オイラが内海さんの作品を知ったのは大昔(いつくらい前かわからん^^;10年以上は前だな。)、大阪の高島屋で「密●空と海」という和紙人形展を偶然見に行ったことに由来する。
19場370体
迫力ある空海の一生がそこに描かれていて、衝撃的だったのでございます。
以来、先生の彫塑のファンなのです。
しかしその後、あまり大々的に広告を打たない為かなかなか先生の作品を見る機会がなく、知った時には展示会終わった後とかでずっとご無沙汰だったのであります。
それがですよ、JRの古事記編纂1300年鳥取出雲のパンフに先生の作品が載っていたのでございます。
もう行くっきゃないでしょう(笑)
そんなこんな思いが詰まった、会場訪問でした。
嬉しくてドッキドキでしたね。
22日の夕方、翌日に行くにもかかわらず会場へ行く。
円形のごえんホールに先生の作品がドンドンピーヒャラと集まっておりました。
今回のテーマ「大元神楽と古事記」
大元神楽とは現在も伝わる地に根差したお神楽で、石見神楽などの原型とも言われているものです。
昼過ぎに神職がご神木へ行き、神がかりを中心にワラ蛇に神を移して切り紙で美しく飾られた神殿(?)へ迎えます。祭壇にはいろんなお供えをし、その前でいろいろな演目の神楽が舞われるのであります。夜通し神楽は舞われ、明け方6時ごろ、ご神木に神様をお戻しして一年の実りを祈る神楽が終了するのであります。
国の重要無形文化財に指定されており、今井美術館の館長様がこの無形の文化財をどうにか形にして残していけないか・・・とお考えになり、和紙彫塑をされる内海先生にご依頼をされたのが今回の作品の始まりだったそうです。6~7年前の話だそうです。
そして今回の古事記編纂1300年に当たり、数体の作品を追加して完成したのがこの展示だった訳です。
会場に入った時に先生がいらっしゃるのが見えて「どひゃ~!」て思ったんですが。さすがに大阪のおばちゃんでもすぐに先生にひっつきに行くわけにもいかず(笑)しばし作品を堪能したのでございます。
会場の係りの方がパンフレットとチラシを手渡しながら「どこから来られたんですか」と話しかけてくださったので「大阪からこの作品展を見に来ました!」ときっぱり胸を張って答えたところ「先生いらしてますよ。ごあいさつされます?」と先生に引き合わせて下さったのでした。(なんていい人!)
翌日のトークのための最終点検をされていた先生でしたが、気さくにいろいろお話をしてくださいました。
さて、会場ですが。
14場面65体でお神楽と古事記の物語を描いておられました。
それぞれの感想を♪
●綱貫(つなぬき)●
神事の一番最初です。ご神木に祀られたナワ蛇を神職たちが担ぎ迎えるのです。烏帽子を付けた神職の中にひとりだけ丸坊主の清盛みたいな方がいて、それが神がかりなわけです。どのお顔もどことなく神事を行う固さよりも楽しそうな柔らかい感じがするのか印象的でした。
●子供神楽●
先生の作品の大人は13等身くらいあるので、子供ってちょっと微妙なんですが(笑)でも、この子供神楽の子供達、見れば見るほど味があって面白い。
先生自身も子供を作るのは難しいと仰ってました。
●鞨鼓刹面(かっこきりめ)・恵比須●
鞨鼓のお顔がクシャっとしててユーモラスです。ずっこけてるような姿で動きのすごくある人形でございます。鞨鼓の後ろに刹面と天女がいるのですが、彼らのたおやかな動きが鞨鼓と対照的なので、鞨鼓の動きがさらに増すような感じ。
同じ場面にヒルコである恵比須様が鯛を釣っております。このえべっさんのお顔が三番叟の翁の面のような、福よかで円やかな何とも言えない良いお顔なのです。長くのばされた髪がただの年寄りの朗らかさだけでない凛とした雰囲気を醸しているのが良かったですね~。このえべっさん、連れて帰りたい!って感じでした。
●塵輪(じんりん)・御座・弓八幡●
極上の鬼が見られる場。
塵輪魔王という鬼を足仲津彦命が退治するというお話と八幡麻呂が第六天魔王を退治する話。武士姿の神と鬼の対峙が描かれていて、鬼の髪や表情が非常に生き生きと感じられます。甲冑の動きも個人的に好きだなぁ。
御座は神のいる座と演者が持つゴザとを掛けている演目らしいです。先生の作品には珍しいオールバックの現代人に見える姿が興味を引きます。
●磐戸●
天岩戸のお話を描いております。真っ暗だった世の中に天照が戻った瞬間をとらえており、背景の黒い太陽に照明を当てて陽の出る瞬間といった演出が素敵です。鈿女ちゃんは白拍子のような出で立ちです。鈿女ちゃんの表情も素敵ですが、中央にいる天照のお姿が神々しいのに注目です。これはライトの効果だけでなく、衣装の白がさらしでかなり白いところにもあると思います。発光しているように見えるんですよね。
●山の大王・八咫・鍾馗●
八岐大蛇を題材にした八咫を中心に左右に鍾馗と山の大王を配置しています。
とぐろを巻く大蛇は龍のように描かれており、これを作るのはかなり大変だったと先生談。珍しく平安朝の姿ではなく、古代の服装に鬟を結ったスサノオです。櫛稲田姫も同じく古代の衣装に勾玉をつけており、古事記だなぁって思い出させてくれます。
山の大王と話す祝詞の穏やかな場面と、鍾馗様の強く厳しいお顔とが緩急をつけてくれますね。疫病の鬼もやはり激しい雰囲気を醸してます。
●貴船・八衢(やまた)・天神●
鉄輪をモチーフにした貴船。般若の女の背合わせに人間だったころの女の姿が描かれています。人の心の鬼を上手く描いている気がしますね。
菅公をモチーフにした天神は菅公の佇まいが何とも言えません。
中央の鈿女ちゃんと猿田彦様は本来向かい合って問答をしている姿を描いているんですが、向かい合わせにすると瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を道案内している感じが薄れるので正面に並べて立たせているとのことでした。2柱の神が正面を向いて笑っているお姿は、天照の時とはまた違った楽しそうな神々しさがあります。個人的に一番好きな彫塑が猿田彦様でした♪高いお鼻には芯を入れていらっしゃるとのことです。
展示の最後の場面が道を示す猿田彦様とお嫁ちゃんの鈿女ちゃんってのが良いですよね。会場から出るときに、猿田彦様のご加護がありそうです^^
23日の先生のトークの内容は、和紙彫塑とはどういったものか。また使っておられる和紙についてなど、彫塑の根本について触れられました。
先生曰く。
人形は作り手が人形をもって発信する。いわゆる人形自体を見せるためのものである。
しかし先生の作品は単体展示をほとんどしない、群像である。文字(二次元)であった物語を立体にするのが先生の作品。
物事を説明する色を排除し、和紙の白のみで構成する。(和紙の白は生成からさらしまでいくつかの段階を作られます。また、本来捨ててしまう樹皮を砕いて混入するなどして白の幅を広げています。)
これによってインモーション(内面の心の動き)を表現。本来ある眼の黒を入れないことによって、人形に人格を持たせず見る側への媒体に変化させているのです。
見せるのではなく、見る側に主を置いた作品なのであります。言い換えると、観る人がいないと完成しない作品とも言えますね。
人形と言う動きの一瞬をとらえて封じ込めたものでありながら、舞台のように物語を見せる作品。それが先生の和紙彫塑なのです。
人形は動かないけれど、観る人が動くことによって見える角度が変わり、人形の動きが増すともおっしゃっておられました。
先生の作品の中の唯一の色は、黒ぽいものと緑青です。
この2つの色は絵の具で色付けされたものではなく、銅を酸化させて作った自然界にある色なのであります。
和紙の作品を作るに当たり引き締めるものに何を使うかで選ばれたのが、和紙の柔らかさと対極にある銅板。これを2種類の薬品で酸化させ2つの色を作り出しています。
銅版をそのまま使うとその強さに和紙は負けてしまいます。そこで先生は銅板に和紙を巻き、そこに滲んだ色を使う技法を編み出されたのであります。これにより、本来、銅に浮かぶ緑青よりより鮮やかな緑青が和紙に浮かぶんだそうです。
こういったお話を聞いた後に作品を見ると、また違った見え方がして面白いでした。
展示物を説明しながら回っている時、会場の人数が少なかったこともあり、作品を持たせてくださいました!すごい!!チョーらっきぃ。
紙で作っている割には芯がずっしりと重い作品でした。先生があまりに重い重いと先におっしゃるのでその覚悟で持つと軽く感じます(笑)
でも、自分の重みで立っているだけあって、そんなに軽くはありません。やはり紙の作品としては重いんでしょうね。
前日にも会ってお話していたこともあり、23日も先生はオイラのことを覚えてくださってました。
本当はこの日に販売予定はしていなかった「源氏」の図録を購入させていただきました。
もちろんサイン入り~♪
(右側に名前も入れてもらってます♪)
現地で仲良くなった会場係りのお姉さん、購入できたかな~?無事に購入できているといいのだけれど。。。
別れ際、会場係のお姉さんに「別れがたいですね」って言われちゃった*^^*
今回の旅で、この大社文化プレイスうらら館のスタッフさんや主催の今井美術館のスタッフさんには大変お世話になりました。
今井美術館の館長さんのお蔭で、内海先生のお名刺もいただけましたし。
さすが縁結びの神様のおひざ元ですね。
そういえば、瑪瑙の勾玉を購入したたまゆらのスタッフさんも素敵な方でした。相談に乗ってくださり丁寧な対応で、清々しく欲しい形を購入できたのですよ。
これも良いご縁を結んでいただけたんですね。
15:48出雲発のバスに乗らなくてはいけないので、早めに駅前に戻る。
そうだ、腹ごしらえをしておこう。
会社の子がお勧めしてくれた、「献上蕎麦 羽根屋」さんで2段の割子の定食を頼みました♪
コーン入りのご飯とシジミ汁、炊き合わせがついてます。
シジミ汁が激ウマでした♪
そばもぐっと噛み応えのある蕎麦で(固い訳ではない)美味しゅうございました。
蕎麦湯もぐびっと飲んだぜ。
こーして出雲を満喫。沢山は回っていないけれど、深く心に残る旅が出来たのでありました。
ビバ☆出雲。
今度は神話の土地を巡りに行きたい~!
これで、出雲のお話しはおしまい。
あ、最後に・・・
大阪⇔出雲の直バスがないと思い(ちゃんと検索はしたんだよ)、三宮⇔出雲で移動していたオイラですが・・・大阪⇔出雲のバス走ってました^^;
やられたなぁ。。。検索の仕方が悪かったらしい。
そんなわけで、会場係りのお姉さん、大阪⇔出雲のバスありました。
謹んで訂正いたします。
それと、先生の作品は常設展示の場所が日本に5カ所ほどあります。(門司港にあるのは知ってますが、そのほかの場所は良く解りません^^;)
朗報は、四国のお遍路さんにゆかりの弘法大師空海の一生を描いた「密●空と海」の常設が西予市の県歴史文化博物館で行われております。3年ほど展示をされるそうです。
19場全部は無理なので、前半の半分が展示されているそう。
今年の11月から松山市鷹子で後半の展示がされるそうです。こちらも3年ほどの間の展示ですって。
是非、お遍路へ行かれる方は先生の作品に触れてきてください。
↑単なる神話と思うなかれ。その語られてきた物語の中には真実だってちゃんとあるのだよ。でも大津が出てくるのは日本書紀なんだよね~って思ったあなたは、ポチっとな♪
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迫力ある空海の一生がそこに描かれていて、衝撃的だったのでございます。
以来、先生の彫塑のファンなのです。
しかしその後、あまり大々的に広告を打たない為かなかなか先生の作品を見る機会がなく、知った時には展示会終わった後とかでずっとご無沙汰だったのであります。
それがですよ、JRの古事記編纂1300年鳥取出雲のパンフに先生の作品が載っていたのでございます。
もう行くっきゃないでしょう(笑)
そんなこんな思いが詰まった、会場訪問でした。
嬉しくてドッキドキでしたね。
22日の夕方、翌日に行くにもかかわらず会場へ行く。
円形のごえんホールに先生の作品がドンドンピーヒャラと集まっておりました。
今回のテーマ「大元神楽と古事記」
大元神楽とは現在も伝わる地に根差したお神楽で、石見神楽などの原型とも言われているものです。
昼過ぎに神職がご神木へ行き、神がかりを中心にワラ蛇に神を移して切り紙で美しく飾られた神殿(?)へ迎えます。祭壇にはいろんなお供えをし、その前でいろいろな演目の神楽が舞われるのであります。夜通し神楽は舞われ、明け方6時ごろ、ご神木に神様をお戻しして一年の実りを祈る神楽が終了するのであります。
国の重要無形文化財に指定されており、今井美術館の館長様がこの無形の文化財をどうにか形にして残していけないか・・・とお考えになり、和紙彫塑をされる内海先生にご依頼をされたのが今回の作品の始まりだったそうです。6~7年前の話だそうです。
そして今回の古事記編纂1300年に当たり、数体の作品を追加して完成したのがこの展示だった訳です。
会場に入った時に先生がいらっしゃるのが見えて「どひゃ~!」て思ったんですが。さすがに大阪のおばちゃんでもすぐに先生にひっつきに行くわけにもいかず(笑)しばし作品を堪能したのでございます。
会場の係りの方がパンフレットとチラシを手渡しながら「どこから来られたんですか」と話しかけてくださったので「大阪からこの作品展を見に来ました!」ときっぱり胸を張って答えたところ「先生いらしてますよ。ごあいさつされます?」と先生に引き合わせて下さったのでした。(なんていい人!)
翌日のトークのための最終点検をされていた先生でしたが、気さくにいろいろお話をしてくださいました。
さて、会場ですが。
14場面65体でお神楽と古事記の物語を描いておられました。
それぞれの感想を♪
●綱貫(つなぬき)●
神事の一番最初です。ご神木に祀られたナワ蛇を神職たちが担ぎ迎えるのです。烏帽子を付けた神職の中にひとりだけ丸坊主の清盛みたいな方がいて、それが神がかりなわけです。どのお顔もどことなく神事を行う固さよりも楽しそうな柔らかい感じがするのか印象的でした。
●子供神楽●
先生の作品の大人は13等身くらいあるので、子供ってちょっと微妙なんですが(笑)でも、この子供神楽の子供達、見れば見るほど味があって面白い。
先生自身も子供を作るのは難しいと仰ってました。
●鞨鼓刹面(かっこきりめ)・恵比須●
鞨鼓のお顔がクシャっとしててユーモラスです。ずっこけてるような姿で動きのすごくある人形でございます。鞨鼓の後ろに刹面と天女がいるのですが、彼らのたおやかな動きが鞨鼓と対照的なので、鞨鼓の動きがさらに増すような感じ。
同じ場面にヒルコである恵比須様が鯛を釣っております。このえべっさんのお顔が三番叟の翁の面のような、福よかで円やかな何とも言えない良いお顔なのです。長くのばされた髪がただの年寄りの朗らかさだけでない凛とした雰囲気を醸しているのが良かったですね~。このえべっさん、連れて帰りたい!って感じでした。
●塵輪(じんりん)・御座・弓八幡●
極上の鬼が見られる場。
塵輪魔王という鬼を足仲津彦命が退治するというお話と八幡麻呂が第六天魔王を退治する話。武士姿の神と鬼の対峙が描かれていて、鬼の髪や表情が非常に生き生きと感じられます。甲冑の動きも個人的に好きだなぁ。
御座は神のいる座と演者が持つゴザとを掛けている演目らしいです。先生の作品には珍しいオールバックの現代人に見える姿が興味を引きます。
●磐戸●
天岩戸のお話を描いております。真っ暗だった世の中に天照が戻った瞬間をとらえており、背景の黒い太陽に照明を当てて陽の出る瞬間といった演出が素敵です。鈿女ちゃんは白拍子のような出で立ちです。鈿女ちゃんの表情も素敵ですが、中央にいる天照のお姿が神々しいのに注目です。これはライトの効果だけでなく、衣装の白がさらしでかなり白いところにもあると思います。発光しているように見えるんですよね。
●山の大王・八咫・鍾馗●
八岐大蛇を題材にした八咫を中心に左右に鍾馗と山の大王を配置しています。
とぐろを巻く大蛇は龍のように描かれており、これを作るのはかなり大変だったと先生談。珍しく平安朝の姿ではなく、古代の服装に鬟を結ったスサノオです。櫛稲田姫も同じく古代の衣装に勾玉をつけており、古事記だなぁって思い出させてくれます。
山の大王と話す祝詞の穏やかな場面と、鍾馗様の強く厳しいお顔とが緩急をつけてくれますね。疫病の鬼もやはり激しい雰囲気を醸してます。
●貴船・八衢(やまた)・天神●
鉄輪をモチーフにした貴船。般若の女の背合わせに人間だったころの女の姿が描かれています。人の心の鬼を上手く描いている気がしますね。
菅公をモチーフにした天神は菅公の佇まいが何とも言えません。
中央の鈿女ちゃんと猿田彦様は本来向かい合って問答をしている姿を描いているんですが、向かい合わせにすると瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を道案内している感じが薄れるので正面に並べて立たせているとのことでした。2柱の神が正面を向いて笑っているお姿は、天照の時とはまた違った楽しそうな神々しさがあります。個人的に一番好きな彫塑が猿田彦様でした♪高いお鼻には芯を入れていらっしゃるとのことです。
展示の最後の場面が道を示す猿田彦様とお嫁ちゃんの鈿女ちゃんってのが良いですよね。会場から出るときに、猿田彦様のご加護がありそうです^^
23日の先生のトークの内容は、和紙彫塑とはどういったものか。また使っておられる和紙についてなど、彫塑の根本について触れられました。
先生曰く。
人形は作り手が人形をもって発信する。いわゆる人形自体を見せるためのものである。
しかし先生の作品は単体展示をほとんどしない、群像である。文字(二次元)であった物語を立体にするのが先生の作品。
物事を説明する色を排除し、和紙の白のみで構成する。(和紙の白は生成からさらしまでいくつかの段階を作られます。また、本来捨ててしまう樹皮を砕いて混入するなどして白の幅を広げています。)
これによってインモーション(内面の心の動き)を表現。本来ある眼の黒を入れないことによって、人形に人格を持たせず見る側への媒体に変化させているのです。
見せるのではなく、見る側に主を置いた作品なのであります。言い換えると、観る人がいないと完成しない作品とも言えますね。
人形と言う動きの一瞬をとらえて封じ込めたものでありながら、舞台のように物語を見せる作品。それが先生の和紙彫塑なのです。
人形は動かないけれど、観る人が動くことによって見える角度が変わり、人形の動きが増すともおっしゃっておられました。
先生の作品の中の唯一の色は、黒ぽいものと緑青です。
この2つの色は絵の具で色付けされたものではなく、銅を酸化させて作った自然界にある色なのであります。
和紙の作品を作るに当たり引き締めるものに何を使うかで選ばれたのが、和紙の柔らかさと対極にある銅板。これを2種類の薬品で酸化させ2つの色を作り出しています。
銅版をそのまま使うとその強さに和紙は負けてしまいます。そこで先生は銅板に和紙を巻き、そこに滲んだ色を使う技法を編み出されたのであります。これにより、本来、銅に浮かぶ緑青よりより鮮やかな緑青が和紙に浮かぶんだそうです。
こういったお話を聞いた後に作品を見ると、また違った見え方がして面白いでした。
展示物を説明しながら回っている時、会場の人数が少なかったこともあり、作品を持たせてくださいました!すごい!!チョーらっきぃ。
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前日にも会ってお話していたこともあり、23日も先生はオイラのことを覚えてくださってました。
本当はこの日に販売予定はしていなかった「源氏」の図録を購入させていただきました。
もちろんサイン入り~♪
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別れ際、会場係のお姉さんに「別れがたいですね」って言われちゃった*^^*
今回の旅で、この大社文化プレイスうらら館のスタッフさんや主催の今井美術館のスタッフさんには大変お世話になりました。
今井美術館の館長さんのお蔭で、内海先生のお名刺もいただけましたし。
さすが縁結びの神様のおひざ元ですね。
そういえば、瑪瑙の勾玉を購入したたまゆらのスタッフさんも素敵な方でした。相談に乗ってくださり丁寧な対応で、清々しく欲しい形を購入できたのですよ。
これも良いご縁を結んでいただけたんですね。
15:48出雲発のバスに乗らなくてはいけないので、早めに駅前に戻る。
そうだ、腹ごしらえをしておこう。
会社の子がお勧めしてくれた、「献上蕎麦 羽根屋」さんで2段の割子の定食を頼みました♪
コーン入りのご飯とシジミ汁、炊き合わせがついてます。
シジミ汁が激ウマでした♪
そばもぐっと噛み応えのある蕎麦で(固い訳ではない)美味しゅうございました。
蕎麦湯もぐびっと飲んだぜ。
こーして出雲を満喫。沢山は回っていないけれど、深く心に残る旅が出来たのでありました。
ビバ☆出雲。
今度は神話の土地を巡りに行きたい~!
これで、出雲のお話しはおしまい。
あ、最後に・・・
大阪⇔出雲の直バスがないと思い(ちゃんと検索はしたんだよ)、三宮⇔出雲で移動していたオイラですが・・・大阪⇔出雲のバス走ってました^^;
やられたなぁ。。。検索の仕方が悪かったらしい。
そんなわけで、会場係りのお姉さん、大阪⇔出雲のバスありました。
謹んで訂正いたします。
それと、先生の作品は常設展示の場所が日本に5カ所ほどあります。(門司港にあるのは知ってますが、そのほかの場所は良く解りません^^;)
朗報は、四国のお遍路さんにゆかりの弘法大師空海の一生を描いた「密●空と海」の常設が西予市の県歴史文化博物館で行われております。3年ほど展示をされるそうです。
19場全部は無理なので、前半の半分が展示されているそう。
今年の11月から松山市鷹子で後半の展示がされるそうです。こちらも3年ほどの間の展示ですって。
是非、お遍路へ行かれる方は先生の作品に触れてきてください。
↑単なる神話と思うなかれ。その語られてきた物語の中には真実だってちゃんとあるのだよ。でも大津が出てくるのは日本書紀なんだよね~って思ったあなたは、ポチっとな♪
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