ぼてマメ日記

息子ぼてと娘マメとの毎日やなんやかやをテキトーにつづります

最近読んだ本4

2007年09月07日 | Weblog
「秀吉と利休」野上弥生子

表紙の裏の著者写真を見たオットさんが,
「野上弥生子ってすげーばーさんだったんだなー」と言いました。ひどい。
とはいえ,漱石の直弟子だった人と結婚したという略歴を見れば,
すげーばーさんなお年でもおかしくない。

茶頭としても政治向きにも,かなりの重用を受けていた人が,
なんで切腹という最後になったのか,の一つの答えにもなってます。
秀吉と利休の間の複雑な感情のやりとりももちろんだけど,
山上宗二のエピソードや,末息子の父に対する葛藤が,
それに別の面からの色をそえていて,読み応えあり。
息子が晒された父を見るシーンの,
「それほど図太くも生きたのだ」という一言が好き。

だけど,結婚前に5,6年ほど茶を習っていたせいもあって,
それ以上に気になるのは,利休の点前のシーン。
「茶のほうがひとりでにたつのであった」というほどの点前って,どんな点前!?
見ることができるのならば,一度見てみたいー。

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最近読んだ本3

2007年09月07日 | Weblog
「魔術はささやく」宮部みゆき

宮部みゆきはそこそこ読んだけど,これは結構初期の作品らしい。
後催眠暗示(あ,ネタバレ)の話,学生時代の授業でも聞きましたが,
相手に精神的な素地があり,施術者がいかに慣れた人でも,
ここまでうまく運ぶかなーという気持ちはあります。
だけど主人公の男の子がなかなか素敵(個人的には岩本先生が一番好き)。
事件とは無関係の彼の周りのエピソードも,
何というか,とてもリアルに描かれていて,一気に読んでしまう。
面白いです。
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最近読んだ本2

2007年09月07日 | Weblog
「火怨-北の燿星アテルイ」高橋 克彦

坂上田村麻呂の蝦夷平定に至るまでの,朝廷と蝦夷の戦いの歴史を,
蝦夷の英雄アテルイの一生を通して描いた物語。
ボリュームもさることながら,中身もなかなかに読み応えがありますが,
2000年の吉川英治文学賞受賞作だそう。

吉川英治文学賞といえば,私にとっては山岡荘八の「徳川家康」ですねー。
私にとっての時代小説(というカテゴリにしてしまっていいんだろうか)の原点は,
間違いなくこれです。父の本棚から引っぱり出して読んだずっしり重い全26巻。
何が好きって,あの人の描く信長と濃姫が好き。
私の中で織田信長夫妻はあれが基本になってしまっているので,
ちょっと趣の違うエピソードを見るとものすごい違和感があります。

「火怨」から話がすっかりそれてしまった。
えーと,蝦夷側の戦略があまりにうまく運びすぎねーか??とか,
つっこみたいところはそこそこありますが,物語としては,
そういうことや上下巻のかなりのボリュームが気にならないほど,
純粋に面白いです。
コメント (2)
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