ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

コメント大歓迎!BUT訳の解らない書き込みはザクザク消しますッス!

FULL Kabs 解散コンサート

2017-02-28 13:47:10 | 好き・応援
チョーチョー楽しかったFULL Kabs デビューコンサート。
その数時間後、解散コンサートが行われました。。。

最初っから一日限りのデビュー&解散だと解っていても、デビューコンサートがめちゃめちゃ楽しかっただけに、その喪失感も大きいですね。

リストセットはデビューコンサートと同じ。
会場の大半がデビューから解散を見守ってるFANだったので、自ずとトークはデビューコンサートからのつながりのある内容に。
解散コンサートのみの方はちょっとおいてけぼり感が否めなかったかもしれませんが、オイラの両隣の方は解散のみの参加のようでしたが、めっちゃ楽しんではったみたいなので、それはそれで良し!ってことでしょうね^^

雄二さんはデビューコンサートの時より、饒舌になられてた気がします。
そして、朗読の時のサービス満点。夜型かな?(笑)
デビューコンサートの時にも思いましたが、テレビで拝見するよりチャーミングで素敵な方でした。
なんだか、めっちゃ仲良しになれそうな気がします(´∀`*)

雄二さん曰く、このユニットの役割担当は。。
アイドル担当 → 裕くん
アダルト担当 → 和さん
ラブリー担当 → 雄二さん
とのこと。
以降、雄二さんコールは「ラブリー(≧∇≦*)」でした(オイラもラブリーコールした・笑)


デビュンの時はサイドの席でしたが、解散の時はセンターでした。
ステージからは少し離れてましたが、全体が見られてすごくよかった。
ステージに飛んでいく紙テープがめっちゃ綺麗だったのも印象的。
同じ曲で心震え、同じ曲で懐かしみ、同じ曲でじんわりしたステージ。
来てよかったなぁ~~。。。。としみじみ感じたのでありました。
和さんと裕くんにハイタッチ(そんな高い位置じゃなかったけど)も出来てチョー幸せ。(既に手は洗っちゃったけどね。)


解散コンサートもデビュン同様、アンコール前にお写真タイムありました。


なかなかステージの印象がわかる一枚になってると思います。
これくらい離れてると、観客の熱も見える気がして楽しかった^^


客席との記念撮影も♪
裕くんのブログにアップされてます^^

楽しい時間は一瞬で。
でも心に深く刻まれます。

キャンディーズよろしく、ステージにマイクを置いたおじさん三人は、FULL Kabsを脱皮し普通のおじさん声優へと戻っていったのでした。




http://blogs.yahoo.co.jp/yukihoshino_reco/40264312.html

  ↑    ↑    ↑    ↑
検索していて知ったこの方のレポートが、超絶素晴らしくスンバラですので、是非臨場感あるレポートをご覧下さい!!(そして笑って^^)













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FULL Kabs デビューコンサート

2017-02-27 19:58:49 | 好き・応援
裕くんのブログでその存在を知ってから、とても楽しみにしておりました。


FULL Kabs デビューコンサート!!



水島裕くん、井上和彦さん、三ツ矢雄二さんのお三人のユニットです。
ネーミングのFULL Kabsはレジェンドと呼ぶにはまだ早いと三ツ矢さんが仰ったところ、グリコさんこと戸田恵子さんが「じゃ、フルカブズ(古株’s)にしたら?」と名づけてくれたそう。

そのFULL Kabsnのデビューコンサートが、2月25日東京のサイエンスホールでありました。

その昔、裕くんが好きだったので(一番は飛田さんだけど^^;)行ってみました。
生声優さんは初めての体験です!!!(あ、きっしぃも声優もしてたね)


お席はサイドではありましたが、前から3列目!!!
クラクラきちゃう!!


初っぱなは、「キャンディキャンディ」。
懐かしい。。。
アンソニー、アーチー、クッキー(誰?)の役でご出演だったそうです。

二曲目までの間に、めっちゃしゃべります。
MCというよりはおしゃべり。
おばちゃんか!!ってくらい沢山しゃべって、ようやく次のコーナー、朗読。

オイラはラジオっこじゃなかったので聞いてないのですが、「夜のドラマハウス」というラジオドラマのリターンズというもの。
3つのストーリーはすべて近未来の設定の書き下ろし。

■明日の父と今日の父■ 作:清水専吉
平均寿命が120歳を超えるほど医学が発達した世界で、息子と父と父をコピーするAIと母が織りなすお話。
110歳になる父(和さん)に誕生日プレセントを連れてくる息子・83歳(裕くん)。
母(雄二さん)は父の病室には見舞いに来たことがない。験担ぎで無事退院するまで病院へ行かないのだ。
AIを連れてきたことで、父は自分の余命を感じ取る。
息子は7回の結婚をしているが、父親は母親一筋の110年だった。
父は息子に「お前を誇りに思う」と言って旅立った。
無事退院したAIの父を迎える母。幸せそうにおしどり夫婦を息子に見せつける。
AIの父の退院から半年後、母も本当の父の後を追うように眠るように逝った。
死ぬ間際に、穏やかな表情で息子へ手紙を渡した。
「初めてお父さんと手を繋いだわ。本当のお父さんとは繋いだことないの。向こうへ行ったら本当のお父さんと手を繋ぐわね」
母は父が本当の父ではないと解っていたのだ。
母の手紙の最後には、「あなたを誇りに思う」と書かれていた。
お互いを思いやるとても優しい家族のお話なので、沢山笑いが散りばめられてたのですが、ラストの「誇りに思う」というところで、オイラボロボロ泣きました。
親に誇りに思ってもらえる子供でありたいなぁとしみじみ思ったのでありました。


■看護師さんはなんでもご存じ■ 作:渡辺麻美
嫁姑と看護師さんのお話。
姑(和さん)の病院に付き添う嫁(裕くん)。
姑にチクチク嫌味を言われすぐに泣く嫁が病院につくと、ゲイの看護師(雄二さん)が二人を対応します。
待ってる間も、グチグチ(姑)シクシク(嫁)な二人。
看護師が姑に待ってる間に友達を作っては?と提案。
お酒がやめられない肝硬変のおじいちゃん、タバコがやめられない禁煙外来のおばあちゃん、、などなど。
どうせ昭和生まれはあの世が近いのだから、今のうちに友達を作ってあちらへ行って再開した時に仲よくすれば?って看護師さん。
そう、このお話の時代では、歴史の授業で勉強するほど昭和は過去になっていたのでした。(私たちにしてみたら、明治くらいの印象か)
婦人科の待合でワイワイ三人で話しているうちに、姑の診察の番が。。
実は姑は舅だった。。とゆ~オチ(* ´艸`)クスクス


■友情判定士■ 作:藤本青銅
僕と僕のSNSに登録されているトモダチと友情判定士のお話。
トモダチと思っている人たちが本当に友情で結ばれているのか。
それを判定するのが友情判定士(雄二さん)。
僕(裕くん)は通りすがりに声を掛けられた判定士に、SNSに登録されているいろんな人(和さん)を判定してもらいます。
数年ぶりにSNSで再会した昔の友達。忙しい僕を大変だねってねぎらってくれる。そんな彼は友情ではなく同情。
いつも連絡してくれる少し年かさの女性は、友情ではなく愛情。
若い女の子もじゃぁ愛情?いえいえそれはキャバ嬢。
いつも連絡を取り合っている長年の友達は絶対友情!過去の思い出を回想するが、回想するたびに内容が微妙に変わる僕。じゃぁこれは?。。。って、..あぁ、、このメイン部分、何情やったか思い出せん。。。(←バカ)
自分の不確かな友情を知らせてくれた判定士こそ、友達だ!!と思った僕。しかし、それはお勘定。判定代を請求されましたとさ。
ガハハと笑いながらも、結構シニカルな狂言的なドキッとさせられるお話でした。


3つのお話の後は、裕くんの「うゐろう売り」。
しゃべることを生業としている人の多くが練習したことがあるという、うゐろう売り。
元は歌舞伎の活舌練習に使われていたものだとか。
それにBANANA ICEさんに曲をつけてもらってラップ調にしたのが裕くんとBANANA ICEさんのうゐろう売り。
緊張が途切れないよう、我々観客も息をつめて見守る中、生うゐろう売り。
鳥肌モノでございました。


そして「誰がために」「タッチ」「宇宙の王者!ゴッドマーズ」と3曲続けて披露。
「誰がために」はやっぱスンバラでございますね。セリフもあって不動のカッコ良さです。
「タッチ」はバラード調でじんわり心に響きます。
「宇宙の王者!ゴッドマーズ」は裕くんの抜けるような声にビリビリ痺れました。


「それは僕たちの奇跡」では、芯抜きの紙テープが宙を舞い、コンサート!!!!って感じでめっちゃよかったデス。(でも、この歌は知らなかったオイラ)
テープの口火は和さんが裕くんのこめかみにクリーンヒットさせたのでした(笑)
オイラは紙テープを持って行ってなかったのですが、お隣のお姉さんが「どうぞ」って分けてくださいました☆彡甲子園球場の7回裏のよう^^
人生初の紙テープ。
頑張って投げましたが、きれいに投げること叶わず。。。
せっかく分けていただいたのに!3列目に座ってたのに!ステージに届かずヘロヘロでございました^^;
雄二さんもテープが遠くに飛ばず、歌が終わっても何度も投げてましたがやっぱり3列目くらいまでしか飛んでませんでした。同類♪


ラスト、「アニメーション・ドリーム」。
この歌もオイラ知らなかったんですが、素敵な歌でした。
名残惜しいけれど、ラストの曲。


カーテンコールは再度「キャンディキャンディ」。
歌の前に撮影OKが!!!
先に言っててよー!電源落としてたよ(´;ω;`)ウゥゥ
そんなわけで、こっち向いてくれてる写真はないのですが、ガラケーで頑張って写したのがこちら。





最後はみんなでキャンディの大合唱。
ちょっとウルっときちゃいました。


ちょー満足。
チョー楽しい。
CHOOOOO痺れる。
チョーチョーチョー!!!
そんな2時間のデビューコンサートでした^^






さて、次は解散コンサートの報告、デシ!!













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Barracaで昼呑み

2017-02-22 16:36:53 | 食べる・食べる時・食べれば・食べれ
パエジャのレストラン、Barracaで、京ちゃまと昼呑みしてきました。

どれもこれも美味しそうでしたが、季節限定メニューを中心に、ガッツリいただきましたよ。



まずはカヴァ・サングリア。
スパークリングのカヴァがシュワシュワっと美味しいサングリアでした。中のフルーツも美味。
京ちゃまはスペインビールでスタート。


絶対に外せない定番メニューのイベリコ豚のハモンセラーノ。
文句なしの美味しさです。
添えられているのは、ピコス。スペイン風乾パンって説明してくださいましたが、そのまま食べても、ハムを巻いて食べても美味しかったです♪


ヨコワのカルパッチョ自家製カラスミ添え。
厚切りのヨコワに振りかけられてる岩塩もめちゃウマです。
添えられた、スライスオニオンとわさび菜とフレッシュトマトが絶妙。
散りばめられたパセリのソースを絡めて食べると天国です(笑)


箸休め口休めのピクルスも早々に注文。
パリパリっていうよりしっとり柔らかい歯ごたえのピクルスでした。


さて、エンジンかかってきたのでワインを。
白のラマンチャ地方のワイン。KIMKIM。
飲みやすい軽さの白でした。


京ちゃまのブーム未だ去らずのアヒージョは、季節限定のホタルイカと菜の花のアヒージョ。
目ん玉をきれいに取り除いてくれてるので、食べやすく美味しいアヒージョでした。
パンがこれまた美味しくって!!


牛スジと白花豆のスペイン風煮込み。
コレがめちゃめちゃ美味しかった!白花豆のふっくりほっこりな優しい味と、牛スジのガッツリ煮込まれた濃い味が絡まって、うんみゃー!!でございます(*´∀`*)
これさえあれば、赤ワインがガンガン進みそうな一品。
しかしこの日は赤ワインは開けなかったのでした。


やっぱりパエジャのお店でパエジャを外すのは外道でしょう!ってことで、牡蠣とほうれん草のパエジャ。
お米の芯がええ感じに残ってて、これまた美味しい。
大きな上に乗ってる牡蠣以外に小さい牡蠣も中に散りばめられてるから、牡蠣エキス吸いまくりのお米です。
更に、ハムかベーコンか。。。それも入ってました。
上に乗ってる玉ねぎと蕪も柔らかくってトロトロ。
他のパエジャもお試ししたいでした!(人数が必要だ。。。)


ワインをもう一本開けるのは無理そうだったので、京ちゃまはグラスワインを。オイラはヴァンショーを注文。
クローブが効いてて、黒糖は控えめ。ほっこり温まりました。


トドメにイベリコ豚のロースハム。。。
ハモンセラーノとは全く違うお味で、こちらも美味しいでした。


このラインナップに、男前のオニーサンが超ビックリしてましたが、食べたオイラ達もびっくりポンの注文量でした。
お腹いっぱいこっぱいで大満足。

ホール担当の男前を愛でつつ天窓から見える真っ青な空に、一抹の背徳を感じながら頂く昼呑み。。。
この背徳感、クセになりそうです(笑)


このお店、定番のメニューのほかに、シェフが朝市場で仕入れる季節物がメニューにありますので、ホントにメニュー選びが大変でした☆(嬉しい悲鳴ですが)






まだ日の高い帰り道、久々に船はしやさんで松露と五色豆を購入。
こちらの五色豆の黄色は、幕末の志士、中岡慎太郎の手土産の田舎の柚子を元に作られたんですよ。
あられも有名ですが、やっぱ船はしやさんは五色豆よね!って思うオイラなのでありました。



















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コロポックルに導かれて

2017-02-17 16:30:16 | 大切な人
大好きな児童文学の作家、佐藤さとる先生の訃報が舞い込んだ。

2017年2月9日 心不全の為に時を止められたとのこと。

先生のお誕生日は2月13日で、ミクシィのコミュニティにお誕生日のメッセを書くのがいつも14日になっちゃう私は、今年もやっぱり14日なっちゃって、「ごめんなさい、先生」って書いていた。
でも実はその頃には、先生は遠い旅路へと立たれた後だったわけです。

人は自分の誕生日近くに亡くなることが多いって言いますが、ホントかもしれませんね。




私はもともと活字が嫌いで、読書の基準は絵の多さでした。
本を選ぶ基準も、イラストの好みで選んでましたから、ほんとに内容重視ではなかったのです。
まぁ、そのあたりは今もそう変わらないのですが(苦笑)

そんな私が、小学生の時に出会ったのが佐藤さとる先生のコロポックルシリーズでした。

もちろん前記の理由から、手に取った切っ掛けは村上勉さんの素敵なイラストだった訳ですが、読み終わったときにはすっかり先生の描くコロポックルの世界にドップリ浸っておりました。


登場人物の名前の付け方がとても優しくて大好き。
生き生き駆け回るコロポックルたちが、自分も見てくれてるようで不思議。
この物語の世界のどこかに自分もいるようなワクワク感。
日常生活の中に隠れた、いや、気づかなかった「あれ?」に気づかせてくれる嬉しさ。。。

どれもこれも、今まで本を読んだ時には感じなかったことばかり。
活字を追うのを楽しいと感じた瞬間かもしれない。


そこから、先生の作品は自分の手に届く範囲ではあったけれどいろいろ読んだ。


赤んぼ大将シリーズも大好き。
これを読んで以降、ショベルカーなどの重機が恐竜に見えたりして。

机上庵先生はかなり大きくなってから読んだ。



先生の作品を思うと、私の思い出も一緒に引っ張られて出てくる。
それが私にとっての、先生の作品。






どこかで読んだ先生の言葉。



児童書が一番難しい。
大人の読者はその文章で騙すことができるが、子供はそうはいかない。
子供は機敏にその嘘を感じ取る。
だから、ファンタジーであっても嘘はつけない。













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春を告げる花を生み出す人たち

2017-02-01 14:28:23 | 奈良
薬師寺を好きでたまらない私ですが、中でも花会式の造花は、一度は間近で拝見致したい憧れの存在です。
もちろん、その花を生み出す人たちへの尊敬と羨望たるや。。。

そんなオイラに朗報が舞い込んだのである。

都跡公民館主催の「都跡で望む山焼き~薬師寺花会式のおはなし・しあわせの花造り~」という講座。
薬師寺で青年衆をされている方が、ネットで教えてくれたのです。
速攻申し込み致しました♪


薬師寺から松久保執事がお出で下さり、花会式とはなんであるか。どういった祈りが込められているのか。などのお話をしてくださいました。
薬師寺さんの法話で聞いたことのある話も含まれてましたが、オイラが一番印象に残ったのは、修二会という仏教で最も重要な法要の中に、神道の祈りが内包しているということ。
それだけ日本人にとって、神道と仏教というものが混ざり合い切っても切れない関係であったこと、今も有り続けていることの大切さを解かれていました。
そしてお寺だけでは燃えてなくなってしまっていたものも、地元方が守ってくれたからこそ今日に残されている、、そういった地元との繋がりも、祈りを継承し続けるのに非常に強い力であると。

時代とともにお寺や地域のあり方が変化しても、祈りの本質は変わらない。
「元気に新しい一年を過ごせますように」
これを願い、前の一年に犯した罪を私たちに代わり悔過してくれているのが修二会なのであります。


松久保執事のお話の次に、お待ちかねの薬師寺の修二会「花会式」の造花を作っていらっしゃる、橋本家と増田家のお話なのです。

両家のお話の進行役には、奈民研(奈良民俗文化研究所)の鹿谷先生が当たられました。

①造るに至ったいきさつ。
②どのように造られているのか。
③どんな思いを抱いているか。

以下、ほぼ自分の為の覚書です。


■橋本家■ 橋本眞智子さん

作っている花
・梅 赤、白 340本
・椿 赤、ピンク、しもふり(白地に赤の斑が入ったもの) 320本
・牡丹 赤、しもふり(白地に赤の斑が入ったもの)、ピンク 120本
・菊 黄、赤、ピンク、しもふり(白地に芯部を赤く染めたもの) 120本
・山吹 90本
・藤 6本

合計996本

薬師寺から遠い場所であることから、比較的形が崩れにくい6種類を担当したと考えらる。

元々は曾おじいさんが正暦寺の塔頭のひとつ、成身院の僧侶であった。
明治の廃仏毀釈でお寺は無くなったそう。
おじい様の橋本勝範さんは橋本凝胤和尚と兄弟弟子。
凝胤和尚が薬師寺に配属された際、花造りのお手伝いを始められたと考えられる。
還俗されてからも家に持ち帰って作ったのが始まりか。

現在は兼業農家をされているので、1,2,3月に短期集中型で造られている。

お父様はこの花造りが大嫌いで、絶対継がない宣言をされていたとか。
その理由として、村のほかの家は地元の国有林の下草刈をして収入を得ている時に、この花造りのために作業に加わることができなかったから。また、花造りのため二毛作もできなかった。
どんな花でも良いので納めて欲しいと凝胤和尚に諫められ、花造りを続けるに至った。
奥様がご縁を大事にされる方で、意欲的に花造りを支えられたことで、今日の花造りに繋がる。
眞智子さんは、小さい頃から花造りが当たり前として育ち、常に触れあっていたので継ぐのは当たり前と思ったそうです。旦那様も協力的で(ノロケ有り・笑)、現在お嫁ちゃんも含めてご家族総出で作っていらっしゃるとのこと。

材料集めから紙の染まで、作業の全てを橋本家でしている。
昔は薬草染めであったが、現在は一部化学染料も使用しているとのこと。


■増田家■ 増田茂世さん、夏海ちゃん

作っている花
・桜 紙が一番薄い 300本
・桃 白120本、赤180本
・杜若 紫、白 各30本
・百合 赤10本、白20本、ピンク10本、樺茶20本

合計720本

樺茶色を知らなかったので調べてみると、樺色を帯びた茶色のこと。樺色はバーントオレンジと言われ、焦げたオレンジの意味。樺桜の樹皮の色なんだそう。
江戸前期から使われている和色でした。
非常に不安定な色で、オレンジが強かったり茶が増したり、、、その年によって色合いが違うそうです。 

日中外に働きに出るので、一年を通して花造りをしている。
古地図では、薬師寺の境内に敷地があった。(現在は違いますよ!)
明治頃までは神主や笛吹などをしていた。
戦国時代には寺侍だったとも伝えられており、薬師寺と非常に深い関わりがある。
お寺に近いので、傷みやすい花を担当したと考えられる。
先代が9つの時に事故で他界したことや、おじい様が作業されていた部分などが伝えられる前に亡くなったことなどで、一時期作り方がわからない状態になったものの、橋本家との繋がりが復活(?)したことで現在の花造りに繋がる。
茂世さんはお嫁ちゃんなので、嫁入りしてから花造りを覚えられたそう。
娘の夏海ちゃんは、眞智子さん同様、花造りに触れて育ったものの、お兄様がいらっしゃったので自分が継ぐという意識はなかった。
しかしお兄様が他界したため、いろいろな葛藤を経て、現在、花造りを継ぐ決意を固められました。若いのに素晴らしい!!
現当主の旦那様(夏海ちゃんにはお父さん)は花造りに携わっていないので、現在はお二人で造られているようです。

木の切り出しなどは足場も不安定で大変。男手が欲しいとのことでした。
現在は染は京都の「染司よしおか」さんに頼んでいる。



両家ともにおっしゃっていたのは、タラの木や節の長い竹、程よい太さまで成長した漆の木など、手に入りにくいものが増えているそう。
木々に限らず、梅のずわえを作るときに使う正絹の布団の綴じ糸や、百合の雄しべに使う煤などは、生活形態の変化で手に入りにくくなったもの。
材料を揃えるのも一苦労なのだとか。


面白かったのは、糊。
橋本家では、ご飯をヘラで潰した「そくいい(続飯)」やもち米とうるち米をミキサーにかけて作ったものを使うそうです。
増田家では、もち米粉に水を加え、水の量で糊の緩さを調整するとのこと。
たかが糊、されど糊。。。それぞれ作るお花やアイデアの違いで、同じ糊でもこんなに違ってくるのですね。


眞智子さんは快活でその場をパッと明るくしてくれる大輪の花の様な方。
一方、茂世さんは小春日に咲くほんわりしたお花のイメージ。
次世代を担う夏海ちゃんは、スックとお日様に向かって伸びる凛とした花の様。

それを作るお店ではなく、一般には目に触れないところで試行錯誤を重ね守り続けてこられた造花の技術。
夏海ちゃんが言ってました。
「この形になるように、作り上げてきた昔の人は凄い」
オイラもそう思う。
両家に受け継がれている造花の技術は、立派な無形文化財だと思うのです。

途絶えることなく、花会式がある限り継承され続けて欲しい技術なのであります。


以下、写真とメモ書き



橋本家の紅梅の紙と型抜き。


タラの木と、その芯部分。
芯の部分でつぼみを作るのだそうです。


梅のずわえ。

ツンっと伸びたずわえは、布団の綴じ糸を使って作り上げるのだそう。
ずわえから枝の部分になると、紙テープで作り上げている。
生花でため損なってポッキリ折れた時にも、紙テープで補強しますが、それを思い出させる姿(笑)


増田家の桃の紙と型抜き道具。
下敷きの分厚い木に、たくさんの花びらを打ち出すための打ち出しの跡が、枚数の多さを物語ってますね。


かきつや百合さくら等等。葉っぱやガクなどの細やかなパーツの型紙。




花びらの丸みを出すのに使う棒や、カミソリ、糊付け用のヘラなど。


漆の木は小さく切って、花びらを乗せる台になるのであります。


ちなみに、花びらを一枚づつ手に乗せ棒でいためる(生花で言うところのためる)ことで、花びら独特の丸みを出します。
梅桃は内側をいため、桜は外側をいためるそうです。


この糊は増田家の。


こんな感じで出来上がるのであります。

こちらは橋本家の出来上がり。



橋本家の梅のガク。
梅桃桜と花の構成が似ておりますが、作る順序が両家で違うのであります。

橋本家は、ガクに花びらを二枚乗せる。
増田家は、組立棒に花びらを二枚刺して最後にガクをつける。
出来上がりは同じ様でも、順序が違ったりで面白い。



桃と桜。
雌しべと雄しべの部分が本物と見まごうばかりの出来栄えですが、さて、これは何で出来ているでしょうか?

【答え】
鹿のおしりの毛に、黄蘗(きはだ)の粉をつけたもの。
「におい」と呼ぶそうです。
いやはや、ホンマに匂ふところから採取された毛で作ってるんですね。
ふわふわに見えますが、触るとタワシみたいにゴワゴワしてました。
ちなみに、橋本さん担当の牡丹の中心部分のシベにも黄蘗が施されているのであります。


これが件の樺茶色。かぼちゃ色とちゃいますよ。か・ば・ちゃ!
花びらのシワも手作業で入れるのだそう。
無造作に入っているように見える点々も手作業で決められた通りに入ってます!
こんな点々ユリにあったかな?と思いゆりの画像を確認したら、ちゃんと入っております!自然の造形を忠実に再現しているのであります!


杜若は最新のものと古いものと。色が褪せているのが以前作ったものだそうで、褪せるのは自然染の証拠。
かきつ独特の凛とした花びらの中心に通る白い筋は、後から白い紙を貼るのだそう。


花会式のお話を聞き、造っていらっしゃる方の生のお声を聞き、あまつさえ、間近でお花を堪能させていただきました。
感無量!!!
(((o(*゚▽゚*)o)))


講演の後、松久保執事と眞智子さんと鹿谷先生ご夫妻は先に帰られましたが、残った茂世さんと夏海ちゃんと一緒にママさんフルートコンサートを聞いて山焼きを見ました。


毎年ニュースで見てたけど、生で見るのは初めて!
山焼き前の花火もめっちゃ綺麗でした。特に鹿さん花火は可愛かった~♪

この日は前日までの天気も良く、草もしっかり乾いてて、風も強くない好天だったとか。
近年稀に見る綺麗な山焼きだったそうです。



幸せすぎて、泣きそうな一日でした。
心がパンパンに満たされました。













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