルフェーヴルの父ステイゴールドは3着1回があり、2着ルーラーシップの母エアグルーヴは、2着1回があるナリタセンチュリーと同じトニービン×ノーザンテーストの血統構成。そして3着ショウナンマイティの父マンハッタンカフェは前日の3着に入っていた。

*参考~芝2000m*

参考として取り上げていた芝2000mであるが、ここからも本番へのヒントはたくさん出ていた。
土曜日の1着はキングカメハメハで、土日でステイゴールドが2着、3着。そして、本番前の7Rの1着の父ブラックタキシードの血統構成はSS×ストームバード系ストームキャットで、この血統構成は本番で3着に入ったショウナンマイティのマンハッタンカフェ×ストームキャットと同じである。

■検証~オカルト■
「前年の血統が翌年にリンクする」というオカルトを検証してみる。
11年1着アーネストリー…グラスワンダー×トニービン
→12年2着ルーラーシップの母父がトニービン

11年2着ブエナビスタ…スペシャルウィーク×ノーザンダンサー系カーリアン
→12年3着ショウナンマイティの血統構成はSS系マンハッタンカフェ×ノーザンダンサー系ストームキャット

今年も血統リンクが成立。これは来年も使えるかもしれない。

というわけで、今年の宝塚記念は、ステイゴールド、メジロマックイーン、トニービン、そして字面では出てこないがルーラーシップとショウナンマイティはリボー系を内包しており、宝塚記念と相性の好い血統を持つ馬での決着となった。
今年のポイントは、オルフェーヴルを信じ切ることができたかどうかの一言に尽きる。オルフェと心中覚悟であったなら、この3連単は簡単に獲れてたよなあ。

=おしまい=



宝塚記念の法則5

2012-06-24 13:30:00 | 阪神の法則
■コース傾向更新■

昨日の芝2200mでは、父SS系が1、3着に入り、3鞍で【2-2-3】となった。グレイソブリン系内包馬にも注目していたが、なんとナリタセンチュリー(父トニービン)の馬が2着に入り、同系を持つ馬をますます無視できなくなった、というか、目数は多くなっても押さえておかなければ、抜けた日には目もあてられない。
そのナリタセンチュリーは、京都開催(96年)ではあるが宝塚記念2着の実績があり、3着の母父メジロマックイーンも91年2着、93年1回の実績がある。

昨日に引き続き、参考までに阪神芝2000mのコース傾向を。

昨日の芝2000mでは、父SS系は2着だったが、1、3着は母父がSS系となり、父にも母父にもSS系の血を持っていないのは、7レースで3着以内に入った21頭中1頭のみとなった。
また、グレイソブリン系を持つ馬は1頭出走していたが、残念ながら着外となり、同系の流れは途切れてしまった。が、芝2200m同様に、宝塚記念と相性の好い血統を持つ馬が1~3着を独占した。
1着馬の父キングカメハメハは、自身あるいはその産駒の好走はないものの、同じキングマンボ系のキングズベストを父に持つエイシンフラッシュが昨年3着。2着馬の父ステイゴールドは98年2着、99年3着で、その産駒のドリームジャーニー、ナカヤマフェスタが09年、10年で連覇を達成。そして、3着馬の父マヤノトップガンは、96年の優勝馬である。

宝塚記念で3着以内の実績のある種牡馬の血を受け継ぐ馬が、宝塚記念と同じコース、あるいは200m短い、同じ内回りの2000mで好走するのは、適性を受け継いでいることを考えれば当然であるが、本番前日になって活躍し始めるということは、これれらの血統を持つ馬を買え、という暗示なのだろうか。もしそうだとしても、出走馬のほとんど全てが該当してしまう。

1ウインバリアシオン…ハーツクライ×ストームバード
2ショウナンマイティ…マンハッタンカフェ×ストームバード
当初は、この2頭で勝負しようと思っていた。
特に1枠のゾロ目というのは、なかなか買いにくいもので、結構なオッズを期待したいたのだが。蓋を開けてみれば枠連にしろ、馬連にしろ20倍くらい。思ったより人気になっているので、妙味は少ない。
内枠が有利な宝塚記念ではあるが、追い込み脚質の両馬にとってこの内枠というのは不利なのではないか、という気がしてきた。ウインバリアシオンの岩田は昨年のブエナビスタよろしく差しに構えるのか、あるいは好位の内でじっとしているのか。一方、調教絶好調のショウナンマイティの浜中はどうか。コメントからは「勝ちに行く競馬に徹すると、オーナーにも伝えてある」とのことだが、この「勝ちに行く競馬」とは、いつものように後方一気なのか、それとも前に付けるのか。両馬の末の切れ味は定評があるものの、大外をブン回して差せるほどヤワな相手ではないと思うし、前に付けたら付けたで、終いの脚が鈍るのではないか。
いずれにせよ、両馬とも頭では買いにくい。特に岩田は、ディープブリランテに習い、中間はバリアシオンに付きっきりだったようだが、これはマスコミが煽り過ぎているような気がして仕方がない。
血統傾向的にはウインバリアシオンは、グレイソブリン系トニービンを父ハーツクライの母父に内包しており、宝塚記念の血統傾向とコース傾向にも合致し、ショウナンマイティは、父マンハッタンカフェは宝塚記念では産駒を含めて実績がないものの、昨日の芝2200mで3着になった。そのマンハッタンカフェの母父はリボー系ローソサエティであり、ボトム(母母父)にもリボー系アレッジドを内包し、消耗戦、そして大舞台に強いリボー系を2本内包するショウナンマイティは、非常に魅力的なのではあるが。

6エイシンフラッシュ…キングズベスト×プラティニ
昨年の3着馬でリピーター資格馬。過去22年で3着からのリベンジに成功したのは、タップダンスシチー(03年→04年)とアーネストリー(10年→11年)の2頭いる。
コース傾向的には、芝2000mでキングカメハメハが2勝をあげているので問題はない。が、問題はヤネ。ヤネは久々に手が戻ったウチパク。先々週の例の件の張本人である。一応、実効2日間の騎乗停止となり禊は済ませた恰好であるが、物議を醸し出した張本人が、その翌々週にG1制覇となればKYも甚だしい。あってもヒモまでじゃないと、周囲が納得しないだろう。
また、ダービー馬の宝塚記念の過去22年の成績は【1-3-2-3/9】で、連対率44.4%はあるものの、勝率は11.1%と、ダービー2着馬の勝率16.7%を下回り、いささか心許ない。

7ルーラーシップ…キングカメハメハ×トニービン
言わずと知れた超高馬。勲章がG1一つでは、その金額には見合わず、是が非でも、もう一つ二つ位はG1を獲って箔をつけたいと思うのが、陣営の本音。それが証拠にヤネには「振り向けばウイリアムズ」を配し、万全の構え。
血統傾向的にも、母は98年3着のエアグルーヴで、その血統構成はトニービン×ノーザンテーストで、昨日の芝2200mで2着の父ナリタセンチュリーと同じ血統構成である。
おそらく今回も前で流れに乗る作戦に出ると思われるウイリアムズにとって、絶好枠には違いない。しかし、阪神開催で行われた過去20年で4枠は【0-6-5-11】、馬番7番は【0-0-1-19】と、一度も勝ったことがないのが、唯一の気掛かり。

3ヒットザターゲット…キングカメハメハ×タマモクロス
15トゥザグローリー…キングカメハメハ××SS
ヒットザターゲットの母父タマモクロスは、トニービンとはラインを異にするが、同じグレイソブリン系で、血統傾向的には買えるのだが、ヤネがフルキチでは…
悲願達成の物語がよく似合う宝塚記念という意味では、両馬は該当する。
特にG2を3勝、G3を2勝ながらG1ではチョイ足らずのトゥザグローリーにとって、まさにここがG1初制覇の舞台としては相応しいように思える。ヴィンテージ世代と呼ばれた現5歳馬。当時はエイシンフラッシュ、ローズキングダム、ルーラーシップとともにキングマンボカルテットを形成したいたのだが、唯一のG1未勝利。是が非でも栄冠を手に入れたい想いは、他のG1未勝利馬よりも強いはず。「同厩舎の2頭出しは、人気薄を狙え」の格言があるように、オルフェーヴルの陰に隠れて、実は厩舎の本命はこちら、という気がしないでもない。が、ヤネはマイルか牝馬の重賞でしかG1を勝ったことがない福永である。

8アーネストリー…グラスワンダー×トニービン
母レッドアムールは、タグルーヴ、ナリタセンチュリーと同じトニービン×ノーザンテーストなので、傾向には合致する。まあ、昨年の覇者なので当然なのではあるが。もし勝てば史上初の連覇&2勝と偉業達成となるのだが。
前走は予想外の後方追走だったが、今回は正攻法で臨むことを陣営がコメント。典型的な「小回り君」のアーネストリーにとって、G1制覇の期待が持てるのは、この宝塚記念と暮れの有馬記念の二つしかないのは分かるが、やはり宝塚記念史上、連覇を達成どころか2回優勝した馬がいないというデータは気になるし、過去22年で3年連続で馬券対象になった馬もいないというのも不安要素である。

10ナカヤマナイト…ステイゴールド×カコイーシーズ
11オルフェーヴル…ステイゴールド×メジロマックイーン
宝塚記念とは非常に相性の好いステイゴールド産駒が仲良く並んだ。
父ステイゴールドは、昨日の芝2000mで2着に入り、芝2200mの1着馬はSS系×アリダー系で、ナカヤマナイトと同じ血統構成である。が、ヤネは大先生。目下13番人気と、大先生にとっては走り頃の人気ではある。穴ならこれか?という気もするが、やっぱり大先生からは勝負したくない。まあ、あくまでも個人的な感情だけど。
一方、オルフェーヴルの母父メジロマックイーンは、昨日の芝2200mの3着の母父である。メディア情報によると「デキは70%」ということらしく、各メディアでは◎よりも▲扱いが目立つ。しかし、実際には1番人気に押されており、「ファン投票1位&本番でも1番人気」のデータ(連対率・複勝率ともに91.7%)からは、鉄板級の連軸である。春天とは打って変わり、不安要素を煽りまくるメディアの裏を行って、◎を打ちたい気にも駆られるが、人気とリスクを考えれば◎は打ちたくない。

12フェデラリスト…エンパイアメーカー×SS
父エンパイアメーカーは、ミスプロ系ファピアノのライン。父ミスプロ系は、エンドスゥイープ産駒のスイープトウショウ(05年1着)、アドマイヤムーン(07年1着)、キングズベスト産駒のエイシンフラッシュ(11年3着)の3頭しか馬券対象になっておらず、コース傾向でも芝2000mでキンカメ産駒が2勝をあげているが、いずれもフェデラリストのラインとは異なるミスプロ系。
母はダンスパートナーで、こちらもルーラーシップに負けず劣らずの超良血であるが、母が「宝塚記念を勝てないニジンスキー系」を受け継ぐ、ダンシングキー一族である。

16ネコパンチ…ニューイングランド×ダンシングブレーヴ
血統傾向的には、父はSS系、母父は宝塚記念で05年~08年にかけて4連対を果たしたリファール系と、合致しないことはない。
陣営からも早々と逃げ宣言が出た、TV馬のネコパンチ。先日、TVで江田騎手の大穴レースの一つに取り上げられたから、TV馬と言っているのではない。TV中継のある重賞、特にG1になると勝負は捨てて、何が何でも逃げまくり、TVで名前を連呼されることだけに喜びを感じる馬主が指示を出し、ただそのためだけに一生懸命に逃げる馬のことを言う。一昔前までは、こういったキャラの立った馬が結構いたのだが、近頃では、とんといなくなった貴重な存在である。
大外16番になり、もう少し人気がないと思っていたが、目下10番人気なのは意外。これもTV放送の影響なのか。
能力的ウンヌンはともかく、「展開は全てを凌駕する」の格言を忘れてはならない。また、「まだはもう也、もうはまだ也」とは相場の世界の格言であるが、競馬にも通用する。「もうないだろう」と思っていると、穴をあけるのが穴馬の穴馬たる所以。そう、92年に宝塚記念、有馬記念の両グランプリを制したメジロパーマーのように。

以上、長々と重箱の隅を突いてみたのだが、今年の夢は…
◎9ビートブラック…ミスキャスト×BT
前走が完全にフロック視されているようで、目下、単勝22倍の9番人気。
確かに春天では、展開の利があったこと、そして、レコードタイムといっても当時の馬場は超高速馬場であったことは確かである。だが、レースレコードに0.4秒差で、後続を4馬身千切ったことも、紛れのない事実。
血統傾向的に買いたい馬は数いれど、人気=配当とリスクを考慮すれば本馬に辿り着いた。
父ミスキャストは、自身はG1はおろか重賞実績もなく、種牡馬としても本馬以外にこれといった活躍馬が出ていない、SS系の中でも最も地味なSS系の一頭だが、その血統構成はSS×トニービンと、今の阪神芝2000mと芝2200mのコース傾向に合致する。
母父のBTは、過去に父としてマヤノトップガン(96年)、ダンツフレーム(02年)と2頭の優勝馬を出しており、BT自身が、宝塚記念のお宝隠れ血統のリボー系グロースタークを母父に内包している。また、昨日の芝2000mで3着に入ったのはマヤノトップガン産駒で、芝2200mでは母父BTが2着、3着各1回と好走しているのも心強い。
過去22年で春天→宝塚記念を連覇した馬は、94年ビワハヤヒデ、00年テイエムオペラオー、03年ヒシミラクル、そして06年ディープインパクトの4頭しかいない。決してビワハヤヒデ、テイエムオペラオー、ディープインパクトのように当代きっての最強馬(いずれも1番人気での勝利)とは言わない。むしろ、菊花賞、春天を制しながらもフロック視され、6番人気に甘んじたヒシミラクルのキャラに近い。その激走により、億単位の金を「ミラクルおじさん」にもたらしたヒシミラクル。億は無理にしても、百万、いや10万単位のお金が転がり込む夢を見てもバチは当たるまい。
馬券は、まずは単勝。そして、連勝、三連系は、相手は絞りきれないので◎から強弱をつけての総流し。
どうか夢を現実にしてくれますように。


ちなみに、宝塚記念の「逆神」こと杉本清アナウンサーの今年の夢は3歳馬のマウントシャスタらしい。いつの宝塚記念かは忘れたが、「私の夢はロンシャン(ボーイ)です!」と言ったときは驚いたものだ。以来、どうも受け狙いで人気薄の馬に◎をうっているとしか思えないのだが、人様の夢を笑ったり、とやかく言ったりするものではない。

あなたの今年の夢は何ですか?
みなさま良い宝塚記念を!




宝塚記念の法則4

2012-06-23 08:00:00 | 阪神の法則
■コース傾向■

ここまで2レースしか行われていないが、父SS系が【1-2-2】と大活躍。

※参考~阪神芝2000m
2レース分の傾向では少ないので、参考までに距離が200m短く、スタート位置がポケットに引き込まれた同じ内回りの芝2000mのコース傾向を。

ここでも6レース中【3-5-6】の父SS系が中心。なかでも注目はマーメイドSの時にも書いたが、【1-2-2】のグレイソブリン系で、【1-2-3】のSS系×トニービン。
で、このトニービンだが、実は芝2200mでも傾向が出ている。
というのも、実は3着以内に入った父SS系5頭のうち、ハーツクライ、リンカーンの2頭の血統構成がSS×トニービンなのである。

未だ今年の「夢」=◎は決めていないが、宝塚記念の血統傾向にも合致するトニービンが、ここまで傾向が出ているのなら、他のグレイソブリン系を持つ馬は、内包馬も含めて押さえねばなるまい。今日の6レースの芝2200mで該当馬が3着以内に入ってくれれば、大勝負をかけることもできる。

<グレイソブリン系保有馬>
☆1ウインバリアシオン…父ハーツクライの母父がトニービン
☆3ヒットザターゲット…母父タマモクロス
☆5スマイルジャック…父タニノギムレットの母父がクリスタルパレス
☆7ルーラーシップ…母父トニービン
☆8アーネストリー…母父トニービン
☆9ビートブラック…父ミスキャストの母父がトニービン


■オカルト■

過去22年で、3着以内のリピーターが10頭もいる影響もあるのだが、宝塚記念では昔から、前年で3着以内に入った馬の父や母父、そして血統構成が、翌年にリンクするケースが多い。

全部書くと面倒なので、近年の該当例をあげておく。ただし、リピーター馬は除く。
・09年グラスワンダー産駒のサクラメガワンダーが2着→同産駒のアーネストリーが10年3着、11年1着

・ステイゴールド産駒のドリームジャーニーとナカヤマフェスタが10年、11年を連覇

・05年~08年にかけて母父リファール系が、4年連続連対
05年1着スイープトウショウ(母父ダンシングブレーヴ)→06年1着ディープインパクト(母父アルザオ)→07年、08年2着メイショウサムソン(母父ダンシングブレーヴ)

・04年3着リンカーン(母父トニービン)→05年2着ハーツクライ(母父トニービン)→06年2着ナリタセンチュリー(父トニービン)

今年のリンク対象となる血統は次のとおり。
1着アーネストリー…グラスワンダー×トニービン
→ロベルト系
→トニービン(グレイソブリン系)

2着ブエナビスタ…スペシャルウィーク
→スペシャルウィーク産駒もニジンスキー系を父か母父に持つ馬はいないので、ここはSS系×ノーザンダンサー系の馬に注目しておく。

3着エイシンフラッシュ…キングズベスト×プラティニ
→母父のハンプトン系を持つ馬はいないので、キングカメハメハ産駒に注目。

宝塚記念の法則3

2012-06-23 00:00:00 | 阪神の法則
■血統傾向~過去20年■*95年、06年は京都開催

SS産駒が宝塚記念に初出走した96年以降の過去16年で、父SS系は【5-10-8】と、2着回数が1着のちょうど2倍あり、勝ち切れない傾向にあり、99年~05年にかけて7連敗を喫したこともあるのだ。
SS系二代目種牡馬で3着以内に入ったのは、ステイゴールド(2勝)、ダンスインザダーク(2着2回)、スペシャルウィーク(2着2回3着1回)、マーベラスサンデー(2着1回)、アギネスタキオン(3着1回)の計5頭。そのうち複数回3着以内に入っているステイ(98年春天2着)、ダンス(96年菊花賞1着)、スペシャル(98年菊花賞2着・99年春天1着)は、現役時代に菊花賞か春天で連対実績があり、マーベラスサンデーも97年春天で3着に入った。つまり、スタミナが豊富で長距離が得意なSS系が好走する傾向にあるということ。

宝塚記念では、父SS系以外にも、昔から相性の好い血統がいくつか存在する。

・ニジンスキー(NJ)系【0-4-6】*父、母父合計(以下同じ)
90年3着ヤエノムテキ(父ヤマニンスキー)
91年3着タイイーグル(父ノーアテンション)
95年3着エアダブリン(母父NJ)
96年・97年3着ダンスパートナー(母父NJ)
04年2着シルクフェイマス(母父カーリアン)
06年3着バランスオブゲーム(父フサイチコンコルド)
10年・11年2着ブエナビスタ(母父カーリアン)

過去20年で10回も馬券対象になりながら、一度も勝ったことがない。
前出のスペシャル、ダンスの母父はいずれもNJ系で、スペシャル産駒のブエナビスタは「宝塚記念を勝てない」NJ系を自身の中に2本持っていることが災いしてか、10年、11年と2年連続で2着に甘んじた。

今年の出走馬のうち、父か母父にNJ系を持つ馬は見当たらないが、内包している馬は結構いるが、穴人気になりそうなのがフェデラリスト。
母は96年、97年3着のダンスパートナーで、その全兄のエアダブリンは95年3着、全弟のダンスインザダークは02年、03年連続2着のツルマルボーイの父である。「宝塚記念を勝てないダンシングキイ一族」の系譜を受け継ぐフェデラリス。ヒモはあっても頭はない!?

とはいっても、NJ系の血を持っていたら勝てないのかといったら、そうではない。NJ系を内包している馬で宝塚記念を制した馬もいることにはいるのだが、01年メイショウドトウ(母母父NJ)、08年エイシンデピュティ(母母父グリーンダンサー)の2頭のみである。決して宝塚記念と相性が悪いとは言わないが、否、むしろ相性は好い方なのだが、勝ち切れない傾向にあるのも、また確か。

・ノーザンテースト(NT)系【1-3-3】
91年1着メジロライアン(父アンバーシャダイ)
92年2着カミノクレッス(父アンバーシャダイ)
93年2着イクノディクタス(母父NT)
98年3着エアグルーヴ(母父NT)
00年3着ジョービッグバン(母父NT)
06年2着ナリタセンチュリー(母父NT)
08年3着インティライミ(母父NT)

こちらも、10年で7回馬券対象になっている割には1勝止まりと、ニジンスキー系同様に勝ち切れないが、5代内の血統表に目を向けると、ある傾向が浮かび上がる。
それは、直近3年の優勝馬は全てノーザンテーストの血を5代以内に内包しているということ。
09年ドリームジャーニー(父母母父・母母父NT)
10年ナカヤマフェスタ(父母母父NT)
11年アーネストリー(母母父NT)

<ノーザンテースト系内包馬>
オルフェーヴル(父母母父・母母父NT)
ルーラーシップ(母母父NT)
アーネストリー(母母父NT)
ナカヤマナイト(父母母父NT)
ヒットザターゲット(母母母父NT)

・グレイソブリン(GS)系【2-2-4】
94年1着ビワハヤヒデ(父シャルード)
95年3着エアダブリン(父トニービン)
98年3着エアグルーヴ(父トニービン)
04年3着リンカーン(母父トニービン)
05年2着ハーツクライ(母父トニービン)
06年2着ナリタセンチュリー(父トニービン)
10年3着・11年1着アーネストリー(母父トニービン)

ビワヤヒデの父シャルード以外の6頭は、トニービンの血を父か母父に持っている。また、このトニービンは、上のノーザンテースト系と相性が好いようで、エアグルーヴ自身、ナリタセンチュリー自身、そしてアーネストリーの母は、いずれもトニービン×ノーザンテーストの血統構成である。

となると、昨年の覇者アーネストリーとエアグルーヴの仔ルーラーシップに注目しないわけにはいかない。
ちなみに、ヒットザターゲットの母もグレイソブリン系×NTだが、残念ながら母父はトニービンとはラインが異なるタマモクロスである。

・ファイントップ(FT)系【1-3-1】
93年2着イクノディクタス(父ディクタス)
98年2着・99年3着ステイゴールド(母父ディクタス)
02年・03年2着ツルマルボーイ(母父サッカーボーイ)
03年ヒシミラクル(父サッカーボーイ)

相性の好い血統としてノーザンテーストをあげたが、実はNT系は、このファイントップ系と非常に相性が好いのである。
イクノディクタス自身、ステイゴールドの母ゴールデンサッシュ、ステイの伯父サッカーボーイの血統構成は、ファイントップ×ノーザンテースト。となると、ステイ産駒のドリームジャーニー(09年1着)、ナカヤマフェスタ(10年1着)、サッカーボーイ産駒のヒシミラクル、そして母父がサッカーボーイのツルマルボーイは、必然的にFT×NTというニックスを持つことになる。ちなみに、06年3着のバランスオブゲームは、サッカーボーイの甥っ子にあたる。

・ロベルト系【4-1-1】
96年1着マヤノトップガン(父BT)
99年1着グラスワンダー(父シルバーホーク系)
02年1着ダンツフレーム(父BT)
09年2着サクラメガワンダー(父グラスワンダー)
10年3着・11年1着(父グラスワンダー)

着度数の合計では、父SS系に次ぐ4勝をあげているロベルト系。
マヤノトップガンとグラスワンダーの名前でピンときた方もいるかと思うが、実はこのロベルト系というのは、宝塚記念だけではなく暮れのグランプリ有馬記念でも多くの勝ち馬を輩出しているグランプリ血統なのである。

<ロベルト系の春・秋グランプリホース>
ナリタブライアン…94年有馬記念1着
マヤノトップガン…95年有馬記念1着・96年宝塚記念1着
シルクジャスティス…97年有馬記念1着
グラスワンダー…98年、99年有馬記念1着・99年宝塚記念1着
シンボリクリスエス…02年、03年有馬記念1着

出走馬中の父ロベルト系は、ここでも出てきたアーネストリー、スマイルジャック(父BT系タニノギムレット)、モンテクリスエス(父シンボリクリスエス)の3頭で、母父ならば春天馬・ビートブラック(母父BT)がいる。
有馬記念では、ここ最近は勝ち馬が出ていないロベルト系だが、宝塚記念では3年連続で3着以内に入っている勢いに乗ってみる手もある。

・リボー系【2-0-2】
03年3着・04年1着タップダンスシチー(父プレザントタップ)
06年3着バランスオブゲーム(母父アレミロード)
10年1着ナカヤマフェスタ(母父タイトスポット)

字面上では、さほど取り上げる必要がないように見えるが、宝塚記念に限らず、大舞台に強い血統なので取り上げてみた。
2001年の有馬記念。この年の9月11日にアメリカはニューヨーク名物の摩天楼を象徴するワールドトレードセンターに2機の飛行機が突っ込んだのを端に発したアメリカ同時多発テロが発生した。そして、有馬記念ではまさかまさかのマンハッタンカフェ(3番人気)とアメリカンボス(13番人気)がワン・ツーを決め、サイン派以外の競馬オヤジどもは思わず仰け反ってしまったのだが、マンカフェの母父はリボー系ローソサエティーで、アメリカンボスも父キングマンボの母母父が同系プルーヴアウトと、2頭ともリボー系の血を持っていたのだ。そして07年の有馬記念では、母父母父にリボー系グロースタークを持つ9番人気のマツリダゴッホがブッコ抜いた。

宝塚記念でも、リボー系を内包しているBT、グラスワンダー、ダンスインザダーク、エンドスィープ、グラスワンダー、キングズベストなどの活躍が目に付く。
波乱を演出するなら、リボー系内包馬のような気がしてならないのだが、このリボー系内包馬というのは、毎年、結構出走してくるので絞りづらいのがネックなんだよなあ。

と、何やらアレコレと細かいとこまで突っ込んではみたものの、結局、何を狙いたいのかよく分からなくなってきた今年の宝塚記念である。

宝塚記念の法則2

2012-06-22 00:00:00 | 阪神の法則
■枠番出目■※京都開催の95年、06年を除く過去20年

最多勝利数をあげているのは6枠(6勝)、次に大外の8枠(5勝)。だからといって外枠有利だと早合点をしてはいけない。今年こそ16頭立てと頭数は揃ったが、10~12頭立ての少頭数で行われた年も結構含まれているからだ。
ちなみに、勝ち馬が出ていないのは2枠、4枠、7枠。

■馬番出目■

馬番別で見てみると、内枠が有利ということが分かる。ボーダーラインは13番。デスナンバーは14番と18番。ただし、阪神開催限定の過去20年で、18頭立てで行われたのは、03年と07年の2回しかなく、そのうち03年は直前で1頭が出走取り消しとなったため17頭立てで行われたので、フルゲートで行われたのは実質1回のみである。

■牝馬■
宝塚記念史上、牝馬で優勝したのは65年エイトクラウンと05年スイープトウショウの2頭のみ。
手元にある75年以降の過去37年での牝馬の成績は【1-3-5-37/46】と、馬券対象になったのは延べ9頭いる。グローバルダイナ(84年3着)、93年イクノディクタス(93年2着)、ダンスパートナー(96年・97年3着)、エアグルーヴ(98年3着)、スイープトウショウ(05年1着)、ブエナビスタ(10年・11年1着)と、グローバルダイナ以外は、牡馬混合のG1で互角の戦いを繰り広げてきた歴戦の牝馬たちである。
紅一点のホエールキャプチャ。芙蓉S(2歳OP)でオルフェーヴルを負かし、牝馬五冠で2・2・3・3・4着と好走しながらも栄冠には手が届かず、前走ヴィクトリアマイルで念願のG1を制したといえども、歴代の女傑に比べると、一枚落ちるのは否めない。

■3歳馬■
これまでに何頭出走したかは分からないが、記憶にあるのは02年ローエングリン(02年3着)、ネオユニヴァース(03年4着)、ウオッカ(07年8着)の3頭のみ。
このうちネオユニとウオッカはダービー馬で、宝塚記念に出てきた時には既に出涸らし状態。また、馬券対象になったローエングリンの02年は、G1馬の出走が1頭もいないという「宝塚特別」と揶揄されメンバー的に低調な年であった。

今年の3歳馬はキャリア5戦、重症実績はG2の毎日杯2着のみのマウントシャスタ。いくら斤量差が5kgあるといえども、ダービー馬2頭が馬券にならなかったことを踏まえれば、買う気は起きない。これで勝ったら重賞実績なし、キャリア2戦でダービーを制したフサイチコンコルドである。

■ダービー3着以内馬■
ダービー馬:1-3-2-3/11
ダービー2着馬:3-1-3-11/18
ダービー3着馬:1-1-0-8/10

ダービー馬で宝塚記念を制したのは、過去22年で06年のディープインパクト1頭のみ。今年はエイシンフラッシュとオルフェーヴルが出走予定。ちなみに三冠馬で宝塚記念を制したのは、前出のディープのほかでは65年のシンザンの1頭のみである。つまり、三冠馬の宝塚記念の勝率は100%ということ。

勝ち星だけなら、ダービー馬よりもダービー2着馬の方が多い。今年はウインバリアシオン(11年2着)、そして忘れちゃいけないスマイルジャック(08年2着)!って、これはちょいと無理筋だよなあ。

宝塚記念の法則

2012-06-21 00:00:00 | 阪神の法則
早いもので今年も残すところ6カ月と少し。気が付けば宝塚記念の時期がやってきた。
一体、今年は幾ら負けているのかは分からないが、マーメイドSを引っ掛けたくらいでは追いつくはずもなく、例年以上に負けが込んでいるのは確か。
新聞や雑誌代、交通費、飲食代。特に府中開催の時は、勝っても負けても帰りに「ゆたか亭」で一杯引っ掛けてから帰るし、勝ったら勝ったで、おねえちゃんのいる店に行って散財。そこに予想に費やした時間をお金に換算すると、一体幾らになるのやら。怖すぎて確かめる気もおきない。まさに現実逃避。
上半期の負け分を一気に取り戻すのは到底無理だが、せめて有終の美を飾って、夏競馬の旅打ち資金を捻り出したいものだ。と、思うのは毎年のことなのだが、未だ一度も実現したことがない。

■人気■

90年以降の過去22年で、1番人気は【9-8-1-4】と、馬券圏外に消えたのは4頭(95年サクラチトセオー7着・シンボリクリスエス5着・タップダンスシチー7着・ウォッカ8着)で、勝率40.9%、連対率77.3%、複勝率81.3%と、抜群の安定感を誇る。が、近年では06年のディープインパクトを最後に優勝馬は出ておらず、目下5連敗中である。
また、1~3番人気が揃って馬券圏外に消えたのは、ヒシミラクルが勝った03年の1回のみで、馬券に軸は1~3番人気から選んだ方がよさそうだ。
ちなみに12番人気以下は【0-0-0-62】と、一度も馬券になったことがない。

■ファン投票1位■

過去22年でファン投票1位に選出された馬が出走しなかったのは、5回(92年メジロマックイーン、96年ナリタブライアン、02年ジャングルポケット、08年・09年ウオッカ)。出走した場合の成績は【5-7-3-2/17】と、勝率29.4%、連対率70.6%、複勝率88.2%と、1番人気のそれと比べて複勝率では上回るものの、勝率で約10ポイント、連対率で約7ポイント下回り、信頼感は若干落ちてしまう。
しかし、ここに「本番でも1番人気」という縛りをかけてみると、【5-6-0-1/12】(唯一の着外は03年シンボリクリスエスの5着)となり、勝率41.7%に回復し、連対率・複勝率は91.7%と、ほぼ鉄板級の堅軸となる。

一方、ファン投票1位に選出されながらも、本番ではファンに見切りをつけられた2番、3番人気の馬は、2番人気【0-1-1-0/2】(05年ゼンノロブロイ3着、07年メイショウサムソン2着)、3番人気は【0-0-2-1/3】(95年ライスシャワー競争中止、98年エアグルーヴ、04年リンカーン3着)と、ライスシャワーを除けば全て馬券対象になっているが、一度も勝ったことがない。
馬券とファン投票は別ということか。まことファンというのは現金でもあり、そして賢い。

今年のファン投票1位はオルフェーヴル。阪神大賞典で「逸走しなければ」とか「まともに走っていたら」とタラ・レバ理論を振りかざし、オレフェーヴルで何もなし!と、煽りに煽った各メディアであるが、今回は手の平返しで、体調面あるいは内面的な不安要素を喧伝している。
果たして本番での人気は如何に?データ的には、オルフェを勝たせるのも負けさせるのも、あなたの一票次第ということだ。