怪我をして省みる。思う。いろんなこと。
一番最初に頭に浮かんだのが、一昨年亡くなった祖母のこと。
晩年は、家で転んで大腿骨を骨折し、約4年間介護の生活だった祖母。
以前にも書いたけと思うけれど、一番最初の骨折の時、一人暮らしだった祖母は発見されるまで約8時間、ずっと右腕の骨折と左大腿部の骨折との痛みと孤独に耐えて家のなかで転がっていたのである。
オイラの脱臼とは比べ物にならない痛みだったと思うし、なにより一人しかいないという心細さは死を思わせただろうと思います。
怖くって痛くって仕方がなかっただろうな。
最初に担ぎ込まれた病院に行ったとき、祖母は混乱し、孫である私を認識できない状態でした。
なので当時からそうだろうとは想像できましたが、今回、自分が救急車を待っている間に感じた痛みで、より身近にその心細さを感じることができました。
この何倍もの心細さと絶望を祖母は体感してたんだろうなって思うと、泣きそうになりました。
立派な息子が二人もいて、嫁に行った娘が二人いて。
本人も同居を望まなくって、まわりも元気だからと本人の気持ちに任せて。。。
オイラは何の力添えにもならないけれど、もっともっと、ばーちゃんに会いに行けばよかったなぁと思いました。
救急車を待っている間、せっかく抜けるという稀にみる体験をしたんだから現状を写メしようかなって思ったこと。
でもビビリーなオイラは、自分の曲がった足を凝視できず・・・写メを断念。
今更ながら、やっぱり写メしておけばよかったなーって思うのでありました。
入院中に感じたこと。
病院のベッド。
落下防止のために柵がありますよね。これって牢屋みたいでヤだなぁってずっと思ってたんです。
祖母が入院&自宅介護をしていた時、寝るとき(寝転んでいるときも)には必ずこの柵の部分を握っていた。
オイラはこの柵が嫌なんだろうなぁって思ってたんだけど、でもこれって、自分が使ってみて感覚が変わった。
何かを掴んでいると何となく安定する気がするんですね。
細くって冷たくって何の変哲もない柵なのに。
元気な時には何かを握っていなくっても平気なのに。
あのベッドの上では、あれを握ると不思議と安定する気がした。
祖母がしっかり握っていたのは、意固地なのではなく、きっとあれを握ることで「今」を握っていたんじゃないかと思えました。
入院していた6日間の間に一回だけ、夜中に家に帰りたいと騒いだおばあちゃんがいた。
混乱して攻撃的な言葉遣い。自分の旦那さんのことも解らなくなっている感じ。
ウチのばーちゃんも病院ではこんな感じ(いや、もっとひどかったのかもしれない)だったのかも。。。と、聞いた話を思い出してました。
看護師さんはほかの仕事もあるし他の患者さんが寝ていることもあって、おばあちゃんにちょっときつめに注意をし、途中は部屋からおばあちゃんを詰所付近に移動させている感じがした。すこし暴れているみたいだったので、あれがひどくなってたらおばあちゃんは拘束されていたのかもしれない。(聞こえてくるだけなので、実際の状況は解りませんが^^;)
自分のばーちゃんの時には出来なかったけれど、あのおばあちゃんの近くで手を握っててあげたいな、、、と思いました。(握ったらきっと嫌がるんだろうけれど。)
院内写メ禁止見たいなことを書いてありましたが、あまりにヒマだったので、今更ながら、包帯でぐるぐる巻きの自分の足を写メしてみたり(笑)
そーして、やっぱ抜けてるときに写せばよかった・・・と後悔してみたり(爆)
規則正しい生活と、やることなし子ちゃんだったのとで、食べると寝る。。。的な数日を過ごしましたが、途中で、こりゃいかん!と思い、鞄に入っていたダルタニャン物語の続きを読むことに。
ダルがロンドンで大活躍な部分を読みました。(ちょうどチャールズ2世のあたり)
で、本を読みながら、寝過ぎるって思考を奪う!!などと思ったのであります。
過ぎたるは及ばざるがごとし。。。なんでも塩梅が必要ね。
怪我から入院中はいろんなことが祖母の出来事と重なって、ばかなことも考えて楽しんだけれど、大半は自分がどれだけ祖母の傍らにいなかったかを痛感して、でも今更悔やんでも遅いんだなって思って、出来るときにいろんなことをやっておかねば。。。と思ったし、想像できることとその立場を理解することに大きな隔たりがあることも分かった。想像できないよりは想像できる方がいいけれど、理解するための努力が必要だな。
体験していることはすぐに理解できる。でも体験していないことは理解することは難しい。
オイラは今まで大きな怪我も病気もした事がなかったので、想像の範囲で相手を思っていた。今は、少し、想像から一歩進んで、相手の気持ちに近づけると思う。
お盆の間ばーちゃんを思い出して、ばーちゃんの思い出話を母といろいろした。
頑固な部分も多々あったばーちゃんなので、途中でどうしても意固地だったり頑固だったりした部分の話になる(笑)
散々、悪口を言って笑って過ぎてったお盆・・・
転んだ瞬間、ばーちゃんの逆襲?!!って思ったオイラと母でしたが、病院でゆっくり考えてみると、ばーちゃんが落ちてくオイラの首根っをガシっと引っ張って、靱帯断絶&骨折になるところを脱臼にとどめてくれたんじゃないかなって。
「さんざん悪口ゆっといて、ほんま目が離されへん孫やなぁ」ってばーちゃんが笑っている気がするオイラなのでありました。
さて、次回は退院してからのお話です。
まだまだ続くのだぁ~(うんざり・笑)
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