湖のほとりから。

花と空と心模様を写真と詩と文に託して。

師走と結婚記念日と

2018-12-02 09:40:21 | 日記
各月の名前

1月 睦月 むつき
2月 如月 きさらぎ
3月 弥生 やよい
4月 卯月 うづき
5月 皐月 さつき
6月 水無月 みなづき
7月 文月 ふみづき
8月 葉月 はづき
9月 長月 ながつき
10月 神無月 かみなづき
11月 霜月 しもつき
12月 師走 しわす


今は、この最後の12月 『師走』

1月から11月までの呼び名は
それぞれに季節や行事、
昔からの風情ある呼び名だと思っているが

さてさて、この12月に来て
現実に引き戻されてしまう感覚がする

『師走』

12月は仏事で坊主が慌ただしく駆け回る事、
師匠も忙しく仕事を納める様などが由来と言われます。

そう、人が忙しさで走る、、、。


確かに
来年に向けてだったり
大イベントのお正月に向けて
様々な催し物や習慣において
年の最後を飾るために
色んな方が奔走するのだろう


しかし、
今年の終わってしまう最後の月なので
何かしら、少し哀愁を帯びた風情ある名がなかったのかなんて
能天気な私は思ってしまうわけです。


12月1日、、、。


実は昨日は
亡くなった両親の結婚記念日
亡くなったので、結婚の年はもう更新されない。


去年は2人がまだ居て
『今日は結婚記念日だねー』って
最後になってしまうかもしれないと
思いながら食事を作っていた思いがある。

2人の
20周年の記念日は、ペアのコーヒーカップを

30周年には、和歌山の川湯温泉の宿泊券を

40周年には、鬼怒川温泉の宿泊券を

50周年には、茨城の大子温泉の宿泊券を

60周年には、2人は動けず、、、。

そして、63年をもってピリオドが打たれた。

最後の最後には、もう一度温泉に行きたかったと言っていたことを思い出す。

私も、あと1回連れて行ってあげられたら、、

去年の色んなことをなどっていく
切ない、この一年とはわかっていても
思い出すだびに涙が出てきて仕方ない。


大切なものを失くしながら
自分は、小さく小さく身を削りながら
これからの人生を歩むのだろう


今日の明け方に
三日月に近づいていく
ひかり輝く金星を見ながら
両親が亡くなった有明の月を
思い出しながら見てるなんて


2人はいつまでも
私に何か話しかけているようだ


明け方の三日月と金星が
こんなに美しいものだなんて
初めて見たのよ、じつは。


2人が亡くなって
色んな手続きのため
父の生まれてからを綴った戸籍謄本を
取り寄せたとき
兄の生まれた日は、私が聞いた通りだったけれど
2人が結婚したのは、全く違う日だったのだろうと思われるような日だった。

おそらく、本当のことを私に言うわけにはいかなかったのだろう。


かなり、あり得ない月足らずで兄は
生まれたことになる。


私が2人から聞いていた結婚記念日は
兄が生まれる10ヶ月前の日付の
12月1日だった、、、。

2人は、結婚記念日と称した日が来るたびに、祝う私の思いをどんなふうに思いながら受け取っていたのだろうと思う。

案外、もう63年もの間に
本当の結婚記念日だと思い込んでいたのかもしれないねー。

私には
ちょっぴり、可笑しくて
ちょっぴり、切なくて

それでも、12月は
『師走』という味気ない月の呼び名とともに、私に訪れる。





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