湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

歌謡浪曲 俵星玄蕃

2018-12-13 21:35:28 | 日記
親の影響というのは
子供にとってすごいものである。

うちの両親は
いわゆる『浪曲』が好きだった。

当時、土曜のお昼に
吉本新喜劇の放送があった。
私はそれを待っていたのだが、
その前に、両親が楽しみな『浪曲』の時間が来る。


浪曲と言っても
形態は、おそらく
歌謡浪曲の時代のものであり


両親は、京山幸枝若さんや
冨士月の栄さん、二葉百合子さんのファンで、色んな浪曲を聞かされる羽目になる。


昔々から伝わる人情話や江戸時代の話が多かったように思う。
これぞ、大衆演芸の最大級とばかりに
浪曲を見ながら
私に解説するチカラが入るうちの母。


浪曲より歌謡浪曲が主流だったのか
私には、その境い目はわからない。


ただ、のちに
歌謡曲の大御所と呼ばれる当時、若手浪曲師の三波春夫さんや、村田英雄さんが有名なところ。


『俵星玄蕃』(たわらぼしげんば)
『松の廊下』
『一本刀土俵入り』
『無法松の一生』
『紀伊国屋文左衛門』などなど、、、。


歌と語り
浪曲の節回し

演歌とも、民謡ともちがう。


その語りは
力強く、人情があり、義理があり
そして、歌が入り、必ず、見せ場がある。


それはそれは、盛り上がるのだ。

握りこぶしを握ってしまうような場面。

水戸黄門さまの印籠ばりに
ここぞという山場が用意されているのだ。


それを数十分に渡り語り歌う。
たんなる他の大衆演芸とも違う
名人芸なのである。


歌には節回しがあるが
歌謡浪曲には、演じる人それぞれの節回しがあるのか、聴き比べてみるのも面白いところ。

両親が大好きだった歌謡浪曲


今は便利にも
YouTubeがあるので
じっくり聞いてみるのもいいものだと
今でも時折聞いている。


当時、若手と言われた大御所さん達も
天国に召され、次の世代が受け継いでいる。


私のお気に入りは、島津亜矢さん


この方は、ロックも、歌謡曲、フォークさえも歌いこなす、すごい方だと思っています。


この歌謡浪曲で
題材にはうってつけの『赤穂浪士』もの。
討ち入りも、明日、12月14日と迫ってきている。


『討ち入りの日の雪の中で
赤穂浪士に加勢するため
槍を持って構える、俵星玄蕃、

雪を蹴立てて、さっく、さっく、さく、さく、さく、さく〜
先生〜♪
おう、蕎麦屋か〜♪

一番盛り上がる場面である。』



明日は、雪がちらついても
おかしくないほど寒い日になりそうだ。


今日は
父が逝って初めて迎える命日


不思議な感覚で
目のふちに涙が張り付いたまま。


このまま
今日は、歌謡浪曲をYouTubeで流しながら
父を懐かしんで夜を過ごすことにします。









一巡目の終わり

2018-12-13 09:05:35 | ポエム
早めの供養だねって
一周忌をみんながお休みのに日した


2人一緒の供養だねって
29日違いで連れて逝かれた母も一緒に。


また
2つの写真が並ぶ場所に
2つのコーヒーも並べて置いた


一年を辿り
一年を巡った


一巡したことが
悲しいのか
嬉しいのか
わからないけど


私の体に響きすぎて
体の中で、共鳴して
立っていることができずに
2日ほど
寝込んだまま
思考することを忘れてた


無自覚なまま
時間はやっと
父の命日の今日に追いついた


去年のフラッシュバックが
私を襲ってきた


『去年の今日』と『今年の今日』が絡み合う瞬間


今までだって
数えきれないほどのフラッシュバックを
涙とともに
やり過ごしてきたよ


もう何度も起こるから
少しは慣れっこになってきたことが
『悲しい』と『嬉しい』が絡み合う


けれど
忘れることはないでしょう


12月13日


父が、神さまから呼ばれた日


その後、29日間は
神さまから頂いた私と母だけの時間


1人目の一巡目が終わったあとには
もう1人の一巡目の終わるまでを
しっかり噛みしめながら過ごすことにしょう