□風魔の小次郎外伝 飛鳥無明帖
死国の章〈弐ノ巻〉【童謡】
死国の章〈弐ノ巻〉【童謡】

飛鳥武蔵は、死国弐ノ寺である老門寺を訪れます。
参道では、様々な動物のお面を被った子どもたちが武蔵を遮ります。
武蔵は、老門寺へお札を納めに参るのだと言うと、子どもたちは、
邪気を払う湧水だとして、参道横にある手水舎に案内します。
武蔵は、柄杓を勧められ、ゴクリと一口に飲み干します。
その様子を見ていた子どもたちは、清められたとし、道を譲ります。
武蔵は、死国に幼子がいることに驚き、危うく斬るところだったと。
武蔵は、社務所で、お札を納めると、病門寺へのお札を手渡されます。
作務衣姿の人物は、病門寺へ詣でるのは、並大抵ではないと忠告し、
参道を出て、左へ行き、沢に沿って進めば到着すると話すのですが、
武蔵の身体が痺れ、あの子らに毒を入れた気配を感じなかったがと。
すると、作務衣姿の人物は、正体を現し、マムシのシビリと名乗ります。
毒は、シビリが柄杓に塗っていたもので、子どもに甘い武蔵ならば、
必ず飲むと思っていたとし、滅ぼされた黄泉一族の恨みを晴らす、と。
武蔵は、舌感を封じられ、微量の毒の味に気付かなかったようです。
シビリは、苦無を手に襲い掛かりますが、武蔵の一閃で返り討ちに。
武蔵が動けることに、シビリは、驚きますが、忍狩りである武蔵は、
忍に毒使いも多く、毒への耐性も付けているとし、右腕のみ動いたと。
シビリが倒されたことが残党に伝わりますが、鬼童が控えていると。
武蔵は、毒の影響で、帰りの参道で倒れ伏してしまいます。
それを取り囲むように、鬼のお面を被った子どもたちが現れます。
水を求める武蔵に、鬼のお面の子どもたちが一斉に襲い掛かります。
が、武蔵の飛龍円月剣により、全員が返り討ちに遭います。
鬼童のひとりが見破られていたのかと言うと、武蔵は、匂いが違うと。
子どもたちは命の花咲く匂い、お前たちからは腐った死の匂いだと。
満身創痍の武蔵は、再び子どもたちに出会い、倒れ込んでしまいます。
武蔵が手桶の水を求めると、そんなに飲んだら、お腹がふくれると、
そう言いながら、子どもたちは、武蔵に水を与えます。
武蔵の行動を見詰める白装束の人物は、これで、二識が虚になったと。