ぶつぶつ地蔵

地蔵 呟く ひーの言葉を。ぶつぶつと…。

コメント大歓迎!BUT訳の解らない書き込みはザクザク消しますッス!

西日の町

2005-10-27 19:59:20 | 問わず語り(マンガ・本・アニメネタ)
湯本香樹実さんの新刊が本屋に並んでいた。
『西日の町』
「てこじい」と「僕」と「お母さん」の人生の接点を描いたもの。

湯本さんの作品との出会いは随分前。
『夏の庭』という作品だった。
映画化もされていたので、ご存じの方も多いかもしれない。
おじいさんと僕らのひと夏を綴った物語。
面白かった。すぐに湯本さんの次の作品を探した。
そうして次に見つけたのは『ポプラの秋』である。
私と大家のおばぁさんとの奇妙な関係を描いたお話。
いろいろな想像を掻き立ててくれる湯本さんのワールドに引込まれる。

児童文学に分類されておられるようだが、湯本さんの作品は、大人の方が感じる部分が多いのではないかと思う。

全体的に、ノスタルジックな印象がある。
時代が古い設定な訳でも、昔の話を描いている訳でもない。
でも、どこかホコリの香を感じる文章が、えも言われずよいのである。

西日の町も、そう。
斜陽の差し込む部屋の片隅に、てこじいが見える、そんな気がする。

楼蘭 ~砂の彼方の古の都~

2005-10-27 15:34:43 | 食べる・食べる時・食べれば・食べれ
シルクロードって、神秘的で好きなのです。
タクラマカン砂漠にロプノール。
テングリのいると言われる天山山脈。
ユルトにヤギのバターの遊牧民。

学生時代に出会ったマンガ、シルクロードシリーズが大好きで、それ以前からシルクロードは大好きで・・・でも、正倉院展にはそんなに行ってないけどね

先日、仕事を終えて帰宅したらば、楼蘭なるものが家にあった。
古の都を冠に頂いたこのお酒の正体は、『丹波の黒豆酒』なのですよ。
美しい赤色は、黒豆色素そのままらしい。
楼蘭と名付けるのも頷ける色合いではなかろうか。
アルコール度数は10度くらい。
ほのかに黒豆の煮汁の香と味が口に広がる。
うん。悪くないぞ(ワタシ的には)

アテには鶏のハツとキモを焼いたもの(父作)
ウマウマ

マメがシルクロードを渡って来たかどうかは解らぬが、このお酒の色に、この名前はぴったりだと思った。
そしてこのお酒を見ていて思った事は・・・
黒豆の色素このまま・・・ならば、黒豆染めをすれば、鮮やかなローズに染まるのだろうか・・・と。(どう?も♪っちゃま???)


その二日後、新聞の写真に「天蚕絹」という絹が載っていた。
鮮やかな緑の絹である。
緑の糸を吐くお蚕様なのだそうだ。

その昔、絹は金と同じ価値があったとか。
そしてその色は、黄金であったとか。
人の欲と女の意地が黄金を真白に変えてしまったと。

しかしここに、黄金に勝るとも劣らない緑の絹が存在する。


シルクロード・・・絹の道
なんだか、シルクロードに思いを馳せたくなる数日だった。

大工?ちゃいまんがな、第九でんがな

2005-10-26 20:14:17 | 舞台関係
西宮に佐渡裕さん総指揮の芸術ホールがこの程完成した。
その名も 兵庫県立文化芸術センター

数年前、外尾悦郎さんと佐渡さんのトーク(サンケイホール)を聞きに行った時に聞いたお話が、ついに完成したのだ。
大中小のホールではそれぞれに合った演目を催し、若手の育成にも力を注ぐセンター。
その柿落しが10月22日だったのだ。
大ホールでの演目は、日本人が愛してやまない『第九』

母が『サントリー一万人の第九』に(ほぼ)毎年出ているので、第九には興味があった。
姉が『ばか』の付くベートーヴェン好きなので、第九には興味があった。
友達が『かなり』佐渡さん好きなので、第九には興味があった。
その友達が囁いた・・・「行かへん?第九
そんなこんなで、有名部分しか知らなかった第九の全楽章を聞ける、この柿落しに行く事と相成った。

もろもろの事情で、行ったのは23日である。
お天気に恵まれ心地よい一日であった。

少し早めに西宮に乗り込み、ランチをし、ゆったりと時を過ごす。あぁ、贅沢。
クラシックは切羽詰まってちゃァいけません。あくまで余裕がないとね。

センター側はまだ開発途中である。これからどんどん、いろんなものが出来ていくんだと。
建設予定地を眺めながら、スロープを歩いていくと、そこにセンターがある。

クラシックなシルエットとモダンな外観。
コンセプトは『自然との調和』であろうか?そう思わせる佇まいである。
中に入っても、高い天井には大きく摺りガラスで天窓(?)を設け、また、側面には大きなガラスで窓があり、中庭が見える。壁や扉の一部には木を使い、明るくて温かな印象。

大ホール内部も木の総貼りで、なんと柔らかなことか。
カメラを出す窓。使わない時は、木の組合わせなのでぜんぜん解らないくらいに、ピタ・・・と閉る。すごい~
しかも、5階席まである!すごい~~~

この写真は、終演後に写したもの。

本題の第九は・・・
面白いね。
何がって?知ってる曲ってのは聞いてて心地よいものなのだ。知らないフレーズになると、おぉ?と思ったりしてね。
佐渡さんの指揮はやはり激しくて。飛び散る汗もステキでした。
随分痩せられてて、びっくり。個人的にはふくよかな頃の佐渡さんの方が好きかな~(見た目ね。)
第一楽章、第二楽章と結構知ってるフレーズが多くて、ぐんぐん引き寄せられて聞いてたんですがね、第三楽章がホントに苦笑・・・うつら~っとかなりしてしまったザマス
しかし、気を取り直した第四楽章。皆様お馴染みの第九の部分でございます。クライマックスに向けて、どんどんどんどん盛り上がり・・・・
ステキねぇ
フィデリオなんかを思い出しつつ、ラストのクライマックス聞き入りました。

終演後、余韻に浸りながら客席でのんびりアンケートを書くわれら3人。(今回は3人で行ったのだ。)
ゆるゆると梅田に戻り、お茶をした後、解散した。


クラシックって、かなり眠いの。実は。
でも、その眠さって、退屈で眠いのではなく、心地よい空間での誘いなのだ。(←言い訳?
すご~くリラックスできる。
兵庫県立文化芸術センターは最高の心地よさをもたらしてくれそうである。
次回は、肝っ玉母さんを見に行くのだ

INDIA 太古のひびき

2005-10-23 03:33:56 | 舞台関係
10月22日。今更乍らであるが、今年お初のインド舞踊を観に行った。
あまりに久しぶりで、なんだか変に緊張した。

いつもの劇場とは違う、細野ビルヂングの空間。
以前行った英世さんの語りの時とは、まったく違う空間となっていた。

少しぐずついた天気だったが、会場は満員御礼。
14:00からの公演は結構スムーズに始まった。

皆さんはインド舞踊を御存じだろうか?
オイラも実はそんなに詳しくはないんだけど・・・
パンフレットから抜粋で、今回の公演のINDIAについて、少し説明。

南インド古典舞踊
藤原真奈美さんの舞う南インド古典舞踊はバラタナティヤムと言い、南インド、タミルナードゥ州発祥でインド舞踊最古のものと言われている。寺院から発祥した祈りと神話の踊り。
すべての動きは直線的である。肘や膝を軸として弧を描きながら動く事で、曲線を作り出す。目の動き(表情)も華やかで、エネルギッシュかつダイナミックな表現で踊る。

東インド古典舞踊
村上幸子さんの舞う東インド古典舞踊はオリッシィと言い、東インド、オリッサ州に伝わる踊りである。マハリと呼ばれる神に使える女性が神に捧げるために踊ったものが発祥とされる。15世紀頃、国情により一時期中断されるも、ゴティブァと呼ばれる女装をした少年たちの踊りに融合され、舞台芸術として伝承される。
寺院の彫刻の様な、曲線的でたおやかな姿と仕種は、『動く彫刻』とも言われている。

北インド古典楽器
ムガール王朝時代に発展した宮廷音楽。ヒンドゥー文化とイスラム文化の両方の影響を受けており、その演奏は全て即興で表現される。即興は、ラーガ(旋律。演奏時間帯や季節によってテーマがある)とターラ(リズム)によって構成され、緩やかなテンポからクライマックスに向けてテンポアップしていく音楽形態。
・シタール・
石濱匡雄さん演奏のシタールは、上弦7本下弦13本からなる弦楽器。旋律を奏でる。胴体をカボチャ(冬瓜)によって作られている。形的にはすこ~しギターに似た感じ。インド特有の物憂気な音色で、時間の流れを変えてしまいそうである。
・タブラ・
ジュリアン・ディ・マイオーロさん演奏のタブラは打楽器。シタールに合わせ、リズムを刻む。本体は木でできており、ヤギの皮を張った部分を叩いて音を出す。中央に塗られた黒い丸は、鉄の粉を米粒でくっつけたモノで、打楽器の持つ短い音を、インド特有の引き延ばした音にする効果が有る。

今回は上記の踊り手と演奏者に加えて、ヒンドゥー語で歌を歌う中島可愛さんが参加されている。
中島さんは、公演中の踊りの解説と進行も兼ねていた。


第1部は舞踊。
1.舞台のはじめに踊る演目・2.リズムを楽しむ演目・3.アビナヤ 神話を表す演目、といった3つの要素をバラタナティヤムとオリッシィと続けて舞う。
内容(ストーリー)がまったく同じと言う訳ではないが、同じ方向を表現するにあたっての『違い』がよく解る面白い演出である。

1.ナティヤンジャリとマンガラ・チャラン。
個人的には、『舞台を始める時に踊る踊り』が非常に好きである。とても神聖で、神に、大地に、そしてお客に感謝を表す踊り。どちらも素敵だったのだけど、ナティヤンジャリの中でヴィシュヌ神の姿を演じた真奈美さんを見た時、ゾクゾクっとして、ちょっと涙が出そうな気持ちになった。

2.ジャティスワラムとスタイ。
どちらもステップが複雑で、うわぁぁぁ・・・っと思って観るのが精一杯
インドの楽器を表現する仕種がごっつ好きなので、ステイのラストの楽器紹介は嬉しくて仕方なかった(笑)

3.ミーナクシー女神とナヴァ・ドゥルガー
神話の踊りはだぁ~い好き ホントにね、文字が読めない人でも神様の事が解るように表現されてたりするんだよね。観ていて、ドキドキわくわくしてしまう。
ミーナクシーの見どころは、何と言っても胸が3コ・・・衝撃でした(笑)他にも、シバ神とミーナクシーの出合いのシーンは、ロマンチック。もうね、ミーナクシーになった気分で、ドキドキと観てしまった。真奈美さんのシバ神素敵すぎます。
ドゥルガーは、いつもは妖艶な幸子さんが勇ましくカッコ良い感じで、新たな幸子さんに出会えた気分。アイメイクが以前と違ったせいなのか、演目のせいなのか、はたまた幸子さんの表現が変わったのか・・・むむむ、な感じ。ストーリーは、ミーナクシーに負けないくらい、ドキドキするもの。敵味方入り乱れて演じ分ける部分が、迫力あってカッコ良かった

休憩を挟んで第2部

ラーガ・ブリンダーバニ サーラング エボン ルーパック タール
長い・・・タイトル長っ(笑)
インド音楽としては数少ない、お昼の曲とのこと。匡雄さん曰く、昼は暑すぎて作曲する気にならんかったんやと思う。・・・うーーーん。オイラもそのご意見に1票です(笑)
ルーパック タールとは7拍子の事らしい。3+2+2の7拍子。インドの古都を思わせる美しい音色。しかしそこにこの拍子を考え出すと、訳が解らなくなってしまった・・・オイラはドラムやベースにはきっと向いてないんだ・・・

ラーガ・マドゥヴァンティー エボン ティン タール
ラーガの意味の直訳は『蜂蜜の園』らしい。匡雄さんは『蜂蜜べっとり』って感じと言ってましたが。本来2時間ほど掛けて演奏されるのを20分位にまとめて演奏。(どこかで聞いたセリフに似てる・・・笑)
4+4+4+4の16拍子を、初めはゆっくりと。だんだん速度をクライマックスに向けて高めていく。とても気持ちの盛り上がる曲であった。個人的にはインドの音色自体が蜂蜜のとろ~り・・・みたいって思うんだけど。

一番最後に、お客も交えたコラボ。
『ニンブーラー』という、インドのライムのような小さなレモンを使って魔よけのおまじないをする、そんな踊りを我々お客に教えてくれた。可愛さんの歌に合わせて踊るのは、とても楽しかった。参加型も楽しいね。今も一応覚えているよ。当分踊っていようと思う。今はヨロヨロと足元おぼつかないけど


みっちり3時間近くの公演だった。大満足。
会場ではインドの雑貨と神戸の復興支援団体の出店とがあった。『まけないぞう』くんとチャイをゲットして、気持ち豊かに帰路に付いた。

盗み聞き

2005-10-20 22:06:02 | 舞台関係
人は2人以上いると大抵は会話をする。
友達、親子、恋人・・・その相手によって、会話の内容は変わる。

喫茶店の隣のテーブルの二人。何やらごちょごちょ話している・・・・
時に声を荒げたり、大きな声で笑ったり。

むむむ・・・キニナル。
会話がキニナル。続きがキニナル。

そんな経験はありませんか?


そんな人の心理を上手く突いたのが、この企画。
嶋田典子さんと国木田かっぱさんの『喫茶芝居「贅沢な日常カタログ(※)」』である。

少し前からこの芝居が月に1回行なわれている事は知っていた。
だが、なかなか見に行く機会が得られなかった。
しかし、1年ポッキリの企画だと知り合いのO川さんから聞き、しかも残すトコロ後2回だと追い討ちを掛けられ、取り合えず仕事をきゅきゅ~っと片付け、急ぎ参加した次第である。


どんな芝居かと言いますと・・・
以前からちょくちょく出て来ている、( )common cafeで、だらだらっとお茶をしていると、他の人より少し会話の大きな二人が登場するって寸法。
お茶をしているのは、この日、会話(芝居)を盗み見・盗み聞きしに来たお客さん。でも、喫茶店のお客でもある。ある意味、二人の芝居のエキストラみたいな感じ。
嶋田さんとかっぱさんは、二人のまわりの人達が「ん?何?何話てんの??」とキニナル内容の話をするのである。ちょっとウチワ話的な事やね。

普通のお芝居のように、じっくり見るにも、隣の席の知らない人の会話だし・・・
この日は初めカウンターに居たのに、途中で席移動をしたためオイラの席からはホントに見えなくなってしまった。
これぞ、まさに、『盗み聞き』である。

どんな表情してんのやろ?・・・とか、
何を今出してんやろ?・・・とか、
ボソボソ喋ったら、聞こえへん!・・・とか(笑)

すぅっっと入って来てテーブルに着き、サバサバっと用件を終えて喫茶店から出て行く。
いつの間にか始まって、いつの間にか終わる、隣の会話。

それがこの芝居の本筋である。
なので、はじまりの拍手も、役者紹介も、カーテンコールもありはしない。(忘れ物でもしてどちらかが戻ってくれば、ある意味それがカーテンコールかもね)

とても不思議で面白い芝居であった。

次回で最終回。
最終回は11月15日。おなじみcommn cafeにて上演(?)。予約を入れておかないと盗み聞きできませんよ。先着20名までです。詳しくはこちらかっぱさんのHPを見て下さい。

本日のお買い物

2005-10-19 13:07:53 | 食べる・食べる時・食べれば・食べれ
最近の悩み。。。異常に疲れが取れない。口の中も荒れてるし。
何でだろう。今までと特に変わった生活はしていないんだけど。。。歳かな・・・やっぱ。

そんな訳で、疲れが取れないので、仕事中、ごっつ眠いのだ。
皆様はどうやって眠気覚ましをしていらっしゃる???
オイラは何か食べてみるの。
ガムとか、チョコとか、飴とか、煎餅とか、和菓子とか・・・
食べているチョコッとの間は確かに目覚めるのだけど、すぐにまた眠くなる。(一度、キットカットを食べながら寝ていたらしく、友達に「怖い。寝るか食うかどっちかにして」と言われた事はあるが
しかも、コレは太る。によって、よろしくない。(でも、やっちゃうけど)

仕事が詰って、どうにも睡眠不足の時は、元気ドリンクに頼る。
リゲインとかチオビタとかアリナミンとかユンケルとか・・・まぁ、服用し始めると、どんどん値段を吊り上げなければ効かなくなってくるんだけど。
これは不経済。最終手段ね。

元気系のドリンクは、初めの1回は効くけど、どんどん効かなくなってくるのがネックやね。
眠気覚ましドリンクってテもあるよね。これも、よく試します。
眠眠打破とかアンプルとか。(会社の男の子が言った。「眠眠打破はマズ過ぎて目が醒める。でも、もって1時間やな」と。たしかにね、打破は美味しくない・・・



今日もあまりにも眠いので、眠気覚ましドリンクを求めにコンビニへ行った。
「今日は眠眠打破にするか・・・マズイけど。」と思いつつ棚を見ると
BLACK Regain
リゲインも眠気覚ましドリンクを出していたのだ。やるじゃん、三共。
リゲインげっつ

次にそのままお菓子の棚へ・・・
チョコレートシーズン真っ盛り
キットカットのワイン味とLookの和 La Modeもゲットしてしまいました。

リゲインをお試ししようと思うんだけど、何故か買い物から戻ってからは、睡魔が襲って来ない。

マウスの横で、少し淋しそうなリゲインちゃん。
大丈夫よ、近々飲んであげるから

かわいい女

2005-10-18 19:47:16 | 舞台関係
10月17日。中崎町にあるCommon Cafeで、英世さんのひとり語りが行なわれた。
今年は聞きに来るのが4回目である。ひとり語りブームなのだろうか・・・いやいや、英世さんの活動が少しづつ広まって行っている証であろう。

今回の題材は、チェーホフの『かわいい女』

「いつもと違う語りを見せるわね」
と、ご自身のブログに書かれていたので、とても楽しみにして行った。

Common Cafeは以前、嶋田さんと蟷螂さんの語りを聞きに行った場所だ。
毎日ではないけれど、こういった、カフェと演劇(?)のコラボを楽しめるお店。
食事をしながら・・・お茶を飲みながら・・・芝居に、声に、耳を傾ける。
劇場と違う分、ざわざわカチャカチャ音がする。
でも、劇場と違う分、肩ひじを張らずに済む。

今回の演出は、1編だけを語り込むのではなく、散文的にチェーホフの作品を語った後に『かわいい女』に入って行く。
読む場所もいつもの同じ目線出はなく、脚立に登ったその上から。
話の中の人の数だけ、英世さんの表情が変わる。
今までは歴史的建造物での上演が多かった為、作品が限られていたと英世さんがおっしゃった。
そうだよね、歴史の重みを内包した空間で、それに負けない存在、それに溶け込む雰囲気を持つ作品は限られるのだろうと、素人の私でも思う。
今回はカフェ。閉鎖的で、でも、解放された空間。

今までの作品は渋い重みのある色合いだった。
この日の作品はホップでカラフルなイメージ。コロコロ変わる表情とそのテンポの軽快さ。

チェーホフは面白いと英世さんは言う。
どれだけ人間を観察しているのか、と思うとおっしゃる。

私的には、英世さんの語る物語はすべて面白い。・・・でも、自分で読むと味気ない。
何故や?
英世マジックなのだ。
人を、人の内の内側までも観察し洞察する作家の書いた作品を、人をそ知らぬ顔で、じぃ~~~っと深く深く観察し、想像する英世さんが読み砕き、再構築し、語って下さっているからなのだ。

『三人姉妹』の最後のシーンの「それでも生きて行かなくちゃね。働かなくては」の下りに涙が出そうになった。
『かわいい女』の滑稽なまでの純真さに笑い、でも、そこに自分の影を見た気がした。主人公(名前はややこしくって覚えられなかった)の真直ぐなまでの自分の今の心の表現はうらやましく感じたし、全てを頼りきる愚鈍さにはイライラした。でも、総じて、キラキラと幸せに自分を生きる為には、真直ぐ見つめる「何か」が必要なのだと思った。


公演終了後、ご一緒していた京ちゃまとそのままカフェでフードを摘みつつ、飲んでいた。
英世さんに感想を言ったりしながら。

今回の公演は、ネットラジオでの生放送だったんですって。インディペンデントフリンジ・・と言うらしい。チラシを今持っているけど、どうやってアクセスすれば良いのかが解らない・・・う~ん、機械オンチ。
上演中も生放送だったけど、その後少ししてからインタビューもあったのだ!
その現場に、だらだら飲み食いしてたお陰で居合わす事ができたのだ。ラッキィ

インタビューに答える英世さんは可愛かった(失礼ですね、すみません
女優の表情や口調になったり、素に戻ったり。くるくる変わるんだもの。
でもね、インタビューに答えた英世さんのコメントが忘れられない。
「私ね、思うのよ。クラシックが一番新しいって。だって、人はいつでも新しいものを求める。その中でずっと残って来たものなのよ。常に新しい感覚を与えるんだわ。」
まさにそうなんですよね!千之丞先生もそうおっしゃっていたし、私自身が古典を楽しいと思った時に感じる感覚なんですよね。まさに、その感じていた事を言葉にして下さった!!って思いましたね。

公演後、ぐずぐずしていたお陰で、いろいろ楽しいお話を聞かせてもらえました。
英世さん、毎回ありがとうございます。



次回の英世さんのひとり語りは木津町です。
11月5日 昼と夜の2回公演ですよ。演目は太宰治の御伽草子より「カチカチ山」
詳しくはこちらをご覧下さい。
私も行きたい!只今、時間調整中です

京の町は筋肉痛 ~二条城界隈での出会い編~

2005-10-18 13:39:11 | 呟き
さて、元気を取り戻したオイラが向う先は、二条城。
あんまり詳しく知らないけど、家康殿が建てられたお城なんだよね。で、世界遺産登録されてて二の丸が国宝なんだったかな?詳しくは京都のガイドブックを見ておくれ。必ず載ってるから
夷川通りを西に進む。ずんずん進む。途中で軌道修正と称して、二条通りに移動。
丸竹夷押御池(まるたけえびすに、おしおいけ)の二条通り。(京の通りを覚えるわらべ歌の一部です)
二条通りをずぃ~っと進む。ニ條駿河屋さんを発見・・・しかし定休日
何処のお店も、大概が定休日。日曜日ですからね。さすが京都です
それでも燦然と輝く文字を発見。ニ條若狭屋さん
創業は大正6年と京都の老舗の和菓子屋にしてはやや新しいめ・・・ではあるが、店構えも店内の雰囲気も申し分ありません。(総本家はどうなんでしょうね?検索出来ませんでしたが。。。)
不老泉という懐中しるこみたいなのがね、ごっつ可愛くって・・・一目惚れでゲットですわ。友達の分と合わせて3個入りを3コ。そして目を転ずれば・・・美味しそうな栗を発見(ニンマリ)や喜栗と幸福栗(名前が定かでない・・・確か、幸の文字が付いた栗なの)と詰め合わせにしようかとも思ったけれど、幸福栗6コ入りを購入
包んで頂いている間は、店内の椅子に腰掛けて待つ。そう、のんびり待つのだ。
大阪の人間はココでイライラと焦っちゃうね。特に急ぎの用事もないのにさ。京都の老舗の和菓子屋さんによく行くようになって、ゆったり話ながら、座りながら買うって事を覚えた。(ちなみに、三条木屋町にある月餅屋さんも大好きな和菓子屋さんでよく行くが、包んでもらっている間に立っていると「座っておくれやす」と柔らかく怒られる(怒ってないのかもしれないけど(笑))ので大人しく座るのだ。)
若狭屋さんはオイラはあまり知らなかったのだけど、お茶の世界では結構有名なお菓子屋さんらしい。(お茶の世界もよくしらないけど。。。
座って待っている間にお茶が出た。しかも、お菓子付き
 や喜栗と昆布茶
ほっこりと炊き上げた栗の甘露煮を餡で包み焼き目を付けた、や喜栗。丸まる1コ!上品な甘さが口に広がる。美味しい~♪昆布茶も合うんだな。
若狭屋さんは奥でお茶も頂けるので、観光の途中の休憩にも良いかもです

元気百倍。お土産も着々と揃えつつ、やっとこさ二条城へ。
(あ、二条通にはいろいろな史跡の碑なんかもありましたよ。薬師神社とか、ほにゃらら(←おい;)邸跡とか・・・)
さすが観光スポットだけあって、二条城周辺には観光バスや外人や日本人がうじゃうじゃ・・・それを横目に見ながら御池通へ。目指すは神泉苑。竜神様を祀ってるんだよね、確か。日本最古の庭園だったけ?(←嘘かも)義経と静が出会った場所でもアル、、、ので、良縁の場所とかも言われてるよね。で、神泉苑を目指そうとして・・・団体のおっちゃんおばちゃんその他モロモロが行く手を進んでいるのを見て断念。平日の昼間に来るわ。その方がまだマシそうやし・・・

神泉苑を断念したので、変わりと言っちゃ何だが、二条通のお家に沢山張られていたお札(?)の高松神明神社へ行くトコにした。きっと氏神様に違いないので。
姉小路通釜座にある高松神明神社は、ちょうど秋祭りの日だったらしく、お囃子の音がし、トップの写真のようにちいさな境内はとても綺麗に飾り付けられてあった。
 猿田彦様のお顔とお神輿
近所の方が沢山お参りに来られ、地に根ざした愛されている神社なんだなぁと思いながらお参りをしたのだわよ。
『幸村の智恵地蔵』と言われている神明地蔵さまが神社の境内にあるという、珍しい神社。神仏融合の名残りの神社なのですね、きっと。
この日はお祭りという事で、紅白のお餅を配り、お地蔵様もご開帳しておりました。(普段は悪戯をする人防止の為に扉を閉じているのです)とても美しいお顔のお地蔵様。
 頂いたお餅
小さな境内だったけど、かなりゆっくり堪能させて頂きましたわ。
以前父にあげたお守りの紐が切れてしまっていたので、こちらでお守りを頂こうかと思ったけれど、なんとなく踏み出せずに神社を後にした。

次に向ったのが、同じ釜座通にある薬師院。
これまた小さなお寺でしてね。お参りのガラガラの前に漆の小箱が置いてあって、御朱印とシールが入っている。一応500円で御朱印とシール2枚を頂いて帰りました。
このお寺、要予約で胡麻豆腐を頂けるようです。美味しそうだ。

さてさて、この時点で時刻は3時を回ったくらいでしたか。
そろそろ三条に向けて戻ろうか・・・と。
そういや、せっかく京都に来たのだから、そろそろ千枚漬けの季節になった事だし、東京の友達に千枚漬けを買って送るか!と思い立ち、急遽漬け物屋を探す事に。
漬け物屋を探している途中、梅干しの専門店おうすの里(サイト紹介は祇園店ですが、行ったのは室町店どす)があったので、立ち寄る。祇園店は混雑しているが、室町店はゆったり見る事ができるので好きだ。
ここには、昔ながらの酸っぱい梅干しと蜂蜜などで極秘に味付けをした甘い梅干しとがある。個人的には少し甘いのが好きだ。しかし、友達用に酸っぱい梅を購入した(笑)・・・その時
父から預かっていた、切れたお守りがない事に気づいた。そう、何処かで落してしまったのだ。
小銭入れに入れていたので、出し入れしている時に落したのに気づかなかったに違いない。
高松神明神社では見た記憶がある。あと小銭入れを出したのは、薬師院だけ・・・
探しても見つからないのは仕方がない。でも、探してもいないのに諦めてはバチが当りそう・・・戻るか。
しかし、薬師院には落ちておらず、そのまま高松神明神社へ戻ってみた。だがやはりお守りは落ちていない・・・一度は諦めようとしたが諦めきれず、境内にいらっしゃった宮司さんに聞いてみた。
オイラ「すみません、お尋ねしたいのですが・・・
宮司さん「はい、なんですか?
オイラ「お守りってなくしちゃったらどうなるのでしょう?」
宮司さん「(苦笑)長い人生、そう言う事もございましょう。大丈夫ですよ」
ほっとした。なんて優しい宮司さんなのでしょう。続けて思いきって聞いてみた。
オイラ「実は父のお守りが随分傷んでしまったので新しいのを頂こうと思って預かってたのですが、なくしてしまいまして・・・」
宮司さん「!コレくらいの?(大きさを示す)落ちてましたよ。ちゃんと保管してますよ。こちらでお預かりしてちゃんとしておきましょうか?」
おぉ・・・神様、コレはもう、ご縁以外の何ものでもないでしょう。
オイラ「ありがとうございます。申し訳ありませんがよろしくお願い致します。」

「お守りはね、わざわざ返しに来る必要はありません。ずっともっていて下さればいいんですよ。」そう言って下さった宮司様は、とても穏やかで優しいお顔だった。お地蔵様と少し似ているかもしれない。嬉しくて涙が出そうだった。
せっかくのご縁だからと、オイラは新しいお守りをこちらで頂いたのだ。

人って素敵だなぁ~。今日は素敵な出会いが沢山だ・・・とホクホクしながら、再度千枚漬けを求め徘徊する。
既に足がパンパンだ。
ズカズカと姉小路通を京阪三条目指して歩く歩く。しかしこの途中にオイラの求める漬け物屋さんがない事はオイラが一番良く知っている。
・・・仕方ない。錦近辺まで行くか・・・
途中、矢田寺で送り鐘を鳴らしつつ・・・目的のお漬け物屋さんは錦市場から少し離れた所にある大藤さんである。
こちらの千枚漬け・・・実はまだ食べた事がないのだ。普通のお漬け物は食べましたよ。美味しいかったです♪実はこのお店を知った今年の3月頃・・・既に千枚漬けの販売は終了してたのでした。なので、新しい蕪が出てくるまで待ってたいた訳なのですよ。で、やっと千枚漬けのシーズンになったのです。友達の分の千枚漬けを買い込み(ウチの分は今回は買わず。何故ならば、父が大安で千枚漬けを先に購入済みだったので)本日の予定は無事終了~

いや~~~~。ほんっと、沢山歩きましたさ。ヨレヨレっす。
最後のおまけは、あーママの家にパンや和菓子を渡す為寄り道。バスを使おうと思ったのだけど、次のバスが来るまで~っとバス停を歩いて行くウチにあーママの家に着いた
バス停5~6コ分は歩いたな。
もう、動けまへん。
あーと少し遊んだ後、家まで車で送ってもらった


これで、タイトルの意味が解るだろう。
翌日、全身筋肉痛に陥ったのだった。

京の町は筋肉痛 ~個展編~

2005-10-17 14:28:36 | 呟き
10月16日。晴れ
朝から取急ぎ、クレイジーフォーユーの先行に参戦する。
・・・・・1勝1負・・・んん~~~ん、微妙なスタートだ。

今日は京都まで個展を見に行く。
大学の恩師・斬れ味ズバット先生とブログでお知り合いになったのしてんてんさん(ブログはこちら)の個展の時期が調度上手い具合に重なり、しかも、距離も歩くにはいい感じの位置での開催だったので。
のしてんてんさんは三条界隈。
斬れ味先生は御所近辺で。
この二つの個展にお邪魔する事を決めたオイラは、急遽付近散策もこの日の工程に加えたのだ。

予定コースはこんな感じ。
河原町御池ののしてんてんさんの個展を見る→丸太町通寺町付近の斬れ味先生の個展を見る→おもむろに裏道をグネグネ通りつつ二条城へ→二条城へは入らず神泉園を見学→再度裏道を通りながら三条へ→帰宅
さて、予定通り進むのでしょうか



のしてんてんさんの個展の行なわれたギャラリーは、河原町通りに面しているのにも関わらず、ゆったりとした静かな時間の流れる空間だった。
これはきっと、のしてんてんさんの作品の持つ空気のせいも多分にあるのだろう。
白と黒で描き出された作品のテーマは『心と心のジョイント』
ある人が発した花ヘの想いをのしてんてんさんが受け、描く。といった感じ。
発信者の想いと受け止める人の想い。そして最後に見る人の想いが重なる作品。
蓮が好きなので、個人的には蓮の作品が好きだったかも。
蓮は、花びらと葉にある葉脈がなんとも言えず好きなのだ。朽ちていく様も侘びしくて好き。
といいつつも、実物を見に行く程には至ってませんが
いつか、ポンという音とをたてて咲く花を見ながら、象鼻杯で甘露の露を飲みたいものである。(朝酒カイっていう突っ込みは無しね。)
でもね、花びらの形が睡蓮みたいだなぁって思ったの。(ごめんちゃい)
ポピーの作品では、以前見たヅカの「フランス語ではコクリコ 英語ではポピー 中国語では虞美人草。そしてスペインのアマポーラ・・・」のフレーズを思い出しつつ。ほかにもいろんな想いを写したお花が描かれていた。
白と黒だけのカンバスの中に、ホンワリ心の色が浮かぶ不思議な作品達。いいもの見せて頂きました

初対面で粋なりなぁ・・・と思いつつも、一応差し入れにちいさなクッキーを持って行っていた。
実は名乗らずに立ち去ろうと考えてたオイラ。ミステリアスを演出しようかと・・・
しかし、お話するとすぐにバラしてしまう、ぜんぜんミステリアスでも何でもない、おとぼけ狸状態のオイラ(笑)
「少し前にももぞう♪さんがいらしてたんですよっ!残念でしたねぇ」
と言われ、「なぬー?来てたのかァっ!!!」と心の中で叫んだワタシ
まぁ、前もって行くともピーとも言ってなかったものね。そのうち会えるか。
そして、も♪っちゃまも書いているけど、『柿入りコーヒー寒天ゼリー』最後のイッコ、ゲッツです
まさに、ラッキーでした
ゼリーはツルンとほわんと口の中で溶けてしまい、コーヒーの苦みと柿のほろ甘さが引き合う、不思議な美味しさ。
いや~、ホントに美味しい時間でした
お会いしたのしてんてんさんは、少し大学の時の先生(斬れ味先生ではナイ)に似た喋り方で、ホントにいい感じの雰囲気を纏われた方でした。


後ろ髪を引かれつつ・・・引き続き、斬れ味先生の個展を目指す。
京都市役所前の広場では、なにやら催し物がなされていた。
大きな通りは人が多いから苦手。なので早々に裏道に入る。
御幸町通を御所に向けてずんずん進む。いろんな家があって見ていて飽きない。
感じのよさそうなカフェがこっそりあったり、日曜なのでお休みだけど洋食屋さんがあったり・・・
斬れ味先生の個展の会場は、強引に設けられた坪庭のお陰か、面白い間取りの空間。
展示するモノによるのだろうけど、先生の作品は上手くマッチしてたと思う。
4人展の時には大理石の作品ばかりだったけど。去年見に行った時の作品もそういや大理石だったけど。今回は欅や松などの木の作品も多数あった。
胸から腰に掛けての作品。
うまぁ~く、胸やおへその位置に木目や節が来るように作ってあるの。
すげーって思ったね。ある作品では、木目が肉付き(筋肉か?)を示しているようになってて。
斬れ味先生が木を見つめながら女性の身体の部位を木目に当てはめている所を想像した時。なんか・・・笑えた
木の作品は木の板の台座に、大理石の作品は大理石の台座に乗っていた。
先生はこの日はまだ会場に来られてなかったのか、お昼に出られてたのか・・・お会いでする事はできなかった。

先生の作品を堪能し終えたオイラは、次に二条城へ向けて動きだした。
順調に予定のコースを進んでおるではないか
御所沿いに丸太町通りを西へ初めは歩いていたが、途中で「そういや、この近くに美味しいパン屋があったはず・・・」と小腹を空かせたオイラは思い出し、再度裏道コースへ。
夷川通まで下りパン屋を探す。
あったあった♪クロワッサンとかデニッシュが激美味しいパン屋~
『FRIAN DISE』 家用のパンとあーママの家用にパンを購入。ドライトマトとアンチョビの入ったパンとか、チーズとサラミのパンとか、バジル入りのクロワッサンとか~
ついでにここでお昼ご飯を食べた。店内のパンやお菓子を頂くことができるのだ~
 プチサンド(ハムチーズと玉子のサンド)とバジル入りクロワッサンのトマトとモツァレラのサンドイッチ。いや~。非常に美味しかったですわ

満腹になり、水分補給も済ませはオイラは、またもや元気に歩き出す。二条城へ向けて・・・
さて後半戦。続きはまた後ほど・・・むふ。

僕は牛乳風呂になりたい!

2005-10-14 17:03:12 | 恩師の園
先程の記事で恪ちゃん先生の話が出て来たので、せっかくなので新しいカテゴリーを作ってみた。
その名も『恩師の園』・・・ダサイダロー
その名の通り、恩師達に付いてぶつぶつ言うつもり。

恩師達は芸術家である。。。が故に・・・面白い行動が多いように思う。(偏見か?)
その筆頭で在らせられるのは、やはり今は亡き恪ちゃん先生であろう。(うんうん)

どの話からしようかな。沢山アリ過ぎて迷っちゃう~

語り草になっているのが、タイトルにあるお言葉・・・
「僕は牛乳風呂になりたい」
何故このお言葉が出て来たのか・・・

粘土で確かアグリッパだか何だかの顔を作っていた時だったように思う。
先生がいつも通り、生徒の作品の大手術などをなさっていた時だ。突然、恪ちゃん先生が言い出した。
恪ちゃん先生「君たちは、何風呂になりたいでしゅか?
付近の生徒達「???・・・いや・・・特にお風呂にはなりたくないですが・・・」
恪ちゃん先生「そうでしゅか~・・・僕はね、牛乳風呂になりたいんでしゅよっ
生徒「・・・・はぁ?牛乳ですか。何故なんですか?」
恪ちゃん先生「(得意げに)ふっふっふ。だってね、お風呂になれば女性の裸が公然とみれるじゃないでしゅか!!」
(先生・・・彫刻の授業(絵画もだけど)には裸婦のデッサンありますやんと思う我々であったが、そこには触れず更に追求)
生徒「でもね、先生。それでしたら特に牛乳風呂にこだわらなくても、酒風呂でも温泉でも普通のお風呂でも女性は裸で入りますよ~
恪ちゃん先生「っちっちっち ちがうんでしゅねぇ~。古来より牛乳風呂には美女が入るとしゃれているんでしゅよ。美しくなければ
生徒「・・・なるほど・・・ね・・やっぱ、美人でないとダメですか
恪ちゃん先生「(満足げに大きく頷く)」

生徒の作品の大手術も無事終わり、立ち去る恪ちゃん先生が何だかただのエロじーちゃんになった瞬間である(嘘です)
お年をとられても、異性への興味が津々な恪ちゃん先生。先生を語る上でこの話は外せない逸話の一つです。






恪ちゃん先生・・・
ひーちゃんがまだ初々しい大学生だった頃、彫塑(彫刻)の授業を担当されていた教授。3年間お世話になりました