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容大千界

2012年03月22日 | 道場稽古
今月の稽古釜は、「軸飾り」


茶に深い縁ある栄西禅師、最澄も訪れた中国浙江省にある天台山国清寺の座主の書。

また、寒山拾得もここにいたというエピソードがあります。

塾長が国清寺にお伺いさせていただいたとき、最上階の「貴賓室」に泊めていただいたそうですが、鼠が駆け回っていたそうで、中国の修行寺は日本より生活感があると聞いたことがあります。

おしのぎに、地元の赤カブを摺り小麦粉でつなぎ、精進のさつま揚げのように仕立てて、静岡の焙じ茶と塩、昆布出汁を葛でといて椀にしてみました。


赤カブ料理というと、漬物くらいしか思いつかなかったのですが、思いがけず、たくさんいただいたので、少し工夫してみましたところ、赤色が幸いし、仕上がりが桜色になり、さらに、お味も評判が良かったです。

精進懐石のレパートリーに加えてもよいかと思われる、春の新作。

新玉ねぎのみじん切りやサクラエビなど中に入れれば、煮物椀にもなりそうです。