ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

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健体康心

2009-03-24 16:28:21 | ぶらり・・・旅
さて、加藤さんの法話を聞いた後、もう一つの目的である写経に向かう。


んが。
煩悩さまを捨てきれない凡人のオイラでございます。
お昼になるとお腹が空くんですね。ぐぅと。
なので、移動途中にある「水煙」という喫茶店にて『奈良うどん』を食べました。

ずずずぃ~っと寄ってみると・・・

湯葉・ねぎ・鶏・お餅・蒲鉾・・・とちょっとづつですが5種類もトッピングが乗ってます♪
長年お薬師さんにはお伺いしてますが(年に1回程度だけど、実は相当長いこと通ってます。^^;)、このお店は初めて入りました。
あっさりしてて、美味しかったですよん☆

お腹を満たしたならば、心の静寂を求めて(なんつって)お写経道場へ。

ちょうど隣の部屋で法話をしているらしく、時期的なものか薬師悔過を唱えていらっしゃり、ちょっと得した気分でお写経いたしました。
んが。
そんな鼻歌気分も1枚目まで。(般若心経なら1枚なんだけどなぁ・・・)
2枚目の途中からは、一文字ごとに肩に重みが・・・
2枚目後半からは三行書いたら休憩しないと書けないし^^;
毎度の事ながら、3枚目に至っては苦行です。
ヒィヒィ心の中で泣きながら書き上げるのでした。
とても静寂とはほど遠い・・・(遠い目)
いつか、かっこよくスマートにお写経したい。

これは、まだ余裕綽々だった頃の文字。

ま、それでもなんとか書きあがり、お薬師様に奉納(?)していただく為に納めました。

外に出ると、道場前の薄墨桜がぱぁっと目に入る。

お写経する前にも見てるのにね。
なんだか青い空に薄墨が綺麗だった~


玄奘三蔵院も公開中ですので、もちろんお伺いいたします。
お写経をしたときに小銭を全部使っちゃったので、「三蔵様ごめんね」と手を合わせていたオイラの後ろで、とあるカップルがのたもうた。

女性「これって三蔵?」
男性「そうやで」
女性「うっそ~!!!三蔵って女やで!」
男性「・・・?男やろ」
女性「違う違う。女。」

ぽかーん。。。
それ・・・ドラマの見すぎ。
っつーか、女の細足では、到底越えれない道だったらしいぞ。
その難所は妖怪にたとえられるくらいなんだからさ。
っつーか、貴女の言ってる三蔵は深津絵里だよね?オイラは夏目雅子・・・ちゃうちゃう^^;
とにかく、このイカツイおっちゃんに見える方が、三蔵法師だから~

心の中で突っ込み倒しているオイラをよそに、男性は彼女の剣幕に押され、「女かな~?」などと言いながら平山画伯の壁画を見に行ってしまった。
あぁ、彼女が真実を知る日は来るんだろうか?(合掌)

すごーいしこりを残しつつ、不東(三蔵様のお堂には「不東」が掲げられているんです)を後にし、再度金堂へお参りするオイラ。
どんだけお薬師様好きやねん!っちゅーか、一日おっても飽きひんねんもーん。

どうでもいいけど、個人的には月光菩薩様が好き。
日光菩薩様と同じようなんだけど、月光様のほうがちょっと女性的な丸みがあるんだよね~。



で、再度金堂へ行ったらば・・・今度は松久保録事さんの法話が始まるところ。
らっきっ☆
松久保師のお話、一度ちゃんと聞きたかったんだよね~。(いつも終わりの方で参加してました。)
やっぱり掴みは「奈良で有名なお寺は?」でございました(笑)
松久保師のお話は、捕らえ方によって心は変わる、その心とは・・・というお話。
たとえば、天国と地獄があります。ここから上が天国で、ココから下は地獄。
天国はこんな素敵なところで、地獄はこんなに恐ろしいところ・・・
そんな境界線はないんです、と。
金襴豪奢な建物の中にいても、それを美しいと思わず羨ましいと妬んだ時、その人の心は地獄でしょう。また、戦争のさなかにあっても、喜びを何か見つけたならば、その人の心は天国にあるでしょう。
「手を打てば はいと答える鳥逃げる 鯉は近づく 猿沢の池」という歌がある。
ぽんぽんと打った手の音に、猿沢の池のほとりにある宿の仲居さんは「はーい」と答え、鳥は鉄砲で撃たれたのかと飛び去ります。鯉はえさがもらえるものと思いつぃっと近寄ってくる。打った手の音は、なんら変わらないのに・・・受け止める器一つで大きく変わる。それが、心というもの。

くー。なるほど!と関心しつつ、お話の続きを聞く。

薬師寺はその名の通り、健康祈願でこられる方が多い。
では、健康とはなんでしょう。
腰が痛いのが治ることも健康。風邪引きが治ることも健康。そもそも病気にならないことこそが健康。
この健康の中には置き去りにされているものがあると、松久保師はおっしゃった。
薬師寺の伽藍を見ていただくと、金堂にご本尊がいらっしゃる。しかし金堂の後ろにある講堂の方が、金堂より大きく作られている。それは、なぜか。
講堂とは、僧侶が学ぶ場所である。心を養う場所である。それだけ大切だから大きいのだと。
これを健康祈願に当てはめると、金堂は目に見え感じる痛み(病気)、講堂は目に見えない心の痛み(病気)を表していると。
健康とはもともと四字熟語で、健と康のそれぞれ後ろに文字が入っていたんだそうだ。
それがタイトルロール!
『健体康心』
健(すこ)やかな体と康(やす)らかな心でもってして、初めて健康なんですよ、と。
※健体康心は、古代中国の占いの書『易経』というのに載ってるんだって

んで、ここからがお薬師さんの本領発揮。

問:心の康らかなるを求めて、何をするのがいいか。
Ans:お写経~♪

はーい。頭とお尻がくっつきましたね(笑)
お金を寄進して欲しいのではなく、心を勧進して欲しいのだと。
だからこそ、1000年以上持つ事が実証されている手漉き和紙と墨とでお写経をして欲しいのだと。(鉛筆可、ボールペン不可)
あー。。。なんか、オイラ、お寺の回し者みたい(笑)
でもね、自分の書いた文字が1000年後「古代人の文字だ」とか言って博物館に並ぶかもしれないと思うと愉快じゃないですか。
最近は、そんな野望を秘めつつお写経しとるのでございます。


ほとんど一日中お薬師さんをうろうろしていたオイラ。
ぽかぽか陽気で気持ちよかった上に、美味しいお話をお腹一杯聞けました。
好きな場所って、ええねぇ^^

「ありがとう」は「有難う」

2009-03-24 13:25:37 | ぶらり・・・旅


22日まで西塔の内陣の特別公開をしていたので、21日に重い腰を上げて行って来ました。
お薬師さん♪

ぴかーっと晴天。
気持ちの良いお天気でした。


金堂の伽藍の向こうに飛行機が2機。
ぴゅ~っと飛行機雲を作りながら飛んでおります。
飛行機を見ると、飛行機バカ数名を思い浮かべて笑ってしまう今日この頃(笑)
金堂の上を飛び過ぎた飛行機は西塔の屋根をも越えて行きました。

蒼・白・赤・金がすんばらしく合う日でございます。


内陣の説明は、加藤大覺さんがしてくださいました。
東塔には、お釈迦様が生まれてから悟りを開くまでの4つの場面の仏像が安置されており(非公開)、西塔には悟りを開かれてから入滅し弥勒菩薩様として現れるまでのお姿が安置されております。

今回の説明で初めて知ったこと。
お寺にある塔はもともとストゥーパと同じお釈迦様のお墓に当たります。これはたいていの人は知ってますよね。
では、仏舎利(お釈迦様のお骨)はどこに祀ってあるのか。
オイラは水煙の下の方にあるお鉢状の部分(伏鉢)の中だと思ってたんですよね。
したらば、なんと!
芯柱の下の礎石に穴を開け、そこに納められているんだそうな。
すげー!全てを支えて居られるんですね。お釈迦様のお骨!!
なので、もちろん仏像も拝むわけですが、芯柱の下にも心を送るようにしてくださいねとおっしゃられてました。
※仏舎利は、相輪にある宝珠に納めているトコロもあるようです。


滅多に入れない内陣をゆるゆる見させていただき、次に加藤さんご一行様が向かうは金堂・・・ではなく、講堂。金堂では法要か何かをやってました。


講堂にて法話をありがたく頂戴する。
加藤さんのお話は、お約束の「奈良で有名なお寺は?」の質問から始まり、東大寺だ唐招提寺だ広隆寺だなどなどのご意見を頂戴したのち、「私の立場をよく考えてくださいね、もう一度聞きますよ。奈良で一番素敵でカッコイイお坊さんのいるお寺はどこでしょう?」で心を掴みます。
本題は、今では公式文書では「ありがとう」と書かなければいけなくなった言葉について。
何かをしてもらった時、「ありがとう」と言います。
漢字で書くと「有る」ことが「難い」です。
そう、全ての事象は当たり前にあるものではなく、有るという事は非常に難しいことなのだと。だから、難しいことを有らしめてくれて有難うとなるんだそうな。

オイラはもともと、「ありがとう」は漢字で「有難う」と書くのが好きである。
漢字とは、平仮名だけでは表しきれない意味をもたらしてくれる、素晴らしいものなのだ。
言葉の表面だけの音だけにならないように意味を込めて、これからも「有難う」を使っていこう!!!などと思いながら聞いたのでした。

で、法話の締めくくりは、
薬師寺には檀家がないこと。
檀家がないと言うことは、お布施がないと言うこと。
薬師寺を復興するに当たり、企業からの融資ではなく、高田管主が呼びかけられたこと。
ただお金を出すのではなく、参加した人の心が後の世に残るよう、歴史の一つとなるように始められたこと。
宗派を超えたお経、般若心経の『お写経』の進め。であります。
話し上手な薬師寺のお坊様の法話の後です。多くの方が般若心経をお持ち帰りされてました(笑)


お写経云々に関係なく、ホンマ、薬師寺お坊様は面白くお話をしてくださいます。
一聞の価値あり♪


講堂での法話の後は、三々五々、金堂をお参りしたり帰って行ったり・・・
オイラは金堂でお薬師さまにちょろっとご挨拶して、お写経へと向かったのでした。