□聖闘士星矢 冥王異伝 ダークウィング
第28話 天貴星グリフォン
第28話 天貴星グリフォン
蠍座のエウラリアが、音楽室で女生徒たちを救い、
獅子座のヴァシリオスが、剣王騎シェディムと対峙していた少し前──。
天猛星ワイバーンの翔一郎は、双子座の惣次郎と学校で近況報告。
互いが置かれている状況を確認し合い、談笑していた所へ、
デミウルゴスの四騎士がひとり、宝王騎のセイリムが声を掛けます。
彼女は、これから始まる舞台を、ふたりに観ていて欲しいと話します。
冥界三巨頭のひとりが、黄金聖闘士に恋をし、人形にする喜劇だと。
翔一郎と惣次郎は、セイリムに拳撃を向けますが、障壁に阻まれます。
さらに、セイリムは、「運命を打ち砕く者」、双子座と天猛星は、
閉じ込めて置かないとと言い、ふたりを結界に閉じ込め、姿を消します。
翔一郎と惣次郎は、結界を打ち砕こうとしますが、悉く弾かれます。
その頃、夜姫とシャルロットも異変を感じ取ります。
朱とエステルとの交信が途絶え、校舎と外界が遮断されたと悟ります。
彼女たちの下に、ルーカスが現れますが、調子が悪そうに膝を付き、
セイリムの囁く言葉に唆され、天貴星グリフォンのミーノスとして覚醒。
ミーノスとなったルーカスは、飄々とした表情で、夜姫に対峙し、
彼女を庇おうとした、シャルロットを掣肘し、今の状況を確認します。
ミーノスは、目の前の彼女たちを、私の知る冥王軍ではないとし、
覚醒を促した声、この器にある記憶から推測し、ある結論を出します。
そして、此度の覚醒において、パンドラに従う必要無しと判断します。
危険を察したシェルロットは、モールレジュレクシオンを放ちます。
が、ミーノスは、コスモの衝撃波だけで、その拳撃を無効化します。
で、彼女たちを霊糸で拘束し、器の願いを叶えるまでここにいて欲しいと。
夜姫が訊ねると、蠍座の黄金聖闘士、美しい乙女を所望していると。
夜姫は、それならば、貴方は、私の敵だとし、必ず倒すと断言します。
ミーノスは、身動きの取れない夜姫の虚勢を笑い、立ち去ります。
夜姫は、天貴星の覚醒を促した影こそが、私たちの真の敵だと話します。
宝王騎のセイリムは、屋根の高台に立ち、無邪気に微笑みます。